「往々にして」の意味とは?
「往々にして」の意味には「よくあること」「そうなりがちなこと」という2つの意味があります。今回は、「往々にして」の意味について詳しくご紹介していきます。「往々にして」の使い方例文や類語、語源、使い方についても詳しくご説明していきます。
今回の記事を読めば、「往々にして」の使い方がマスターできます。正しい「往々にして」使い方を知るには、まず、意味から知る必要があります。「往々にして」の意味とは?からご説明していきましょう。
「往々にして」の意味「よくあること」
「往々にして」の意味とは?「よくあること」です。「往々にして」の意味には「よくあること」を意味しています。人によっては「よくあること」といってもその頻度には違いがあります。頻度は人それぞれなので「往々にして」の表す頻度には「時々ある」から「頻繁にある」まで大きな幅のある意味です。
「往々にして」の意味「そうなりがちなこと」
「往々にして」の意味とは?「そうなりがちなこと」です。「往々にして」の意味にはそうなりがちなことといった傾向性を表す意味もあります。
「そうなりがちなこと」を表す場合は、度々起きることという意味である「頻度」の意味とは違う意味で使う場合もあります。いつものようなお決まりの結末になるという「流れ」に重きを置いた意味もあります。
「往々にして」の対義語・類義語
それでは、「往々にして」の意味が分かったところで、「往々にして」の対義語と類語についてご紹介していきます。「往々にして」の意味には「よくあること」「そうなりがちなこと」という意味があります。「往々にして」の対義語には「まれに」「たまに」があるのでその使い方をご紹介しましょう。
それぞれの意味について詳しくご説明していきます。使い方例文についてもご紹介していくので分かりやすいことでしょう。また、「往々にして」の類語についてもご紹介していきます。「往々にして」の類語は「しばしば」「得てして」の2つの類語となります。それぞれの意味と使い方例文をご紹介していきましょう。
「往々にして」の対義語・意味
「往々にして」の対義語・類義語「「往々にして」の対義語」です。「往々にして」の対義語には「まれに」「たまに」の2つの対義語があります。それぞれの意味と使い方例文についてご説明していきます。
対義語が分かれば「往々にして」の意味をより深く理解していけることでしょう。それでは、「往々にして」の対義語「まれに」からご説明していきましょう。
まれに
「往々にして」の対義語・類語「「往々にして」の対義語(まれに)」です。「往々にして」の対義語の「まれに」には「めったいないこと」という意味があります。よくあることであったり、そうなりがちなことであったりを表す「往々にして」の対義語には「まれに」があります。
「まれに」を使った使い方例文をご紹介しておきます。「ここでは、まれにイルカが見れるんですよ。」「まれに太陽が沈む瞬間に幻想的な光景が見れます。」などがあります。
たまに
「往々にして」の対義語・類語「「往々にして」の対義語(たまに)」です。「往々にして」の対義語「たまに」にはある程度の長期間を空けてから思い出すように起きることを意味しています。期間はどれくらいかは人それぞれ違っています。
「たまに」を使った使い方例文をご紹介しましょう。「私は、たまに風邪をひきます。」という場合はワンシーズンに1度程度か数年か決まってはいません。ですので、「たまに」は数値では表すことができない言葉です。
「往々にして」の類語・意味
「往々にして」の対義語・類語「「往々にして」の類語」です。「往々にして」の類語をご紹介しましょう。「往々にして」の類語には「しばしば」「得てして」という2つの類語があります。それぞれの意味と使い方例文をご紹介していきましょう。「往々にして」の類語「しばしば」から解説していきます。
しばしば
「往々にして」の対義語・類語「「往々にして」の類語(しばしば)」です。「往々にして」の類語「しばしば」の意味には「よくあること」や「頻度が高い」という意味があります。他にも「たびたび」「頻繁に」という言い換え表現もあります。
「往々にして」はポジティブな表現では使いません。「しばしば」は事柄がいいか悪いかは関係なく使うことができる言葉です。「しばしば」を使った使い方例文をご紹介してきます。
