「天涯孤独」の意味とは?
「天涯孤独になりたくない」「天涯孤独にしないで」という使い方をする「天涯孤独」という言葉があります。「天涯孤独」の意味について詳しく解説していきましょう。「天涯孤独」の読み方は、「てんがいこどく」という読み方をします。
「天涯孤独」にはどんな意味があるのか、由来、天涯孤独になる人の特徴、類語や使い方、注意点や天涯孤独になる原因についても解説していきましょう。
意味「身寄りがいないこと」
「天涯孤独」の意味には、「身寄りがいないこと」という意味があります。同じ血縁の親族のことを意味する言葉でもあるので、両親がなくなって兄弟もいない、さらには身を寄せる親族がいない人のことを「天涯孤独」という言葉で表します。
意味「異郷にたった1人で暮らすこと」
「天涯孤独」には、もう1つの意味として「遠く離れた異郷の地でたった1人で暮らす」という意味もあるのです。ここから発展して現代は、「気の許せる信頼できる友達がいない」「たわいのない会話ができる人がいない」という意味の言葉になっています。
「天涯孤独」の由来
「天涯孤独」の由来についてご説明します。「天涯孤独」の「天涯」には、「空の果て」という意味と「非常に遠いところ」という意味があります。
「天涯孤独」の「孤独」には、「心の通じあう人うあ頼りにする人がいない独りぼっちで寂しい様子」という意味があります。この2つの言葉が合わさって「天涯孤独」という言葉になりました。
「天涯孤独」の類語
「天涯孤独」と同じ意味の言葉である「天涯孤独」の類語をご紹介していきましょう。「天涯孤独」の類語にはどんな類語があるのか確認していくことができます。
「天涯孤独」の類語にはいくつかありますが、今回は「独り法師」と「鰥寡孤独」「ひとりぼっち」の3つの類語をご紹介していきましょう。それぞれの意味について解説していきます。
独り法師
「天涯孤独」の類語として「独り法師」をご紹介します。「独り法師」の読み方は「ひとりぼうし」という読み方をして、意味は「たった1人の法師」という意味があります。「独り法師」が転じて「ひとりぼっち」になりました。
使い方としては「彼は独り法師でいることをなんとも思っていないようです」「そんな言い方をしているといつか独り法師になってしまいますよ」「いじわるを平気でしていると、独り法師になってしまうのです。自業自得です」という使い方になります。
鰥寡孤独
「天涯孤独」の類語「鰥寡孤独」があります。「天涯孤独」の類語「鰥寡孤独」の読み方は「かんかこどく」という読み方をします。
意味としては、「身寄りのない人」という意味になるので、「天涯孤独」と同じ意味の言葉である類語になるのです。使い方としては「彼は鰥寡孤独になってしまった」という使い方ができます。
ひとりぼっち
「天涯孤独」の類語に「ひとりぼっち」があります。「ひとりぼっち」は、「独り法師」が転じた言葉となっていて、意味は、「肉親や仲間がいない孤独なこと」という意味があるのです。
使い方としては、「ひとりぼっちになってしまいました」「彼はひとりぼっちになっても平気な顔をしているな」という使い方ができます。
「天涯孤独」の使い方
「天涯孤独」の使い方について例文4つをご紹介していきます。「天涯孤独」の使い方を知るのは、例文を見るのが1番よく分かります。それでは、「天涯孤独」の使い方例文①からご紹介していきましょう。正しい「天涯孤独」の使い方をマスターしていくことができます。
例文①
「天涯孤独」の使い方例文①として「天涯孤独になってしまった」があります。使い方例文をご紹介していきましょう。「私は、小さい時に両親を亡くしました。兄弟もいなかったので、とうとう天涯孤独になってしまったんです」という使い方ができます。
例文②
「天涯孤独」の使い方例文②「天涯孤独の身」について解説していきましょう。「彼は天涯孤独の身、友達もいません。山奥でひっそりと暮らしています」「天涯孤独の身というのは、気楽なものですよ」「天涯孤独の身になって始めて辛さが分かりました」という使い方ができるのです。
例文③
「天涯孤独」の使い方例文③として「天涯孤独だから」があります。使い方としては「天涯孤独だからといって、自暴自棄になってはいけません。周りの人を大切にすることをしてみなさい」「天涯孤独だからか彼はどこかものすごく寂しいんだと思います」という使い方ができます。
