「慈悲」の意味まとめ!使い方・例文・類語・対義語や仏教用語についても解説!

「慈悲」の意味まとめ!使い方・例文・類語・対義語や仏教用語についても解説!

「慈悲」という言葉は日常生活の中ではあまり使われませんが、多くの人が知っている言葉です。ですが「慈悲」の正しい意味を理解している人はあまり多くありません。「慈悲」の意味や「慈悲」の使い方、「慈悲」の類語や対義語など、「慈悲」についてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.慈悲の意味とは?
  2. 2.慈悲の対義語・類語 
  3. 3.慈悲の使い方・例文
  4. 4.慈悲と大慈悲の違い
  5. 5.慈悲を使う際の注意点
  6. 6.慈悲は慈しみ憐れむという意味

慈悲の意味とは?

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「慈悲」という言葉は一般的な日常生活の中ではあまり使われない言葉ですが、多くの日本人が知っている言葉です。

時代劇の中で「どうかお慈悲を」などと言っているのを聞いたことがあるという人は結構多いですし、誰かに親切にされた時に「慈悲深い人だ」などと言う人もいます。

意外に簡単に「慈悲」という言葉を使う人もいますが、実は「慈悲」という言葉には結構深い意味があります。

「慈悲」という言葉にはいったいどういう意味があるのか、「慈悲」の意味についてご紹介しましょう。

慈しみ憐れむという意味

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「慈悲」の意味の一つ目は、「慈しみ憐れむ」という意味です。「慈しむ」という言葉には、目下の人間や弱い者に対して愛情を注ぐという意味があり、「憐れむ」には「不憫に思うこと」という意味があります。

これらの意味から「慈悲」という言葉には「弱い者などに対して愛情を注ぎ、不憫に思うこと」という意味があると言えます。

「慈悲深い女神」「慈悲深い仏」などというように、「慈悲」という言葉は人間以外の存在に使うことが多いですが、目上の人に対して「どうかご慈悲を」といった言い方でも使われます。

また、「慈悲」は仏教でも良く使われる言葉ですので、仏教における「慈悲」の意味についてもご紹介します。

仏教用語で苦しみを取り除き楽しみを与えるという意味

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「慈悲」の意味の二つ目は、仏教用語で「苦しみを取り除き楽しみを与える」という意味です。実は「慈悲」は仏教において重要な言葉の一つで、仏教用語として使われることも多いです。

仏教では「慈悲」の文字は「慈の心」「悲の心」に分かれます。仏教での「慈の心」は「誰かの苦しみを取り除きたい」という意味で、「悲の心」は「楽しみを与えてあげたい」という意味になります。

これらの意味から仏教での「慈悲」は「苦しみを取り除き楽しみを与える」という意味になります。

また、仏教では「慈悲」は「小慈悲」「大慈悲」に分かれるという独特な「慈悲」の分類があるのも特徴です。

慈悲の対義語・類語 

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仏教用語を含めた「慈悲」の意味についてご紹介しましたので、次は「慈悲」の対義語と類語についてご紹介します。

「慈悲」の意味は「慈しみ憐れむ」という意味なので、反対の意味を持つ言葉が「慈悲」の対義語に、似た意味を持つ言葉が「慈悲」の類語になります。

「慈悲」という言葉の対義語と類語にはどのような言葉があるのか、「慈悲」の対義語と類語についてご紹介しましょう。

慈悲の対義語とその意味

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まずは「慈悲」の対義語からご紹介します。「慈悲」の意味は「慈しみ憐れむ」という意味なので、この意味とは反対の意味を持つ言葉が「慈悲」の対義語ということになります。

「慈しみ憐れむ」というとちょっと複雑で難しい意味ですが、先に意味の所でもご紹介したように、分かりやすく言えばこの意味は「弱い者などに対して愛情を注ぎ、不憫に思うこと」という意味です。

なので逆に「弱い者などに対して愛情を注がず不憫に思わない」というニュアンスを持つ言葉が、「慈悲」の対義語ということになります。

無慈悲

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「慈悲」の対義語の一つ目は、「無慈悲」です。「無慈悲」の意味は「慈悲の心がない」という意味ですので、ストレートに「慈悲」の対義語だと言えます。

「無慈悲」には他にも「憐れむ気持ちがないこと」「思いやりの気持ちが全くないこと」という意味があり、どちらも「慈悲」とは正反対です。

「無慈悲」は「慈悲」と正反対の言葉として使われることが多いですので、そういった意味でも「無慈悲」は「慈悲」の対義語になります。

残酷

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「慈悲」の対義語の二つ目は、「残酷」です。「残酷」の意味は「人や動物などに対して苦しみを与えて平気なようす」という意味で、こちらも「慈悲」とは正反対の意味を持つ対義語です。

