書評の書き方を覚えよう!
あなたは書評を書いたことがありますか?読書感想文なら、小学生の頃から書いているでしょう。しかし、大学のレポートなどで、書評を書かなければならなくなった場合、慌てることでしょう。書評とはどうやって書いたらいいのでしょうか?書評の書き方というものがあるのでしょうか?
なぜあなたは書評を書くのでしょうか?大学に提出しなければならないレポートだったり、個人のブログで発表したりと、書くきっかけはいろいろです。「本を読むのも大変なのに、書評なんて難し過ぎる」と嘆いている場合ではありません。
書評には書き方のコツがあります。コツを掴んで注意深く書いていけば、満足のいく書評を書き上げることができるでしょう。もちろん書評の書き方に何か注意点はあるのでしょうか?コツ同様にいくつかの注意点もあります。書き方のコツと注意点をうまくつかんでいきましょう。
書評は書き方に、コツや注意点がありますが、テンプレートや例文を使えば、レポート作成も怖くはありません。書評に例文はあるのでしょうか?テンプレートの例を紹介していきますので、大いに参考にしてみてください。担当講師をうならせる書評レポートを書き方をしましょう。
そのうち書くことが楽しくなり、書評ブログを立ち上げることもできます。本をたくさん読んで、書評を書き、その本の魅力を他者に伝えましょう。そうすることで交流する仲間もできるようになり、内面世界も広がることでしょう。
そもそも「書評」とは?
面白そうな本はないかと探す時など、書評を読んで参考にする場合もあるでしょう。そもそも書評とはどういう意味なのでしょうか?書評はその本をまだ読んでいない人に向けて紹介する文章です。また、正当に評価する意味もあります。大事なのは本の内容をわかりやすく伝えることです。
評価を誤らないように、ネタバレをしないように注意することは非常に重要なことです。そうして書かれた書評が新聞や雑誌、個人ブログなどに載り、それを読んだ人が、本を手に取ってみようかと考えます。時間がない人には、読まずにどんな本なのかがわかるという役割もあります。
書評と感想文の書き方の違い
本を読んだ後に文章を書くということで、読書感想文を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか?書評と読書感想文は大きく違います。誰に向かって書いているかということです。感想文は「自分」に確認するつもり書き方をします。自分はどう思ったかに重点を置いて書きます。
書評は「読者」に向けて書いています。この本がどういう本かを伝える書き方をします。自分の考えが入っていないわけでもないですが、極力正当な評価をするよう心掛け、純粋にその本を紹介しなければいけません。自分の考えが過大に入ってしまうと本の内容が誤解されてしまいます。
書評の書き方・内容
書評が読書感想文と違い、「読者」に向けて書くということはわかりました。自分の感想を書くのでなければ、他にどのような内容を書いていったらいいのでしょうか?
書評の書き方として、どのようなことを盛り込んで書いていくと、読者がその本を手に取ってみたいと思うようになるでしょうか?レポートの作成にしろ、書評ブログで発表するにしろ、心構えは同じです。書評の書き方のポイントを見ていきましょう。
著者のプロフィール
書評の書き方の1つ目は、著者のプロフィールです。著者の生まれた年や出生地の他、この本以外の他の著書、賞の受賞歴などを書きましょう。著者の生まれた年がわかれば、どういった時代を過ごしてきたかがわかります。
出生地も作者が作中で大事にしていたり、著書の舞台にすることも多いです。この他の著書があれば、作家に興味を持たれた場合、その本も手に取って読んでもらえるようになります。また、受賞歴も大事です。
どういった賞を取ったのかがわかると、その賞の傾向が好きな人が手に取りやすくなります。また、小説家志望の人が、目指している賞を受賞しているとわかったら、参考のために手に取ってくれることもあるでしょう。
本の概要
書評の書き方の2つ目は、本の概要です。作品の内容を書くことで、注意しなければならない点は、ネタバレしないことです。ネタバレとは、肝心な結末を暴露してしまうというものです。
