「参る」の意味と使い方を解説!敬語表現や類語もまとめてチェック!

「参る」の意味と使い方を解説!敬語表現や類語もまとめてチェック!

「参る」という言葉はビジネスシーンなどで使われることが結構多いですが、「参る」とはいったいどういう意味なのでしょうか。「参る」の意味と使い方の例文、「参る」の敬語表現や「参る」の対義語や類語などについて詳しくご紹介します。

記事の目次

  1. 1.参るの意味とは?
  2. 2.参るの対義語・類語
  3. 3.参るの使い方・例文
  4. 4.参ると伺うの違い
  5. 5.参るを使う際の注意点
  6. 6.参るの由来
  7. 7.参るの英語表記
  8. 8.参るは行くという意味

参るの意味とは?

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ビジネスシーンなどにおいて「参る」という言葉が結構良く使われますが、「参る」の正しい意味を尋ねられた時にすぐに正しい意味を答えられる人はあまり多くないと言えます。

「参る」という言葉は時代劇の中などでも使われる古い言葉で、一般的な日常生活の中ではほとんど使われず、ビジネスシーンなどで使うことが多い言葉だからです。

「参る」という言葉にはいったいどのような意味があるのか、まずは「参る」の意味についてご紹介しましょう。

行くという意味

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「参る」の意味の一つ目は、「行く」という意味です。「参る」は敬語表現の中の謙譲語で、「行く」ということを表す謙譲語になります。

「参る」は自分より立場や年齢が上の人の所に対して「行く」と言う場合に使うことができる敬語表現で、ビジネスシーンなどでかなり良く使われます。

「参る」には三つの意味がありますが、まず一つ目の「行く」の謙譲語で敬語表現であるということを覚えておきましょう。

来るという意味

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「参る」の意味の二つ目は、「来る」という意味です。「参る」は「行く」の謙譲語で敬語表現ですが、「参る」には「来る」という意味もあり、こちらも謙譲語で敬語表現になります。

目上の人や立場が上の人に対して、「誰それが来ます」ということを伝えたい時にも「来る」という意味で「参る」を使うことがあります。

普通の言葉で言えば「行く」と「来る」は全く違いますが、「参る」という敬語表現を使うと、「行く」「来る」のどちらも表現することができます。

劣位に立つという意味

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「参る」の意味の三つ目は、「劣位に立つ」という意味です。「劣位に立つ」と言うとちょっと難しい意味になりますが、要は「降参する」という意味です。

時代劇などの中で剣の稽古をしていて「参りました」と言う場合がありますが、こういった場合には「降参です」という意味で「参る」が使われています。

また恋愛映画などで「君には参ったよ」などというセリフがありますが、こちらの場合も「劣位に立つ」「降参する」という意味で「参る」が使われています。

このように「参る」には「行く」「来る」「劣位に立つ」という三つの意味がありますので、覚えておくと良いでしょう。

参るの対義語・類語

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「参る」の意味についてご紹介しましたので、次は「参る」の対義語と類語についてご紹介します。「参る」の意味は「行く」「来る」「劣位に立つ」なので、これらの意味と反対の意味の言葉が対義語、似た意味の言葉が類語になります。

ですが「参る」は謙譲語である敬語表現なので、そういった点も踏まえて反対の意味の言葉や似た意味の言葉だと言える言葉が対義語や類語になると言えます。

「参る」という言葉の対義語や類語にはいったいどのような言葉があるのか、「参る」の対義語と類語についてご紹介しましょう。

参るの対義語

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まずは「参る」の対義語についてご紹介します。「参る」の意味は「行く」「来る」の敬語表現の意味と「劣位に立つ」という意味なので、これらの意味とは反対の意味を持つ言葉が対義語になります。

実は「参る」の対義語は探すのが非常に難しいです。それは「参る」は「行く」「来る」の謙譲語という敬語表現だからです。

「参る」という言葉と反対の意味を持つ対義語にはいったいどのような言葉があるのか、「参る」の対義語についてご紹介しましょう。

罷る

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「参る」の対義語の一つ目は、「罷る(まかる)」です。「罷る」の意味は「高貴な人の前から退出する」という意味で、「参る」の意味「行く」の謙譲語という意味とは反対の意味を持つ対義語になります。

「罷る」という言葉は天皇陛下などのとても高貴な身分の人に対してしか使われませんので、現代ではほとんど使われない言葉です。

ですがあえて「参る」の対義語を挙げるとなると、まずこの「罷る」という言葉が挙げられると言えます。

いらっしゃる

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「参る」の対義語の二つ目は、「いらっしゃる」です。「いらっしゃる」は「来る」の敬語表現なので、「来る」の敬語表現である「参る」の対義語だと言えます。

