兼ね合いの意味とは?
「兼ね合い」という言葉はビジネスシーンなどで時々使われることがありますが、「兼ね合い」の意味を正確には知らないという人も少なくありません。
「兼ね合い」に似た言葉もあるため、意味を混同してしまって使い方を間違っている人も結構います。
「兼ね合い」という言葉の意味とはどういう意味なのか、まずは「兼ね合い」の意味についてご紹介しましょう。
釣り合いという意味
「兼ね合い」の意味の一つ目は、「釣り合い」という意味です。「兼ね合い」の意味は「釣り合い」という意味ではありますが、「兼ね合い」の意味にはちょっとあいまいなニュアンスがあります。
「釣り合いが取れる」というときっちりと同じ分配ができるイメージですが、「兼ね合い」は「どちらにどれだけ分配するべきなのか迷って板挟みになりながら釣り合いをとる」といった意味合いがあります。
「兼ね合い」の意味は「釣り合い」ですが、ニュアンス的には少し「釣り合い」とは違う意味を持つとも言えます。
バランスという意味
「兼ね合い」の意味の二つ目は、「バランス」です。「兼ね合い」の意味にはちょっとあいまいなニュアンスがあるということを先に述べましたが、そういった点では「バランス」の方がより「兼ね合い」にふさわしいと言えます。
「バランス」という言葉には、天秤で重さなどを測るようなニュアンスの意味がありますが、この場合いい具合に同じ重さにするまでにうろうろと迷うイメージがあります。
そういった意味では「兼ね合い」の意味として「バランス」という言葉はとても近い意味を持つと言えます。
兼ね合いの類語
「兼ね合い」の意味についてご紹介しましたので、次は「兼ね合い」の類語についてご紹介します。「兼ね合い」の意味は「釣り合い」「バランス」といった意味ですので、これらに似た意味を持つ言葉が類語になります。
「兼ね合い」の意味は「釣り合い」「バランス」ですので、これらの二つの言葉も「兼ね合い」の類語になりますが、まだ他にも「兼ね合い」の類語はあります。
「兼ね合い」の類語にはいったいどのような言葉があるのか、「兼ね合い」の類語についてご紹介しましょう。
均衡
「兼ね合い」の類語として「均衡」という言葉が挙げられます。「均衡」の意味は「二つもしくはそれ以上の物事の間で、力などのバランスが取れていること」という意味です。
「兼ね合い」の意味の中に「バランス」という言葉が含まれていますので、そういった意味でも「均衡」はストレートに「兼ね合い」の類語だと言うことができます。
ですがニュアンス的には「均衡」はすでにバランスが取れた状態という意味ですので、そういう点では「兼ね合い」とは微妙に違います。
兼ね合いの使い方・例文
「兼ね合い」の類語についてご紹介しましたので、次は「兼ね合い」の使い方の例文についてご紹介します。「兼ね合い」の意味は「釣り合い」「バランス」ですので、そのような状態を表す時に「兼ね合い」を使います。
ですが先にも述べたように、「兼ね合い」には意味的にあいまいなニュアンスがありますので、あいまいで良い場合に使うのが適しています。
「兼ね合い」という言葉はどのような使い方をすれば良いのか、「兼ね合い」の使い方の例文についてご紹介しましょう。
例文①
「兼ね合い」の使い方の例文の一つ目は、「仕事と家事の兼ね合いを取るのが難しい」という例文です。仕事や家事というものははっきりとした数値で表すことが難しいです。
「兼ね合い」はあいまいなニュアンスを含んでいますので、仕事と家事というように数値ではっきりと表せないような場合に使えます。
例文②
「兼ね合い」の使い方の例文の二つ目は、「彼が仕事とプライベートの兼ね合いを真剣に考えてくれているのはとても嬉しい」という例文です。この例文では「兼ね合いを考える」という使い方をしています。
「兼ね合い」には「釣り合い」「バランス」といった意味がありますので、「釣り合い」や「バランス」という言葉を使える場合に「兼ね合い」という言葉を使うことができるということです。
例文③
「兼ね合い」の使い方の例文の三つ目は、「予算との兼ね合いで、その企画は無理だ」という例文です。「兼ね合い」という言葉は名詞ですので、このような使い方もできます。
