「思いやり」の意味とは
「思いやりがある」「思いやりがない」などという言い方を聞いたことがある人は多いでしょう。それほどに「思いやり」という言葉は普段の生活の中で結構当たり前のように使われていると言えます。ですが「思いやり」とはどんな意味があるのでしょうか。「思いやり」とはどのような意味なのかも知らずに、この言葉を使っているという場合もあるようです。
「思いやり」とはどのような意味を持つ言葉なのか、「思いやり」という言葉の意味からご紹介していきましょう。
①他人の気持ちへの配慮
「思いやり」とはどのような意味を持つのか、まず一つ目は「他人の気持ちへの配慮」という意味です。「思いやり」とは、自分以外の人の気持ちを考えてその相手に対して配慮するということです。他人のことなど考えられない自己中心的な人も世の中には少なくありませんが、「思いやり」とはそういう自己中心的とは正反対の意味になります。
②思慮深く他人に接する
「思いやり」とはどのような意味を持つのか、二つ目は「思慮深く他人に接する」という意味です。ちょっと難しい言い回しですが、要するに「良く考えて他人に接する」ということです。相手の気持ちなど考えず軽率なことを言ったりやったりする人もいますが、「思いやり」とはその正反対の意味であると言えます。
「思いやり」の類義語とは
「思いやり」とはどのような意味を持つ言葉なのかをまずご紹介しましたが、次は「思いやり」の類義語をご紹介します。「思いやり」の意味とは「他人の気持ちへの配慮」「思慮深く他人に接する」だとご紹介しました。なので「思いやり」の類義語とは、「思いやり」の意味と同じような意味を持つ言葉になります。
「思いやり」の意味「他人の気持ちへの配慮」「思慮深く他人に接する」と同じような意味を持つ、「思いやり」の類義語とはどのような言葉なのかをご紹介しましょう。
①気遣い
「思いやり」の類義語の一つ目は、「気遣い」です。「気遣い」とはどのような意味かというと、「あれこれと気を遣うこと」「心遣い」という意味です。「思いやり」の意味「他人の気持ちへの配慮」「思慮深く他人に接する」に比べると少し軽いイメージではありますが、人に対して気を遣うという点では「思いやり」と似ているので類義語だと言えます。
「気遣い」は仕事などがスムーズに進むようにいろいろ準備する時などにも使われますので、どちらかと言えばやや事務的な場面で使われることも多いと言えますが、「気を遣う」という点で立派に「思いやり」の類義語になります。
②心遣い
「思いやり」の類義語の二つ目は、「心遣い」です。「心遣い」とはどのような意味かというと「その人のためを思って色々と気を遣うこと」という意味です。先に「気遣い」とはどんな意味を持つのかをご紹介しましたが、「気遣い」と「心遣い」は互いの意味の説明に使われるほど似た意味を持った言葉ですのでまずこの二つの言葉同士も類義語です。
ですが「心遣い」の意味とは「その人のためを思って色々と気を遣うこと」で、「気遣い」の意味よりは少し「思いやり」に近い感じの意味になります。なので「心遣い」は同じ「思いやり」の類義語の中でも、より「思いやり」の意味に近い類義語であると言えます。
「思いやり」の類義語には他にも「思慮」や「気配り」などが挙げられます。「思いやり」の類義語と言えるのは、何かに対して色々と慮るという意味を持つ言葉になります。
「思いやり」の対義語とは
「思いやり」の類義語とはどのような言葉かをご紹介しましたので、次は「思いやり」の対義語とはどのような言葉なのかもご紹介します。「思いやり」の類義語とは「思いやり」の意味「他人の気持ちへの配慮」「思慮深く他人に接する」と似た意味を持つ言葉ですが、対義語は「思いやり」とは正反対の意味を持つ言葉になります。
「思いやり」という言葉の意味と正反対の意味を言えと言われると考え込む人も多いでしょう。そんな「思いやり」の対義語とはどのような言葉なのかについてご紹介しましょう。
①無慈悲
「思いやり」の対義語の一つ目は、「無慈悲」です。「思いやり」とは「他人の気持ちへの配慮」「思慮深く他人に接する」という意味を持った言葉ですが、「無慈悲」は「憐れむ気持ちが全くないこと」という意味の言葉で、「思いやり」とは正反対の意味を持つ対義語であると言えます。
②無関心
「思いやり」の対義語の二つ目は、「無関心」です。「思いやり」とは「他人の気持ちへの配慮」「思慮深く他人に接する」という意味ですが、「無関心」は「その事柄や人に対して関心を持ったり注意を払ったりする気持ちがない」という意味なので、「思いやり」とは正反対の「無関心」という言葉は「思いやり」の対義語であると言えます。
