お力添えの意味とは?
ビジネスシーンなどにおいて「お力添え」という言葉が使われることがありますが、「お力添え」という言葉の意味や正しい使い方を知らず間違った使い方をしている人も結構います。
「お力添え」という言葉は上司や取引先など目上の人に対して使う言葉なので、正しい意味を理解して正しい使い方をしなければ失礼にあたることもあります。
「お力添え」という言葉にはいったいどのような意味があるのか、まずは「お力添え」の意味についてご紹介しましょう。
助けることという意味
「お力添え」の意味の一つ目は、「助けること」という意味です。「お力添え」という言葉の意味は「助けること」という意味で、本当に力を貸して助けるだけではなくお金の力で助けることなども含めた「助けること」という意味になります。
例えば上司と一緒に倉庫内の整理などをした場合などにも「お力添え頂きありがとうございます」と言うことができますし、取引先から資金面で援助を受けた場合にも「お力添え頂き誠にありがとうございます」と言うことができます。
手助けという意味
「お力添え」の意味の二つ目は、「手助け」という意味です。「お力添え」には「手助け」という意味もありますので、取るに足らないようなほんのちょっとした手助けなどに対しても「お力添え頂きありがとうございます」などと言うことができます。
「お力添え」というと強い力を込めた行動などを想像する人もいますが、「お力添え」の意味は「手助け」というようにほんのちょっとしたサポートのことも指しますので、大きな助けではなくても「お力添え」と言うことができると言えます。
協力という意味
「お力添え」の意味の三つ目は、「協力」という意味です。「お力添え」というと自分が何かをしている時に誰かが助けてくれるというイメージを持つ人が多いですが、「お力添え」には「協力」という意味もあり、誰かと一緒に何かをする場合にも使えます。
企画などを共同で行っていた場合、目下の人間が目上の人間に対してお礼を言うなら「ご協力頂きありがとうございます」ではなく「お力添え頂きありがとうございます」と言いますので、「お力添え」には「協力」という意味もあると覚えておきましょう。
お力添えの類語
「お力添え」の意味についてご紹介しましたので、次は「お力添え」の類語についてご紹介します。「お力添え」の意味は「助けること」「手助け」「協力」なので、これらの意味と似た意味を持つ言葉が「お力添え」の類語になります。
「お力添え」の意味「助けること」「手助け」「協力」に似た意味を持つ言葉は意外にたくさんありますので、「お力添え」の類語は結構あると言えます。
「お力添え」と似た意味を持つ「お力添え」にはいったいどのような類語があるのか、「お力添え」の類語についてご紹介しましょう。
助力
「お力添え」の類語の一つ目は、「助力」です。「助力」の意味は「手助け」「力を貸すこと」という意味なので、「助力」という言葉はストレートに「お力添え」と同じ意味を持つ類語になります。
「お力添え」は上司や取引先や目上の人などに対して「お力添え頂きありがとうございます」というような使い方をしますが、「助力」も目上の人などに「ご助力頂きありがとうございます」というような使い方ができます。
「助力」という言葉は意味的にも「お力添え」と似た類語ですが、使い方という点でも「お力添え」に近い言葉だと言えます。
援助
「お力添え」の類語の二つ目は、「援助」です。「援助」の意味は「助けること」という意味で、こちらも「助力」と同じく「お力添え」と同じ意味を持つ類語の一つになります。
「お力添え」は目上の人などに対して「お力添え頂きありがとうございます」というような使い方ができますが、「援助」は「お力添え」のような使い方はできません。
「援助」の意味は「お力添え」と似ていますが、使い方という点では「援助」は「お力添え」とは異なりますので注意が必要です。
支援
「お力添え」の類語の三つ目は、「支援」です。「支援」の意味は「力を添えて助ける」「援助」という意味なので、「お力添え」にとても良く似た意味を持つ類語の一つとして挙げられます。
「支援」は使い方という点でも「お力添え」と似ていて、「ご支援頂きまして誠にありがとうございます」などという言い方で使われます。
