オンタイムの意味とは?
「オンタイム」という言葉の意味を知っていますか。様々なイベントや式典等を主催する立場の方にとっては馴染み深い言葉と言えるでしょう。「タイム」という言葉が付いている時点で時間に関する言葉であることは一目瞭然です。ではオンタイムという言葉はどのような意味なのでしょうか。
実はオンタイムには様々な意味が存在します。その為、今どの意味で相手がオンタイムという言葉を使っているのか見極める必要があります。では早速オンタイムにある様々な意味について見てみましょう。
オンタイムの様々な意味
オンタイムの意味の中で最もポピュラーと言える意味が「時間通りに」という意味です。特別な仕事をしている人だけでなく、日常的にもよく使われる意味と言えます。
又似たような所の意味で「定刻に」という意味があります。バスや電車といった公共交通機関の運行時間を指す際によく使われます。定刻という言葉そのものに「決められた時刻」と言う意味がある為、オンタイムの意味として成り立ちます。
その他に、「間に合う」という意味もあります。時間通りに間に合うという際に使われる為、オンタイムの意味とされています。そして「勤務中」もオンタイムという言葉の意味の一つです。自分が今就業中であることを表す際にオンタイムを使います。
オンタイムを英語にすると
「オンタイム」という言葉は日本人が独自に作った和製英語の為、英語にすると「オンタイム」という単語ではなく、「on」と「time」という熟語です。
「time」は時間、そして「on」は〜の上にや〜に接してと言う意味がある英語の為、それらの英語を合わせ直訳すると時間の上にや時間に接してとなります。そうした時間に接してという英語の意味から先述したような意味を表す言葉としてオンタイムが使われています。
又、同じように「time」を使った英語の熟語で「just in time」という英語がありますが、これらには使い方に違いがあります。オンタイムが時間通りを表すのに対して、just in timeはタイミングが丁度良いというオンタイムよりはやや曖昧な時間を指す言葉です。
オンタイムとリアルタイムの違い
オンタイムと似た言葉として「リアルタイム」という言葉が思い出されますが、オンタイムとリアルタイムでは意味等に違いがあります。ではオンタイムとリアルタイムにはどのような意味や使い方の違いがあるのか紹介しましょう。
リアルタイムの意味
オンタイムとリアルタイムの違いを紹介する前に、まずはリアルタイムという言葉の意味から見てみましょう。
リアルタイムとは、即時や同時、すぐにという意味がある言葉です。一見するとオンタイムの時間通りにや定刻にといった意味と同じようにも感じられますが、リアルタイムの方がオンタイムよりもよりその時の時間を明確に表しています。
リアルタイムは元々、コンピューターの処理方式の一つでデータが発生するごとに即時に処理をする「リアルタイム処理」という言葉が略されてできた言葉です。その為、オンタイム以上に「今」という時間を明確に表した言葉と言えます。
リアルタイムの使用場面
些細な違いですが、オンタイムとリアルタイムには先述したような違いがある為、類語として使うことはできません。
そうした「今」という時間をオンタイムよりもより的確に表すリアルタイムという言葉が使用される場面はまずテレビです。テレビで放送される生放送やLIVE配信といったものは正に「今」という場面を表す映像の為、そうした放送形態は「リアルタイム」であると言えます。
次に電車や飛行機でもリアルタイムという言葉が相応しいシーンです。今実際に走っている電車や今実際に飛んでいる飛行機は正にリアルな状態と言えます。その為、そうした今運行している物に対しては「リアルタイム」という言葉が相応しいと言えます。
オンタイムの使い方
ではここからは例文を使いながらオンタイムという言葉の実際の使い方を見てみましょう。オンタイムは初めに少し話した通り、イベント等を主催する人にとってはとてもポピュラーな言葉です。又、ビジネスシーンでも使うことができる言葉です。では実際に例文と共に見てみましょう。
例文①
まずはビジネスの場では欠かせない会議の場面です。会議の場面では次のような例文のようにオンタイムを使うことができます。
