共感の意味とは?
「共感」の意味とは、「相手と同じ気持ちになること」です。例えば、「卒業」を考えてみてください。「卒業」は、客観的事実です。相手が「卒業」で連想される気持ちは「淋しい」であっても、あなたが同じ「淋しい」という気持ちになるとは限りません。
卒業するということは、新しい門出に当たります。あなたは、「卒業」という事実に対して、次の未来を考えて、「ワクワクする」とします。相手とあなたの気持ちにここでギャップが生じます。これでは「共感」という意味から、かけはなれてしまします。
「卒業」ということに対して、相手と同じく「淋しい気持ちになる」これが「共感」という意味です。相手の気持ちに寄り添って、「嬉しいとか淋しいという感情」と同じ感情になることが「共感」です。
共感の言葉の由来
「共感」とは、英語で「sympathy」です。戦前は、「同情」という意味で訳されていましたが、戦後は「同感」という意味で訳されるようになりました。それが、最近では「共感」という意味になりました。
戦前は、喜び・悲しみを「同情」とされていましたが、戦後は悲しみや不幸の気持ちに変化しました。その「同情」から変化して、新語の「共感」という言葉が生まれました。
共感の特徴
「共感するということは、どういうことでしょうか?」その特徴についてみていきます。「共感」の特徴とは、あくまで主役は相手であり、自分ではありません。相手の気持ちに寄り添うことが出来るのが「共感」です。
相手の気持ちに寄り添えて、共感できる人が、「共感力」のある人の特徴とも言えます。「共感力」は、今からでも養うことが出来ますので、相手の立場に立つところから始めてみましょう。では、実際に「共感」の特徴についてチェックしていきます。
「相手の立場に立って感情を推論する」という意味
まず「共感」とは、相手の立場に立ってみるのが特徴です。自分主体では共感は出来ません。相手を知ることから始めてください。相手の立場に立つとは、「もし、私が彼だったらどうだろう。」と想像することです。
相手の立場に立つことが出来たら、次は相手の気持ちを予想してみてください。「もし、自分が彼だったら、どんな気持ちになるだろう」と推論をたてます。その相手の気持ちを推論することが「共感」の1つ目の特徴です。
「相手と同じ感情を感じる」という意味
相手と同じ立場に立って、相手の気持ちを推論したら、次にすることは、その推論した気持ちに、自分自身もなることです。要するに、「相手と同じ気持ちになる」ということです。それが「共感」の特徴と言えます。
相手の立場に立って、相手の気持ちを推測し、その気持ちに自分もなれる人が、「共感力のある人」ということにもなります。「共感力がある人」とは、人づきあいがうまくいくだけでなく、人からいろいろな応援を得て、何かを実現する力を持ちます。
共感力をつけるだけで、人に「安心感や幸福感」を与えることが出来ます。共感することによって、人は共感してくれた人と信頼で結ばれます。それが「共感」のもたらす特徴と言えます。
共感の極意「共感力」の意味
「共感」の特徴について前章で紹介してきましたが、その「共感」の極意「共感力」について紹介していきます。「共感」の特徴をしっかり理解した上で、実行できる人が「共感力のある人」となります。
では、その共感力について「共感力のある人の特徴とは何か?」「共感力は身に着けることは出来るのか?」について紹介していきます。これを読んで、「共感力のある人」を目指してみませんか?
