ガッデムの意味とは?
洋画の中でも特にギャング映画などで使われる「ガッデム」。この言葉は、主にある対象に怒りや悔しさを表すシーンで使用されています。またタレントさんがTV番組で使用しているのも、よく見聞きするのではないでしょうか。
この言葉を日本語で訳すと、あてはまるのが「ちくしょう」や「くそ野郎」というもの。つまり、やり場のない憎しみや悔しさを抱えた際に、対象を罵る言葉が「ガッデム」なのです。
そこで注意したいのが、この言葉は気軽に使用してはいけない言葉であるということ。その部分を理解するためには、語源や特徴を理解する必要があるのです。今回は様々な角度から「ガッデム」の意味を、掘り下げていきましょう。
ガッデムの語源
英語では「goddamn」と表される「ガッデム」。この「ガッデム」は、意味の異なる2つの英語が語源となっています。
その1つ目の語源は、「god」。この言葉は「神」という意味を持っています。この言葉はよく見聞きするため、なじみがある方も多い言葉でしょう。
一方、2つ目の語源は「damm」。この言葉を和訳すると、「地獄に落ちろ」や「くそ」、また「呪ってやる」という罵りの言葉になります。
つまり、2つの言葉を和訳すると、「神を地獄に落とす」や「神を呪ってやる」という意味になります。つまり、これらの語源が背景となり、「ガッデム」はやりきれない怒りを表す際や、相手を罵る際に使用されているのです。
ガッデムの特徴
「ガッデム」の特徴を語る上で外せないのが、スラングであるということです。スラングとは、ある特定のコミュニティで使用されている英語を指します。スラングには、ユーモアやトレンド感のある英語も含まれています。
一方で、スラングの中にはとても低俗であったり、汚い表現で用いられている英語も存在します。今回の「ガッデム」は、まさにこのような使い方が当てはまるスラングなのです。そのため、日常生活で気軽に使うような英語ではありません。
ハリウッド映画のセリフや洋楽のリリックには、このようなスラングが多用されている場合があります。ついつい使いたくなるようなクールな言葉もありますが、各々の意味や語源に注意した使い方を心がけましょう。
ガッデムの類語
「ガッデム」には、様々な類語が存在します。中でも代表とされる類語が「shit」です。この「shit」もスラングであり、「ガッデム」と意味は似ています。一方で、この「shit」は他の言葉と組み合わさることで、異なる意味を持つ場合もあるのです。
英語などでよく使われる「oh shit」。この言葉は、心から絶望した際などに使われている言葉であり、落胆を表す感嘆詞のような使い方で用いられています。
一方、「no shit」になると、「shit」は「たわごと」という意味を表し、「そんなの当たり前だろ」という言葉に変化するのです。
類語である「shit」ですが、使い方によっては全く異なる和訳に変化します。理解を深めるためには、前後の文などにも注意するようにしましょう。
ガッデムの使い方
スラングである「ガッデム」は、英語の教科書に出てくる美しい文章ではありません。しかし、日常のシチュエーションでサッと使用すると、とてもクールな印象を与えることができます。
また、スラングは、コミュニケーションを円滑に促すこともあります。使うシーンは限られますが、会話の文脈に沿って使用することも可能な言葉でもあるのです。
もちろん「ガッデム」は、英語圏である現地でなど使用するのは危険です。そのため、日本国内のユーモアが通じる場面など限定で用いるように注意しましょう。
次は実際に例文を用いて、「ガッデム」の使い方をご紹介いたします。何気ない日常の一幕に、サッとスラングを用いてカッコいい印象を与えましょう。
例文①
1つ目の例文は、レースや試合で負けた際に使用する方法です。この場合の「ガッデム」は、強い悔しさや苛立ちを表しています。つまり、やり場のない悔しさを、何かの対象にぶつけるための罵りの言葉として「ガッデム」が用いられる使い方です。
