ツツジの花言葉は色ごとに違う
ツツジは野山に自生している他に園芸用として古くから品種改良が行われていて、多くの種類が作り出されてきました。色は赤やピンク・白の他に紫・黄色・オレンジなどがあるそうです。ツツジの花言葉は全体的と色によって違ってきます。
ツツジ全体の花言葉
ツツジ全体の花言葉には自制心・節制・節度・慎み・努力・訓練などがあります。ツツジには華やかな印象がありますが、花の1つ1つはシンプルな形をしているので人の目には派手に映ることなく上品に見えます。
ピンクのツツジの花言葉
ピンクのツツジの花言葉は愛の喜びといわれています。結婚式の会場にも映えるだけでなく、プロポーズや結婚記念日などのプレゼントとして贈る花として適しています。ピンク色は人を和ませ優しい気持ちにさせてくれる印象があります。
ピンク色のツツジにはキリシマツツジがあります。4月18日の誕生花で花言葉は燃え上がる愛です。鹿児島県と宮城県にまたがる霧島山に自生するヤマツツジと九州の高山に自生するミヤマツツジが交雑して誕生したといわれています。
紫のツツジの花言葉
紫のツツジの花言葉は美しい人です。紫は赤と青の中間となる純色の1つです。英語ではpurple(パープル)またはviolet(バイオレット)となります。紫にはミステリアスな印象がありますが、疲れた心を癒やす・体力の回復などに効果があるので見舞いの花にもなります。
紫色のツツジにはオオムラサキ・センエオオムラサキがあります。これらは長崎県平戸市で栽培されているケラマツツジをメインにリュウキュウツツジ・モチツツジ・キシツツジなどと自然交配・実生を繰り返して誕生したといわれています。
白のツツジの花言葉
白のツツジの花言葉は初恋です。白はどの色にも染まっていない純真無垢なイメージがあり、日本では昔から神聖で清浄な色として使われています。どんな色にも染まる可能性があるため始まりの色でもあるそうです。
白色のツツジにはリュウキュウツツジがあります。江戸時代から栽培されていて、キシツツジとモチツツジが交雑して誕生したといわれているそうです。白く大輪の花を咲かせることから、シロリュウキュウとも呼ばれています。
赤のツツジの花言葉
赤のツツジの花言葉は恋の喜びです。赤はエネルギーを象徴する色であり、恥ずかしさや怒り・喜びなどの感情を表しています。日本では昔から太陽・炎の色として大切にされ白と組み合わせると、おめでたい雰囲気がよく出てハレの日を盛り上げる効果があります。
代表的な赤のツツジにはヤマツツジがあります。約1~4mに伸びる落葉半低木で、枝先に2~3個の花を咲かせます。花びらの形が他のツツジと比べて丸くなっています。英語ではtorch azaleaと書きます。松明のような赤い花という意味で漬けられたそうです。
ツツジの花言葉に関する伝説と由来
ツツジは4月の終わり頃から5月中旬頃まで、赤や白・ピンク色の花を咲かせて目を楽しませてくれます。日本ではツツジは奈良時代に歌が詠まれるほど、古くから馴染みのある花です。ツツジの由来・伝説にはどんなものがあるのかを紹介します。
ツツジの花の名前の由来
ツツジの名前の由来には諸説がいくつかあります。ツツジの花の形が筒やラッパのように見えることから「ツツシベ」と呼んでいたのが転訛してツツジになったという説。続き咲き木の意味からツツジになった説などがあるそうです。
ツツジは英語でAzaleaと表記されます。ツツジが乾燥した土を好むことから、ギリシャ語で乾燥したという意味を持つazaleosが由来となっているといわれているそうです。ツツジの種類は豊富にあり、それぞれ名前がありますがAzaleaはツツジの総称として使われています。
ツツジにまつわる伝説
長野県上田市にあるツツジに関する伝説です。遠くから村の祭りに招かれた娘が青年と恋に落ちました。娘は「今宵もあなたの元へ参ります」と毎晩いくつもの山を越えて青年に会い、朝まで語り合っていました。
ところが激しい嵐の晩にも娘がやって来たことから青年は魔物だと思い、翌晩山道に隠れ、いつも通りに道を進む娘を崖下に突き落としてしまいました。その時に娘からほとばしった鮮血が真っ赤なツツジとなって翌年の春から毎年谷間に咲くようになったといわれています。
ツツジの仲間の種類と花言葉
