村上春樹とは世界的に有名な作家
村上春樹という小説家をご存知の方は多いのではないでしょうか。今では日本のみならず、世界的に有名な作家となっています。また熱狂的なファンもおり、「ハルキスト」と呼ばれています。村上春樹の作品もさることながら、名言や格言も有名です。
今回、そんな村上春樹の名言や格言、村上春樹の性格や経歴などをご紹介していきます。今まで作品は読んだことがあっても、作家の人物像はよく分かっていなかった方もいらっしゃるのではないでしょうか。人物像を知ることで村上春樹の名言をより理解できます。
簡単に知っておくだけでも、作品を読む際にバックボーンとなる背景が分かっているので、深いところまで理解できるようになるかもしれません。また名言の理解度も深まるでしょう。
アメリカ文学の翻訳家としても有名
名言や格言に加えて、多くのヒット作を生み出している小説家の村上春樹ですが、アメリカ文学の翻訳家としても有名です。始めて村上春樹の翻訳書が刊行されたのは1981年5月で「マイ・ロスト・シティー フィッツジェラルド作品集」を翻訳しました。
ここから、村上春樹はスコット・フィッツジェラルドの作品だけでなく、レイモンド・チャンドラーの「ロング・グッドバイ」やトルーマン・カポーティの「ティファニーで朝食を」も翻訳しています。
またジェローム・デイヴィッド・サリンジャーの「キャッチャー・イン・ザ・ライ」も発表されています。こうして多くの作品を翻訳しており、翻訳家として有名になりました。
村上春樹の名言・格言
ここからは小説家である村上春樹の名言や格言についてご紹介していきます。恋愛関係に関する名言・格言や、人生に関する名言・格言、孤独に関する名言・格言をお伝えします。何か一つでも心に残る名言があるかもしれませんので、よかったらチェックしてみてください。
村上春樹の生き方や考え方から生まれた言葉を聞いてみてると、何か立ち止まっている事や、悩んでいることに関してヒントがあるかもしれません。ちなみに、村上春樹は小説家として、エルサレム賞の授賞式でスピーチをしたのですが、その時に有名になった名言があります。
村上春樹が発言した「硬くて大きな壁がここにあって、もしそこに卵がぶつかって割れたとする。その場合私は常に卵の側に立つだろう。」この言葉が名言として話題となりました。
恋愛関係の名言・格言
小説家である村上春樹の、恋愛に繋がるような名言や格言をご紹介していきます。恋愛だけでなく、色んな解釈ができる名言・格言なので、何か響くものがあるかもしれません。
「何かを持っているやつは、いつかなくすんじゃないかとビクついてるし、何も持っていないやつは、永遠に何も持てないんじゃないかと心配している。みんな同じさ。」大切な人を手に入れた人も、いない状態が続いている人も不安はずっとついてくる事を示唆しています。
「人生で一番きついのは必ずも誰かを傷つけてしまうことであって、自分が傷つくことではない。」大切な人を傷つけた時の痛みに勝るものはないということかもしれません。そして誰かを傷つけた場合、自分が傷付くことになるという見方もできます。村上春樹らしい名言です。
人生に関する名言・格言
村上春樹の、人生に何かしら影響をもたらしてくれるかもしれない名言・格言をご紹介します。先程、村上春樹の恋愛に関する名言同様、解釈次第で色んな捉え方ができます。
「少しずつ向上する。少しずつだけれど、それでも向上は向上だ。」人生生きていればどん底に落ちるようなこともあります。または中々這い上がっていくことが難しい時もあるでしょう。そんな時少しずつでも上がっているのなら上手くいっている事に変わりはないでしょう。
「希望があるところには、必ず試練があるものだから。」辛い時やきつい時に、希望を感じられる言葉ではないでしょうか。障害物などの試練があるからこそ、その先に望んでいた未来があるという証拠でもあります。だから乗り越えられるのかもしれません。名言です。
孤独に関する名言・格言
村上春樹の恋愛、人生の名言に続いて、今度は孤独というテーマにピッタリな名言・格言をご紹介します。「孤独好きな性格を守るのに、誰にも迷惑をかけていないはずだという論理は逃げである。孤独は闘い取るものだ。闘い取られてない孤独は、いつか人の心を蝕む。」
孤独を守るために自己防衛として利己的な考えになり、周囲への配慮をなくすと人を傷つけます。そして本当の孤独は簡単に得られないという事を村上春樹は言いたかったのでしょうか。
よく作品の中で一人になることが多い主人公ですが、村上春樹は生活のリズムを作り、運動や食事の面をしっかりしている描写を描いている事が多く見受けられます。これは孤独を肯定させる為だけでなく、自己の精神を不安定にさせない為のルーティーンなのかもしれません。
村上春樹の性格
小説家として有名な村上春樹は、人生や恋愛に関係するような数々の名言や格言を残していますが、一体どういう人物なのか気になるところです。中でも村上春樹の作品では「孤独」というワードが出てきたり、あるいは孤独を感じさせる文章が多かったりします。
ここからは、小説家である村上春樹の性格が分かるような部分や、村上春樹の作品の特徴についてお伝えしていきます。それによって村上春樹という人物は「こんな人なのかもしれない」と理解が深まるでしょう。また村上春樹の名言の理解度も上がります。
作品動揺孤独を愛すると言われている