「みなさん早めにお集まりいただいたので、オンタイムで会議が始められます」、「スムーズに会議が進んだ為、オンタイムで会議を終えることができます」、「1人遅刻している人がいる為、オンタイムで会議が始められません」等です。
以上の例文を見て分かる通り、予め決められた時間を取り巻く環境でオンタイムという言葉を使います。これらの例文を応用することでビジネスシーンの様々な場面でオンタイムという言葉を使用することができます。
例文②
次に先程から登場しているイベントや式典等でのオンタイムの例文です。こちらもビジネスシーンとほとんど使い方は変わりません。
「会場の都合上オンタイムで開始、終了を徹底してください」、「タイムテーブルで示している時間通り、オンタイムで進めてください」、「前の出番の人が押している為、オンタイムで始められません」等です。
イベントや式典は時間がはっきりと決まっているものがほとんどです。その為、オンタイムという言葉を使用して円滑にイベント等を進められるように声かけする際などに使われます。このイベントを生配信するとその映像はリアルタイムと言われるようになります。
例文③
電車や飛行機の今の運行状態を表す際にはリアルタイムを使いますが、電車等の運行時間に対してはリアルタイムではなくオンタイムを使用します。例えば、「電車がオンタイムで終点に到着した」や「オンタイムで電車に乗れなかった」等です。
オンタイムの注意点
では最後にオンタイムを使う際の注意点です。先述した通り、オンタイムはリアルタイムと非常に意味やニュアンスが近いように感じられる言葉の為、混同されがちです。
これまでに紹介した通り、オンタイムは決められているその時間を表し、リアルタイムは今というよりはっきりとした時間を表しています。その違いはとてもニュアンス的な部分が強くある為、混乱を招いてしまいます。そうした意味でもそれぞれの言葉の使い方に注意が必要です。
又、オンタイムもリアルタイムもオンやリアルに「タイム」を付けた言葉です。その為、タイムの前を様々に変化させることで意味が全く違う言葉にも変化します。その為、それぞれのタイムが付く言葉の意味や使い方についてしっかりと理解しておく必要があります。
オフタイムの意味
「タイム」を使った言葉の中で「オフタイム」という言葉があります。この言葉はオンタイムの反対語とされている言葉です。
オフタイムの意味は、休みや休暇、就業時間外という意味があります。オンタイムに勤務中という意味がある為、その逆の意味である就業時間外という意味を持つオフタイムがオンタイムとは反対の意味を持つ言葉と言われています。
日本人の会話の中ではタイムを省いて「オフ」だけで使われることが多いです。「次のオフの予定は」等といったように使われます。「オフ」そのものだけで休みとの認識が既にされていることが多い為、そのような使い方が多用されています。
インタイムの意味
又、「タイム」に「イン」を付けた「インタイム」という言葉もあります。英語で表すと、「in time」です。
インタイムは時間内にや丁度良い時に、やがてといった意味があります。タイムを使用する言葉の中で1番オンタイムの意味と近い言葉です。同じような意味の言葉としてオンタイムと同じように使うこともできます。
ただ、少しのニュアンスの違いではありますが、オンタイムの方がインタイムよりもより正確な時間を表しています。その為、指定された時間通りの時間に到着した等とする時はオンタイム、それよりも遅れたり早い到着の場合はインタイムを使用します。
エニタイムの意味
そして「タイム」に「エニ」を付けて、「エニタイム」という言葉もあります。英語で表すと「anytime」となり、カタカナで見るより英語で見る方が馴染み深い言葉です。エニタイムはいつでも、どんな時でもという意味がある為、いつでも良いですよ等と答える際等に使われます。
オンタイムは時間通りにという意味
オンタイムには様々な意味がありましたが、最もベースとなるのは「時間通り」という意味であり、決められている時間を表すシーンを表現する際に使われる言葉です。同じようにタイムが付いたり、似た意味の言葉も多々ありますが、それぞれの言葉の違いをしっかり理解し使い分けましょう。