「彼は、しばしば人から信頼されます。」「彼の行動はしばしば人に信用されない。」という使い方例文となります。ここで注意してもらいたいのが「彼は、往々にして人から信頼されます。」は間違った表現です。覚えておきましょう。
得てして
「往々にして」の対義語・類語「「往々にして」の類語(得てして)」です。「往々にして」の類語「得てして」の意味には「そういう傾向がある」「そうなりがち」という意味があります。同じ意味として「ややもすると」という言葉もあります。
「得てして」も「往々にして」「ややもすると」と同じようにネガティブな表現の時に使います。「彼は慎重し過ぎてややもすると機会を逃します。」「欲張ると得てして損をします。」という使い方になります。
「往々にして」のシーン別使い方・例文
それでは、「往々にして」のシーン別の使い方と例文についてご紹介していきます。今回ご紹介する「往々にして」のシーン別使い方と例文は「ビジネスのシーン・場面」「人・電車などを表すシーン・場面」の2つのシーン・場面についてご説明していきます。
「ビジネスのシーン・場面」については「会社で上司に報告メールを送るシーン・場面」「報告書・企画書などの文章を書くシーン・場面」の2つについても詳しくご紹介していくので「往々にして」の使い方と例文を理解していきましょう。
ビジネスのシーン・場面
「往々にして」のシーン別使い方・例文「ビジネスのシーン・場面」です。「往々にして」を使った使い方例文ビジネスの場合についてご紹介していきます。今回ご紹介する「往々にして」のシーン別使い方例文は「会社で上司に報告メールを送るシーン・場面」「報告書・企画書などの文章を書くシーン・場面」の2つのシーン・場面をご紹介していきます。
会社で上司に報告メールを送るシーン・場面
「往々にして」のシーン別使い方・例文「ビジネスのシーン・場面(会社で上司に報告メールを送るシーン・場面)」です。「往々にして」は改まった場面で使う使い方がされます。ビジネス用語の1つでもあります。
使い方として「火曜日は大変混雑いたします。お待ちいただくことが往々にしてありますのでご了承下さい。」「集客には往々にして時間が掛かります。そのための対策を考えています。」という使い方ができます。
報告書・企画書などの文章を書くシーン・場面
「往々にして」のシーン別使い方・例文「ビジネスのシーン・場面(報告書・企画書などの文章を書くシーン・場面)」です。
「こういったケースでは往々にして失敗してしまうことがあります。事前にもう1度会議の場を持ちたいと思っております。」「今回の企画は往々にして失敗してきた企画でもあります。今回は今までの失敗を生かした企画書を作成しました。」となります。
人・電車などを表すシーン・場面
「往々にして」のシーン別使い方・例文「人・電車などを表すシーン・場面」です。「人というのは往々にして間違いを犯すものです。」「月曜は往々にして遅刻する人が多くなっています。」「ラッシュの時に往々にして電車が遅れます。」「彼は往々にして機嫌が悪いです。」という使い方例文となります。
「往々にして」と「往々にある」の違い
それでは、「往々にして」と「往々にある」の違いについてご紹介していきます。「往々にして」と同じように「往々にある」という言葉もよく使われます。「往々にある」は「往々にして」と同じ意味の言葉になっています。「往々にして」と「往々にある」の使い方例文・意味をご紹介していくので、2つの違いを理解していきましょう。
「往々にある」は「往々にして」と同じ意味
「往々にして」と「往々にある」の違い「「往々にある」は「往々にして」と同じ意味」です。「往々」という言葉だけでも「頻繁に」という意味があります。言葉としては「往々に」か「往々にして」として使うことができます。
よって「往々にある」と「往々にして」はどちらも正しい使い方です。使われる頻度は「往々にしてある」が多くなっています。文章で書く場合は「往々にしてある」の方がよりいい印象がある言葉です。
「往々にある」を使った使い方例文をご紹介します。「緊張からの失敗は往々にあるものだよ。」「子供が人様に迷惑をかけることは往々にある。」となります。
「往々にして」を使う際の注意点