小説家である村上春樹は作品に登場する主人公のように孤独を愛していると言われています。主人公はコミュニケーションはちゃんと取りますが、集団に群れる印象がありません。落ち着いた性格で、自分や他人のプライバシーを尊重するところは同じだと言われています。
孤独を愛していますが趣味が多く、ジャズやクラシック、ロックを聴いたりするのが好きで、レコードも沢山所持しているようです。一方で村上春樹は運動も好きなようでマラソンをしたり、トライアスロンにも参加したことがあり、アクティブな面も持ち合わせています。
他にも村上春樹は野球の観戦も好きで、球場にも足を運ぶことがあるようです。ちなみに村上春樹が好きな球団はヤクルトスワローズで、今もファンとして応援しているそうです。
作品の特徴
村上春樹の作品の特徴をご紹介していきます。文章自体は割と易しいものになっているので、読みやすいのですが、ストーリーや出来事は結構複雑です。表面的には理解できても本質的な部分の答えは曖昧になっているので、その人の捉え方によって微妙に差異が生まれます。
村上春樹はよく隠喩を用いて出来事を描写されていますが、それによって作品に深みが出てくるので、読み終わった後の余韻が強く残っていたりします。奇譚という現実と非現実の境界線を無くした話が多いので、読み応えがあるでしょう。ここに村上春樹は名言を隠しています。
また人との別れが印象的に描かれている事が多く、そこから来る喪失感や孤独感を強く感じさせます。表面では無機質に見えても本質的な部分では人間の持つ感情が垣間見えるでしょう。
村上春樹の経歴
小説家としてだけでなく名言や格言でも有名な村上春樹ですが、どういった経緯で小説家になったのか知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、村上春樹は海外移住もされていたようですが、その辺の話も謎に包まれています。
ここでは村上春樹が小説家になるまでの経歴や、海外移住・帰国までの経歴、近年の活動についてお伝えしていきます。この経歴や海外に行った経験から、名言や格言が生まれたのかもしれません。名言が多い村上春樹のパーソナルな情報も要チェックです。
小説家になるまでの経歴
村上春樹が小説家になるまでの経歴ですが、野球観戦をしていた時がきっかけのようです。村上春樹は明治神宮球場の外野席で東京ヤクルトスワローズ対広島カープの試合を観戦していた時に小説を書こうと思ったそうです。
そこから、当時学生結婚をした村上春樹は、後にジャズ喫茶を経営しながら、その傍らで毎晩小説を書いていたそうです。その後、1979年の4月に「風の歌を聴け」が群青新人文学賞となり、そこから村上春樹は小説家としてデビューを果たしました。
それまで村上春樹はジャズ喫茶を経営しながら小説家として活動していましたが、1981年にジャズ喫茶を人に譲ると、小説家一本でやっていくことを決めて、専業で活動を始めます。
海外移住・帰国までの経歴
名言の多い小説家として活躍するようになった村上春樹ですが、1986年の10月にヨーロッパに移住することになります。主にイタリアやギリシャ、イギリスなどに滞在していたそうで、1991年にはニュージャージー州プリンストン大学の客員研究員としてアメリカに渡ります。
日本に帰ってきたのは1995年の6月になります。海外にいる間に「ノルウェイの森」や「ねじまき鳥クロニクル」の第1部と第2部が刊行されています。また「羊をめぐる冒険」の英訳版も出版されました。このように海外に滞在している時も小説家として活動されていたようです。
ヨーロッパもですが、アメリカの生活様式や価値観などに触れて、名言の種となるものが密かに生まれたのかもしれません。海外生活を経験していないと生まれない名言もあるでしょう。
近年の活動
名言の多い村上春樹の活動をご紹介してきましたが、近年の活動も気になるところです。まず、2005年に「海辺のカフカ」の英訳版が話題となり、その翌年にはフランツ・カフカ賞やフランク・オコナー国際短編賞を受賞したりと国際的な評価が高まりました。
そこから、スピーチが話題となり「名言」となったきっかけになる、イスラエルのエルサレム賞を2009年に受賞します。同年に、毎日出版文化賞も受賞しています。そして、2011年にはカタルーニャ国際賞を受賞していたりと、目覚ましい活躍をされています。
近年では、2016年にアンデルセン文学賞に、2019年ラッテス・グリンツァーネ文学賞ラ・クエルチャ部門を受賞しています。この時、村上春樹は70歳を迎えています。
村上春樹はこれだけ多くの賞を獲得してきているので、発言が名言として注目されるのも納得です。そして、多くの経験が名言を生み出すのかもしれません。
村上春樹は名言・格言が多い名作家
村上春樹の小説家としての活動や性格、経歴に名言や格言についてご紹介してきました。小説家だけでなく翻訳家としても活動していることや、沢山の名言や格言が恋愛や人生に関するものに当てはまることも分かりました。特に今回紹介した名言はほんの一部に過ぎません。
村上春樹の発言だけでなく、作中の言葉から引用したものもあるので、まだまだ沢山の名言や格言が存在しています。また、村上春樹は作品の数も多いので、その時読んだ作品の一説に名言が隠されていることもあるでしょう。
そして、この生み出された名言から、人生における希望の光が見いだされる人も多いのではないでしょうか。これからも村上春樹の発言する名言に注目です。