「不躾」の意味
不躾や不躾な読み方は「ぶしつけ」です。意味は「礼儀作法をわきまえないこと」や「しつけがない」「礼を欠く」「露骨」「唐突」などの意味もあります。不が先頭にあるので、否定的な意味として用いられます。ビジネスでは敬語を話すことも求められます。謙る意味として、不躾や不躾なを使い、不躾なお願いですがと相手に伝えることもあります。
礼儀作法をわきまえないこと
毎日の食事にも礼儀作法があります。食事のマナーが悪い人は、食べ方が汚いなどの意味を持ちます。マナーが悪い人と食事をとると不快な気分になります。
礼とは暖かい真心の具体的な表出での意味があります。礼儀の意味に相手との関係で判断・評価・行為などを基準とする原則です。不快な気分にさせる行為の意味は不躾な態度だと言えます。相手への印象を高めるために謙る意味が使われます。
礼儀作法とはマナーの意味もあります。不躾な、不躾とは、礼儀作法をわきまえないことだと置き換えることができます。ビジネスマナーで例をあげるなら、上座と下座が適切です。目上の人が座る席を上座と言い、目下の人や接待する側が座る席を下座といいます。位置や順番も日本人は敏感であり、不躾な態度は気分を悪くさせる意味になりやすいものです。
露骨・唐突
露骨の意味、唐突の意味を知った上で例をあげるなら「不機嫌を露骨に顔に出す」「唐突な発言を繰り返す」どちらの意味も相手を不快にさせ信頼関係を崩す意味になりそうです。礼儀作法に則り躾を守ることがビジネスでは求められます。日本語には意味があります。
露骨の意味とは、感情などを隠さずにありのままを外に表すことを言います。現代は、本音と建て前の社会でもあり露骨な人は珍しいかもしれません。唐突の意味とは、出し抜けてその場にそぐわないさまを言います。唐突な発言は時に人を不快にさせます。その原因として、露骨に話すこともです。建前は礼儀作法に則ることがビジネスでは重要です。
読み方は「ぶしつけ」
不躾とは「ぶしつけ」と読みます。しつけができていないことの意味があります。例をあげるならば、相手を不快な気分にさせて謝るときに不躾でした「ぶしつけでした」と言い「私の躾ができていませんでした」の意味があります。
不躾なと書いて読み方は「ぶしつけな」といいます。読み方を「ふしつけな」とはいいません。「礼儀作法をわきまえない不躾な態度」が意味です。そのまま使うとあまりよい意味ではありません。敬語などで自分を下に表現し相手を上に表現するときに役に立ちます。「不躾なお願いですが」「ちょっと頼みたいことがあるけど」受け取る意味が違います。
「不躾」の由来
不躾の由来は不仕付けから来ています。礼儀作法が正しいという意味の躾は、裁縫の縫い目や折り目を整えるための仮止めを指す仕付けが由来になっています。裁縫でもミシンと関係する意味が含まれています。服を整えることの格言として「襟を正す」があります。意味は「気を引き締めること。 きちんと対処すること」です。礼儀と服は密接な関係があります。
「不躾」は「不仕付け」とも書く
不躾の読み方は「不仕付け」の意味もあります。不仕付けとはミシンなどの仮止めが意味です。使う場面を想像して適切な漢字にしないと意味が変わってしまいます。
ミシンではしつけ糸(仕付け糸)があります。布同士がずれないようにしつけをかける時にしつけ糸を使います。布の厚さや種類によって使い分けます。ミシンで仕付け糸があり不躾とはまた意味も違います。不仕付けとは不躾と意味が同じです。
不躾なの読み方は「不仕付けな」意味もあります。礼を欠くこと、無礼なことを言います。時代劇でお代官さまが浪人に「無礼者め」と言う場面もあります。不躾なに関して、5S運動は「整理、整頓、清潔、清掃、躾」が挙げられます。不躾なというのは、ルールや正しい手順を習う前の普段の姿です。社会人であれば当たり前の意味が躾で身についています。
「躾」は裁縫の仕付けの意味
躾を仕付けと読むこともあります。裁縫の仕付けの意味もあります。裁縫で仕付けとは、ミシンで本縫いをする前に、布同士がずれないように手縫いで仮止めを行うことです。他には田畑に作物を植え付けることも言います。「仕付けのいい家族」と言うと礼儀作法で、しつけ縫いだとミシンを言います。躾と仕付け、お互いの意味は異なる意味です。
「不躾」の類義語
言葉には肯定表現と否定表現があります。人を不快にさせないためのロジックがあり、そのロジックは日本人なら必ず教育を受けたときに身についています。
自分の行為を否定表現から入るのは相手は否定を受け入れたり、肯定したりどちらに転んでも、ビジネスとしての失敗にならないからです。人は肯定表現の類義語、否定表現の類義語を思い浮かべ対話の想像ができます。不快にならないようにあらゆる場合を想定できます。