日本では昔からツツジは園芸品種として交配されてきたので、多くの種類があります。サタツツジとヤマツヅジまたはキリシマツツジを交配させできたクルメツツジは種類が多く色とりどりの花を咲かせるそうです。代表的なツツジの種類と花言葉を紹介します。
レンゲツツジの花言葉
レンゲツツジの花言葉には、情熱・堅実・節制などがあります。花の色が鮮やかな朱色をしているので情熱という花言葉がついたという由来があるそうです。また水はけのよい乾いた土を好むということから堅実や節制という花言葉がついたという由来があります。
レンゲツツジの花言葉には向上心もあるので、前向きに努力している・意志をしっかり持っている人に鉢植えやレンゲツツジが模様や色になっているアクセサリーや雑貨などを花言葉と一緒にプレゼントするといいでしょう。
ミツバツツジの花言葉
ミツバツツジの花言葉には節制・節制のきいた生活などがあります。花言葉の意味は、やせた尾根・岩場など厳しい環境を好むこと、また寒さに強くマイナス25度まで耐えられることから使われるようになったといわれているそうです。
他には平和・自制心という花言葉があります。ミツバツツジの花言葉は誰かに贈るというより、自分自身に言い聞かせるイメージがあるので、自宅の庭に植える・水の入った容器にミツバツツジの花を浮かべて飾るといいでしょう。
サツキの花言葉
サツキの花言葉には節約・節制などがあります。意味は渓流沿いの岩肌などの厳しい環境を好み、増水した川の水をかぶっても流されることなく耐えることから使われるようになったといわれているそうです。
他にも貞淑・幸福・協力を得られるという花言葉があります。これらの花言葉の意味は、節約・節制と同じとなります。道路沿いや公園などに植えられている場合は、公共で使う場所なので協力して欲しいという、花言葉の意味が込められているのでしょう。
シャクナゲの花言葉
シャクナゲの花言葉には威厳・荘厳・危険・警戒などがあります。意味はシャクナゲが険しい山の奥地という難所に美しく咲いていること、葉にはグラヤノトキシンという毒が含まれていて、口にすると吐き気や下痢などを引き起こすからといわれているそうです。
英語の花言葉もあり、danger(危険)・caution(用心)・beware(注意する、用心する)があります。日本では危険・警戒という花言葉の他に、高嶺の花というイメージで威厳・荘厳の花言葉がありますが、海外では美しさより毒の危険性を重視しているようです。
アザレアの花言葉
アザレアの花言葉には節制・禁酒などがあります。節制は他のツツジと同じく厳しい環境でも咲く、禁酒が英語では乾燥=ドライという意味があることなどで使われているようです。ピンクのアザレアには青春の歓びという花言葉があり、見た目が可愛らしいからとの意味があります。
アザレアの花言葉である節制・禁酒を英語ではtemperanceとなり、他には英語の花言葉としてtake care of yourself for me(私のためにお体を大切に)、fragility(脆さ・儚さ)などがあります。
英語圏ではアザレアが人気
ベルギーのプラントハンターが持ち帰ったタイワンツツジを中心にケラマツツジやサツキなどの園芸品種などを複雑に交配させたことでアザレが誕生しました。アザレアの育種・品種改良はベルギーで盛んに行われているため人気となっているそうです。
ツツジの花の特徴
ツツジは日本では古くから栽培されている馴染みの深い花です。半常緑性のツツジ属ヤマツツジ節の総称として使われています。アジアに広く分布していて、ネパールでは国花となっているそうです。日本ではヤマツツジ・モチツツジ・サツキなど約17種類が自生しています。
ツツジの花の分布
ツツジは種類によって生息している地域が違ってきます。サタツツジは九州南部、ヤマツツジやレンゲツツジは北海道・本州・四国・九州などの日本全国、ゴヨウツツジは本州では東北・関東・東海地方で後は四国となります。
ツツジの花の開花時期
耐寒性・耐暑性のあるツツジは暖かくなる春の4月中旬から5月中旬頃にかけて満開となります。ツツジの満開時期は約1~2週間、長くて約1ヶ月と短いので鑑賞するときは時期を確認して見逃さないようにしましょう。
ツツジの花は色で意味が大きく違う
ツツジは日当たりの良い場所と水はけの良い土があれば庭木として育てることができます。ツツジの花言葉は色・種類・英語などによって意味が変わり、場合によっては警告となる花言葉があります。人に贈るときは色と花言葉の意味を確認するようにしましょう。