じゃがいもの栄養成分・効果
色々な料理で大活躍するじゃがいもですが、一方で炭水化物ということで敬遠している人も多いかもしれません。しかし、じゃがいもは炭水化物でありながら栄養もたっぷりあり、その効能も認められています。じゃがいもの栄養成分と効果について説明します。
カリウムによりむくみ解消に効果的
じゃがいもに含まれる栄養成分のカリウムは、中くらいの大きさ約135gあたり553.5mgほど含まれています。カリウムは、体の余分な水分を排出する働きがあると言われていて、ついつい塩分を摂りすぎてしまう人や、日ごろからむくみやすに悩んでいる女性にはぜひおすすめの食材です。
ビタミンCに美肌作りに効果的
じゃがいもの栄養成分には、レモンにたっぷり含まれているビタミンCも含まれています。135gのじゃがいもに含まれるビタミンCは7.25mgほどです。火と水に弱いビタミンCですが、じゃがいものビタミンCはデンプンに守られているのでしっかりと体内に吸収されます。
ビタミンCは、コラーゲンの生成を助けるので美肌に効果があります。さらに抗酸化作用もあるので、動脈硬化の予防や老化防止にも有効です。
ビタミンB1・B2で太りにくい体作りに効果的
じゃがいもの栄養成分のビタミンB1、B2は135g中それぞれ0.12mg、0.04mgほど含まれていて、特にビタミンB1の量はお米の3倍ほどになります。
ビタミンB1は糖質を効率よく使い脂肪を身体に蓄積しにくくします。また、ビタミンB2は、糖質、脂質、たんぱく質の代謝を良くし、肥満防止になります。
葉酸が貧血予防に効果的
じゃがいもには貧血予防に欠かせない栄養成分、葉酸も含まれています。135g当たりの葉酸量は28.35mgです。葉酸は特に胎児の成長には欠かせない栄養素で、血液を作るのに非常に重要な役割を持っています。
ビタミンCは鉄分の吸収率を上げてくれるので、鉄分の豊富な食材と共に調理することで貧血の予防になります。
じゃがいものカロリー・糖質
ほくほくした食感や優しい甘さのあるじゃがいもですが、健康や美容、ダイエットの天敵となるカロリーや糖質は一体どのくらいあるのでしょうか。じゃがいものカロリーや糖質を白米やスパゲティ、他の芋類と比較しながらご紹介します。
じゃがいも100gで約76kcal
じゃがいものカロリーは、100gで約76kcalです。ダイエットの天敵とされる炭水化物ですが、白米は100g当たり168kcal、スパゲティーは乾麺100g当たり378kcal、さつまいもは100gあたり132kcalです。
カロリーを見比べると、じゃがいものカロリーは、白米やさつまいもの約半分、スパゲティーの5分の1ほどということになります。
じゃがいも100gで糖質は16.3g
もうひとつ、美容や健康さらにはダイエットなどでキーになるのが糖質です。じゃがいもの糖質は100gあたり16.3gです。
白米の糖質は100gあたり37.1g、スパゲティの糖質は乾麺100g当たり69.5g、さつまいもは蒸し芋の糖質は100g当たり29.9gなので、じゃがいもの糖質は白米とさつまいもの約半分、スパゲティの4分の1ほどです。
じゃがいもの効能を高める食べ方
じゃがいもの効能を最大限にいかした食べ方はあるのでしょうか。沢山の栄養素を含むじゃがいもの効能をいかした調理方法のポイントをご紹介します。より効率よくじゃがいもの効能を得るためにぜひ参考にして下さい。
栄養がある皮ごと食べる
野菜全般に言えることですが、野菜の栄養は皮付近に最も多く含まれていると言われています。じゃがいもの様々な効能を高めるためには、皮ごと食べるのがおすすめです。できるだけ新鮮なものを選び、たわしなどを使って表面の汚れをよく落としてから調理するのがおすすめです。
芽の周辺は厚めに皮を剥くことが大切
じゃがいもの芽にはソラニンという毒が含まれていて、誤って食べてしまうのは危険です。調理をするときに、芽の周辺は厚めに皮を剥くことが大切です。しっかり芽の付け根まで包丁の角やピーラーの機能を使って取り除くようにしましょう。
栄養を壊さないために高温調理を避ける