無作法や行儀の悪さとは不躾な類義語です。意味にすればさまざまな類義語があります。不躾と不躾な類義語の意味に失礼、不仕付け、生意気、失敬など行動や態度、気品を損なうと相手が受け取るときの意味で類義語が使い分けられます。類義語を上手に使うことで意味が際立ちます。不躾や不躾なまたは類義語により相手が好印象な意味をもつこともあります。
①「無礼」の意味
無礼の意味とは不躾や不躾なの類義語です。礼を欠くこと、失礼な意味もあります。さらに無礼を働くという意味もあります。無礼の類義語は、例は不行儀、無作法、など礼儀を示さない意味としての類義語があります。形容詞で読み方は「なめ」です。類義語で意味は無礼なさまです。他の読み方は「むらい」です。類義語も文章の品詞で読み方が変わります。
②「非礼」の意味
非礼とは不躾な不躾の類義語です。礼儀の尺度にあわないことが意味です。礼儀にそむくことが非礼として使われます。使うときは謝罪などで読み方は「数々の非礼をわびます」と言います。「非礼な振る舞い」としても使われ不躾や不躾な類義語として最も礼儀に背いた自分または対象が意味です。「お非礼、ご非礼」などの意味ではありません。
③「失礼」の意味
「失礼します、○○に伺いました」とドア前でノックする人もたまにいます。「失礼ですが、このさきの○○店にいくときはどうしたらいいですか」と道を人に尋ねることもあります。わからない場合、最寄りの交番で聞くこともしばしばです。
失礼とは不躾や不躾な類義語です。礼儀に反する振る舞いをすることも意味ですが入室や退出するときも「失礼します」と言います。人とぶつかったときや軽い詫びをするときも「失礼」と言い相手にものを頼むときや道を尋ねるときなども「失礼ですが、」と含むこともあります。読み方は「しちらい」です。他人のもとを立ち去る丁寧な意味もあります。
④「不作法」の意味
不作法や無作法とは不躾や不躾な類義語です。礼儀作法をわきまえないことや礼儀を知らないことを言います。不作法をわびるといった意味で文章構成を作ります。類義語なので同じ意味です。不作法は名詞で使われることが多く、不作法なことをする、不作法な真似をするなどの例文があります。不作法も類義語も敬語の謙譲語に使えば相手の印象はあがります。
「不躾」・「不躾ながら」の使い方・例文
よいビジネスマナーとはお客様の経済状態や勤務状況を把握し、適切な提案をやりとりしていきお客様と企業がWin-winな関係を保てるように努力することです。
ビジネスマナーと礼儀作法の関係は深いです。人には労働の義務があります。少なからず、ビジネスをするときは礼儀作法を知り、取引先に集団行動や教育で身につけた処世術を織り交ぜてビジネスマナーを使い取引先をもてなしたりしています。
「不躾、不躾な」などの使い方を見ていきます。不躾とは礼を欠くこと、不作法なことが意味です。不躾なとなればビジネスマナーとして心得ている敬語であり、自分がすることに対して用いる謙譲語です。もし本当に不作法で相手に不快な思いをさせていたら大変なことです。不躾なの表現は、相手より自分が下ですよと謙っています。
頼み事の意味
裏表なく頼み事ができるのはビジネスの場ではなかなか難しいものがあります。そんなときは、居酒屋や喫茶店などで食事を囲みながら頼み事をすることが少なからずあります。ギブアンドテイクというくらい、相手に与え、自分も相手からもらう関係であれば、頼み事が貸し借りにはなりません。相手に頼み事をするときに不躾ながらを使います。
不躾ながらお願いできないでしょうか
謙譲語として不躾ながらお願いできないでしょうかと言われたら、ビジネスでは借りを日常では情けをかけるためにも了解する人もいます。謙った表現は、目上の人に頼み事をするときでも効果があります。面と向かって話す場合以外でも、メールや電話口でも直接相手に唐突に言わず配慮した頼み事でもありますが、敬語の謙譲語は使い方がとても難しいです。
不躾ながらお邪魔してよいでしょうか
不躾ながら伺ってもよろしいですかと不躾ながらお邪魔してもよいでしょうか、どちらも行くという意味で敬語の意味として成り立ちます。伺うは尋ねる、行く、聞くの謙譲語であり、お邪魔する相手の家などに尋ねるときに使います。よく相手の家に入るときに「お邪魔します」というのは丁寧語です。敬語として正しい意味にするとき場面より使い分けます。
聞きにくいことを聞く意味