「来る」の敬語表現には「いらっしゃる」の他に「お越しになる」などもありますが、「参る」の対義語としてはまず「いらっしゃる」が挙げられます。

「いらっしゃる」は先にご紹介した「罷る」とは違い、昨今でもビジネスシーンなど色々な場面で普通に使われる敬語表現です。

優位に立つ

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「参る」の対義語の三つ目は、「優位に立つ」です。「参る」には「行く」「来る」の敬語表現の他に「劣位に立つ」という意味がありますので、「優位に立つ」は「参る」の三つ目の意味「劣位に立つ」の対義語になります。

「劣位に立つ」は「参る」と言い換えることができますが、「優位に立つ」を同じように簡単に言い換えると「優る(まさる)」になります。

なので「優る」の方を「参る」の対義語として挙げても良いのですが、「参る」の意味「劣位に立つ」とは正反対の言葉の方が対義語としてわかりやすいため、あえて「優る」ではなく「優位に立つ」をご紹介しました。

参るの類語

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「参る」の対義語についてご紹介しましたので、次は「参る」の類語についてご紹介します。「参る」の意味は「行く」「来る」の敬語表現と「劣位に立つ」という意味なので、似た意味を持つ言葉が「参る」の類語になります。

「参る」の対義語は探すのが難しいですが、「参る」の類語と言える言葉はいくつもありますので、類語は探しやすいと言えます。

「参る」という言葉と似た意味を持つ類語にはいったいどのような言葉があるのか、「参る」の類語についてご紹介しましょう。

拝謁する

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「参る」の類語の一つ目は、「拝謁する」です。「拝謁する」の意味は「貴人など目上の人にお目にかかること」という意味で、偉い人などに会いに行く場合に使われるため「参る」の類語として挙げられます。

「参る」には「行く」の謙譲語という意味がありますので、「拝謁する」は意味的にかなり「参る」に近い意味を持つと言えます。

ですが「参る」の対象はかなり幅広いのに対して、「拝謁する」の対象は天皇陛下などとんでもなく高貴な人なので、使い方という点では少し違います。

参列する

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「参る」の類語の二つ目は、「参列する」です。「参列する」の意味は「出席する」という意味で、詳しく言えば「出席させていただく」という敬語表現になるため、「参列する」も「参る」の類語になります。

「参列する」という言葉は冠婚葬祭に招かれた場合に使う言葉で、招かれた側が「出席させていただく」という場合に使われます。

上司などを結婚式にお招きする場合には、自分より目上の相手に対して「ご列席いただく」という使い方をします。

参上する

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「参る」の類語の三つ目は、「参上する」です。「参上する」の意味は「目上の人の元に行く」という意味で、「参る」の意味「行く」の謙譲語と似た意味を持つため、「参上する」も「参る」の類語になります。

「参上する」を実際に使う場合には「参上いたします」という使い方をしますが、「参上する」という言葉は現代ではあまり使われません。

ビジネスシーンなどでまれに使われることもありますが、「行く」ということを敬語表現で言いたい場合には「参る」の方が良く使われます。

困る

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「参る」の類語の四つ目は、「困る」です。「困る」の意味は「困惑する」「持て余す」「手を焼く」などの意味で、「参る」の意味「劣位に立つ」と似た意味を持つ類語として挙げられます。

「参る」を「劣位に立つ」という意味で使う際には「参った」と言うことが多いですが、「困る」も同じように「困った」という言い方をすることが多いです。

このように「参る」にはいくつもの類語がありますが、意味的に似ていても「参る」の言い換えには使えない類語もありますので注意が必要です。

参るの使い方・例文

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「参る」の類語についてご紹介しましたので、次は「参る」の使い方の例文についてご紹介します。「参る」の意味は「行く」「来る」の敬語表現と「劣位に立つ」という意味なので、これらを表したい場合に使うことができます。

「参る」は敬語表現ではありますが、「参る」を敬語表現で使う際には「参る」とは言わず「参ります」と言います。

「参る」という言葉はいったいどういう使い方をすれば良いのか、「参る」の使い方の例文についてご紹介しましょう。

例文①

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「参る」の使い方の例文の一つ目は、「Bはただ今席を外しておりますが、すぐに参りますので少々お待ちくださいませ」という例文です。

この例文では「来る」という意味で「参る」が使われています。来客時に相手の目的の人物が席を外していて、もうすぐ来るという場合にはこのように「参ります」という形で「参る」が使われます。

ビジネスシーンではこのような使い方で「参る」が使われることも結構多く、会社の受付担当者などに良く使われます。

例文②

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「参る」の使い方の例文の二つ目は、「取引先から依頼された案件が全く進まず参ってしまった」という例文です。この例文では「劣位に立つ」という意味で「参る」が使われています。

