「寄与」の意味とは?
「寄与する」「寄与した」「寄与させる」という使い方をする「寄与」という言葉は、ビジネスでもよく使う言葉でもあります。「寄与」の読み方は「きよ」という読み方をする言葉です。今回は、「寄与」の意味や言い換え、敬語表現、英語表現についてご紹介していきましょう。
「寄与」の意味にはどんな意味があるのか解説していくのでしっかりと理解していって下さい。「寄与」には言い換え表現がたくさんあるので、違いを理解するためにも意味を理解しておくことは重要です。まずは、「寄与」の意味についてからご説明していきます。
意味「社会や人のために力を尽くして役立つこと」
「寄与」の意味は「社会や人のために力を尽くして役立つこと」という意味があって、共鳴理論の構造で出てくる用語でも「寄与」が使われることがあります。この場合の意味は、極限構造のパーセンテージのことを意味しています。ベンゼンの2つの構造は等価で同じ大きさの寄与となるのです。
この場合の使い方としては「寄与が大きい」「寄与が小さい」という使い方をすることがあります。他の「寄与」の使い方として「社会に寄与された」というような使い方をすることがあるので覚えておきましょう。
「寄与」の由来
「寄与」の由来として元々は、「贈り与える」という意味で「立場が上の者が、下の者へ与える」という意味が由来となっています。その意味から「尽力して社会に役立つ」という意味になって上下関係に関わらずに、人々にいい影響を与えるという意味に広がっていったことが由来になっているのです。
「寄与」の特徴
「寄与」と似ている言葉として「貢献」「資する」があります。「寄与」と「貢献」「資する」との違いについてご説明していきましょう。まず、「寄与」の意味には「社会や人のために尽くして役に立つこと」という意味があります。
「貢献」と「資する」との意味の違いがあるので把握していく必要があります。それでは、始めに「貢献」と「寄与」の違いから解説していきます。「貢献」にはどんな意味があるのか見ていきましょう。
「寄与」と「貢献」の意味の違い
「貢献」の読み方は「こうけん」という読み方をします。「貢献」は元々「貢ぎ物をたてまつる」という意味があって、「寄与」は上からしたに、「貢献」は下から上にという立場の人への貢ぎ物の移動の意味があったのです。
「貢献」と「寄与」は今では同じような意味合いで使う使い方がされているのですが、厳密に由来を紐解くと違いがあることが分かります。
「貢献」の使い方としては、「この行動は社会への貢献だ」「彼の貢献によって最悪の事態は免れた」「この勝利における○○さんの貢献度は高い」という使い方があります。
「寄与」と「資する」の意味の違い
「資する」の読み方は「しする」という読み方です。「寄与」の意味には「役立つこと」という意味があるので「資する」と同じ意味のような感じがしてしまいます。しかし、「資する」の意味には「金品や情報などを与えて援助する」という意味の言葉になっています。
「寄与」は役に立つの意味が強いのに対して、「資する」は援助の意味合いが強い言葉でもあるのです。そこが「寄与」と「資する」の違いとなっています。「彼が新しく発表した論文は、今後の研究の進展に資する」「会談を行うことは、国家間の関係の進歩に資する」
「ホームドアの設置は転落事故防止に資する」「今回の政策は、地域の発展に資するだろう」「主婦タレントが披露していた節約術は、家計に資する情報だ」「ボランティア活動というのは、社会の利益に資する行いのことである」という使い方になります。
「寄与」の言い換え表現
「寄与」の言い換え表現についても見ていきましょう。「寄与」の言い換え表現としていくつかの言葉をご紹介し意味と使い方についてもご説明していきます。
「寄与」の言い換え表現を知っておくことはビジネスでも大切です。ビジネスシーンに合った「寄与」の言い換え表現を使えるようにしておきましょう。
供する
「寄与」の言い換え表現として「供する」があります。「寄与」の言い換え表現「供する」の読み方は「きょうする」という読み方をし、意味は「差し出す」「役立つようにする」という意味になるのです。提供の「供」でもあるので、提供と近しい意味合いと考えると分かりやすくなります。
「寄与」との違いは「役立つ」ことの量や質が違うという意味合いがあり、「寄与」の方が、深い役立ちがあることを意味しているのです。「供する」の使い方として「実用に供する」という使い方をします。
この意味は「実際の現場や場面などにおいて、特に品質や性能などで実用的な水準で提供できること」「実際に役に立つこと」という意味があります。
影響する
「寄与」の言い換え表現として「影響する」があります。「寄与」の言い換え表現「影響する」の読み方は「えいきょうする」という読み方をし、意味は「物事の力や作用が他のものに及ぶ」という意味があります。
「寄与」は、役に立つことで物事に影響を与えるという意味になり、物事をいい方向に動かす場合に使います。一方「影響する」はいいか悪いかは関係なく使う言葉です。
「寄与」の英語表現
「寄与」の英語表現についてもご紹介していきましょう。「寄与」を英語で表すとどんな英語表現になるのでしょうか。ビジネスの場面でも「寄与」の英語表現は知っているかいないかでかなり違ってきます。「寄与」の英語表現について例文をご紹介しながら解説していきましょう。
contribution to
「寄与」の英語表現として「contribution to」があります。日本語で「彼の発表が今後の研究に寄与するところは大きい」という英語表現は「His report will be a great contribution to future research.」となります。
もう1つの英語表現として「彼は、日本経済への発展はおおいに寄与した」の英語表現は「He contributed greatly to the economic development of Japan.」となります。
help・made for
「寄与」の英語表現として「help」「made for」があります。使い方としては「彼は学問の普及に寄与しました」の英語表現は「He helped spread learning.」となります。
そして、「それは社会に寄与することです」の英語表現は「It will make for the society.」となるのです。 「寄与」の英語表現になるので参考にして下さい。
「寄与」の敬語表現
「寄与」の語尾に「する」をつけて「寄与する」という使い方をします。これを尊敬語にする場合は、「寄与なさる」「寄与される」という使い方をして尊敬語になります。謙譲語にする場合は、「寄与いたす」「寄与させていただく」という敬語表現になります。
例文をご紹介していきます。「労力的にここまでしか寄与させていただくことができません」という使い方ができるので、参考にしてみて下さい。敬語はビジネスでも使う言葉でもあるのでしっかりと使いこなせるようにしておきましょう。
「寄与」の使い方
「寄与」の使い方を例文でいくつかご紹介していきましょう。「今後の若者が、社会に大きく寄与することがすぐそこまできています」「社会の発展のため災害ボランティアとして寄与します」「地域清掃に率先して寄与することで地域でのコミュニティに参加しています」
「1人1人の意識を変えることが、社会には大きく寄与するのです」という使い方があります。他には、「コーチが寄与することで選手の力が発揮される」「大企業が人材派遣を行うことは地方の寄与となる」という使い方になります。
他には「寄与できる」「寄与させる」という使い方もできるのです。使い方を例文でご紹介すると「公共機関が未発達なので、公共ラインの技術を寄与させる」という使い方例文となります。
「寄与は「社会や人のために尽くして役立つ」という意味
「寄与」の意味には、「社会や人のために力を尽くして役立つ」という意味があります。「寄与」には、言い換え表現がいくつかあって、それぞれ意味合いは似ているのですが、ニュアンスが違っているので使う場合は注意して使い分けるようにして下さい。
ビジネスの場面で、「寄与」を使う場合が多くなっていて「寄与する」「寄与した」といった使い方をすることがあります。「寄与する」の敬語表現として「寄与なさる」などの敬語表現もあるのでビジネスで役立てて下さい。