「甲斐性」の意味
「甲斐性(かいしょう)」という言葉はよく耳にします。お金にだらしない人や、家族を養っていくだけの稼ぎがない人のことを「甲斐性なし」とよく言います。
しかし「甲斐性」とはどんな意味?と問われると答えに詰まる人が多いのではないでしょうか。「甲斐性」という言葉を普段の会話では何の気なしに使っていますが、本来の意味は何なのでしょう。
やる気にあふれた性質
「甲斐性」を辞書で引くと「物事をやり遂げようとする気力や根性」と出てきます。つまり「やる気にあふれた」性質を表す言葉です。
意外かも知れませんが「甲斐性」本来の意味は「やる気や根性がある」という人の性質を意味する言葉です。
その「やる気あふれる」行動の結果として「働きがあって頼もしい気性」「働きや才覚があり生活力に富んだ頼りになる気質」のような経済的意味に転じたと考えられます。
「甲斐性がある」「甲斐性がない」のように多くの場合は経済的な意味で使われますが、「甲斐性」本来の意味は「やる気にあふれた性質」という意味です。
「甲斐性」の語源
甲斐性は「やる気にあふれた性質」「経済的に富んで頼りがいがある」という意味なのに、なぜ「甲斐」という漢字が使われているのか不思議に思われる方が多いのではないでしょうか。
じつは「甲斐性」の語源や由来には諸説が混在していて、どの説もこれが正しいと決定的にいえる物がないのが現状です。古くから使われている言葉ほど語源や由来が多く存在するようです。そんななかで「なるほど」と納得できそうな語源を紹介します。
戦国武将が関係あるという説も
現在の山梨県はむかし「甲斐(かい)の国」と呼ばれていました。戦国時代の甲斐の国は、最強の武将と呼ばれる「武田信玄(たけだしんげん)」が領土を支配していました。
上杉謙信との「川中島の戦い」など歴史で習った方も多いのではないでしょうか。武田信玄は自領である甲斐だけでなく信濃、飛騨、東美濃、駿河、三河、遠江など多くの領地を巧みな戦術で獲得して広げました。
また武田信玄は戦に勝つだけでなく、その領地の城下に職人や商人を集めて住まわせ、河川などの治水や新田を開発するなどで、農業・商業の発展を助け領民の経済を豊かにすることにも成功しました。
この戦国武将の意気込みや領民を守るという気質、武田信玄を生んだ甲斐の国の「甲斐」をとって「甲斐性」としたのが語源・由来の1説です。
お金に関係があるという説も
私たちが普段食べる「貝(かい)」ですが、お金(通貨)が発明される以前の昔には貝殻が通貨の替わりに流通していた歴史があります。
つまり「貝」には財物・金品を象徴する意味があります。その名残で「購買」「売買」「販売」などお金にまつわる漢字の偏(へん)や旁(つくり)に「貝」が使われています。
また甲斐の国は良質な金を産出していたので、財政的に豊かでした。「貝(かい)」も「甲斐(かい)」も読み方は同じです。どちらの言葉もお金に関係があることから、経済的に余裕のあるという意味の「甲斐性」の語源になったと言われています。
この他にも「買う(かう)」という発音が「かい」に変化したのが語源という説、「お金を出して買うほど値打ちがあるものを甲斐性といった」を語源とする説など、お金にまつわることが多いようです。
また「亀の甲羅の模様のように、規則正しい生活をできることを甲斐性といった」を語源とする説などがあります。
亀の甲羅の「甲」は「甲乙丙丁の一番目」「鎧(よろい)」という意味があります。甲斐の「斐」は「彩模様が並んで美しい」という意味です。
この2つの漢字を合せた「甲斐」は「甲羅に入った線の並びが美しい=価値あるもの」となり、甲斐性は「価値ある性質=頼もしい生活力のある性質」の意味に転化したのが語源とも言われています。
このように「甲斐性」の語源には様々な諸説があります。興味のある方は他の語源を調べてみるのも面白いかも知れません。
「甲斐性」の類義語
「甲斐性」の類義語とは、甲斐性と似たような意味を持っていたり、同じような使い方をする言葉のことです。
「甲斐性」の類義語の意味や使い方を比較することで「甲斐性」本来の意味が際立ってくる効果があります。ちょうど食品を食べ比べたり、飲み比べると味の特徴ががよく分かるのと同じです。
同じ1種類の物を飲んだり食べたりするよりも比較するほうが特徴や味が際立ちます。類義語を調べることには言葉の試飲会のような意味合いがあります。
器量
甲斐性の類義語に「器量(きりょう)」があります。器量とは「その地位や役割にふさわしい才能や人柄」という意味です。