小説をこれから読もうとしている人は、話の結末がわかってしまったら、読む気を失くすでしょう。推理小説の真犯人は誰かということを明かしてしまわないよう注意しましょう。また、恋愛小説で最後に誰と誰が結ばれるといったことも明かしてしまわないよう注意しましょう。
書評を読む人は、本の魅力や評価が書かれた部分に興味を持っています。しかし、書評はいきなり作品の魅力や批評から始まってしまうと、かえって読者は戸惑うものです。まず作品の概要を紹介してから、魅力を紹介したり批評したりする文章を書いていきましょう。
作品の背景
書評の書き方の3つ目は、作品の背景です。著者の身近であった印象的な出来事が、作品のベースとなっているという場合もあります。また、有名な事件を元に作り上げたフィクションであるといったことであれば、読者に知らせてあげましょう。
また10年ぶりの書き下おろし小説だったり、著者が初めて違うジャンルに取り組んだものといった、作品が持つ背景を盛り込みましょう。作品の背景を知ることができれば、いろいろな人が興味を持ってくれるでしょう。
著者が何を思ってこの作品を書いたのか、共感したり、感心したりするでしょう。その結果、読者はより深く、作品を感じ取ることができるので、良い書評だと言われるでしょう。レポートでもポイントが高いはずです。
作品の評価
書評の書き方の4つ目は、作品の評価です。ここは読者が一番読みたいと思っている部分です。自分の言葉で作品の魅力を伝えていきましょう。しかし極端に偏った考えを盛り込むような書き方をしてはいけません。
公平性のある内容にするように注意しましょう。ただ「感動した」では本の良さが伝わらないので、「○○の場面の描写の繊細さに感動した」といった具合に、根拠も一緒に盛り込む書き方をすることが大事です。
書評の書き方のコツと注意点
レポートでどうしても書評を書かなければならない人も、個人ブログを書評ブログにしてアクセスアップをもくろんでいる人も、書評の書き方にコツや注意点があれば知っておきたいところでしょう。書評の書き方にはコツがあります。
さらに注意点もあります。これらコツやや注意点をふまえれば、読む人が読書の参考になったり、レポートとしても合格点をもらえる質のいい文章だったりにすることができます。
読みながらノートに箇条書き
書評の書き方のコツと注意点の1つ目は、読みながら感じたことを箇条書きしていくというものです。本を読んでいる途中から、面白いと感じた部分や、魅力的だと思った部分を付箋でマークしていきましょう。さらにノートに箇条書きして書き出していくことがコツです。
付箋とノートの箇条書きの数字が同じだと、あとから作業がしやすくなります。ここまでの間はボリュームを考えながら行う必要はありません。読み終わってから、どの部分の箇条書きを採用するかを決めていけばいいのです。
ジャンルに合わせた内容にする
書評の書き方のコツと注意点の2つ目は、ジャンルに合わせた内容にするというものです。本にはビジネス書、小説、エッセイなど様々なジャンルがあります。そのジャンルの読者によって、書評に求める内容は変わります。
いくら自分が感銘を受けたとしても、読者が求めている内容でなければ、書評には書かないというのが、コツと注意点です。ビジネス書ならどれだけ役に立つかを考え、小説なら核心には触れないように魅力を伝えるようにしましょう。
メディアによっても紹介の仕方を変える
書評の書き方のコツと注意点の3つ目は、メディアによっても紹介の仕方を変えるというものです。レポートで書評を書く時、ブログで公開する書評にする時は、新聞や雑誌などに掲載される書評と内容が少し違ってきます。
どういうことかと言えば、新聞やニュースの場合、客観性が重視されます。自分の考えを伝えるのではなく、あくまで客観的に紹介することが大事です。意見や見解は最小限にし、著者の紹介、作品関係、内容の紹介に重点が置かれます。
ブログに発表する書評は、書き手の主観を取り入れて、個性のある内容にしましょう。あなたの個性が出れば、読んでいて面白い文章になります。その結果、アクセスアップにもつながります。またレポートの書評も、自分なりの考察を入れたものにしましょう。
書評はテンプレートを作成すると作業が楽
書評の書き方は難しいと考える人は少なくないでしょう。しかしレポートの期限は迫ってくるという場合、例文のようなものがあれば助かると考える人もいるのではないでしょうか?書評に例文はありません。しかし例文の代わりにテンプレートならできます。
