「ストイック」の意味とは?
「ストイック」の意味とは、努力家・我慢強い・完璧主義などの意味があり「欲望に流されず、自分に厳しい人」のことです。目標に向かって欲望に流されず努力することを「ストイック」と言います。
本来の「ストイック」は「ストア派(禁欲・自律を重んじる論理学)」みたいな人という意味なので、欲求を抑えて自律している人がこれに当てはまります。
「ストイック」の英語表記は「stoic」となり「ストイック」は日本語ではカタカナ表記になりますが、あえて漢字で表すと「禁欲的・克己的」がぴったりの言葉です。
「ストイック」の対義語・類語
「ストイック」には、努力家・我慢強い・完璧主義などの意味がありますが対義語・類語にはどんな言葉が当てはまるのかチェックしていきたいと思います。
「ストイック」の対義語は「快楽主義」類語は「一生懸命」などの言葉が当てはまります。対義語の「快楽主義」の意味と類語の「一生懸命」の意味を詳しく解説していきます。
「ストイック」の対義語と意味
「ストイック」の対義語には「快楽主義」が当てはまります。「快楽主義(エピキュリアン)」という言葉はエピクロスという哲学者からきています。「エピクロス(快楽主義)」は人生の目的を幸福としていますが、「ストイック(ストア派)」はその反対です。
本来のエピクロス哲学とは、肉体的な快楽ではなく精神的な快楽のことで苦痛とは正反対の精神状態であるということです。
つまり、本当の「快楽主義」の意味とは他人とはあまり関わらず不満や不快から距離を置いて生きていくということです。
「ストイック」の類語と意味
「ストイック」の類語には、「一生懸命」という言葉があります。「一生懸命」の意味は、命がけで物事を行う様や本気で物事を行う様です。
元々の表記は「一所懸命」で「一所(自身の土地)」「懸命(命がけ)」という意味があり、その昔武士が自身の土地を命がけで守ったことからきています。
「ストイック」の使い方・例文
「ストイック」の使い方・例文を紹介していきます。「ストイック」とは努力家・我慢強い・完璧主義な人のことで、「ストイック」の使い方は主に形容詞で使われます。
例えば、「ストイックなので~」や「~にもストイックです」などの使い方があります。もっと詳しい使い方は例文でご紹介していきます。
例文①
彼女はとてもストイックな性格で美意識が高いので大好きなケーキとラーメンも我慢して糖質制限と毎朝のジョギング、仕事終わりにジムに通って体系維持をしており、ヘアサロンにも2週間に一回は通っている。
「ストイック」は性格など内面的なものに対して使用することができます。この例文では、彼女が「努力家で完璧主義である」ことを説明しています。
例文②
彼は普段いい加減で遊んでいるように見えるが、仕事に対してはとてもストイックな性格で自分の与えられた仕事が終わるまでは飲み会にも参加せず、休日でも家族や友達と遊びに行くことなく家や会社で仕事をしている。
この例文も性格にたいして「ストイック」を用いた例文です。彼が仕事に対してとても「努力家で禁欲的である」ことを説明しています。
例文③
彼はとてもストイックな性格で自分に厳しく他人には優しいところがあり、健康管理の維持や時間厳守などとても真面目で努力を継続させることができる人なので、この人と結婚できたら幸せになるだろうなと思いました。
この例文は、彼の行動にたいして「ストイック」という言葉を用いた例文です。彼が「完璧主義で努力家である」ことを解説しています。
例文④
私はアレルギーがあるので食品を買うときもよくチェックしているのですが、最近は自分で野菜や果物を栽培することに興味があるので、もっとストイックに食品とアレルギーについてと向き合っていきたいと思っています。
この例文は、彼女の考えや行動に対して「ストイック」という言葉を用いた例文です。私が「真面目で完璧主義である」ということを解説しています。
「ストイック」と無欲の違い
さきほど「ストイック」の類語で「一生懸命」という言葉を紹介しましたが、調べてみると他にも「無欲」という言葉がでてくることがあります。「ストイック」と「無欲」は一見似ている言葉に見えますが、まったく違います。「ストイック」と「無欲」の違いや「無欲」の意味を解説していきます。
無欲は欲望がないという意味