ただ「支援」は意味も使い方も「お力添え」と似ていても使う相手や使う場面が少し異なりますので、「お力添え」の代わりに使えるとは限りません。
サポート
「お力添え」の類語の四つ目は、「サポート」です。「サポート」の意味は「支えること」「支援すること」という意味で、「お力添え」に似た意味を持つ類語の一つになります。
「サポート」は「お力添え」と似た意味を持っていますが、実は使い方という点ではかなり異なっています。「お力添え」は目上の人に対して使うことが多いですが、「サポート」は目下の相手に対して使うことが多い言葉です。
上司が部下を助ける時に「サポートする」と言ったり、上司が部下に手助けを求める時に「サポート頼む」などと言うことはあっても、部下が上司に「サポートお願いします」とは言わないので注意が必要です。
応援
「お力添え」の類語の五つ目は、「応援」です。「応援」の意味は「力を添えて助けること」「支援」という意味で、「お力添え」に近い意味を持つ類語の一つとして数えられます。
ビジネスシーンで「応援」という言葉を使う際には、誰かがとても忙しくしていてその手助けを頼むといったケースが多いため、使い方という点では「応援」は「お力添え」とは異なります。
「お力添え」には結構たくさんの類語がありますが、「お力添え」と同じように使える類語もあれば「お力添え」とは使い方の異なる類語もありますので、言い換えなどに使う際には注意が必要だと言えます。
お力添えの使い方・例文
「お力添え」の類語についてご紹介しましたので、次は「お力添え」の使い方と例文についてご紹介します。「お力添え」の使い方に関しては類語の所でも少し触れていますが、他にも「お力添え」の使い方はあります。
「お力添え」の使い方はそう難しくありませんので、例文をいくつか見れば「お力添え」の使い方はすんなりと理解できるでしょう。
「お力添え」という言葉はいったいどのような使い方をすれば良いのか、「お力添え」の使い方と例文についてもご紹介しましょう。
例文①
「お力添え」の使い方と例文の一つ目は、「先輩方のお力添えなしにはこの企画を通すことは困難でした。本当にありがとうございました」という例文です。この例文では「手助け」という意味で「お力添え」を使っています。
「お力添え」の意味は「助けること」「手助け」「協力」という意味なので、色々な場面で使うことができます。
この例文は本人が考えた企画に先輩たちが少しずつ手助けしたことへのお礼の言葉の例文で、「お力添えなしには」という言い方をしています。「お力添え」はこういった使い方もできますので覚えておきましょう。
例文②
「お力添え」の使い方と例文の二つ目は、「このたびはお力添えを賜り、誠にありがとうございました」という例文です。この例文では「助けること」という意味で「お力添え」という言葉を使っています。
会社同士の助け合いというのは結構良くあることですが、取引先に助けてもらったという場合には「お力添えを賜り」というように、「頂き」よりさらに上級の「賜り」という敬語表現を合わせて使います。
「お力添え頂き」でも構いませんが、自分の上司などではなく取引先が相手なら「賜り」を使った方が相手を尊敬しているという気持ちが伝わります。
例文③
「お力添え」の使い方と例文の三つ目は、「今後共お力添え賜りますよう、よろしくお願い致します」という例文です。この例文では「助けること」という意味で「お力添え」という言葉を使っています。
この「今後ともお力添え賜りますよう、よろしくお願い致します」という例文は、取引先などに対して送るビジネスメールやビジネス文書で良く使われる「お力添え」の使い方になります。
取引先に何か助けてもらった後には「お力添え」という言葉を使ったお礼文を良く使いますが、その際には文末に「お力添え」を入れると重複してくどくなりますので、文頭と文末に「お力添え」を重ねないよう注意しましょう。
例文④
「お力添え」の使い方と例文の四つ目は、「重ねてのお力添え、よろしくお願い申し上げます」という例文です。こちらも「助けること」という意味で「お力添え」という言葉を使った例文で「重ねてのお力添え」という言い方をしています。
「お力添え」に「重ねて」がつくことによって、「これからも色々と助けて下さいね」という気持ちを表しています。
