「億劫」の意味とは?
「億劫」な気持ちになることがあります。この時に使う「億劫」には、どんな意味があるのでしょうか。今回は「億劫」について意味や読み方、類語、語源について探っていきます。また、「億劫」と同じように使われる「面倒」との違いについても触れていきましょう。
そもそもどうして「億劫」な気持ちになってしまうのか、「億劫」な気持ちになる原因についても探っていきます。
もしも今まさに「億劫」な気持ちになってしまっているのであれば、これらの原因が潜んでいる可能性が大きくなるのです。「億劫」の意味と正しく知り、「億劫」な気持ちになる原因についても詳しくなりましょう。
意味「やる気が起きない」
「億劫」の意味には「やる気が起きない」という意味があります。「億劫」の元々の意味は、仏教用語として使われていました。現在では、「やる気が起きない」「面倒で気が進まない」という気持ちを表す意味で使われている言葉になっています。
「億劫」の使い方として「正月明けの仕事は、とても億劫な気持ちになる」「確定申告の書類作成は億劫な気持ちにしてくれる」「入浴すら億劫な気持ちだよ」「そんなに億劫がらないで、頑張ってよ」といいう使い方ができます。
「億劫」の語源
「億劫」の語源は、元々仏教用語からきています。仏教用語で「おっこう」から来ている語源であるとされているのです。ここから意味が転じて、現在の「億劫」という使い方となり語源になったとされています。それでは、「億劫」の語源について詳しくレクチャーしていきましょう。
仏教語の「おっこう」
「億劫」の語源は、仏教用語の「おっこう」が語源であるとされている言葉です。仏教用語「おっこう」の意味には「計り知れない程長い時間」という意味があります。仏教用語「おっこう」の「劫(こう)」の字には、仏教での単位の意味があります。
途方もない時間の長さという意味があるのです。その途方もない時間の長さと1億倍したというのが「億劫(おっこう)」となり、今の「億劫」の語源になったとされています。
億劫な気持ちになる原因
「億劫」の意味と使い方、語源が分かったところで、どういった時に「億劫」な気持ちになるのか原因について探っていきましょう。「億劫」な気持ちになる原因を探ることでどうして「億劫」な気持ちになるのか分かってきます。
体調不良
「億劫」な気持ちになる原因として体調不良は大きな原因となります。例えば風邪を引いている時は、仕事でも趣味でも体がだるいので「億劫」な気持ちになってしまうのです。
風邪などの一過性の体調不良が原因の場合もありますが、ストレスから来ている体調不良などもあるので、注意が必要になります。ストレスから来ている体調不良は、原因がはっきりしない事が多く、複合的に体調が悪くなっていることが考えられます。
腹痛や頭痛、めまい、肩こりといった様々な体の不調に心までも影響されてしまうのですから、「億劫」になってしまう原因になるのです。
「億劫」な気持ちというのは大きな病気の原因に場合もあります。外に出るのも辛い、食事や風呂といった日常生活を送るのも「億劫」という気持ちになってしまっている場合「うつ」の可能性があります。
「うつ」の症状として物事に興味が持てなくなってしまって無関心になってしまう症状やイライラしてネガティブに物事を考えてしまったりといった精神的な症状や身体的な症状があります。
疲れているのに眠れない、常にだるくて、頭痛、吐き気がある、体が痛み、しびれ、凝りがあるといった症状があります。この様に「億劫」になる気持ちの原因には、たくさんの体調不良の原因があるのです。そのままにしておかずに、専門家に相談することをおすすめします。
孤独
「億劫」な気持ちになる原因として孤独という原因もあります。1人ぼっちというのは、何をするのにも「億劫」に感じてしまうもの。例えば、恋人がいれば公園や遊園地などに行くのも楽しみとなるでしょう。
しかし、孤独であれば公園や遊園地などに行くのも大変「億劫」な気持ちになります。そういう場所で楽しそうな孤独でない人達の様子を見ることは自分の孤独感を一層高めてしまう原因になります。