「器量」は漢字の「器(うつわ)」と「量」で表されるように、人の能力の大きさや懐の深さを表現する言葉です。人間として「器が大きい」「懐が広い」という意味で甲斐性の類義語に数えられます。
例文をあげると「私の夫は、他人には人当たりが良いけれど、いざと言う時には頼りにならないならないので、夫としての器量に欠けます」のように使います。
つまり「器量がない」とは、人としての「器(うつは)が小さい」という意味になります。また「器量」の違う使い方では、特に女性に対して「器量よし」のように、容姿や顔立ちが美しいという意味にもなります。
頼りがい
「頼りがい」という類義語は、読んで字のとおり「頼りがいのある人」「頼りにするのに充分な価値のある人」に対して使う言葉です。
「甲斐性のある人」も人や物をを支える頼りがいのある人なので「頼りがい」が類義語になります。語源のところで紹介した戦国武将「武田信玄」のように、経済的にも精神的にも支えとなる人を「頼りがいのある人」と呼びます。
もちろん国を支える武将でも、一家を支える大黒柱でも、夫婦を支える夫や妻でも、支える物の大小を問わずその精神的や経済的な価値観・器量は同じです。
実力
類義語の「実力」とは「その人が実際に備えている力」「本当に持っている能力」という意味です。「甲斐性」の本来の意味は「やる気にあふれた性質」で「実力」と似ている部分があるので類義語に数えられます。
例文では「彼ほどの実力があれば、将来会社の重役も夢ではない」「彼女はその実力が認められたので、今回のプロジェクトチームの重要ポストに抜擢(ばってき)された」のように表現されます。
「実力がある人」は「やる気にあふれた気質」によって現在の地位と評価を得ているので「甲斐性のある人」と言い換えることが出来ます。
技量
類義語の「技量」は「ある技術に関する能力や腕前、手腕」を表現する言葉で「スキル」とも言います。
「実力」と似ているところもありますが、「実力」は「技量(スキル)」を発揮する力を指していて、「技量」はその「能力(スキル)」そのものを意味しています。
たとえば「実力がある」と言っただけで、能力や力を持っていて経験があることがイメージできます。しかし単に「技量がある」と言っただけでは手腕や腕前の大きさは伝わりません。
「彼は知識や技量はかなり持っているけれど、実際の経験が少し足りない」「彼女と私では技量に差があり過ぎて、勝負としては話にならない」と例文のように文脈や周りの言葉で技量の度合いを表現する必要があります。
つまり「技量」は手腕の有る無し、腕前の上下ではなく、「技術の能力のさま」そのままを表現する類義語です。
才能
「才能」という類義語は非常に悩ましい言葉です。「才能」を辞書で引くと「物事を巧みになしうる生まれつきの能力」と出てきます。このことから「才能」とは生まれつき持っている能力と解釈する人が多いのではないでしょうか。
「才能」という漢字を分解して、それぞれの意味や語源を調べてみると「才」には「成り立ち」という意味があります。人が生まれてから年を重ねるごとに「1才」「5才」「10才」と「才」の字が当てられます。
つまり「才」の本来の意味は「年を重ねることに成り立つ」に語源があるようにも考えられます。また「能」は「能力(スキル)」という意味です。
つまり「才能」とは「年を重ねることに身に付けてきた能力」で、生まれつきの先天的なものではありません。天才といわれる物理学者「アインシュタイン」も「才能とは努力し続けることが出来る能力」といっています。
生まれつきもっている性質は「やる気を持続できる性格」と「飽きっぽくあきらめやすい性格」です。この前者の「やる気を持続できる性格」が「甲斐性」の意味と似ているので「才能」が類義語の仲間入りをしています。
つまり「才能」という言葉が類義語ではなく、才能をつくる「やる気を持続できる性格」が類義語と呼べるのではないでしょうか。
「甲斐性」の対義語
対義語とは反対の意味や相反する使い方をする言葉のことです。しかし甲斐性には「甲斐性がない」「甲斐性なし」のように反対の意味でも使うため、対義語に相当する言葉は中々見当たりません。
「甲斐性」の本来の意味「やる気にあふれた性質」という観点から探して見れば、類義語としての色合いは少し薄いかも知れませんが「人任せ」「傲慢(ごうまん)」があげられます。それではその対義語の意味を解説します。
人任せ
「人任せ」という対義語は、甲斐性の「やる気にあふれた性質」と反対の性格で、本人にやる気がなく何でも人に丸投げするという意味で対義語として成立します。
