「お二方」の意味と敬語表現をチェック！目上の方やビジネスで使う時の注意点は？

「お二方」という言葉を使ったことがありますか？「お二方」はビジネスシーンで多く使われる言葉です。しかしその意味についてきちんと知っているでしょうか？「お二方」の意味を知らなければ、正しい使い方ができません。「お二方」の意味をきちんと知っていきましょう。

「お二方」は敬語なのでしょうか？敬語でない場合、どんな表現が適しているのでしょうか？また「お二方」とよく似た言葉の「お二人」とはどう意味が違うのでしょうか？「お二方」の類語を見ていくと、「お二方」の意味がよりわかってくるでしょう。

「お二方」はビジネスシーンでどのように使っていけばいいのでしょうか？目上の人に使って失礼にあたらないのでしょうか？ビジネスシーンを中心に、「お二方」の正しい使い方を覚えていきましょう。まずは「お二方」の読み方を知っていきましょう。

「お二方」はどういった読み方をするのでしょうか？「お二方」は「おふたかた」と読みます。「おふたがた」とは読まないので注意しましょう。さらに「お三方」という言葉は「おさんかた」と読みます。ただし「お四方」とは呼びません。4人以上だと「お方々」になります。

さっそく「お二方」の意味を見ていきましょう。「お二方」の意味の1つ目は、2人を指すということです。「お二方」の意味のほとんどが、この意味になります。「お二方」とは2人1組を指す呼称です。

ビジネスシーンやプライベートな場で目上の人のことを表わす場合、「お二方」を使ったほうがいいでしょう。目上の人に対するものではない場合は「お二方」は少々堅苦しい言い方になってしまいます。

「お二方」の意味の2つ目は、同じカテゴリの2つというものです。例を挙げると、3社間で商談をしているとします。その場合、相手方の2社を指して「お二方」という使い方をすることがあります。この場合、会社を代表しているので、人に対してではなく、2つの会社のことを指します。

「お二方」の意味の3つ目は、2人1組を指す敬語表現というものです。「お二方」は2人1組のことを指し、ビジネスシーンを中心に、敬語が必要な場面で、他の敬語とうまく組み合わせて、使っていく言葉です。

逆に敬語表現が必要がない場所では「お二方」より「お二人」といった表現をしたほうがいいでしょう。敬語を使う場所で敬語を使わないと失礼に当たります。しかしバランスを考えて、行き過ぎた敬語を使うと、かえって失礼にあたるので注意しましょう。

ここまで「お二方」の意味についてみてきました。「お二方」は使い方に注意をしたほうがいい言葉です。上手な使い方をしていく上で、類語を知っていると、うまく応用が効きます。また、類語を知ることで、「お二方」の意味がよくわかってきます。「お二方」の類語について見ていきましょう。

「お二方」の類語の1つ目は、「ご両名」です。「ご両名」は、2人1組に対して使うことができる敬語です。目上の人にも使うことができます。「お二方」と「ご両名」は、同じような使い方をすることができます。現代では「ご両名」は、男女のカップルに対して使われることが多いです。

しかしビジネスシーンで新入社員と目上の男性の上司の2人に対して「ご両名」と使うのも、間違いではありません。さらに場合によっては「ご両名様」といった使い方もします。ただビジネスにおいては「お二方」を使ったほうが無難でしょう。

「お二方」の類語の2つ目は、「お二人様」です。「お二人様」は非常によく使われる類語です。よく、レストランなどを訪れた際、案内される時に「お二人様ですか？」と尋ねられることがあるのではないでしょうか？2人を表わす敬語表現として「お二方」同様よく使われます。

「お二方」の類語の3つ目は、「各位」です。「各位」とはどのような敬語表現なのでしょうか？「各位」の意味は、「皆さま」という意味です。自分を含まない相手全員に対して使うことができます。そのため、2人以上の人がいた場合も、その全員という意味になります。