クリスマスなどのイベントごとであっても、孤独な人にとっては「億劫」な気持ちになってしまう原因となり、いつも行っているような場所であっても孤独に来ている姿を見られたくないという気持ちにもなってしまうことがあるのです。
目的が不明確
例えば、ママ友ランチなどが挙げられます。ママ友との親睦をはかるという目的意識を持てる人であればママ友ランチに対して「億劫」な気持ちにはなりません。
反対に、特に仲がいいという関係ではなく、ただ単に子供の学校や幼稚園で知り合ったという人達とのランチ会というのに目的が持てずに不明確になっていると「何でいかなきゃいけないのかな?億劫だな」という気持ちになってしまうことがあります。
「億劫」な気持ちになるのは、「どうしていかなきゃいけないんだろう?」「私がいく必要あるのかな?」「勝手にしてくれればいいのに」というように目的が不明確な場合が「億劫」な気持ちになる原因となるのです。目的意識があれば「億劫」な気持ちにはなりません。
自分がしたくない
「億劫」な気持ちになる原因として自分がそもそもやりたくないことが原因として挙げられます。自分のしたくない事とは、例えば、学生さんであれば試験勉強があります。
試験前になると試験勉強をしておく必要があると思って、やっているのですが、そもそも自分が試験を受けたいと思っているわけではない場合がほとんどです。
イヤイヤ勉強しているので、「億劫」な気持ちになってしまう原因となってしまいます。試験勉強に限らず、勉強自体にやりたくないと思ってしまい「億劫」な気持ちになる人がいるように、自分がしたくないことというのは「億劫」な気持ちになる原因にもなるのです。
また、自分の嫌いな人がいると「億劫」な気持ちになることがあります。本来であれば、楽しい会であってもその中に嫌いな人がいると一気に会に行くこと事態が「億劫」になることもあるのです。このように自分のしたくないという気持ちは「億劫」な気持ちになる原因となります。
精神的な不安
「億劫」な気持ちになる原因として精神的な不安を感じる時に「億劫」と感じることがあります。この原因の場合は、体調が優れないということはありません。精神的な原因となるのです。精神的な原因には、治るのが遅くなってしまうという原因があります。
不安感が強い場合は、専門家に相談することが必要ですし、あまりにも自分でなんとかしようとするのにも限界があります。精神的な不安というのは、周囲の人に理解してもらいにくい部分にもなってしまい、本人が自分を責めてしまうこともあるのです。
ネガティブ
ネガティブな感情が原因となり「億劫」な気持ちになってしまうことがあります。ネガティブな感情というのは、人間ですからあるものです。例えば天気が雨の場合に「雨か、億劫だな」という気持ちになることがあります。このうようにネガティブになることは自然な感情でもあるのです。
しかし、あまりそのネガティブな感情に支配されてしまうことはありません。例えば、失恋した、失敗した、いじめられた、怒られたといったことでネガティブになってしまうことがあるのです。そのネガティブが感情が原因で「億劫」な気持ちになってしまう原因となります。
栄養不足
栄養不足は、「億劫」な気持ちになってしまう原因にもあります。栄養が足りていないと、体だけではなく、脳にも栄養が行き渡らなくなってしまうのです。全身がだるくなってしまい「億劫」な気持ちに強くなってしまいます。
最近ではダイエットをしている人も多く、過度なダイエットは栄養不足になりがちです。○○なしダイエット、○○ダイエットというように極端に何かを食べないダイエットやそれしか食べないというダイエットは栄養不足になってしまいます。
こういった食生活をしていると「億劫」な気持ちになるといった気持ちの部分にも影響を及ぼすのです。ジャンクフードやタンパク質不足になると疲労感も強くなってしまうので、栄養バランスのある食事を意識してみましょう。
天候
天候が安定していないと「億劫」な気持ちにもなってしまう原因となります。晴れの日には気持ちも軽やかで、気分の上昇しているのに対して、雨や台風といった気圧が安定しないと気持ちを「億劫」になってしまうことがあるのです。