「これからも色々と助けて下さいね」とストレートに言うと大変失礼ですが、「重ねてのお力添え、よろしくお願い致します」と言えばへりくだった言い方になりますので相手も気分を害したりしません。
お力添えとご尽力の違い
「お力添え」の使い方と例文についてご紹介しましたので、次は「お力添え」と「ご尽力」の違いについてご紹介します。「お力添え」と混同されやすい言葉として「ご尽力」が挙げられますが、実は「お力添え」と「ご尽力」は違います。
「お力添え」と「ご尽力」にはいったいどのような違いがあるのか、「お力添え」と「ご尽力」の違いについてご紹介しましょう。
ご尽力は力を尽くすという意味
「お力添え」と「ご尽力」の違いは、「ご尽力」の意味は「力を尽くす」という意味だということです。また「ご尽力」は少し軽い印象のある言い方になりますので、そういった点でも「お力添え」とは少し違います。
「お力添え」も「ご尽力」も相手に助けてもらった時に使える言葉ではありますが、「ご尽力」は意味的には「お力添え」とは違いますので、「ご尽力頂き」ではなく「お力添え頂き」と言う方が良いでしょう。
また「尽力」という言葉は基本的には「尽力いたします」というように自分に対して使うことの方が多いため、そういった点でも「お力添え」とは違います。
お力添えを使う際の注意点
「お力添え」と「ご尽力」の違いについてご紹介しましたので、次は「お力添え」を使う際の注意点についてご紹介します。「お力添え」は目上の相手などに対して使うことができる言葉ではありますが、使う際には注意が必要です。
「お力添え」という言葉を使う際にはいったいどのような点に注意しなければならないのか、「お力添え」を使う際の注意点についてご紹介しましょう。
自分の行いでは使えない
「お力添え」を使う際の注意点は、「お力添え」は自分の行いでは使えないということです。「お力添え」の使い方を勘違いしている人の中には、上司などに対して「お力添え致します」などと言う人もいますが、これは間違いです。
「お力添え」は相手の手助けなどに対して使う言葉なので、自分が上司などに手助けしようとする際に「お力添え致します」と言うのは失礼に当たります。
「お力添え」という言葉は目上の人が自分を助けてくれた時や目上の人に助けてほしい時に使う言葉なので、間違えないよう注意しましょう。
お力添えの由来
「お力添え」を使う際の注意点についてご紹介しましたので、次は「お力添え」の由来についてご紹介します。日本語には語源や由来がある言葉が多いですが、「お力添え」にはたいした語源や由来はありません。
それでも「お力添え」にもちょっとした由来がありますので、「お力添え」の由来についてもご紹介しましょう。
由来
「お力添え」の由来は、「助けになる」という意味を持つ漢字にあります。「お力添え」の「力」という漢字には実は色々な意味があります。
「力」という漢字は「力強い腕」を表す象形文字からきていて、「働き」「効果」などの他に「物事を行う時に助けになる」といった意味があり、それが「お力添え」という言葉の由来になっています。
お力添えの英語表記
「お力添え」の由来についてご紹介しましたので、次は「お力添え」の英語表記についてご紹介します。英語には日本のような繊細な敬語表現はありませんが、「お力添え」に当たる表現もあり、ビジネスシーンなどで使うことができます。
「お力添え」という言葉を英語で言いたい場合にはいったいどのような言葉を使って表せばよいのか、「お力添え」の英語表記についてご紹介しましょう。
your help
「お力添え」の英語表記は、「your help」です。この「your help」を使って「お力添え頂きありがとうございました」と言いたい場合には「Thank you for your help」と言います。
また他に「your support」というのも「お力添え」に当たりますので、「Thank you for your support」という言い方もできます。
お力添えは助けることという意味
「お力添え」の意味や使い方などについて色々とご紹介してきましたが、如何だったでしょうか。「お力添え」の意味は「助けること」という意味で、目上の人に対して使う言葉なので、「お力添え」の正しい意味を理解して正しく使いましょう。