③不人情
「思いやり」の対義語の三つ目は、「不人情」です。何度も言うように「思いやり」とは「他人の気持ちへの配慮」「思慮深く他人に接する」という意味を持つ言葉です。これに対して「不人情」の意味はなんとストレートに「思いやりがない」です。これぞまさに「思いやり」とは全く正反対の意味を持つ、「思いやり」の対義語であると言える言葉です。
「思いやり」というとても良い意味を持つ言葉の対義語とは、「思いやり」とは反対にとても悪い意味を持つ言葉だと言うことができます。
「思いやり」の使い方とは
「思いやり」の意味とは何なのか、類義語とは何なのか、対義語とは何なのかを続けてご紹介してきましたが、大切なのはその使い方です。「思いやり」という言葉には「こうした使い方はしない」というように、使い方に決まりがあります。その使い方を間違うと、ちょっと恥ずかしい思いをすることもありますので「思いやり」の使い方には注意が必要です。
それでは、「思いやり」という言葉の使い方とは一体どういう使い方なのかについてご紹介しましょう。
自分自身では無く他人に使う言葉
「思いやり」という言葉の使い方とはどのような使い方かと言うと、端的に言ってしまえば「自分自身ではなく他人に使う」ということです。「思いやり」とは他人に対して気を遣う意味を持っています。なので自分自身に対して「思いやり」という言葉を使うという使い方は間違いです。「私自身を思いやる」などという使い方はしませんので注意しましょう。
自分に対して「思いやり」という言葉を使いたい時は「自分を大切にする」という表現をします。間違っても「自分自身に思いやりを」などという使い方はしてはいけません。そんな「思いやり」の使い方をすると、「言葉の使い方を知らない人」だと思われてしまいます。
自分を大切にするときには「自分自身へのご褒美」といった言葉の使い方もしますが、こちらは問題ない使い方ですので覚えておきましょう。
「思いやり」を使った例文とは
それでは次は、「思いやり」という言葉を使った例文とはどのようなものなのかをご紹介します。「思いやり」の意味とは「他人の気持ちへの配慮」「思慮深く他人に接する」ですので、そういった意味を表現したい時に「思いやり」を使うことができます。ですが、「思いやり」は「思いやる」という言葉の名詞形ですので、使い方に迷う人もいるでしょう。
「誰かのことを思いやる」というように「思いやる」を使った言い方なら例文はすぐに考えられるという人でも、「思いやり」という名詞形では例文を考えるのが難しいという人も少なくないです。
「思いやり」という言葉はどのように使えば例文として成り立つのか、「思いやり」という言葉を使った例文とはどのようなものなのかをご紹介しましょう。
①思いやりのある
「思いやり」を使った例文の一つ目は、「思いやりのある」です。「思いやり」とは名詞形なので、その後ろに「の」という助詞をつけることができます。またその後ろに「ある」という動詞をつけるという使い方ができますので「思いやりのある」という文章は「思いやり」の正しい使い方をした例文と言えます。
「思いやりのある」を使った例文として、「あの人は思いやりのある人だ」という文章も挙げられます。「思いやり」という言葉は名詞形ですので、結構色々な使い方ができます。
「思いやりのある」は名詞と助詞と動詞でできていますが、反対の意味の例文「思いやりのない」は名詞と助詞と形容詞です。似たような使い方が出来る「ある」と「ない」は実は動詞と形容詞という大きな違いがあるということも覚えておきましょう。
②思いやりの心
「思いやり」を使った例文の二つ目は、「思いやりの心」です。こちらの例文でも「思いやり」という名詞と「の」という助詞を使っていますが、「心」は名詞です。これを言い換えると動詞と名詞で「思いやる心」となります。「思いやりの心」を使って「あの人は思いやりの心がある」といった例文も挙げられます。
他にも「思いやりの心」を使った「思いやりの心を感じた」という文章も「思いやり」を使った例文になります。
③思いやりがこもる
「思いやり」を使った例文の三つ目は、「思いやりがこもる」です。「思いやり」を使った例文の中でもこういった使い方は少し変わっています。何かの思いがこもる場合、「真心がこもる」という言い方をすることが多いです。ですが「思いやりがこもる」という言い方も間違いではありません。要は「思いやる気持ちがこもる」という意味だからです。