「参る」を「劣位に立つ」という意味で自分に対して使う場合には、敬語表現ではなく「参った」という普通の使い方をしてもOKです。

ですがこういったことを目上の人などに対して言う場合には、「参ってしまいました」などと言い換えなければなりません。

例文③

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「参る」の使い方の例文の三つ目は、「出張のため、本日から3日間の日程で東京に参りますのでよろしくお願い致します」という例文です。この例文では「行く」という意味で「参る」が使われています。

ビジネスメールなどでは「参る」は「行く」という意味で使われることが結構多く、どこかに行く予定を伝える場合などに良く使われます。

ですが「参る」を「行く」という意味で使う際には「伺う」を使うことも多く、会社訪問などには「伺う」を使う方が多いと言えます。

例文④

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「参る」の使い方の例文の四つ目は、「ちょっとお手洗いに参りますというメモが彼女の机の上い置いてあった」という例文です。この例文では「行く」という意味で「参る」が使われています。

「参る」という言葉は「行く」「来る」の謙譲語なので堅いイメージがありますが、職場などで「トイレに行く」という際にも使うことができます。

「参る」は結構色々な使い方ができる便利な言葉ですが、謙譲語であっても目上の人などに使わない方が良い場合もありますので、使い方には注意が必要です。

参ると伺うの違い

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「参る」の使い方の例文についてご紹介しましたので、次は「参る」と「伺う」の違いについてご紹介します。「参る」と間違って使われやすい言葉に「伺う」がありますが、「参る」と「伺う」には違いがあります。

「参る」と「伺う」にはいったいどのような違いがあるのか、「参る」と「伺う」の違いについてご紹介しましょう。

伺うは敬意を表す相手がいる所で使うという意味

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「参る」と「伺う」の違いは、「伺う」は敬意を表す相手がいる所で使うということです。「参る」の場合は敬意を表す相手がいない所に行く場合にも使えますが、「伺う」は敬意を表す相手がいる所にのみ使うことができます。

極端に言えば「トイレに行く」を「トイレに参ります」と言うことはできても、「トイレに行く」を「トイレに伺います」と言うことはできないということです。

参るを使う際の注意点

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「参る」と「伺う」の違いについてご紹介しましたので、次は「参る」を使う際の注意点についてご紹介します。「参る」を使う際には気をつけなければならない注意点がありますので、「参る」を使い際の注意点についてもご紹介しましょう。

参るという形のままでは使えない

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「参る」を使う際の注意点は、「参る」という形のままでは使えないということです。「参る」は謙譲語ではありますが、敬語表現する場合には必ず「参ります」という形にしなければなりませんので注意しましょう。

参るの由来

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「参る」を使う際の注意点についてご紹介しましたので、次は「参る」の由来についてご紹介します。「参る」という言葉には他の日本語のように由来があります。「参る」の由来とはどのような由来なのかについてご紹介しましょう。

高貴な人の所に行くという意味の言葉が由来

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「参る」の由来は「高貴な人の所に行く」という意味の言葉「まゐる」です。「まゐる」はその他に神社などに行く際にも使われていて、現代で神社仏閣などに行くことを表す「お参り」もそこから来ています。

参るの英語表記

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「参る」の由来についてご紹介しましたので、次は「参る」の英語表記についてご紹介します。日本語には英語に翻訳することが難しい言葉が沢山ありますが、「参る」もそんな日本語の一つです。

「参る」という言葉を英語表現するにはいったいどのような英語を使えば良いのか、「参る」の英語表現についてもご紹介しましょう。

訪れるという意味の「visit」

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「参る」の英語表記に良く使われる英語は「訪れる」を意味する「visit」と言う英語です。「参る」は「行く」「来る」の謙譲語ですが、英語には謙譲語を含む言葉がないため単純に「訪れる」を意味する「visit」が当てられます。

他に「来る」を意味する「come」や「行く」を意味する「go」など、日本人でも良く知っているような英語が「参る」の英語表記に使われます。

「参る」には「劣位に立つ」という意味もありますが、こちらの意味での「参る」の英語表記には「参ったと言う」という意味を持つ「give in」を使います。

参るは行くという意味

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「参る」の意味や使い方の例文などについて色々とご紹介しましたが、如何だったでしょうか。「参る」の意味は「行く」「来る」の謙譲語と「劣位に立つ」という意味なので、正しい意味を理解して正しく使いましょう。

モモ
ライター

モモ

女性向けの美容関係の記事や心理関係の記事、難解な言葉の解説の記事などの作成を得意としていますが、ダイエット関連は自分自身でも色々試していますので、特に得意だと言えます。その他にも興味のあるものがたくさんありますので、お役に立てて楽しめる色々な記事を提供していきたいです。

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