「残酷」には他にも「見ていられないようなひどいやり方のさま」「無慈悲でむごたらしいさま」などという意味があります。

「残酷」の意味はどれも「慈悲」とは正反対の意味ですので、「残酷」も「慈悲」の対義語と言えます。

冷酷

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「慈悲」の対義語の三つ目は、「冷酷」です。「冷酷」の意味は「思いやりがなくむごいこと」「思いやりがなくむごいさま」という意味で、「慈悲」とは反対の意味を持つと言えます。

「冷酷」の意味には他に「無慈悲」「冷たくむごい」といった意味もあり、「冷酷」の意味はどれも「慈悲」とは正反対になります。

「慈悲」とは違い「冷酷」は優しくなく酷い人に対して使われますので、そういった点でも「冷酷」は「慈悲」の対義語と言えます。

非情

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「慈悲」の対義語の四つ目は、「非情」です。「非情」の意味は「人間らしい思いやりの心を持たないこと」「冷たいこと」という意味で、こちらも「慈悲」とは反対の意味があると言えます。

「非情」の意味には他に「感情に左右されないこと」という意味がありますので、そちらの意味では「慈悲」の対義語とは言えません。

ですが「思いやりの心を持たない」「冷たい」という意味では「慈悲」と反対と言えますので、「非情」も「慈悲」の対義語になります。

冷血

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「慈悲」の対義語の五つ目は、「冷血」です。「冷血」の意味は「人間らしい温情に欠けていること」「人間らしい温情に欠けているさま」という意味で、「慈悲」とは反対の意味になります。

「冷血」には他に生物学用語として「体温調節器官がないため、外界の気温に左右され、人間より体温が低い」といった意味もあります。

ですが「人間らしい温情に欠けている」という意味では「慈悲」とは反対の意味になりますので、「冷血」も「慈悲」の対義語と言えます。

慈悲の類語とその意味

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「慈悲」の対義語についてご紹介しましたので、次は「慈悲」の類語についてもご紹介します。「慈悲」の対義語は意外にたくさんありますが、類語も結構多いです。

「慈悲」の意味は「慈しみ憐れむ」という意味ですので、この意味に似た優しい気持ちなどを意味する言葉が「慈悲」の類語になります。

「慈悲」の類語に当たる言葉とはいったいどういう言葉なのか、「慈悲」の類語についてご紹介しましょう。

慈心

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「慈悲」の類語の一つ目は、「慈心」です。「慈心」の意味は「慈悲深い心」「いつくしむ心」「情け深い心」という意味です。

「慈心」の意味の中に「慈悲深い心」という意味がありますので、「慈心」はストレートに「慈悲」の類語だと言えます。

「慈心」という言葉は「慈悲」ほど知られていませんが、それでもそこそこ知られているので認知度はあまり低くありません。

慈善

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「慈悲」の類語の二つ目は、「慈善」です。「慈善」の意味は「憐れみ助けること」「情けをかけること」という意味で、「慈悲」に極めて近い言葉だと言えます。

「慈善」という言葉には他に「恵まれない人や貧困にあえぐ人達に救いの手を差し伸べること」という意味もあります。

「慈善事業」という言葉にも使われている「慈善」は、「慈悲」がさらにパワーアップしたような言葉ですので、「慈悲」の類語と言えます。

善行

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「慈悲」の類語の三つ目は、「善行」です。「善行」の意味は「善い行い」「道徳にかなった行い」という意味で、仏教などで「善行を積む」というように使われます。

「善行」は意味的には「慈悲」とは少し違う意味を持っているようですが、内容的には「慈悲」と同じようなニュアンスがあります。

「善行」の中にも「慈しみ憐れむ」といった「善い行い」が含まれますので、「善行」も「慈悲」の類語であると言えます。

仁徳

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「慈悲」の類語の四つ目は、「仁徳」です。「仁徳」の意味は「他人に対する思いやりの心」「仁愛の徳」という意味です。

「慈悲」の意味は「慈しみ憐れむ」という意味ですので、「仁徳」の意味は少し違うようですが、「他人に対する思いやりの心」には「慈しみ」や「憐れみ」も含まれます。

表面的な意味は多少違いますが、本質的な意味では似ていますので、「仁徳」も「慈悲」の類語だと言うことができます。

慈愛

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「慈悲」の類語の五つ目は、「慈愛」です。「慈愛」の意味は「慈しみを注いで可愛がる心」「親が子供を慈しみ可愛がるような深い愛情」という意味です。

「慈愛」は実際に本当の親子である場合に良く使われますが、本当の親子ではないといった場合でも使われることがあります。

「慈悲」の意味は「慈しみ憐れむ」という意味ですので、「慈愛」とは微妙に意味が違いますが、「慈愛」も「慈悲」の類語になります。

慈悲の使い方・例文

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「慈悲」の対義語と類語についてご紹介しましたので、次は「慈悲」の使い方と例文についてご紹介します。「慈悲」という言葉を耳にしたことがある人は結構多いですが、実際に使う人は少ないでしょう。