聞きにくいことを聞くときは、個人情報にあたる年齢や既婚かどうかなどです。本来、プライバシーにあたるため聞きませんが、ビジネス上聞かなければいけない場合もあります。このときに不躾ながらと謙譲語を使って相手に伝えるか不躾な質問ですがと質問するのかもありえます。不躾ながらと話していくほうが相手へ配慮していくために必要です。
不躾な質問ですがお年はいくつですか
「不躾な質問ですが、お年はいくつですか?」は「失礼な質問で申し訳ないのですが、ご年齢はいくつですか?」と置き換えられます。他は「突然の質問で申し訳ないのですが」は「失礼なことを聞いてしまい申し訳ないのですが」と言います。不快感を与えないために自分の態度を改めて話す意味もあります。ビジネスで初対面の相手にする質問でもあります。
不躾な質問ですがご結婚されていますか
不躾な質問ですが結婚されていますかと初対面で突然言われたら驚きを隠せません。相手への配慮を含んだニュアンスではあります。個人情報でもあるので、本人の意思で応えるかどうかを選べます。ビジネスで既婚者かどうかを知りたいのは雇用側なので労働側では関係がありません。雇用関係の書類を会社でしてくれるときに聞かれることが多いです。
お詫びの意味
ビジネスでお詫びの意味は、失敗をしたときや問題があったときなどに、相手へ敬意を払いながら謝罪することをいいます。使い方として「~ことをお詫び申し上げます。」と続きます。失敗や問題に対して、迷惑をかけたこと心配をかけたことをお詫びするのが一般的です。深くや重ねてなど単語もあり、使い方は相手にお詫びを伝えます。
不躾な提案にお時間をとらせ申し訳ありません
提案をするまえに準備としてビジネスにおける業務内容の改善点を洗い出し、改善点をまとめて同僚か信頼できる人に客観的な意見をもらい進めます。
客観的な意見をもらえば、提案の準備にとりかかります。プレゼンのための資料を作り、上司にその効果はどれだけ作業効率化するものなのかを数値で具体的には見える化です。より精査して資料として成り立ってきたらいよいよ上司に提案にいきます。
ビジネスとして提案することは重要なことです。しかし、上司も業務があり提案を聞いている時間も作れないこともあります。上司に対して謙譲語を使い、不躾な提案にお時間をとらせ申し訳ありませんと提案が続いていけば配慮するニュアンスも含んでいるので不快にはなりにくいものです。内容がしっかりしていれば提案を受け入れてくれるかもしれません。
不躾な態度を部下がとり申し訳ございません
業界では「実るほど頭を垂れる稲穂かな」といいます。取引先で部下が不躾な態度をとって迷惑をかけ、部下の上司が取引先に、不躾な態度を部下がとり申し訳ございませんと頭を下げることもあります。私の教育が行き足らずご迷惑をおかけいたしましたというでしょう。同僚に不躾な態度をとってもすぐに謝り取引先には迷惑をかけないようにしましょう。
「不躾ながら」はビジネスで役立つ言葉
相手に不快な思いをさせずにビジネスを進めていくときに不躾ながらは役に立ちます。不躾ながらだけでなく敬語の丁寧語、謙譲語、尊敬を織り交ぜていくと会話が弾むようになり好印象を与えることもできます。どのようなビジネスの場面でも使える共通である不躾ながらの使い方を知ることで正しい日本語やマナーをもった意味にとることができます。
対面でのお詫びをメールで済ます時
対面でお詫びするより、メールで済ます場合があります。多数の相手に時間を気にせず優しい意味でお詫びをするためにメールは対面や電話とは人が受け取る意味が違います。不躾ながらと始まれば、何かのお詫びだと誰でも気づくことでしょう。ビジネスでは約束の時間に遅れたら、時間を盗むとも言われることがあります。それぐらい時間は貴重です。
重大な報告をメールで済ます時
現代はLINEやメールがあり情報技術が発達しました。重大な報告をメールで済ますときは、時間や都合を気にせず、口頭や電話で伝えきれない細かい部分の説明まで入れることができるのは利点です。他には、メールサーバから相手へ届くので証跡が残ります。もし、相手がメールを読まない人だったら電話の方がよいかもしれません。時と場合によります。
対面でするべきことをメールで済ます時
風邪などで声がでなければ、内科で風邪薬をもらって安静にしていれば治ります。誰にでも体調が優れない日はあります。他には電車が遅延した、車のエンジンがかからないなど。本来は対面して連絡すればいいのですが、不躾ながらと話の先頭に入れてメールを入れることもあります。連絡先を複数にしておけば、誰かに気づいてもらうことが出来ます。
「不躾ながら」のビジネスメール例文