「思いやりがこもる」という言い方を使った「思いやりがこもるプレゼントをありがとう」という例文も挙げられます。
「思いやり」とは少し使い方が難しい言葉のようですが、ご紹介した例文を覚えておけばきちんと日常生活の中でも使うことができますので、例文を参考にして普段の生活の中でも使ってみましょう。
思いやりのある人の特徴とは
それでは次は、「思いやり」のある人の特徴とはどのような特徴なのかについてご紹介していきます。周囲の人々から「あの人は思いやりのある人だ」と言われる人には、特徴があります。ここまでにご紹介したように、「思いやり」とは「他人の気持ちへの配慮」「思慮深く他人に接する」という意味を持つ言葉です。
こうした「思いやり」の意味を体現しているような特徴を持っている人が、人から「思いやりのある人」だと言われる人になります。「思いやりのある人」とはどのような特徴を持っているのかについてご紹介しましょう。
①周りに気を配る
「思いやりのある人」の特徴の一つ目は、「周りに気を配る」ということです。「思いやり」とは「他人の気持ちへの配慮」「思慮深く他人に接する」という意味ですので、「周りに気を配る」という人は「思いやり」の意味そのままの行動をしている、「思いやりのある人」だと言えます。
「周りに気を配る」という特徴を持っている人は、周りの人の気持ちに敏感である場合が多いです。「思いやりのある人」とは、自分以外の人の気持ちを敏感に察知できる上に周りに気を配ることが出来る、とても素晴らしい人だと言うこともできます。
②人の心の痛みが理解できる
「思いやりのある人」の特徴の二つ目は、「人の心の痛みが理解できる」ということです。先にご紹介した「周りに気を配る」の所でも少し触れたように、「思いやりのある人」と言われる人は、自分以外の人の気持ちを敏感に察知できる人でもあります。そのため「思いやりのある人」と言われる人は、人の心の痛みが理解できる人が多いようです。
「思いやりのある人」は人の心の痛みが理解できるだけではなく、その心の痛みを和らげるような気遣いもできます。「思いやりのある人」は「思いやり」のこもった言葉をかけるなど、相手の気持ちを充分理解した行動をしています。
「思いやりのある人」の特徴とは、人の気持ちに敏感で人の心の痛みが理解できるということです。
③傍にいて癒される
「思いやりのある人」の特徴の三つ目は、「傍にいて癒される」ということです。「思いやりのある人」とは、他人の気持ちに敏感な人であるというだけではなく、他人に対して決して不愉快な言動をしない人でもあります。そのため、「思いやりのある人」が傍にいると心が和んで癒されることがあります。
人間とは、愚痴などのようにあまり愉快ではない話題を持ち出すことが多いものです。ですが「思いやりのある人」はそのような話題を持ち出さないだけではなく聞き上手でもあります。自分の愚痴は言わず、相手の愚痴を上手に聞いてあげることができます。
「思いやりのある人」とは、他人に対して決して不愉快な言動をせず聞き上手なため、「傍にいて癒される」という特徴も持っていると言うことです。
④決して否定的な事を言わない
「思いやりのある人」の特徴の四つ目は、「決して否定的な事を言わない」ということです。「思いやりのある人」は相手の気持ちを敏感に察知し、とても気を遣うため絶対に相手を否定するようなことは言いません。それは、相手を否定するようなことを言うことによって相手が傷ついたり不愉快になるということがわかっているからです。
「思いやりのある人」とは、他人の気持ちが良くわかるため他人に対してとても優しく、相手を否定するようなことを言わないという特徴も持っている人です。
⑤適度な距離を見極める
「思いやりのある人」の特徴の五つ目は、「適度な距離を見極める」ということです。「思いやりのある人」は、今相手が何を望んでいるかを察知することもできます。なので、傍にいて話を聞いてほしいのか、しばらく一人にしてほしいのかといった適度な距離を見極めることができます。
「思いやりのある人」とは、相手がして欲しいこととして欲しくないことをきちんと見極めることが出来るという特徴を持った人でもあると言えます。
思いやりのない人の特徴とは
