永遠の愛が花言葉の植物って?
花を贈るだけで心を伝えられるのは素敵なことです。豪華に咲く花から、ひっそり目立たないように咲く花まで「花言葉」がつけられています。その中でも「永遠の愛」が花言葉の植物があるのを、あなたは知っていましたか?「永遠の愛」が花言葉の花は贈る時に気をつけたい花です。
そもそも植物はいつ頃から「花言葉」を持つようになったのでしょうか?植物に象徴的な意味を持たせる文化は西欧から1819年にフランスのラトゥールが「花言葉辞典」を出版しました。その命名スタイルは、植物の性質や特徴を言葉にしたり、聖書に出てくる記述をベースにするというものです。
聖書のオリーブの花言葉は「平和」です。そして花言葉を通して日本で草花を楽しむようになったのは、明治の初め頃からで、西欧の花言葉がそのまま使われました。その後、花をつけるものだけでなく、草や樹木、キノコにも花言葉がつけられました。花と単語の組み合わせは西欧と同じです。
「永遠の愛」と言うと「誓い」を立てるようなイメージですが、この花言葉を持つ花は確かに愛を告白する時や、結婚式のブライダルブーケなどにぴったりです。それでは「永遠の愛」の花言葉を持つ植物の開花時期や、その花言葉がつけられた由来について詳しく見ていきましょう。
「永遠の愛」が花言葉の植物の咲く時期や由来
「永遠の愛」を花言葉にする植物の咲く時期や由来は、この花言葉を持つ花を選ぶ時に大切な意味を持つでしょう。特に結婚式の日程が決まっている場合、その花を入手できる必要があるからです。また、その花の花言葉の由来についても知っていると、贈る相手にも教えてあげられるでしょう。
キキョウ
キキョウ(Balloon flower)の花言葉は「永遠の愛」「深い愛情」「誠実」「清楚」「従順」です。つぼみが風船に似ているので、この英語名がついています。開花時期は6月〜9月で、花色には紫・青・白・ピンクがあります。古名では「朝顔」と呼ばれていました。
キキョウは万葉集の時代から日本人に愛されてきました。「秋の七草」(オミナエシ・ススキ・キキョウ・ナデシコ・フジバカマ・クズ・ハギ)の一つです。「永遠の愛」の花言葉はキキョウが一生涯、恋人を待ち続けた若い娘だったと言う物語に由来しています。
バラ
バラ(Rose)は西欧の伝統を象徴する花で、バラにまつわるエピソードが宗教、芸術、文学に登場しています。全般的なバラの花言葉は「愛」「美」ですが、色の違いで花言葉が変わります。「赤いバラ」の花言葉は「あなたを愛しています」「愛情」「美」「情熱」「熱烈な恋」を意味します。
そして「赤いバラの蕾」の花言葉は「純粋と愛らしさ」「純粋な愛に染まる」です。「赤いバラ」はこれ以上ない程、「永遠の愛」の告白にふさわしい花と言えるでしょう。開花時期は4月〜11月ですが、一年中花屋さんで入手できます。
特に12本の赤いバラ(dozen rose)の花束は「私とつき合って下さい」「日ごとに強まる愛」「私の妻になって下さい」と言う意味があります。プロポーズに赤い12本のバラのブーケはぴったりで、海外では恋人に贈ると幸せになれるとの言い伝えがあります。「永遠の愛」を表せるボリュームでしょう。
古くから愛と美の象徴としてのバラは、あらゆる花の中で最も多くの花言葉を持っています。「永遠の愛」を伝える花として、花言葉はそのほとんどが恋愛にまつわるものです。世界中で「永遠の愛」を伝える花のアンバサダーとも言える存在、それがバラです。
「永遠の愛」と近い意味の花言葉の植物
「永遠の愛」の花言葉を持つ代表的な花「キキョウ」と「赤いバラ」を見てきました。「永遠の愛」に近い意味の花言葉を持つ植物には、他にどのようなものがあるでしょうか?この花が「永遠の愛」に近い意味の花言葉があったの?と驚くような愛らしい花もあります。紹介しましょう。
コチョウラン
コチョウラン(Phalaenopsis orchid)の全般的な花言葉は「清純」「幸福が飛んでくる」です。蝶が舞っているような花の形がこの花言葉の由来です。白いコチョウランのイメージが強いですが、白いコチョウランの花言葉は「純粋」、ピンクのコチョウランの花言葉が「あなたを愛します」になります。
開花時期は1月〜5月頃ですが、温室の利用で一年中入手できます。新規開店への贈り物としても人気の花で、「幸福が飛んでくる」コチョウランの花言葉が、幸せが舞い込んでくるイメージとして愛されるからです。「永遠の愛」に近い意味です。
スターチス
スターチス(Statice/Limonium)の花言葉は「変わらぬ心」「途絶えぬ記憶」「永遠に変わらない」と言う「永遠の愛」に近い意味を持っています。ドライフラワーにしても色褪せず人気です。特にピンクのスターチスの花言葉は「永久不変」の意味があります。
開花時期は5月〜6月ですが、花屋さんでは周年入手できます。スターチスの花の色にはピンク、黄色、青、紫などがあり、スターチスの花言葉の由来は、乾燥させても色あせないことから来ています。「永遠の愛」も色あせないことが条件でしょう。
ブーゲンビリア
ブーゲンビリア(Bougainvillea)の花言葉は「情熱」「あなたは魅力に満ちている」「あなたしか見えない」です。開花時期は4月〜5月、10月〜11月になります。英語の花言葉は「passion(情熱)」で、色鮮やかで南国的なブーゲンビリアの姿に由来していると言われます。