また、この場合の「ガッデム」は、類語でもある「オーマイガー」のような意味合いでも使われます。「オーマイガー」は日本語で、「なんということだ」。自身の失敗や不幸を嘆く際に、とっさに出てしまう感嘆詞です。
もちろんこの場合でも、「ガッデム」はスラングとしての意味合いを持ち合わせています。そのため、現地やネイティブの方がいるシチュエーションで使用する際には、注意するよう心がけましょう。
例文②
2つ目の例文は、何かの対象を罵倒したり、呆れた際に用いる使い方です。この場合の「ガッデム」を和訳すると、「まったく」や「いい加減にしろ」。この言葉は人物だけではなく、物に向けても用いられます。
例えば、購入したばかりの電化製品が壊れた際や、探し物が見つからない際にも「ガッデム」は当てはまります。一方で、重大なミスを犯した相手などにも、用いることができるでしょう。
もちろんこの場合でも、「ガッデム」はスラングとしての意味合いを持ち合わせています。そのため、現地やネイティブの方がいるシチュエーションで使用する際には、注意するよう心がけましょう。
例文③
実は「ガッデム」も前後の文章によっては、全く異なる意味の使い方をすることがあります。それが今から紹介する3つの目の例文、「goddamn right」です。
この言葉は有名な映画のセリフや、洋楽の歌詞でも使用されているため、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
この「goddamn right」という英語を和訳すると、「くそみたいに正しい」。つまり「全くもってその通り」という使い方をされている言葉なのです。この場合の「ガッデム」は、その他の使い方とは意味が少し変わっています。
通常は対象を罵るような使い方がされる「ガッデム」。しかし、「goddamn right」になると相手の意見や行動を賞賛するような使い方が当てはまるのです。
例文④
4つ目の例文は、「goddamn cool」です。一見、悪い意味の言葉に感じるこの英語も、実は相手を賞賛する使い方。なぜなら「goddamn cool」を和訳すると、「超カッコいい」や「イケている」という意味になるからです。
このようにシチュエーションによっては、相手を賞賛する言葉に変化する「ガッデム」。他にも「great goddamn man」という言葉の和訳は、「偉大な男」という意味があります。つまり、この「ガッデム」は、全て良い意味で使われているです。
しかし、それはあくまでネイティブが使用する場合に限ってこと。英語圏での微妙な言葉のニュアンスは、ネイティブ以外には理解が困難な部分もあります。そのため、賞賛の意味合いであっても、「ガッデム」使い方には注意が必要です。
ガッデムの注意点
典型的なスラングとして知られる「ガッデム」は、使い方にとても注意が必要な言葉です。特に英語圏では使わないよう心がけましょう。なぜなら、この言葉は放送禁止用語として扱われている地域もあるからです。
また「ガッデム」の語源には、「god」という言葉が使われています。この「神様」という言葉も、国や宗教によってはその意味の重さが異なる言葉。人によっては軽々しく「god」という言葉を用いるのに、嫌悪感を示す方もたくさんいるのです。
このように「ガッデム」は、使い方やシチュエーションによっては、トラブルの引き金になることも十分にあり得る言葉です。用いる際には、最新の注意を払って使用するようにしましょう。
ガッデムは「ちくしょう」という意味
今まで何度も耳にしたことはあっても、正しい意味やニュアンスが伝わりづらい「ガッデム」。しかし、語源や類語を理解することで、スラング独特の英語のニュアンスを理解することができたのではないでしょうか。
また、「ガッデム」には悪い意味だけではなく、良い意味で使われる場合もあります。前後の文章や単語の組み合わせによっては、相手を賞賛する言葉になるのも、この言葉の特徴です。
一方、自身がこの言葉を用いる際には、今回紹介した使い方や注意点をしっかりと守ることが重要です。その語源や特徴、また正しい使い方を理解して、より「ガッデム」の意味を深めていきましょう。