限定表現が広い言葉のため、限定させたい場合は「この場の各位」といった使い方や「〇〇社の各位」といった使い方が望ましいとされています。「各位」も敬語表現なので、目上の人に対して使うことができます。「お二人」と似た使い方ができる類語と言えるでしょう。

「お二方」の類語の4つ目は、「ご一同様」です。この「ご一同様」は他称表現としてよく使われています。しかし、「ご一同様」はとても広く使用される言葉です。自分を含める場合、「様」を使うのは適していません。

そのため「ご一同様」と敬語表現にすることで、「一同」とは異なって、他称の敬語表現になります。目上の人にも使える「お二方」と同じような敬語で、意味を伝えることができます。

ここまで、「お二方」の意味と、「お二方」の類語についてみてきました。ここからは「お二方」の使い方を、例文を挙げて見ていきましょう。接客業での使い方やビジネスシーンで目上の人に対しての使い方、ビジネスメールでの使い方などを詳しく見ていきましょう。

「お二方」の使い方の1つ目は、接客業においての使い方です。接客業ではお客に対して敬語を使うことが基本です。また、接客する対応によって、お客の心を掴むことができます。逆に対応を誤ると、顧客との関係が悪くなります。また店や会社全体のお客を失うことになります。

丁寧過ぎる対応が必要でない場合もあります。その場合は「お二人様」のほうがいいですが、ランクの高い接客を目指すなら、「お二方」を使うほうがいいでしょう。例文を見ていきましょう。「ご予約をお二方、承っておりますが、ご変更はございませんでしょうか？」というものです。

「お二方」の使い方の2つ目は、ビジネスシーンでの使い方です。「お二方」という言葉をもっともよく使うのがビジネスの現場でしょう。失礼があってはいけないシーンなので、敬語の種類にも注意が必要です。例文を挙げてみましょう。

「お二方が見た感想を聞かせてください」という丁寧語より、「お二方がご覧になった感想を聞かせてください」と尊敬語を使いましょう。また、謙譲語を付け加えるのも1つの方法です。

「お二方がご覧になった感想をお伺いしたく思います」といった例文があります。自分がへりくだることで、ビジネスの相手や目上の人を立てることができます。

「お二方」の使い方の3つ目として、失礼な使い方についても理解しておきましょう。「お二方」には「お」や「方」がついているので、すでにこの言葉は敬語の意味があります。しかしそこに「様」をつけて、「お二方様」としてしまうと、文法的におかしなことになります。

これは過剰敬語といって、相手に失礼になってしまいます。例文を見ていきましょう。「お二方様にお会いできてうれしく存じます」といった使い方は避けましょう。「様」をつけたいなら、「お二方」の類語である「お二人」を「お二人様」とすると正しい敬語になります。

「お二方」の使い方の4つ目は、人を指さない使い方です。ビジネスの場面では、「お二方」が人を指さないケースがあります。多くの場合、会社を指して使います。個人の意見ではなく、会社の総意を示す条件交渉の中でよく使用されます。

この場合の例文を見ていきましょう。「お二方のご意見が同じとのことですので、今回のプロジェクトはこのまま進めるという方向でよろしいでしょうか？」というものです。

「お二方」の使い方の5つ目は、メールでの使い方です。「お二方とも」や「お二方へ」といった使い方は、ビジネスメールでよく使用されます。基本的には、メールの宛先のやり取りが、3社間で行われている場合に多く使われます。

「お二方」という言葉は、会話の場合もメールの場合も、丁寧な対応が必要とされる場合にとても重宝する言葉です。メールにおける例文を見ていきましょう。「○○様、△△様、資料をお二方にお送りいたしました。お手すきの際にご査収ください」というものです。

ここまで「お二方」の使い方と例文を見てきました。「お二方」の使い方がわかったところで、「お二方」に似た言葉である「お二人」との違いについて見ていきましょう。

「お二方」も「お二人」も、自分以外の相手の2人を指す言葉です。しかし使い方や使う場面が少しだけことなります。「お二方」と「お二人」の違いを知り、誤った使いかをしないようにしましょう。