ビジネスで何かのお詫びをしたいとき、すぐに相手に会える状態ではないこともあります。そんなときにメールで不躾ながらとしてお詫びのメールを送ります。丁寧な印象を持たせるためには、結びか締めくくりに使うことが一般的です。お詫びはメールや書中だけで済まさずに、直接会ってお詫びすることが大切です。流れはメールで1度対面でもう1度伝えます。
不躾ながらまずメールでご連絡いたします
不躾ながらとは礼を欠きますがメールにてと受け取れます。お詫び、お礼、お見舞い、挨拶のビジネスメールとして使います。不躾な場面での使い方は、相手に非礼を謝罪するために不躾ながらと続けていきます。目上の人に対して敬語で話しているので丁寧な意味を持ちます。メールはひな形もあります、取引先、上司など相手に対して敬語を使い分けましょう。
不躾ながらとり急ぎメールでご報告します
取り急ぎとあれば、とりあえずとも受け取れます。とても急いでいるという意味でメールを送ります。会議の結果や検証の結果、作業の途中経過などで取り急ぎという言葉を使います。「報告だけメールを送ります」ともいいます。最終的な結果はメールなどで、または対面で伝えてくれることもあります。不躾ながらを使うと急なメールで連絡もできます。
不躾ながらメールにてお礼申しあげます
不躾ながらに変わる言葉として略儀ながらと大変失礼とは存じますが等があります。どれも日本語として同じ意味です。メールでお礼を申し上げますとあれば、すぐに会うことができないが相手に世話になり感謝の意味をこめているように受け取れます。メールであれば、電話で話したり対面で話すときのように予定を気にせず伝えることができます。
「不躾」の人に対する使い方・例文
不躾な人は相手を敬いません。意味として、敬語の使い方もわからず返事をしないこともあります。敬語の使い方がわからないということはデリカシーの無い発言です。相手への配慮もしないため言葉の使い方もプライバシーに踏み込みます。不躾な人へはっきり言うか受け流すか、関わらないか、はっきり言うための言葉の使い方を知りましょう。
①ずいぶん不躾な人ですね
不躾な人にはっきり言うための例文の使い方として「ずいぶん不躾な人ですね」と伝えます。相手が不躾の意味がわからなそうだったら「礼儀を知らない人です」と伝えます。ビジネスにおいても、不躾な人とはあまり関わらないほうが身のためです。不躾な人に対しての例文と使い方は敬語を入れてそれとなく相手が不快になったことを伝えます。
②不躾な言い方はやめてください
不躾な人に不快をはっきり言うためにはどうしたらいいでしょうか。不躾な態度だからといって相手も人です。言い方ひとつで心の動きも変わります。うまく伝えるために気を付けるべき事を見ていきます。発言をする人にはその場を変えたいという勇気があるでしょう。
不躾な人に不躾な質問をされたときの例文の使い方は「不躾な言い方はやめてください」もあります。「やめてください」は目上の人や、立場の上の人に話すと失礼な印象を与えるので使い方には注意すべきです。使い方として「おやめください」であれば丁寧な意味になります。他の使い方には、「やめていただけませんか」などもあります。
「不躾」の英語表現
ひとえに英語表現とはいえ意訳と直訳があります。日本の教育では直訳が限度です。意訳を言えるようになるためにはそれようの教育が必要です。日本語とは違った英語独特な言い回しが存在するためそのまま単語を英文にすることはできません。
不躾や不躾なを英語にすると読み方があります。rude(るーど)と読みます。意味は「不作法な、失礼な、無礼な」などです。読み方はネイティブになると発音が変わります。アメリカの日常会話で使い方はimpoliteよりrudeのほうがカジュアルなので使います。日常的な普通の使い方ではrudeのほうが自然です。使い方によって「突然な」という意味もあります。
①rude
英単語のrude。読み方は「るーど」です。カナダのトロント出身の4人組レゲエポップバンドMagic!のシングルにrudeがあります。roodも読み方は「るーど」です。これは長さの単位です。ludoとは双六の一種であり、これも読み方は「るーど」です。読み方は同じであるのに、スペルが違うだけで英単語の意味が変わります。発音もそれぞれ違います。
②impolite
英単語impoliteの読み方は「いんぽらいと」と言います。「不作法な、失礼な」という意味です。故意的にまたは無意識に失礼な言動です。rude(読み方はるーど)との違いは、rudeは何か目的があることが多いことです。impoliteのように無意識にが含まれていればニュアンスとして誤解されやすいので、使わないように注意が必要です。