「思いやりのある人」の特徴とはどのようなことなのかをご紹介しましたので、次は「思いやりのない人」の特徴とはどのような特徴なのかについてもご紹介します。「思いやりのある人」とはどのような特徴を持っているのかをご紹介しましたので、「思いやりのない人」の特徴は想像に難くないでしょう。
それでは、「思いやりのない人」とはどのような特徴を持っているのかについてもご紹介しましょう。
①関心が無い
「思いやりのない人」の特徴の一つ目は、「関心が無い」ということです。「思いやりがない人」と人から言われるタイプの人は、他人に対して全く興味を持っていません。なので他人が何を考えているかなど気にせず、自分の言いたいことを言い、やりたいことをやります。
そのため、「思いやりのない人」は他人から嫌われたり疎んじられる傾向にあるとも言えます。
②自分が好き
「思いやりのない人」の特徴の二つ目は、「自分が好き」だということです。「思いやりのある人」は自分より他人が好きで、とても大切にします。ですが「思いやりのない人」と言われる人は、他人よりまず自分を大切にします。何においても他人より自分が一番好きで大切なので、他人のことなど考えません。
なので「思いやりのある人」とは違い、「思いやりのない人」は「我が侭だ」「自分勝手だ」と周囲から嫌われる傾向にあります。
③言動がストレート
「思いやりのない人」の特徴の三つ目は、「言動がストレート」だということです。「思いやりのある人」は話し方なども優しく、オブラートで包んだような優しい物言いをしますが、「思いやりのない人」は正反対で言動がとてもストレートです。言った方がいいこともストレートに言いますが、言ってはいけないこともストレートに言ってしまいます。
そのストレートな言動のため「思いやりのない人」は、怖がられたり遠巻きにされたりすることが多くなります。
④自分が絶対正しい
「思いやりのない人」の特徴の四つ目は、「自分が絶対正しい」と思っていると言うことです。「思いやりのある人」は他人の気持ちがとてもよくわかり、わからない時にも理解しようとしますので、他人の意見を良く聞いて相手を否定するようなことを言いません。ですが「思いやりのない人」は、自分が絶対正しいと思っているので決して人に譲りません。
「思いやりのない人」は自分の事しか考えていない上に自分が絶対正しいと思っているため、とても付き合い辛い人だと言われることが多いようです。
⑤一緒に居ると疲れる
「思いやりのない人」の特徴の五つ目は、「一緒に居ると疲れる」ということです。「思いやりのある人」は相手の気持ちを最優先するので、一緒に居ると癒されます。ですが「思いやりのない人」は基本的に自分のことが一番大事で他人のことなどどうでも良いという考え方なので、一緒に居ると疲れてしまうタイプの人です。
何でも自分が一番、自分だけが大切だからという考え方から自分勝手な言動を取りますので、「思いやりのない人」は「一緒に居ると疲れる」と言われることも大きな特徴です。
「思いやり」の英語表現
それでは次に、「思いやり」の英語表現とはどのようなものなのかをご紹介します。日本語は世界一難解でデリケートな言語であると言われているように、対応する英語表現を探すのが難しいという場合も多くあります。「思いやり」の英語表現を探すと一応それに当たる英語もありますが、ニュアンスが違う場合もあります。
ちょっと意訳されて「思いやり」の英語訳になる言葉も多いですが、日本語の「思いやり」に当たる英語表現もありますので、そちらをご紹介しましょう。
thoughtful consideration to others
「思いやり」の英語揚言として最も近い意味は「thoughtful consideration to others」です。「thoughtful」は「思慮深い」という意味で「consideration」は「考慮」「配慮」という意味です。それを「to others」(他人)に対してするという表現なので、「思いやり」の英語表現だと言えます。
「思いやり」の英語表現として他に「compassion」や「empathy」という言葉も挙げられますが、こちらは「同情」という意味合いなので「思いやり」とは少し違ったニュアンスになります。
「思いやり」とは他人の気持ちを考えること
「思いやり」の意味や、「思いやり」の類義語や「思いやりのある人」「思いやりのない人」の特徴などについてご紹介してきましたが如何だったでしょうか。「思いやり」の意味は簡単に言えば「他人の気持ちを考えること」ですのでこちらで覚えておきましょう。そして他人に優しい「思いやりの心」を忘れないようにしましょう。