この例文でも「兼ね合い」を「バランス」「釣り合い」という意味で使っていますが、この例文は「兼ね合い」の後ろに「で」をつけるだけでも使えるということを表しています。
例文④
「兼ね合い」の使い方の例文の四つ目は、「値段と量の兼ね合いを見てから、取引するかどうか考える」という例文です。「兼ね合い」の後ろには「見る」という動詞をつけることもできます。
「兼ね合い」は「釣り合い」「バランス」といった意味があり、それらの意味で使うことができますので、ビジネスシーンなどで使われることが結構多いです。
このように「兼ね合い」という言葉は色々なシーンで色々な使い方ができますので、使えそうな場面があれば是非使ってみましょう。
兼ね合いと折り合いの違い
「兼ね合い」の使い方の例文についてご紹介しましたので、次は「兼ね合い」と「折り合い」の違いについてご紹介します。「兼ね合い」と間違えて使われる言葉に「折り合い」という言葉があります。
ビジネスシーンなどで「兼ね合い」を使うべき時に「折り合い」と言ったり、「折り合い」と言うべき時に「兼ね合い」を使う人は少なくありません。
「兼ね合い」と「折り合い」は意味的にどのような違いがあるのか、「兼ね合い」と「折り合い」の違いについてご紹介しましょう。
折り合いはお互いに譲り合い妥協点を見つけるという意味
「折り合い」の意味は「お互いに譲り合い妥協点を見つける」という意味で、ビジネスシーンなどの話し合いの場面などに使われる言葉です。「兼ね合い」の意味は「釣り合い」「バランス」なので意味が全く違います。
「話し合いは平行線になりそうだったが、何とか折り合いをつけた」などというように、お互いに譲り合って何とか妥協点を見つけるといった場合に使われます。
「兼ね合い」と「折り合い」は「合い」が同じなので、同じ意味を持つ言葉だと勘違いして使う人もいます。
ですがビジネスで間違って使うといらない恥をかくことになりますので、「兼ね合い」と「折り合い」の違いを理解しましょう。
兼ね合いを使う際の注意点
「兼ね合い」と「折り合い」の違いについてご紹介しましたので、次は「兼ね合い」を使う際の注意点についてご紹介します。
「兼ね合い」を使う際の注意点として「折り合い」と間違って使用しないということも挙げられますが、「兼ね合い」を使う際の注意点はまだ他にもあります。
「兼ね合い」を使う場合にはどのような点に注意すれば良いのか、「兼ね合い」を使う際の注意点についてもご紹介しましょう。
どちらを選ぶか即断できる場合では使えない
「兼ね合い」を使う際の注意点として、どちらを選ぶか即断できる場合では使えないという点が挙げられます。「兼ね合い」の意味は「釣り合い」「バランス」ですが、そのニュアンスは微妙であいまいです。
何かの物事のバランスを取らなければならないといった場合であっても、どちらを選ぶかを即断できる場合には「兼ね合い」は使えません。
「兼ね合い」はどちらにどれだけ振れば良いのかを迷うような場合に使われる言葉ですので、即断できるような場合には使えないということです。
兼ね合いの語源
「兼ね合い」を使う際の注意点についてご紹介しましたので、次は「兼ね合い」の語源についてご紹介します。日本語には難解な言葉が多いですが、それぞれ語源というものが存在しています。
「兼ね合い」という言葉はそう難しい言葉ではないので、語源などは存在していないようですが、「兼ね合い」にも語源がちゃんとあります。
「兼ね合い」という言葉の語源とはいったいどういうものなのか、「兼ね合い」の語源についてご紹介しましょう。
語源は「兼」の漢字の意味
「兼ね合い」の語源は、「兼ね合い」の「兼」という漢字の意味から来ています。「兼」という漢字の意味は「何かをすることが難しい」という意味で、「し兼ねる」などという使い方がされます。
この「何かをすることが難しい」という意味の「兼ねる」と「合う」が組み合わせられて、「組み合わせることが難しいことを合わせる」という意味になったのが、「兼ね合い」の語源だと言われています。
兼ね合いは釣り合いという意味
「兼ね合い」という言葉の意味や類語、使い方や語源などについてご紹介してきましたが如何だったでしょうか。「兼ね合い」の意味は「釣り合い」という意味ですので、「折り合い」と間違えて使わないよう気をつけましょう。