共感力を持っている人の特徴
共感力を持っている人の特徴についてチェックしていきます。共感力のある人の特徴の1つ目は、相手の話をしっかり聞くことが出来る人です。相手7割、自分3割の比率で話をすることが理想だと言われています。
話を聞いた上で、例え違う意見を持っていたとしても、相手を否定したり意見したりはしません。しっかり相手の話は聞いてあげるけど、相手が求めない限り、アドバイスもすることはありません。これが出来る人が、共感力のある人の特徴です。
共感力をアップする方法
では、実際に共感力をつけるためには、何をすれば良いのかを紹介していきます。まず、相手が話していることを、自分を主語にして置き換えて、相手を観察してみます。相手が話していることを、オウム返しします。オウム返しは、よく耳にします。
話を聞いていく上で、「ひょっとしたら」の過程を想像してみます。「ひょっとしたらこの人はこう考えている。」を予想した上で、このことに対して意見することによって、共感力は養われます。あくまで気持ちに寄り添った、相手が望む意見をすることが大切です。
共感の使い方
ここまでは「共感の意味や特徴・由来」「共感力」等紹介してきました。次は、それを踏まえた上で、「共感」の使い方について例文4つを含めてチェックしていきます。よく使う言葉だからこそ、「共感」についての本質までしっかり考えていきましょう。
例文①
「共感」1つ目の使い方の例文です。「私自身も、彼女の意見に共感を覚えました。」この場合は、「自分自身も、彼女の意見と同じだ。」「彼女の意見と共鳴する」という意味で「共感」が使われています。よく使う「共感」の使い方です。意味合い、しっかりチェックして下さい。
例文②
例文2つ目の「共感」の使い方です。会話の中での共感です。Aさん「あの曲、すごく良いと思うんだ。今のお気に入りなんだ。」私「私もすごく良い曲だと思う。私もよく聞いてるよ。」
私がAさんに「共感した」という使い方です。同じ感覚を持つことによって、より親近感がわきます。親近感がわくと、友達にも発展しやすくなります。これが出来ると共感力のある人への近道になります。
例文③
例文3つ目の「共感」の使い方です。「私も、彼女の生き方には、共感出来る部分がたくさんある。」私自身を彼女に置き換えた時に「同じような生き方をしているところがたくさんある。」という時に「共感」という言葉を使っています。
自分と同じような彼女の共感できる生き方をみて、自分自身も自分だけではなく、同じような人生を送っている人がいるということに対して、「安心感や幸福感」を覚えています。立派な「共感」の意味に値します。
例文④
例文4つ目の「共感」の使い方です。「みんなして私を批判する。誰も私の意見に共感してくれない。」「共感」とは、相手にとって、「安心感や幸福感」をもたらすことです。この場合、「共感してくれない」ということは、疎外感や孤独感を感じていることを意味しています。
共感する時の注意点
共感についてチェックしてきましたが、共感する際にも注意点があります。共感するのは、相手の立場に立って、相手の気持ちに寄り添うことです。「相手がこう思っている」と勝手に思い込まないようにして下さい。共感するために、相手と同じように苦しむのも違います。
「共感」とは、相手に対して寄り添うことで、「安心感や幸福感」を与えることです。共感の意味をはき違えないように注意することが必要です。他にも、「私はあなたに共感している」というような大げさな反応も、共感できる自分に酔っているだけで、本当の共感とは違います。
では、共感に似た意味の「同感」という言葉があります。共感と同感は、どのような違いがあるのでしょうか?次では、共感と同感の違いについて考えていきます。
共感と同感の違い
「共感」と似た意味の言葉「同感」の違いとは、どこが違うのでしょうか?「共感」とは、相手の気持ちに寄り添って、「相手の気持ちを汲み取る」ことを言います。
では、「同感」とはどういう意味でしょうか?考えていることが同じことが同感です。思考が同じなのが、同感だと思ってください。それに比べて「共感」は、感情を共有することです。感情を共感することによって、相手を理解するのが「共感」です。
共感は「相手の主観に自分の主観を合わせる」という意味
「共感」とよく似た言葉「同感」の違いについては理解出来たでしょうか?「共感」と「同感」の決定的な違いは、相手に「安心感や幸福感」を与えられるかどうかです。「同感」は同じ考え方であれば、簡単に「同感」することになりますが、「共感」は少し違います。
違う意見でも、相手の気持ちを汲み取り、相手と同じ気持ちになれることが「共感」の意味です。温かみを感じる言葉が「共感」です。「共感」出来ることによって、人生は良いように変わります。これを読んで、「共感力」磨いてみませんか?