「人任せ」は甲斐性の経済的・精神的な支え(柱)になるという意味からは少し外れていますが、「人任せ」にするということは自分の能力やスキルを高める機会を失うことになります。
当然会社内での評価や昇給に繫がらない可能性があるので、稼ぎが増えません。つまり家族などを経済的に支えることが出来ないので「甲斐性がない」ということになり「人任せ」は甲斐性の対義語になります。
傲慢
「傲慢(ごうまん)」とは、自分勝手で強引に自分の意志を無理やり通してしまう性格です。なぜこれが甲斐性の対義語なのか不思議に思う方も多いのではないでしょうか。
ぐいぐい押し通す傲慢な人は、ある意味で一見「やる気あふれる人」に見えてしまい、むしろ類義語に入りそうです。しかし傲慢な人の心理の裏には、自分の嫌なことを無理やり他人に押し付けようとする邪念があります。
この邪念(人に任せて押し付ける)が甲斐性と反対の性格なので対義語になります。つまり「傲慢」は逆説的に類義語を装っている対義語、「傲慢」の表面的な意味では「甲斐性」の類義語でも、内面的な意味では対義語と呼べる「甲斐性」の対義語です。
対義語を知る意味
甲斐性の対義語は「人任せ」「傲慢」の他にもあると思いますが、前述の「甲斐性なし」のように否定的な反対の意味で使う場合があるので探し難いことは事実です。
しかし対義語の意味を調べることは、類義語の試飲会で紹介した効果と同じような効果が対義語にもあります。似た意味を持つ類義語の場合は比較することで意味の解釈をハッキリとさせます。
反対の意味を持つ対義語の場合は、たとえば黄色の背景に黒い文字を描けば、その文字がくっきりと浮かび上がる効果と同じで、反対の意味を持つ対義語には元となる言葉の意味を際立たせる効果があります。
意味を解説する記事の多くに類義語と対義語が設けられているのには、類義語と対義語の持つ効果で、解説する言葉をより深く理解するためという狙いがあるからです。
「甲斐性」の使い方と例文
ここまで甲斐性の意味を語源、類義語、対義語などから検証してきました。ここでは甲斐性の例文により使い方や意味をさらに掘り下げてみましょう。
甲斐性の使い方例文は、意味により多少違ってくるので、否定的に使う「お金にだらしない様子」を表す場合と、肯定的に使う「責任感がある人」を表す場合の2つに分けて例文を紹介します。
お金にだらしない様子
甲斐性を否定的に使った例文「甲斐性なし」や「甲斐性がない」は主に「お金にだらしない様子」を表しています。
「お金にだらしない様子」にはパターンがあります。1つは金銭の貸し借りに無頓着でルーズな場合です。
例文では「あいつはいつも借りた金を忘れるようなルーズな性格だから、私生活でも甲斐性なしだと思うよ」「甲斐性がないから借りた金も返せないんだ」のように表します。
もう一つは金銭感覚にルーズなケースで「彼はあと先き考えずに衝動買いをするから、お金がなくなって女房に甲斐性なしといわれるんだ」また「彼はギャンブル好きでいつもお金に困っている甲斐性なし」のような例文になります。
甲斐性を否定的に使った例文には金銭以外に、生活習慣として「だらしがない」という場合があります。「彼は仕事はそこそここなすけれど、異性関係の甲斐性がないから困るんだ」のような例文になります。
つまり例文で分かるように「甲斐性がない」とは金銭でも、仕事でも、異性関係や人間関係でも「だらしがない様子」のことです。
責任感がある人
甲斐性を肯定的に使った「甲斐性がある」とは「責任感がある頼れる人」というニュアンスです。それでは肯定的な使い方を例文で検証してみましょう。
「彼は仕事が忙しく帰りも遅いのに、家庭が円満なのは甲斐性がある証拠だ」「彼女は甲斐性があるから、どんな仕事を任せても安心だ」の例文のように、責任感があるから家庭でもビジネスにおいても頼れる人として認められます。
また「彼は常に責任感を持って仕事に当たるので上司の信頼も厚く、昇進も早いから経済的にも安定して、実に甲斐性のある人物だ」の例文のように、経済的に頼れる場合にも使います。
つまり「甲斐性」を否定的に使うと「お金にだらしない人」の例文になり、肯定的に使えば精神的にも経済的にも「責任感がある頼れる人」の例文になります。
「甲斐性」のある男性の特徴
「甲斐性」は女性よりも特に男性に求められる資質です。「甲斐性がある」または「甲斐性がない」という表現は、ほとんど男性に対して使われます。甲斐性のある男性には、どのような特徴があるのでしょう。
特徴を検証することにより「甲斐性がある」人になるためのポイントや、逆に「甲斐性なし」にならないための注意点が見えてきます。それでは「甲斐性」のある男性の特徴を紹介します。