「往々にして」の意味には「よくあること」「そうなりがちなこと」という意味があります。そんな「往々にして」の使い方の注意点をご紹介しておきます。「往々にして」を使い方の注意点は「ポジティブには使えない」という注意点があります。
「往々にして」の使い方として注意して欲しい使い方となっています。「往々にして」を正しい使い方にするために注意点はしっかりと理解しておきましょう。
ポジティブには使えない
「往々にして」を使う際の注意点「ポジティブには使えない」です。「往々にして」はネガティブな表現のときに使う言葉です。いい事柄に使っても間違いではありません。しかし、悪いことや好ましいことではない事に対して使われることが多い言葉です。
ネガティブな意味としての言葉として定着していることを覚えておきましょう。例えば「努力した人というのは、往々にして成功する。」「苦労した人は往々にして報われる。」というような使い方はあまりいいとは言えません。
ポジティブに使ってしまうと、話す相手によっては「いいことが起こるのを望んでいないんだ。」と受け取られる可能性があります。
「往々にして」の由来・歴史
それでは、「往々にして」の由来・語源・歴史についてご紹介していきます。それぞれについて理解することで、より正しい「往々にして」の理解につながることでしょう。また、語源が分かればどういう意味でその言葉ができたのかも深く理解が進むことでしょう。それでは、「往々にして」の由来・語源・歴史について詳しく見ていきます。
由来・語源
「往々にして」の由来・歴史「由来・語源」です。「往々にして」の「往」の字には「往く」という言葉が語源となっています。「往く」の読み方は「いく」という読み方をします。「往々にして」の語源である「往く」には「前に進む」「先に向かう」という語源の意味があります。
歴史
「往々にして」の由来・歴史「歴史」です。「往時」が以前のことや昔のことを表す言葉になっています。「往路」という言葉があります。この「往路」には「目的地に向かうための道」という意味です。この「往路」からも分かるように「往」には「時間」「場所」の両方に対して使われるようになりました。
時間が進んでいくことやどこか場所へ向かうことを意味して言葉の語源となったのです。よって「往々にして」の語源は「往」の文字が2つ重なったことから分かります。時間の流れとその場所や頻度、時の流れがかさなった一定の方向に向かうという語源となったのです。
「往々にして」の英語表記
それでは、「往々にして」の英語表記についてご紹介していきましょう。「往々にして」の英語表記には「often」があります。「往々にして」の英語表記「often」を使った例文や使い方についてもご紹介していきます。英語での使い方例文になるので分かりやすいことでしょう。それでは、「往々にして」の英語表記「often」についてご紹介していきましょう。
often
「往々にして」の英語表記「often・more often than not」です。英語表現で「往々にして」を使う場合は「often」が一般的です。「often」は英語で表現する場合はいい意味でも使うことができます。「He is often in a bad on Monday.」は「彼は月曜は往々にして機嫌がよくない。」という意味になります。
more often than not
「more often than not」は日本語では「たいてい」や「通例」といった英語表現になります。「often」よりも起こる頻度が高くなる英語表現です。「往々にして」という意味での日本語に「たいていの場合」という意味で使うのであれば「more often than not」となります。
「More often than not,he fails when he is nervous.」という英語表現は「彼は緊張すると、往々にして失敗してしまうんだ。」となります。英語で「往々にして」を表現する場合は、文全体を見て英語を使い分ける必要があります。
往々にしてはよくある・そうなりがちなという意味
「往々にして」の意味や使い方について詳しく解説してきました。「往々にして」は「よくあること」「そうなりがちなこと」という意味があります。「往々にして」はネガティブな表現として使うことを覚えておきましょう。また、「往々にして」はビジネスの場面でも使うことができます。正しい使い方を覚えて実際に使ってみて下さい。