「お取り計らい」の意味
日本語には回りくどい使い方をする言葉があります。回りくどい使い方は良く言えば相手に配慮した使い方になっています。しかし、回りくどい使い方を悪く言えば相手にストレートな言い方・使い方ができていないといえます。
回りくどい使い方の言葉には相手に意思が伝わりづらいといったことも起きます。ここからは日本語の回りくどい使い方の言葉のひとつである「お取り計らい」について詳しく説明をしていきます。
「お取り計らい」という言葉は日常の会話ではあまり使うことは少ないのですが、メールなどの文章には使われています。メールなどの文章に使われている「お取り計らい」にはどんな意味があるのでしょうか。
また「お取り計らい」の言葉に替わる別の使い方をするならばどんな類語があるのでしょうか。さらに「お取り計らい」の正しい使い方などを例文を交えながら説明をしていきます。
意味①事が上手く運ぶよう対処すること
まずは「お取り計らい」にはどんな意味があるのかをみていきましょう。「お取り計らい」の言葉には冒頭で説明したように回りくどい使い方の良い例といえます。つまり、相手に配慮した使い方をしている言葉になります。
「お取り計らい」の意味の使い方は2つあります。1つには相手がしてくれたことへの感謝の気持ちを丁寧に表現する意味があります。2つ目の「お取り計らい」の意味には物事がうまく進めることができるように考えて欲しいといった気持ちの意味があります。
つまり「お取り計らい」の言葉には使い方によって感謝の気持ちを表現する言葉になったり、物事がうまく進むようにして欲しいといった希望を伝えたりする言葉になります。
意味②適切に取り扱うこと
また「お取り計らい」の意味には処置をすること、よい結果になるようにすること、どれが良くてどれが悪いのかを判断するといった意味が含まれています。つまり「お取り計らい」の意味は適切に取り扱うことの意味があります。
「お取り計らい」の意味を簡単な言葉で表現すると「とり仕切る」「きりまわす」「考える」「気を配る」「見分ける」「聞き分ける」といった意味が含まれています。
「お取り計らい」の類語
「お取り計らい」と同じ意味をもっている類語にはどんな言葉があるのでしょうか。「お取り計らい」の類語について説明をします。「お取り計らい」の類語にはお気遣い・お心遣いの類語があります。
また「お取り計らい」の類語にはご配慮・ご高配・ご深慮・ご明察があります。次項からそれらの「お取り計らい」と同じ意味をもっている類語について説明をしていきます。さらにメール文に使われている文言を英語で表現するとどんな例文になるのかも紹介します。
お気遣い
「お取り計らい」と同じ意味をもっている類語には「お気遣い」があります。「お取り計らい」の類語「お気遣い」は「お気遣いありがとうございました」といったメールなどの例文の使い方がされます。
「お気遣い」には相手に気を使う、心を配る、めんどうを見てくれる、親切にしてくれるといった行動・判断・処置する意味が含まれています。
「お取り計らい」の言葉が持っている気を配る行動・判断・処置と同じ意味となります。そのため「お取り計らい」と同じ意味をもっている類語といえます。
英語表現
「お気遣い」を英語で表現すると「motherly care」「thoughtful of」「consideration」などの単語で表現するとことができます。
メール文(お心遣いに感謝しております)を英語で表現すると「It is thoughtful of you. Thank you」の例文になります。英語でメール文を打つことは少ないと思いますが、知識として覚えておきましょう。
お心遣い
「お取り計らい」と同じ意味をもっている類語には「お心遣い」があります。「お取り計らい」の類語「お心遣い」は相手が心配してくれることの行動・判断・処置の意味が含まれています。
また相手の気持ちを汲み取ってくれること、相手ためにお金や品物を渡すことなどの行動・判断・処置の意味が含まれています。つまり「お心遣い」は相手への気持ちと行動を表現する意味の言葉になります。
英語表現
相手が心配してくれる行動・判断・処置の意味が「お取り計らい」と同じ意味になり「お取り計らい」の類語といえます。「お心遣い」を英語で表現すると「your kindness」などの単語の使い方をします。
メール文((温かいお心遣いとご協力に感謝いたします)の文言を英語で表現すると「Thank you for your kindness and cooperation」といった例文になります。
ご配慮
「お取り計らい」と同じ意味をもっている類語には「ご配慮」があります。「お取り計らい」の類語には「ご配慮」は「ご配慮」の「配」に配るの意味があります。また「慮」にはよく考える、思いめぐらすの意味があります。
この2つが合わせた「ご配慮」には人のことをよく考えるつまり人のこと心配している行動・判断・処置と解釈することができます。人のこと心配している行動・判断・処置の意味が「お取り計らい」の意味と同じであることから「お取り計らい」の類語といえます。