例文④
「天涯孤独」の使い方例文④として「天涯孤独になった」をご紹介していきましょう。使い方としては、「彼はついに天涯孤独になったのです」「天涯孤独になったのは、彼のせいにしてきましたが結局は自分のせいだということが分かりました」という使い方ができるのです。
「天涯孤独」の注意点
「天涯孤独」を使うに当たって、これまでご紹介した意味の他に身寄りがしても、縁が切れてしまっている場合も「天涯孤独」を使うことがあります。例えば、血のつながった兄弟がいるのはいるのですが、連絡を全くとらない関係は「天涯孤独」ということになるのです。
身寄りがいても縁が切れていれば「天涯孤独」
「天涯孤独」という表現を使う場合、身寄りとよべる人がいても主観的な理由で「天涯孤独」を使うことがあります。親近者に対して、全く居所を伝えていなかったり、親近者と連絡を全く取らない場合に使われる意味があるのです。こういった使い方には、違和感を感じる人も少なくありません。
「天涯孤独」になる人の特徴
それでは、「天涯孤独」になる人には特徴はあるのでしょうか。「天涯孤独」になる人の特徴についてご説明していきます。「天涯孤独」になる人というのはある共通特徴がある場合が多くなるのです。「天涯孤独」になる人の特徴についてどんな特徴があるのか解説していきましょう。
苦労人
「天涯孤独」な人というのは、苦労をしている人が多くなります。例えば家族であったり、親戚関係での苦労というのは幼いときからあるので、「天涯孤独」になる人にとっては強烈な印象として苦しめることになります。
自分の受けた苦労を人に対して話すことを極端に嫌うという特徴もあるので、自分の殻に閉じこもろうとする特徴があるのです。人といるよりは1人でいた方がましという考え方をしている特徴もあるのでしょう。
1人で過ごしたい
「天涯孤独」になる人の特徴として自ら望んで1人になる人もいます。小さい時から1人でいることが多かったので、1人で過ごすことに何の抵抗もない場合もあるのです。時に人間関係を煩わしいと考えてしまう特徴もあるため、煩わしいことを避けるためにも1人でいるという特徴があります。
家庭環境が悪い
「天涯孤独」な人の特徴として家庭環境があまりよくないという特徴があります。家族の誰かが、何かしらトラブルを抱えているケースが多くなるのです。
幼い時は、どうにか我慢して過ごしていた人であっても大人になるとその家庭から逃げてきたという人もいるのです。
そんな家族に対していい思い出がない人は、自分の家庭をもつことに対しても臆病になってしまう特徴が。結婚もしなくてもいい、「天涯孤独」でいいとも考えているのです。
人に甘えるのが苦手
家庭環境が安定している環境で育つと人間は、老後においても健やかに生活していくことができるといわれています。しかし、海底環境が悪い家庭で成長することは老後まで、その人を苦しめることにもなってしまうのです。
人に甘えるという経験が極端に下手になってしまっていることから、優しくしてくれる人に対しても甘えることができない特徴があります。甘えることは自分には許されないのだと思っている部分もあるので、老後になってもその気持ちは頑な。
自分で家庭をもったとしても、いい家庭は築けないだろうと「天涯孤独」を選択して老後まで「天涯孤独」になる人もいます。
人付き合いが苦手
「天涯孤独」の人の特徴としてそもそも人付き合いが苦手という特徴があります。幼いときから人間関係が苦手で、友人関係も積極的に作っていない特徴があるのです。老後も家から出ることもなく「天涯孤独」に生活している特徴も。
「天涯孤独」になる人の原因
老後に自分がもしかしたら「天涯孤独」になるかもと心配している人はいないでしょうか。老後というのは、これからの未来でもあるのでどうなっているのかも想像するしかありません。
老後に自分が「天涯孤独」になるとしたらどうして「天涯孤独」になるのか原因は必ずあるものです。老後に「天涯孤独」になる人の原因について解説していきましょう。
常に連絡を取れる人がいない
「天涯孤独」になる原因として気軽に連絡を取り合える人がいないという原因があります。仕事仲間とは毎日のように連絡をとっているかも知れませんが、仕事がなくなったら連絡は取り合うでしょうか。
