無双の意味とは?
「無双」という言葉の意味をご存知ですか?「ゲームでよく出てくる言葉」「麻雀?」「意味はわかっているけどどんな場面でつかえるの?」「意味もはぼんやりしかわからない」など、「無双」の言葉、意味の認知度や使い方の理解度にはいろいろなケースがあることが散見されます。
「無双」は、「むそう」と読みます。確かに上記のようにゲーム・麻雀などで頻繁に目にする言葉で、エンターテイメントで見かけることが多いです。
「無双」とは、「二つとない程優れている」という意味です。このような意味なので冒頭のシーンや格闘技などの「屈強」さともリンクしている言葉です。
そんな意味合いが分かれば、「無双」の言葉が形容される対象の存在の捉え方をより具体的にイメージすることができます。
今回はそんな「無双」について徹底紹介。「無双」の類語、使い方、優秀との違い、注意点、由来・歴史、英語表記について順に紹介していき、「無双」をマスターできるよう特集していきます。
無双の類義語
まずは「無双」の類語からです。一体「無双」という言葉にはどんな類語が存在しているのでしょうか?「無双」の類語を知ることは、「無双」の意味づけをより明確にするきっかけとなります。以下から「無双」の類語を紹介していきます。
敵がいないの意味
まずは「無双」の類語です。それは「無敵」が当てはまります。類語「無敵」は「敵がいないほど優れている様」を意味します。
昔ではスペイン艦隊の「最強」を意味する「無敵艦隊」、現在でもゲームなどで「無敵状態」という言葉で、頻繁に使われている語です。
「無双」も「無敵」は、現在の言葉のニュアンスでは、「絶対的」な意味合いを含んでおります。「無敵」は「無双」に比べると「敵」という意味が含まれており、「戦闘」をよりイメージする言葉になります。
無双の使い方・例文
では「無双」は実生活でどのように使うことができるのでしょうか?「無双」は先述した、エンターテイメントや格闘技などのスポーツジャンルで頻出する言葉なので、テレビやゲーム、漫画などの映像や絵が「無双」という言葉とリンクして形容されるシーンが今後も多々想定されます。
上記を踏まえて「無双」の例文を下記にケース別でご紹介しますので、その使い方をご参考いただければ幸いです。
例文①
「無双」の使い方の1つの例文として、ゲームシーンが上げられます。TVゲームなどの話題において、友達との会話の中で「無双」が使われています。
「無双シリーズ面白いね。爽快感が最高」このようなゲームの評価をSNSや直接の会話などで、その使い方が想定できます。
例文②
「無双」の使い方の1つの例文として、家族との雑談が上げられます。歴史上の話題において、その会話の中で「無双」が使われています。
「武力だけで測ることができない幕末期において、無双の才識を持った存在だった」このようなプライベートな会話の中で、その使い方が想定できます。
例文③
「無双」の使い方の1つの例文として、習い事のシーンが上げられます。着付け教室において、講師の指導の中で「無双」が表現されています。
「この無双の羽織のお支度をするにあたって、気をつけなければならないことは」このような指導の中で「無双」の言葉の使用が想定できます。
ここで使われている「無双」は上記「意味」の中で紹介した「二つとない程優れている」意味の「無双」ではなく、「表裏同じ生地」という意味の「無双」になります。和服などの生地に現代でも使われています。限定的なシーンではありますが、お知り置きください。
例文④
「無双」の使い方の1つの例文として、格闘技のシーンが上げられます。TVの視聴において、家族との会話の中で「無双」が使われています。
「やはり、今までの格闘の歴史の中で、〇〇が無双で人類最強でしょう」このように家族とのなにげない会話の中で、その使い方が想定できます。
無双と優秀の違い
使い方が理解できたところで、「無双」と「優秀」との違いについて紹介していきます。この「優秀」も「無双」と同じシーンで使われることが多く、両者の使い分けに悩む場面も多いケースも散見されます。
では両者にどんな違いがあるのかを、以下「優秀」「無双」それぞれの意味をそれぞれ比較していきながら違いを説明していきます。
優秀は他のものよりもすぐれている意味
「優秀」は「他のものよりも一段とまさっている様」を意味する語です。対して「無双」は「二つとない程優れている」を意味しています。
上記を比べてみると「無双」に比べて、「優秀」はその意味の中に「比較してまさっている」といったニュアンスが含まれていることが理解できます。
対して無双は「二つとない」存在であり、最上級の存在を称しています。つまり「無双」は上記の「優秀」よりも「すぐれているレベルが高い」存在を意味する言葉です。
無双を使う際の注意点
「無双」を使う上で気をつけなければならない点はどこにあるのでしょうか?注意点はその意味「二つとない程優れている」という意味と関連性があります。
上記の点を踏まえて以下に「無双」を使う際の注意点をご紹介していきます。実用につながる大切な部分なので、先述した「使い方」と合わせて、実際に「無双」を使う際にご参考になれば幸いです。
その意味から非力な対象には使えない
「無双」を使う上で注意すべきポイントは「非力」だけでは使う事ができないことが大きなポイントです。「非力」とは「力(量)がないこと」を意味しています。「無双」を使う場合はその意味である「二つとない程」と「優れている」どちらの条件も揃ってなければなりません。
先述した「使い方」でも紹介したように「無双」が表現される対象は、「比類なき」「強者」であることがほとんどです。
形容される存在が、例え「二つとない」存在であったとしても、「非力」であり、「優れて」いない場合は、「無双」を使う事ができないのでご留意ください。
無双の由来・歴史
「無双」の意味、類義語、他の語「最強」との違い、使い方がわかったところで、「無双」の由来はどこにあるのでしょうか?