英語表現
「ご配慮」を」を英語で表現すると「kindly」「considerations」などの単語の使い方をします。メール文(そのご配慮に感謝します)の文言を英語で表現すると「I appreciate the consideration」といった例文になります。
ご高配
「お取り計らい」と同じ意味をもっている類語には「ご高配」があります。「お取り計らい」の類語「ご高配」は人に心を配ること、気を配ることなどの行動・判断・処置の意味があります。また「ご高配」にはいつもありがとうといったような感謝といった意味も含まれています。
「平素は格別のご高配を賜り」といった文言の使い方をするなどビジネスの挨拶のメールなどの文章でよく使われます。人に心を配ることの行動・判断・処置の意味が「お取り計らい」と同じ意味になり「お取り計らい」の類語といえます。
英語表現
「ご高配」を英語で表現すると「consideration」「kind」などの単語の使い方をします。ビジネスのメール文に使われる(平素は格別のご高配を賜り)の文言を英語で表現すると「I always have particular kind consideration」といった例文になります。
ご深慮
「お取り計らい」と同じ意味をもっている類語には「ご深慮」があります。「お取り計らい」の類語「ご深慮」の意味は文字通りの深く考える、深く想いを寄せる行動・判断・処置のことです。
相手の考え方や想いを敬っている言葉になります。「ご深慮」は「いつもながらの温かいご深慮」といった使い方をします。しかし、ビジネスのメール文などではご深慮の代わりにご高配の言葉が使われることの方が多くなります。
「ご深慮」んも意味は相手の考え方や想いを敬っているつまり相手に細やかな気配、または配慮しているといった意味に解釈することができます。そのため「お取り計らい」と同じ意味をもっている類語といえます。
英語表現
「ご深慮」を英語で表現すると「Careful consideration」などの単語の使い方をします。メール文にはあまり使いませんが(いつもながらの温かいご深慮)の文言を英語で表現すると「Usual warm careful consideration」といった例文になります。
ご明察
「お取り計らい」と同じ意味をもっている類語には「ご明察」があります。「お取り計らい」の「ご明察」には相手の細かな様子や心の中で思っていることを考えたり、見当をつけたり、見通したりするための行動・判断・処置の意味が含まれています。
相手の様子や心の中で思っていることの行動・判断・処置を大事にしていると解釈することができます。つまり「お取り計らい」と同じ意味と解釈することができるので「お取り計らい」の類語といえます。
英語表現
「ご明察」を英語で表現すると「perceptive」「discernment」などの単語の使い方をします。ビジネスのメール文としては使うことが少ないのですが(ご明察通りに商品がヒットしました)の文言を英語で表現すると「A product made a hit according to discernment」といった例文になります。
「お取り計らい」言い回し
「お取り計らい」の後に続く言葉にはどんな言い回しがあるのでしょうか。「お取り計らい」言い回しには「いいただき」があります。また「お取り計らい」言い回しには「願います」があります。
また「お取り計らい」言い回しには「ください」「賜ります」があります。「お取り計らい」言い回しの「いいただき」は感謝を表現する時に使います。「お取り計らい」言い回しの「願います」は丁寧に物事を相手に頼むあるいは依頼する時に使います。
「お取り計らい」言い回しの「くださいまして」の後には「ありがとうございました」といった文言が続くのが一般的な使い方になります。「お取り計らい」言い回しの「賜ります」は「お取り計らい」の丁寧な言葉を増す言葉になり、丁寧な上にさらに丁寧に表現する使い方をします。
例文
「お取り計らい」言い回しの例文を紹介します。「お取り計らい」言い回しの「いただき」の例文には「この度に受注の件ではお取り計らいいただきまして、ありがとうございました」があります。
この例文を英語で表現すると「Thank you for having this degree take good care regarding the order」になります。「お取り計らい」言い回しの「願います」の例文には「大変恐縮ではございますが、お取り計らい賜りますよう、お願い致します」があります。
この例文を英語で表現すると「I am sorry to trouble you, but I hope, but there is it to take good care, and to have it」になります。
「お取り計らい」は目上の人に使える?