安定した収入
「安定した収入」があることが「甲斐性がある男」と呼ばれる最重要な課題です。「安定した収入」がなければ一家の大黒柱として家族を守っていくことが出来ません。
「甲斐性がある人」とは「やる気にあふれた性質」を持った人です。仕事に対して常にやる気を出して頑張れる人です。
サラリーマンの場合は、その頑張りは上司に認められ、重要な仕事を任されるようになります。つまり昇給や給与に反映されるので「安定した収入」につながります。
フリーランスや個人事業者の場合は、月々の収入は不安定です。しかし常にやる気を出して頑張れば、年間ベースの長いスタンスで見れば収入のアップに必ずつながります。つまり「甲斐性がある」男性の特徴は「安定した収入」と言えます。
物を大切にする
「甲斐性がある人」には、物を大切にするという特徴があります。「物を大切にする」とはケチという意味ではありません。衝動(しょうどう)買いや無駄な買い物をしないということです。
また「安物買いの銭失い」とよくいいます。安価な物には粗悪品が多いので、すぐにこわれて使い物にならなくなり捨てることになって、結局は無駄にお金を捨てることになるという意味です。
「甲斐性がある人」はそれを見極める目を持っています。これは良い品だと思えば多少高価でも、購入して大切に使います。結果的に無駄なお金を使わずに経済的に助かることになります。物を大切にするという特徴は「甲斐性がある男性」の典型と言えます。
弱い者を守る
昔から男子たるもの「強きをくじき弱きを助ける」とよく言います。「甲斐性のある男」はこのような特徴を持っています。逆に「長いものに巻かれる」は「甲斐性なし」です。
「長いものに巻かれる」とは、強い立場や力のある人には、媚(こび)を売ってへつらうことです。逆説的に言えば「甲斐性のある男」はこのような行動は決してしないということです。
「甲斐性のある人」は権力を笠に着て横暴な振る舞いをする人には毅然(きぜん)として立ち向かい、立場の弱い人には優しい気遣いを持って接します。このような特徴を持つ人が、男子たる者の鏡「甲斐性のある男性」です。
妻・恋人を大切にする
甲斐性のある男性の家庭は円満です。それは経済的に頼りがいがあるというだけでなく、弱い立場の妻や子供たちを大切にして守ろうとする気持ちがあるからです。
恋人同士でも同じで、前述のように「甲斐性のある男性」は「弱きを助け守る」という意志があるから、弱い立場の女性を大切にして守ろうとします。
女性を大切にするのは「モテるため」とか「好かれたい」という邪念があってする行為ではありません。女性や子供は、社会的に弱い立場にあるから大切にして守るのです。このような理由から「甲斐性のある男性」には「妻や恋人を大切にする」という特徴があります。
約束は守る
「約束を守る」ことは人とし最低限のルールです。約束を守らない人は他の人から信用されません。これは人間関係だけでなくビジネスでも最も基本的ルールです。
しかし人間は完璧ではありません。たとえ甲斐性のある人でも、どうしても約束が守れない時や、うっかりミスをすることがあります。その時の対応の仕方で人間の差が出ます。
甲斐性のある人は、約束を守れなかったことに責任を感じ、何とかフォローをしようと行動します。「甲斐性なし」の人は、適当な嘘をついてごまかしたり「まあしょうがねえか」とほったらかしにします。
この差が大きいのです。「甲斐性のある男」は「約束を守る」だけでなく、約束を守れなかった時に「一生懸命(いっしょうけんめい)努力してフォローする」のが特徴です。
見栄を張らない
甲斐性のある男は、見栄を張らないのが特徴です。言い換えれば、見栄を張る必要がないのです。「見栄」と「プライド」をよく混同する方がいますが、偽物の「プライド」が「見栄」なので全く違う意味です。
プライドとは確固とした信念を持って自信がある様(さま)のことです。自信の無い人が、自分をより以上に見せようとプライドがあるように振る舞うのが「見栄を張る」という意味です。
例文で紹介すると「あの人はプライドが高いから付き合いにくい」というのは間違いで、「あの人はプライドが高いと見栄を張るから付き合いにくい」が正しい使い方です。
見栄っ張りは、高級車やブランド品を持つことで自分の評価を高く見せようとします。自分に自信がないので高級なものを周りに置いたり、身につけることで偽のプライドを誇示しようとします。だから経済的にも精神的にも「甲斐性なし」になってしまいます。
甲斐性のある男性は心の奥にきちんとしたプライドを持っています。だから無駄なブランド品や偉ぶることで見栄を張る必要がないのです。