「ストイック」と「無欲」の違いですが、そもそも「ストイック」は「禁欲」という意味があり「禁欲」と「無欲」は違います。
「無欲」は簡単に言うと欲望がないという意味なので、無欲な人とは今の状態で満足している人・自分よりも他の人を優先させる人・一生懸命やることが苦手な人のことです。
「禁欲」とは、欲を抑えるということなので「ストイック」と「無欲」は一見似ているように感じますがまったく違う言葉です。
「ストイック」を使う際の注意点
「ストイック」という言葉を使う際の注意点を解説していきます。「ストイック」とは日常的に使う言葉で、一生懸命努力している様・我慢強い様やそういう人に対して使う言葉です。例えば「ストイックに~」や「ストイックな人」というように使います。
自然におこる事や物では使えない
「ストイック」という言葉は仕事面や生活面、人や生き様などに対しての行動心理を表す言葉で主に形容詞や副詞で用いられます。自然におこることや物に対しては使えません。
具体的には「ストイックなダイエットをする」や「仕事ではストイックになる」など、どちらかというとポジティブな表現で使われることが多い言葉です。
「ストイック」の語源・歴史
「ストイック」の語源と歴史をチェックしていきます。「ストイック」という言葉の語源は英語ですが、「ストイック」の意味である禁欲や自律といったストア派の精神は古代ギリシアで生まれました。それでは詳しく解説していきたいと思います。
語源
まず、「ストイック」の語源ですが、こちらは英語の「stoic」からきています。しかし、英語の「stoic」と日本語の「ストイック」では微妙に意味合いが違ってきます。
英語の「stoic」は、「禁欲的な」や「禁欲主義の」という意味の他に「平然とした・冷静な・顔色を変えない人」という意味もあります。例えば、「have a stoic expression」で「平然とした表情をする」という意味になります。
歴史
次に、「ストイック」の歴史について解説していきます。「ストイック」という言葉は古代ギリシアの「ストア哲学」からきています。
「ストイック」とは「ストア学派みたいな」という意味で、「ストア学派」とはヘレニズム哲学の一学派で紀元前3世紀にキティオンのゼノンによって始められた哲学です。
「ストイック」という言葉は、苦痛・歓喜・強欲・歓楽に関心のない人に使われます。現代の「自分に厳しく我慢強い人」という使い方は1579年に名詞、1596年に形容詞の形で見られるようになりました。
「ストイック」の英語表記
「ストイック」の英語表記は「stoic」と表記します。英語の「stoic」は名詞では「平然とした人、ストア哲学者(Stoic)」形容詞では「禁欲的・禁欲主義、平然とした、冷静な、ストア哲学(Stoic)」という意味があります。
例文をあげると「Stoic countenance(平然とした顔つき)」「with a stoic attitude(冷静に)」「Stoic philosophy(ストア哲学)」「Stoic school(ストア派)」などがあります。
「ストイック」の漢字
「ストイック」は日本語ではカタカナ表記なので「ストイック」という漢字はありませんが、「ストイック」を漢字で表すと「禁欲的・克己的」となります。
「禁欲的」とは、本能的な欲望を抑えるという意味です。「克己的」とは自分の欲望や感情を抑えるという意味で、どちらも「ストイック」と同じような意味なのであえて漢字で表すとしたら「禁欲的・克己的」がぴったりの言葉です。
「ストイック」は自分に厳しく我慢強いという意味
いかがでしたか?今回は、「ストイック」の意味をまとめてみました。「ストイック」の意味や語源、使い方や例文もチェックしていきましたが「ストイック」という言葉は簡単に言うと自分に厳しく我慢強いという意味があります。
本来の「ストイック」とは「ストア派(禁欲・自律を重んじる論理学)」みたいな人という意味なので、欲求を抑えて自律している人がこれに当てはまります。
「ストイック」は英語表記で「stoic」で日本語ではカタカナ表記なので漢字はありませんが、あえて「ストイック」を漢字で表すと「禁欲的・克己的」がぴったりの言葉です。
「ストイック」と「無欲」は一見似ているようでまったく違う言葉で、仕事や日々の生活などで何か目標を見つけたとき欲望に流されず我慢強く継続していくことが「ストイック」になる第一歩となります。