1からテンプレートを作ってしまいませんか?あなたなりのテンプレートを作ってしまいましょう。テンプレートを上手に利用すると、あとはその型に沿って埋めていくという書き方で、書評が完成します。
テンプレート例
テンプレートは自分で作るほうが自分の文章の癖などを理解しているので、上手な書き方ができるでしょう。しかしテンプレートなど作ったことがないと悩んでいる人は、既存のテンプレートを参考にしてみましょう。ここに書評テンプレートの例を2つ提示してみます。
まず、ビジネス書の書評用テンプレートです。①課題の提示と共感を書きます。②本から得られるものを提示します。③著者のプロフィールを書きます。④本の概要を書きます。⑤要点を3点、ポイントで解説します。a.要点1、今の自分を記します。
b.要点2、本を読んで気づいた行動を記します。c.要点3、今後の行動を記します。⑥まとめを記します。このように①から⑥まで構成が完成していれば、自分の意見や経験を交えてみるのもいいでしょう。
もう1つのテンプレートを紹介します。これはとてもシンプルで読者を意識したテンプレートです。①書籍の紹介文を書きます。②要約を書きます。この時15個の抜粋ポイントを書きます。③実践として、3個の行動ポイントを書きます。④一言まとめを書きます。
⑤本日の書籍情報を書きます。⑥お知らせを書きます。以上です。ポイントが簡潔にまとまっているので、本の内容を知りたい人や、この本が買うに値するかを判断したい人が利用するでしょう。
書評の書き方には例文がない
新聞社で毎日書評を書いているようなプロではなく、学生のレポートで書評を書かなければならない時、例文があればどれだけ楽かと考えるのではないでしょうか?例文のあちこちを自分の文章に変えて、提出してしまえるような夢のような話はないものでしょうか?
内容をおさえれば自由に書ける
残念ながら、書評に例文はありません。逆に言えば、例文などがないからこそ、ある程度自由に書くことができます。先述してきた注意点やコツ、さらにはテンプレートに沿うという点を押さえさえすれば、例文などなくてもあなた独自の書き方で書いていくことができます。
独自の書き方は魅力的だけれど、ペンが全く進まないといったこともあるかもしれません。最初から誰でも、個性的な文章を書くことができるわけではありません。どういった書き出しをしたら読者の心をつかむか、要点の掴み方はどうすればいいか、どうすればわかってくるのでしょうか?
新聞に掲載された書評を参考にするのがおすすめ
書き出し方がわからないという人は、新聞や他のブログなどに書かれている書評を参考にしてみるのもいいでしょう。できれば、たくさん読んでみてください。書評ブログは検索するといくらでも出てきます。また、新聞の書評欄は、プロの記者が書いているので、大いに参考になるでしょう。
最初は真似から始めて、徐々に自分のカラーを出していきましょう。新聞の書評は、本の紹介をするために書かれています。自分が持った感想は極力省き、客観的な目線で、作品を評価しようとしています。さらに、新聞の書評は、まだ一般の人は誰も読んでいない作品を扱っています。
その作品をしっかりと理解した上でないと、こうした書評は書くことができません。きちんと理解した上で書かないと、誤解を招いてしまうからです。そのため、新聞の書評を書いている人は、高い読解力を持っています。
レポートや個人ブログで書く場合は、個人的見解を多少なりとも入れて、作品の面白さを紹介していきます。新聞の書評を参考にする場合は、自分が書こうとしている書評と、書く目的が微妙に違っていることを理解した上で、いいところを積極的に取り入れるようにしましょう。
書評の書き方を覚えてブログやレポートで活用しよう
書評を書くのは初めてだという人も、テンプレートを作って、細かくメモを取りながら読むことで、例文がなくても書くことができます。レポートの宿題だからといやいややらずに、書評を書く楽しさを覚えましょう。
書評ブログも読みごたえのあるものにしていくと、ブログ管理が楽しくなります。基本は、自分が読んだ素晴らしい本を、他の人にも勧めたいという姿勢で臨むと、質の高い書評が出来上がるでしょう。