ギャンブルをしない
甲斐性がある男性の「ギャンブルをしない」という特徴は「ギャンブルをする方向が違う」と言ったほうが正しい特徴かも知れません。
人間は、特に男性はほとんどの人がギャンブル指向を持っています。ギャンブル指向がなければ、すべての文化や科学、クリエイティブな進歩はあり得ません。
「えっ、ギャンブルって人を堕落させることじゃないの?」と思う方も多いと思いますが、ここで言う「ギャンブル」とは色々な分野でギャンブルする(賭けてみる)、意気込みという意味です。
偉大な発明や発見はギャンブル(賭ける意気込み)があるから生まれたものです。ギャンブル性を非生産的なパチンコ、競馬、競輪に向けるか、ビジネスや研究の分野でギャンブル(挑戦)をするかで大きく変わるということです。
「甲斐性なし」は非生産的なパチンコなどのギャンブルにのめり込んでしまうから経済的にも困窮して「甲斐性なし」と言われてしまいます。
甲斐性のある人は、ギャンブル性を仕事や研究開発に向けるからクリエイティブな結果に繫がり、経済的にも豊かになります。
つまり甲斐性がある男性の特徴は「ギャンブルをしない」のではなく「ギャンブルをする方向」をポジティブな生産的なものに使っているのが特徴と言えるのではないでしょうか。
男性が甲斐性なしになる原因
男性が甲斐性なしになる原因は、一体どのようなことに起因するのでしょう。甲斐性なしにならないためには、どのようなことに注意すれば良いのでしょう。
甲斐性がある人とは、語源のところで紹介したように戦国武将「武田信玄」のように民を守り民や家来の精神的支柱になることを考える人です。
またもう一つの語源に「貝(カイ/お金)」を豊かにする、経済的支えになることがあります。このような甲斐性を失わせる原因はどんなことに起因するのでしょう。
男性が甲斐性なしになる原因の多くは、女性が男性に対して愛情表現として取っている行動に起因していることが多いのです。ここでは女性の男性に対する行動で、男性を甲斐性なしにする原因とそれを防ぐポイントを紹介します。
甘やかしすぎ
「甘やかしすぎ」は女性が意外に気づかずにやっている行動です。たとえば食事をした後で「いいわよ、そのままで後は私がやるからテレビでも見ていて」「あなたは仕事で疲れているから、そんなことしなくていいのよ」とよく言います。
しかし最初は彼も感謝して受取ります。それが度重なると段々それが当たり前になって片付けをすることがおっくうになってしまい「片付け」は自分の役目ではないと思い込んでしまいます。
これが「甲斐性なし」をつくる一因になっています。この例文で分かるように、過度な甘やかしは男性を「甲斐性なし」にしてしまう原因を作ります。男性に対し家事の分担や買い物をお願いするようにしましょう。
過度な世話焼き
女性には世話好きの方が多くいます。旦那が出かける時には、着る服から身につけるもの持っていく物まで、すべて用意して揃えてあげる女性がよくいます。
旦那のことを思いやってする行動ですが、これが度重なると男性は、用意や準備はいつも妻の役目と思い込んでしまい、揃っていないと逆に不満や文句を言うようになってしまいます。
この過度な世話焼きが男性を「甲斐性なし」にしてしまいます。男性は基本的に「甘えん坊」です。女性には母性本能があるので、つい世話を焼いてしまいます。
旦那はもう子供ではありません。一人前の大人だということを頭において「甘えん坊」の性質を助長させない程度に「世話焼き」をすることが大切です。
彼氏に無関心
男性には自分の行動に関心を持ってもらったり、褒めてもらったりすると「よ〜し!」とやる気が起きる単細胞的なところがあります。多くの男性は女性に注目されることが、精力的に仕事や行動をする原動力になってます。
女性が男性の行動や仕事ぶりに、あまりに無関心だとこの原動力を薄れさせてしまいます。「彼氏に無関心」な態度は、男性を「甲斐性なし」にしてしまう一因かも知れません。
「甲斐性」はやる気にあふれた性質
「甲斐性」とは、やる気にあふれた性質のことです。ここまで甲斐性の意味や類義語、対義語、使い方などを例文を交えて紹介してきました。
語源のところでは甲斐の国の戦国武将「武田信玄」のように「やる気にあふれた性質」だけでなく「民を守り、民が豊になる」ような「強きをくじき弱きを助ける」意味があることも紹介しました。
甲斐性のある人の特徴や「甲斐性なし」になる原因などを参考にして、ビジネスでも人生でも「甲斐性のある人」と呼ばれるために役立てて下さい。