「慈悲」という言葉には「慈しみ憐れむ」という意味がありますが、ちょっと難しい意味ですので使い方がわからないという人もいるはずです。

「慈悲」という言葉をいったいどのように使えば良いのか、「慈悲」の使い方と例文についてご紹介しましょう。

例文①

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「慈悲」の使い方と例文の一つ目は、「あの人はすべての人に対して優しく、慈悲深い」という例文です。

「慈悲」という言葉には「慈しみ憐れむ」というちょっと難しい意味がありますので、ちょっとやそっとのことでは使えないイメージがあります。

ですが、どんな人に対しても優しく救いの手を差し伸べるような人に対してなら「慈悲」という言葉を使ってもおかしくありません。

そういった「慈悲の心」を持つ人に対して、「慈悲深い」という形で「慈悲」という言葉を使う使い方ができます。

例文②

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「慈悲」の使い方と例文の二つ目は、「マザー・テレサはまさに慈悲の心を持つ人だと言える」という例文です。

「慈悲」という言葉は「慈悲の心」という使い方もできます。「慈悲の心」の意味は「慈しみ憐れむ心」という意味で、とても深い思いやりの心を指します。

聖人と呼ばれる様な人達にはこういった「慈悲の心」を持つ人が多いため、このような人に対して「慈悲の心」という言葉を使うことができます。

例文③

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「慈悲」の使い方と例文の三つ目は、「あの教授は慈悲があるので、事情を説明すれば必ず助けてくれる」という例文です。

「慈悲」という言葉は「慈悲がある」という使い方もできるため、人に対する思いやりや憐みの心のある人のことを「慈悲がある」と言うこともできます。

そのため、聖人などではないごく普通の人に対しても「慈悲がある」という言い方を使うこともあります。

例文④

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「慈悲」の使い方と例文の四つ目は、「彼は慈悲がないからあのようなひどいことができるのだ」という例文です。

「慈悲がある」という言い方を先にご紹介しましたが、「慈悲がない」という言い方をすることもできます。

思いやりの心のない冷たい人やひどい人などに対して、「慈悲がない」という言い方もできるということです。

慈悲と大慈悲の違い

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「慈悲」の使い方と例文についてご紹介しましたので、次は「慈悲」と「大慈悲」の違いについてご紹介します。

先に「慈悲」の意味の所で少し触れましたが、仏教用語における「慈悲」は通常の「慈悲」とは少し意味が違います。

それだけではなく、仏教用語では「慈悲」は「小慈悲」と「大慈悲」の二つに分かれ、「小慈悲」は「慈悲」と同じような意味ですが、「大慈悲」の意味は大きく違います。

大慈悲は仏の慈悲という意味

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仏教における「慈悲」には「小慈悲」と「大慈悲」がありますが、「小慈悲」の方は人間が人間に対して慈しんだり憐れんだりする、一般的な「慈悲」です。

ですが仏教における「大慈悲」は、「仏の慈悲」という意味ですので人間レベルではなく高次元の「慈悲」ということになります。

「仏の慈悲」は世界中のすべての存在に対するスケールの大きい「慈悲」ですので、人間レベルの「慈悲」とは異なると言えます。

慈悲を使う際の注意点

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「慈悲」と「大慈悲」の違いについてご紹介しましたので、次は「慈悲」を使う際の注意点についてご紹介します。

「慈悲」の意味は「慈しみ憐れむ」という意味ですので、普通に考えるとよほどの人に対してでなければ使えないような言葉です。

ですが意外に簡単に「慈悲」という言葉を使う人も多く、それは使い方としては正しいとは言い切れません。

「慈悲」という言葉を使う際にはどのような点に注意すれば良いのか、「慈悲」を使う際の注意点についてご紹介しましょう。

単なる好意程度では使えない

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「慈悲」という言葉は「慈しみ憐れむ」という意味で、仏教用語にもあるような言葉ですので、単なる好意程度では使えません。

ちょっと何かをしてもらったからといって「あの人は慈悲がある」などという言い方をするのは、ちょっと大げさになってしまいます。

相手がどんな存在であっても区別せずに優しくしたり親切にしたりするような人に対してなら、「あの人は慈悲深い」などと言えますが、単なる好意程度には使えませんので注意が必要です。

慈悲は慈しみ憐れむという意味

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「慈悲」という言葉の意味や対義語や類語などについて色々とご紹介してきましたが、如何だったでしょうか。「慈悲」の意味は「慈しみ憐れむ」という意味ですので、「慈悲」の正しい意味を知って正しく使いましょう。

モモ
ライター

モモ

女性向けの美容関係の記事や心理関係の記事、難解な言葉の解説の記事などの作成を得意としていますが、ダイエット関連は自分自身でも色々試していますので、特に得意だと言えます。その他にも興味のあるものがたくさんありますので、お役に立てて楽しめる色々な記事を提供していきたいです。

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