③I'm sorry for asking this
I'm sorry for asking thisと言えば英語の構文であることが読み取れます。こういう表現は日本人が好みそうです。相手を不快にさせないために使います。
日本語の読み方で意訳をするならば「こんなことを聞いてごめんなさい」などと訳ができます。直訳では「私はこれを尋ねてすいません」です。不躾を英語にすると日本人の挨拶は相手に対して謝ることから始めています。礼儀作法で、礼に始まり礼に終わるとはよく言ったものです。自分の悪いところを謝ることで相手への敬意を示す文化があると言えます。
日本の文化と海外の文化の違い
日本人は贈り物をする文化が根強いです。伝統としては暑中お見舞いや残暑見舞いははがき、お中元、寒中見舞いお歳暮は物を送ります。相手に渡すとき「つまらないものですが」と謙遜してました。現在は、「心ばかりですが、ほんの気持ちです、ささやかなものですが」と言葉添えし相手に渡す文化があります。自作の品はご笑納くださいませといいます。
日本文化をみた外国人の反応
日本の伝統だった相手へ渡すときに伝える言葉「つまらないものですが」は、外国人からは「そんなに自分の贈り物に自信がないのですか」と質問されることもあります。「なぜつまらないものをもってきたの?」「もっとよいものを持ってくればよかったのに」とも言われることもあります。日本の文化に理解がある。伝統のもつ美しさを知っています。
伝統のもつ美しさとは、伝統として語り継がれてきたものです。人は新しいものを求めがちです。変化をもつこと、変化を受け入れることは新しいものを手にする条件ですが、伝統を守り伝えていくことも美しさがあります。人へ伝えられるものには思いやりがあります。
謙遜した態度をとるからこそ受け取った側は要らないと返しにくくなります。渡す側も自信がありながら謙遜な態度をとります。否定から入ることで結果は肯定しかないのです。
お互いの文化の比較
では外国人はどのように贈り物を渡しているのか気になります。英語を日本語訳「あなたにちょっとしたものを持ってきたのですが、気に入っていただければ嬉しいです」と謙遜することなく気持ちをまっすぐに伝えるようです。日本人の奥ゆかしさである謙遜が外国人には卑下した態度に映ることもあります。日本はお返しが絶対ではないところも特徴です。
外国人にとって贈り物をするというのは見返りとしてお返しが絶対かもしれません。日本では、お返しが絶対ではないのです。だからこそ、贈り物を贈るだけでドラマのような裏側を隠し謙遜して相手に気持ちを伝えるのです。それがおもてなしでもあります。
外国人は好き嫌いを直接言います。日本人は嫌いなものを受け取ったりしません。お店で一見さんお断りと言って初めての来客の相手すらしないこともあります。
日本人は自信があっても堂々と言わない
集団行動で前日にテスト対策をして周囲に「全く勉強してない、寝てた」などと自信があるのに堂々と言わない人がいます。それと同じように贈り物も自信があるのに謙遜する気持ちを作用させます。それは、日本人の道徳から来るものです。「本当につまらないものを相手に送るわけないじゃないか」と本音があります。それを日本人は口にしないのです。
「沈黙は金、雄弁は銀」という格言があります。日本人が口にしないことは、この沈黙を守るという意味もあります。これはこうでと説明されるより、難しいことを言わず、つまらないものですがと謙る表現には優れた雄弁より大切な付加価値がそこにあります。
物にさらに価値をつけることを付加価値と言います。小売店では通常より割高な店が多いですが、接客や試供品やサービスを展開することで付加価値を付ける特徴があります。
「不躾」は「礼儀作法をわきまえない」こと!正しく使おう!
日常で不躾とは言いません。相手を謙遜するときはそれなりの場合があります。親族が集まるとき、会社の上司と話すとき、尊敬する師と話すとき、取引先と会話するときなどです。
ビジネスで敬語を使うことは当たり前のことです。不躾とは、自分を謙る表現で使えばいいのです。相手を上に自分を下にするときに使えば、相手へ好印象を与えることもできます。敬語で使うので誰もが意識せずに自然と話をしています。
不躾な表現や不躾な態度や「不躾な~」とは礼儀作法をわきまえないことです。敬語の謙譲語で「不躾なお願いですが、」と言われれば相手への配慮があります。不躾なということで相手に不快な思いをさせずに済みます。敬語は相手が自分への印象つけるために「不躾な」と敢えて話すこともあります。ビジネスにも不躾なを使って印象をよくしましょう。