「永遠の愛」に近い花言葉を持つブーゲンビリアですが、花に見える色鮮やかな部分は苞(ホウ:花や蕾を包み保護する小型の葉)で実際は葉にあたり、中心の白い部分が花になります。
ヒマワリ
ヒマワリ(SunFlower)の花言葉は「私はあなただけを見つめる」「愛慕」「崇拝」、また真逆の意味の「偽りの愛」です。開花時期は夏7月〜9月になります。「私はあなただけを見つめる」の花言葉の由来は、太陽が動く方向を追うように花が動く性質から来ています。「永遠の愛」に近いイメージです。
「私はあなただけを見つめる」の花言葉は、実はギリシア神話にも由来しています。太陽の神アポロンを愛した水の精クリュティエでしたが、アポロンはベルシャ国の女王を選びます。嫉妬したクリュティエは女王を亡き者にしますが、愛は得られずアポロンを想い一本のヒマワリになったのでした。
マーガレット
マーガレット(Margaret)の花言葉は「恋占い」「真実の愛」「信頼」で、「永遠の愛」に近いイメージです。また英語の花言葉では「秘密の恋」と謎めいた意味もあります。マーガレットの開花時期は3月〜5月になります。
子どもの時に恋占いをしたことはありませんか。「好き、嫌い、好き・・・」と花びらを一枚ずつ散らしながら、想う人も自分と同じ気持ちか占うのです。マーガレットの花言葉は、そんな恋占いに使われる花であることからきています。
また、マーガレットの花言葉「真実の愛」の由来は、ギリシア神話の女性の守護神アルテミスに捧げる花がこのマーガレットだったからです。「真実の愛」は女性が求める最高の幸せからこの花言葉が選ばれました。「永遠の愛」に近い意味の「真実の愛」です。
「永遠の愛」を伝えるときに役立つ花言葉の植物
「永遠の愛」に近い意味の花言葉を持つ植物を見て来ました。ここからは「永遠の愛」を伝える時に役立つ花言葉の植物を紹介します。赤いバラのように「永遠の愛」をはっきり告白するのではなく、「永遠の愛」のメッセージをソフトに伝えたいと思った時に役立つ花たちです。
カスミソウ
カスミソウ(Baby's breath)の全般的な花言葉は「清らかな心」「無邪気」「親切」「幸福」です。また英語の花言葉に「永遠の愛」があります。そして、ピンクのカスミソウの花言葉は「切なる願い」「感激」です。「永遠の愛」のメッセージを伝えられます。
カスミソウの英語名の「ベイビーズブレス」は「愛しい人の吐息」「赤ちゃんの吐息」の意味で、花言葉の「清らかな心」の由来は、真っ白で可憐な花姿から来ています。開花時期は5月〜7月です。
ストック
ストック(Stock)全般の花言葉は「愛の絆」「豊かな愛」で、赤のストックの花言葉は「私を信じて」です。ストックは色の種類が豊富で、赤の他、ピンク、白、紫、黄色、オレンジがあり、ブライダルブーケとして活躍します。花言葉が「愛の絆」ですから「永遠の愛」を伝えるにふさわしい花でしょう。
開花時期は3月〜5月になります。「愛の絆」の花言葉の由来は、敵国の王子が恋人の姫のため、投げ入れたロープで城の外へ出る際にロープが切れて亡くなり、神様が姫をストックの花に変えたことからきています。
センニチコウ
センニチコウ(Globe amaranth)の花言葉は「色あせぬ愛」「不朽」です。開花時期は7月〜11月で、咲いている期間が長く、また長く花の紅色が色あせないことから、この花言葉が付けられました。「永遠の愛」のメッセージを伝える時に役立つでしょう。
ブルースター
ブルースター(Southern star、Tweedia)の花言葉は「幸福な愛」「信じ合う心」です。開花時期は5月〜10月頃で、青い5枚の花びらが星のように見えるため、この名前が付けられました。花言葉の由来は、西洋で結婚式のアイテムや男の子の誕生祝いのラッキーカラーとして贈られるからです。
ブルスターは、南米原産のため耐寒性があり初夏から冬越しもできる程です。咲き始めてからの花色は水色、青、紫に近い青と美しく変化します。ブライダルで青い色を加えるのが好まれますので、「永遠の愛」を可愛らしく伝えられる花として役立ちます。
スズラン
スズラン(Lily of the valley)の花言葉は「再び幸せが訪れる」「純粋」「純潔」「謙遜」です。和名で「君影草(キミカゲソウ)」「谷間の姫百合」と、ロマンチックな別名でも呼ばれます。開花時期は4月〜5月になります。繰り返される春に「永遠の愛」を伝える花としてふさわしいでしょう。
花言葉である「再び幸せが訪れる」の由来は、スズランは北国(スウェーデン、フィンランドの国花)の人々に春をもたらしてくれるからです。ヨーロッパでは「5月の花」として、スズランの花を贈られた人に幸せが訪れると言い伝えられています。
花言葉で永遠の愛を伝えよう
「永遠の愛」の花言葉を持つ花や、「永遠の愛」のメッセージを伝えるのに役立つ花があるのを知って、あなたはきっと「永遠の愛」の花言葉を豊かに感じたのではないでしょうか?
「永遠の愛」が花言葉である花は、逆に花のはかなさを際立たせ愛おしさを感じさせます。そんな「永遠の愛」というロマンチックな花言葉を、大切なひとに伝えてみてはいかがでしょうか。