「お二方」と「お二人」には、どちらも頭に「お」がついています。「お二人」も敬語表現と言えます。ただ。ビジネスシーンや目上の人に対して使用するには、少々心もとない部分があります。

たとえば目上の人たちに「お二人はもう読まれましたか？」といった使い方をすると、間違いではないけれど、失礼な印象を与えてしまいがちです。「お二方」には「お二人」より丁寧でありながら堅苦しく感じさせない特徴があります。

特に目上の人やビジネスの現場で「お二人」は丁寧さに不足があるので、「お二方」を使うほうがいいでしょう。また「お二人とも」という言い方にも注意しましょう。

「○○様も△△様の両方当てはまる」の時は「お二人とも」という言葉を使いたくなることでしょう。対等な立場の人間には使ってもかまいませんが、目上の人やビジネスの相手に使うと失礼に当たります。「お二人とも」と言いたい場合は、「お二方とも」とするとうまくいきます。

「お二方」と「お二人」の違いをもっと簡単に言うと、「お二方」は「お二人」の敬語表現だと言っていいでしょう。「お二人」には「お」が付いていますが、「お二方」はさらに敬称の「方」が付いています。

そのため、ビジネスシーンで相手に対して使うべき言葉は「お二方」ということになります。「お二人様」もありますが、ビジネスでは「お二方」という言葉遣いが適切と言えるでしょう。

「お二方」を使う上での注意点は、ビジネスシーンで誤解を招かないようにすることです。誰が誰とどのような関係性となっているかは大事です。使う側もその「お二方」とはどういう関係性であって、誰に伝えるのかということを強く意識しましょう。

「誰」が「誰」にといった主語がわからなくなってしまったら、主題が伝わらなくなってしまたというてんまつになりかねない言葉です。要するに、「お二方」は自分が入らない「他称」という種類の単語です。

自分が入る「自称」の場合どうなるかというと、「私共」や「我々一同」「両名」といった表現に変えなければなりません。この二人のどちらかにメールを送る場合、「お二方」が誰と誰のことを言っているのかがわかりやすく伝えられるようにしましょう。

「お二方」や「お二人」は敬語表現です。「お二方」や「お二人」を敬語表現ではない方法で使うときは、どうしたらいいのでしょうか？たとえば子供目線に立ってみましょう。

子供2人に声をかけるなら、「二人とも頑張ったね」とするのがいいでしょう。「お二方」や「お二人」と違って、壁を感じさせることなく伝えたい時に、適した使い方だと言えるでしょう。

最後に、「お二方」の英語表記についてみていきましょう。ビジネスシーンでも英語を使う頻度はますます増えています。今回の「お二方」のような英語はあるのでしょうか？「2人という意味だから、2 peopleでいいんじゃないかと考える人もいるでしょう。

しかし実際の英語でこの表現を使う機会はあまりありません。ではどんな英語を使っていけばいいのでしょうか？まず「お二方」の英語は「You all」や「You folks」という英語です。ただしこの英語は2人だけには使われません。

3人であっても4人であっても、「You all」で済みます。そこで次に、「お二方にもよろしくお伝えください」を英語では何と言うのでしょうか？それは「Please send my regards to Mr.xxx and Mrs.xxx.」になります。

また「Please convey my regards toMr.xxx and Mrs.xxx.」という言い方もあります。「お二方」といった単語は出てきませんが、丁寧に相手にお伝えするというニュアンスが含まれています。

「お二方」は、2人1組の人や会社などに対して使う敬語です。ビジネスシーンでよく使う機会があるので、しっかり覚えて、便利に使っていきましょう。似た言葉の「お二人」との違いを見て、うまく使い分けていきましょう。正しい敬語を使うことで、ビジネスが円滑に進みます。