気軽に連絡を取り合える人がいないというのは老後も「天涯孤独」になってしまう原因になってしまうので、注意しましょう。連絡が何でもメールやLINEで済ませてしまっている人も要注意です。
できれば電話でお互いの声を気軽に、確認できるような関係の人がいると「天涯孤独」になるのを防いでくれるでしょう。
外に出ない
最近は、外出しなくても通販や宅配で欲しいものが手に入ることができます。買い物にわざわざ行かなくても、必要なものが家に届く時代なのです。そうなると外にでることも少なくなって「天涯孤独」の原因になってしまう原因になります。
趣味や友達と会うなどなんでもいいので、外に出ることを意識してみましょう。老後になって「天涯孤独」になる人は、外にでるのも億劫で、友達もいないことと、体の老化も影響を与えます。
人の批判をする
残念ながら人の批判ばかりしている人は「天涯孤独」になる原因になってしまう可能性があります。人の批判をしているとどんどん心も孤独に向かっていってしまうもの。
人の批判をして、共感してくれる人というのは本当の孤独を癒してくれる同士ではありません。人の批判をすることで自分の「天涯孤独」になる原因になっているのだと思って、やめましょう。
自分に自信をもつ
「天涯孤独」になる原因として、家庭環境が悪いことが原因している人もいます。家庭環境というのは自分ではどうすることもできません。しかし、友人関係というのは自分から作っていくことができるのです。
自分が友人関係において、信頼できる友人ができるということは「天涯孤独」になるのを防いでくれることになります。信頼できる友人を作るためには、自分の心を開いて自分も友人を信頼する必要があるのです。
それはとても難しいと感じることになるかも知れません。自分に自信をもたなければできないことでもあるのです。自分はいい友人ができると強く思うことも大切。「自分に友人なんてできない」なんて思う必要はないのです。
人付き合いを難しく考えない
「天涯孤独」になる人の原因として人間関係を難しく考えすぎている部分があります。そのため不必要に怖がってしまったり、恐縮してしまったりしている可能性も多いにあり得るのです。
人間関係は、人の悩みの最たるものとも言われていますが、自分にとって合う人というのは必ずいるものです。あまり難しく考えすぎるのではなく、肩の力を抜いて「仲良くできる人ができればいいな」という気持ちで人と接することも大切です。
もしも相手が離れていっても「自分とは合わなかった」とあきらめてもいいというくらいの気持ちで取り組んでみましょう。
今ある人間関係を大切にする
「天涯孤独」になってしまう原因として、本当は大切にしなければいけない人間関係があるのにそのことに気が着いていない場合もあります。自分を傷つける人間関係は、離れても問題はありませんが、そうでない人間関係は大切にしていきましょう。
そうやって小さな関係でも大切にすることで「天涯孤独」になることを防いでくれることになるのです。人はどうしても近すぎる人に対して無関心になってしまうことがあります。そういった近しい関係に目を向けて、より大切にすることも大切。
「天涯孤独」は「身寄りがいないこと」という意味
「天涯孤独」について詳しく解説してきました。「天涯孤独」の類語には「独り法師」「ひとりぼっち」「鰥寡孤独」があります。また、身寄りがいたとしても連絡を全くとっていないのであれば、「天涯孤独」になるのです。
「天涯孤独」になる人の特徴として、1人でいることに何も違和感を感じない人や自分が小さい時に育った家庭環境があまりよくなかったことが原因となっていることもあります。
家庭環境は自分ではどうしようもないことでもありますが、それはその人を老後になっても苦しめるくらいその人に与える影響は大きくなっているのです。
もしも自分が老後「天涯孤独」にならないか心配に思っているのであれば、いつでも電話で声が聞こえる人間関係を築いておきましょう。また、積極的に外にでることも大切です。
「天涯孤独」になることを極端に怖がる必要はありませんが、今からできる近しい人との関係を良好にすることを意識してみて下さい。