体調も優れずに、頭が痛くなる人も少なくありません。特に6月の梅雨の時期となると「億劫」になってしまう気持ちが強くなる人もいます。
また、ジメジメとして湿気の高くて温度も高いという環境はイライラしてしまう原因となり気持ちも「億劫」になりがちです。人間は、このように気候によっても「億劫」な気持ちになる原因となってくることとなります。
「億劫」な気持ちから抜け出す方法
「億劫」な気持ちというのは辛いものです。できればポジティブな気持ちで取り組めれば、気分よくなります。「億劫」な気持ちから抜け出す方法をいくつかご紹介していきましょう。
まずは、「運動すること」です。運動をすると始めは、「嫌だな」「面倒だな」「億劫だな」と思ってしまうことがありますが、運動した後は「運動してよかった。気持ちのいい汗がかけた」と気分が上向きになっていることがよくあります。
人間は心と体がつながっていて、体を動かすことで気持ちを動かすことができるのです。こうすることによって、「億劫」な気持ちから抜け出すことができます。
また、好きな音楽を聞くという方法もあります。「億劫」な気持ちになる時に「この音楽を聞けば気持ちが上がる!」という音楽があれば反射的に気持ちが上げられることができることも。
「億劫」の読み方・類語
「億劫」の読み方と類語についてご紹介していきましょう。「億劫」の読み方は「おっくう」という読み方とします。「億劫」の類語にはいくつか類語があって、それぞれの意味と読み方についてご紹介していきましょう。
おっくう
「億劫」の読み方は「おっくう」という読み方をします。漢字「億劫」のそれぞれの音読みで「おく」「こう」という読み方となります。「おくこう」という読み方では発音が難しいことから「おっくう」という読み方になりました。
類語
「億劫」の類語としていくつかの類語をご紹介していきます。「億劫」の類語のそれぞれの意味と読み方はいったいどんな言葉があるのでしょうか。「億劫」の類語を知ることで、より「億劫」について深く理解していくことができます。
大儀
「億劫」の類語「大儀」です。「大儀」の読み方は「たいぎ」となります。意味は「面倒なこと」という意味で使われています。
使い方として「大儀であった」というように使い方がありますがこの意味には、相手の苦労を労う意味があります。現代ではあまり使うことがなく時代劇などで聞くことがある程度の使い方になっているので、普段は使うことはないでしょう。
物臭
「億劫」の類語「物臭」があります。「物臭」の読み方は「ものぐさ」という読み方をします。「物臭」の意味には、「何かすることに対して面倒くさがる」という意味があります。
そういた性質の人を表す意味もある言葉です。「物臭」の使い方として「彼は本当に物臭だからな」といった使い方があるのです。
倦怠
「億劫」の類語「倦怠」があります。「倦怠」の読み方は「けんたい」という読み方をします。「億劫」の類語「倦怠」の意味には、「物事に飽きてしまって嫌気がさすこと」という意味と「心身が疲れてしまってだるいこと」という意味があるのです。
「億劫」の注意点
「億劫」と「面倒」は同じような使われ方をする言葉でもあります。しかし、「億劫」と「面倒」には、使い方に違いがあって、正しい「億劫」と「面倒」の使い方を知る必要があるでしょう。「億劫」と「面倒」の違いについて解説していきます。
「億劫」と「面倒」の違い
「億劫」の意味には「面倒」と同じように「手間、時間がかかり大変」という意味があります。ただ、「億劫」には、「面倒」とともに「やりたくない」「気が乗らない」という気持ちも含まれているのです。
そのため、「面倒」のは、「物事に手間、時間がかかり大変」という意味があって心情は含みません。「億劫」は「手間がかかるため、気分が乗らない」という意味です。「面倒」の意味には心情が含まれず、「億劫」には心情が含まれるという意味の違いがあります。
「億劫」は「やる気が起きない」という意味
「億劫」の意味や読み方、「面倒」との違いについてご紹介してきました。「億劫」な気持ちになってしまう場合、原因があるので参考にしてみて下さい。「億劫」な気持ちを理解して、上手く付き合っていくことが必要です。