「無双」は例文などでご紹介したように、ゲームシーンを始め、書籍や格闘技などのスポーツでで使う事ができる言葉です。使い勝手のよい語なので、日本では古くから使用されてきた可能性があります。
上記を踏まえて「無双」の語源と「無双」が日本で使われていた使用時期を辿っていき、「無双」の由来と歴史を探索していきます。
由来
まずは「無双」をそれぞれ「無」「双」に分けて、それぞれの語源を紐解いていき、「無双」の意味の由来を探っていきます。まずは「無」から。この語は訓読みで「無い(ない)」と読む事ができます。
「無」は象形文字で、両手を広げて「舞う(まう)」人の形をかたどっています。そこから転じて、「ない」という意味が生まれました。ちなみに「舞」は「無」から分化した漢字です。
そして「双」。訓読みで「(ふた)・(ふた)つ・(たぐ)い・(もろ)・(なら)ぶ」と読む事ができます。旧字は会意文字で元々は「隹」二つと、又(読み方:ゆう、て)とから成りたっていました。
「隹」一つが一羽の鳥を手に持つ意味を成しており、二羽の鳥を手で持つことから、「一つがい」の鳥の意味でした。上記の意味から転じて、「対になるものの」意味が生まれました。
さらに上記の語源から「並ぶ」「匹敵する」という意味が派生していき、現在の「双」の意味として知られるようになりました。
つまり、「無双」は「他に並ぶ存在が無い」という意味であり、転じて「二つと無い程優れている」ものを形容する意味となりました。
歴史
上記の点を辿る資料として「無双」は過去の文献でも確認することができます。小説家の菊池寛が、「新大阪新聞」に1947年(昭和22年)に発表した「大刀物語」に見られます。下記の一説を紹介します。
「だから、国々から選ばれる力士も、その国で無双の強者だったのである。」となります。今から70年前以上の戦後間もない時代には少なくても「無双」が既に使われていたことが理解できます。
無双の英語表記
「無双」は日本語だけでなく、英語でも表現する事ができます。ただ、定まった表現ではなく、ジャンルによっていろいろな英語表現に分岐します。
例えば「衣服の生地が表裏同じである意味の場合」は「the same material」となり、「同じ原料=無双」と表現する事ができますし、「最強の男である意味の場合」は「the greatest man」となり、「最強=無双」と表現することができます。
無双に因んだあれこれ
「無双」は「二つとない程優れている」というその意味合いで、「強さ」をイメージする語です。そのためさまざまなシーンで使われています。
例えば「使い方」でも紹介したゲーム。アプリやTVゲームで「無双OROCHI」「戦国無双」「無双スターズ」など、武将物アクションゲームやRPG(ロールプレイングゲーム)などで「無双」がタイトルの一部に使われています。
また、焼肉やラーメンなどの飲食の屋号や商品名、麻雀の最大の点数を得られるの意味を持つ「役満」に「無双」が使われています。
無双は二つとない程優れているという意味
「無双」の意味、類語、使い方、忖度との違い、注意点、由来・歴史、英語表記を順を追って見てきました。「無双」は「二つとない程優れている」という意味です。
相手の能力を褒め称えたり、評価をする際「無双」という語が、時には的を射ている表現になるケースがあります。そんな場合に「無双」の使い方をぜひご参考いただき、より充実した対人関係を構築していただければ幸いです。