「お取り計らい」と同じ意味を持っている類語を紹介してきました。ここからは「お取り計らい」の言葉はどんな場面で使うことが正しい使い方なのかを説明します。
また「お取り計らい」の言葉は目上の人にも使っても良いのでしょうか。「お取り計らい」の言葉を使える人や「お取り計らい」の言葉の正しい使い方について説明をしてきます。
正しい敬語なので使用可能
「お取り計らい」の言葉は目上の人に使うことができるのでしょうか。「お取り計らい」の言葉は目上の人に使うことができます。「お取り計らい」は相手を敬う言葉つまり敬語です。
「お取り計らい」の言葉には相手の考え方や行動に関して気を配ったり、気持ちを大切にしたりするといった意味が含まれています。つまり相手のことを雑に扱っていないと解釈することができます。そのため「お取り計らい」の言葉は目上の人に使えます。
しかし、目上の人に使う場合には注意が必要です。「お取り計らい」の言葉を目上の人に使った場合、目上の人が「お取り計らい」の意味を物事が上手く進むようにお願いします。といったような依頼されたように受け止めることがあります。
違う言葉がおすすめ
「お取り計らい」の意味や使い方をよく理解していない場合は依頼されたと目上の人が思うことがあります。このように「お取り計らい」の意味をよく理解していない目上の人もいます。
目上の人には「お取り計らい」の言葉よりもっとわかりやすい言葉を使うことをおすすめします。目上の人の誰でも簡単に理解しやすい言葉を使うようにしましょう。「お取り計らい」と使うよりは「ご配慮」と使った方が目上の人に関違いされる可能性が低くなります。
「お取り計らい」と同じ意味を持っている類語も多くあります。「お取り計らい」の言葉にこだわることなく、使う目上の人に合わせた言葉の使い方をするようしましょう。
「お取り計らい」の使い方と例文
「お取り計らい」の使い方と例文について説明をします。「お取り計らい」の使い方には「いつもありがとうございます」といった感謝の使い方があります。
また「お取り計らい」の使い方には「ご配慮をいただき、心より感謝いたします」といったお礼を表現する使い方があります。また「お取り計らい」の使い方には「お取り計らいほどよろしくお願いします」といった依頼する使い方があります。
さらに「お取り計らい」の使い方には「恐れ入りますが」といった意味の使い方をするお願いの使い方があります。このように「お取り計らい」には感謝する、依頼する、お願いする要望・要求するといったことを表現する使い方があります。
感謝やお礼を伝える場面
「お取り計らい」は感謝やお礼を伝える場面で使われます。「お取り計らい」を感謝の場面で使った場合の例文として「この度はお取り計らいいただき、ありがとうございます」「この度のお取り計らいに対して、心より感謝申し上げます」といった例文になります。
この2つの例文を英語で表現すると(この度はお取り計らいいただき、ありがとうございます)の例文は「I appreciate your taking good care」になります。(この度のお取り計らいに対して、心より感謝申し上げます)は「For this arrangement, I thank you heartily」になります。
メール等で依頼する場面
「お取り計らい」はメールなどで相手に物事を依頼する場面でも使われます。「お取り計らい」を物事を依頼する場面で使った場合の例文として「この案件についてお取り計らいいただきますよう、よろしくお願い致します」といった例文になります。
物事を依頼する場面で「お取り計らい」の言葉を使うことで相手に丁寧に依頼することができるようになります。「お取り計らいいいただきますよう」と書かれている文言だけでも相手には丁寧な依頼を受けた印象を持ちます。
その文言の後に「よろしくお願い致します」とさらに丁寧な文言により丁寧な依頼度が増します。この例文を英語で表現すると「I hope that I have you take good care about this item」といった例文になります。
「お取り計らい」の間違った意味とは
「お取り計らい」の類語にはお気遣い・お心遣い・ご配慮・ご高配・ご深慮・ご明察などがあります。この類語の意味は類語ごとに説明してきましたが、間違った解釈をしないように「お取り計らい」の本来の意味を再度説明します。
相手の気遣いという意味は間違い
「お取り計らい」意味は気遣い・配慮・心配りといった意味ではなく、気遣い・配慮・心配りする行動だったり、判断だったり、処置だったりと「行動」「判断」「処置」「取り扱い」のことを意味しています。
「お取り計らい」の意味が気遣い・配慮・心配りといった意味ではないことをよく理解しておきましょう。「お取り計らい」の意味をよく理解することは間違った使い方をしないようになります。
「お取り計らい」の英語表現
「お取り計らい」を英語で表現するとどのような単語の使い方をしてどのような例文になるのでしょうか。「お取り計らい」の英語の表現について説明をします。
「お取り計らい」を英語で表現すると配置、配合、取り合わせ、配列などの意味を持っている「arrangement」、あなたを思うの意味を持っている「you think」深く考えること、判断すること、道理をよく考えることの意味を持っている「discretion」といった単語を使って表現します。
英語表現
メール文の(お取り計らいいただき、ありがとうございました)の文言を英語で表現すると「Thank you an arrangement; do」になります。
またこんなメール文(今回は発注に関していきなお取り計らいいただき、ありがとうございました)を英語で表現すると「Related to ordering this time, and still thank you an arrangement; do」の例文になります。
準備やお膳立てを意味する表現
「お取り計らい」には準備やお膳立ての意味が含まれています。そのため「お取り計らい」を英語で表現するには「arrangement」の単語を使います。また「お取り計らい」にならなかった例文には「poorly」「preparation」「not possible」といった単語を使って表現することもあります。
メール文(お取り計らいができなかった)の文言を英語で表現する「An arrangement was not possible」になります。またメール文(お取り計らいができるでしょう)の文言を英語で表現する「An arrangement will be possible」といった例文になります。
「お取り計らい」は事が上手く運ぶよう対処すること
「お取り計らい」の意味・使い方を説明してきました。また「お取り計らい」の類語を紹介しまいsた。さらに「お取り計らい」の場面ごとの使い方について説明をしてきました。
「お取り計らい」はあまり使わない言葉ではありますが、「お取り計らい」の意味・使い方をよく理解した上で使うようにしないと誤解を招く言葉でもあります。また「お取り計らい」の言葉は目上の人に使えますが、使い方には注意が必要です。
「お取り計らい」の使い方は場面によって違う意味に関違いされることも起きます。メール文などで「お取り計らい」を使う時には使う相手、使う場面をよく確認してから使うようにしましょう。