じゃがいもに含まれる栄養をしっかり摂取するためには高温調理を避けるのがおすすめです。フライドポテトなどはとても美味しいじゃがいも料理ですが、揚げてしまうと熱に弱い栄養素は効率よく摂取できなくなります。
また、じゃがいも調理で炒める時に焦がしてしまうのもよくありません。栄養を壊さないためには、できれば電子レンジ調理も控えた方が良いでしょう。
じゃがいもを食べる時の注意点
じゃがいもの食べ方にはいくつかの注意点があります。先ほどご紹介した芽をしっかりとることもその一つですが、それ以外にも気を付けておきたいポイントをご紹介します。せっかく栄養素を多く含んだ食材ですから、ぜひより良い状態で栄養を摂取してください。
小さめのじゃがいもは食べ過ぎに注意
家庭菜園などで摂れたじゃがいもは大小様々。せっかく自分で作ったじゃがいもだからといって、小さいじゃがいもまでしっかり収穫し、余すことなく食べている人も多いはずです。
しかし、小さいじゃがいもには、じゃがいもの芽に含まれる毒素と同じソラニンが含まれています。農林水産省からも注意喚起が行われているので、もったいないという思いから、食べすぎには注意です。
油で調理され高カロリーになっていることが多い
油で揚げる調理はじゃがいもの栄養素を摂取する点からいうと効率の良い方法ではなく、またダイエットや健康の点からいってもカロリーが高くなりすぎるのでおすすめの方法ではありません。油との相性のよいじゃがいもですが、ダイエット目的の場合は、油を極力控えるようにしましょう。
じゃがいもの栄養価を高める料理のレシピ
高温で揚げず、油を控えたじゃがいもの栄養価を高める食べ方をご紹介しましょう。いずれもヘルシーで健康的な食べ方ばかりなので、ぜひチャレンジしてみてください。たっぷりじゃがいもを食べて健康的に!
ハーブ粉ふきいも
ハーブ粉ふきいもの2~3人分の材料は、じゃがいも2個、塩適量、好みのハーブやスパイス適量と至ってシンプルです。
レシピは、鍋にじゃがいもを入れ、かぶるくらいの水を入れて茹でます。竹串が通るようになったら火を止め、鍋の水だけ全て捨て、塩、ハーブを入れます。
鍋を弱火にかけ、焦げないように様子を見ながら菜箸や木べらなどで混ぜ、全体に粉が吹いたようになれば出来上がりです。最後にスパイスを振って出来上がりです。
じゃがいものピリ辛スープ
じゃがいものピリ辛スープの2~3人分の材料は、じゃがいも2個、鶏むね肉1枚、茹でたブロッコリー2分の1房、酢大さじ2、しょうゆ大さじ1、生姜ひとかけ、にんにくひとかけ、コチュジャン小さじ1~2、水800ccです。
レシピは、鍋に鶏肉を入れ、水、塩、生姜とニンニクを入れて茹で、鍋がわいたら火を止め、粗熱が取れたら胸肉を取り出し一口大に切ります。
ゆで汁にじゃがいもを入れて茹で、アクを摂ります。火が通ったら、しょう油、酢、コチュジャンを入れます。ブロッコリーと鶏肉を合わせ、ひと煮立ちしたら器に盛り付け完成です。水に溶けだしたじゃがいものビタミンC丸ごと食べられる一品です。
じゃがいものグラタン
じゃがいものグラタンの4人分の材料はじゃがいも500g、生クリーム200cc、牛乳200cc、塩小さじ1、にんにく1片、チーズ適量です。
レシピは、じゃがいもは良く洗って皮をむき、皮は牛乳で煮出します。牛乳が沸騰したら火を止め香りを移します。じゃがいもは厚さ2mmにスライスし、スライスしたらすぐ生クリームにつけます。皮を取り除いた牛乳と生クリームを混ぜ、塩を加えて溶かします。
オーブン皿にニンニクをこすりつけ、じゃがいもと生クリーム、牛乳をオーブン皿に注ぎ170℃のオーブンで40分焼き、チーズをのせてさらに5分焼き出来上がりです。
ガーリック風味の皮つきポテト
じゃがいもの効能も高まる皮ごと料理のガーリック風味の皮つきポテトの2人分の材料は、じゃがいも7個、ガーリックパウダー小さじ1、パプリカパウダー適量、唐辛子粉少々、片栗粉大さじ1、オリーブオイル大さじ2です。
レシピはじゃがいもの皮を綺麗に洗い、オーブンで250℃に余熱しておきます。次にくし形に切って水に少しつけ2,3回洗い、ざるにあげてフライパンで水気を飛ばし片栗粉をまぶします。
パウダーに順に入れて軽くフライパンを振ります。オリーブ下りるを回しかけ軽く炒めてオーブンさらに取り出し、オーブンで25分焼きます。
トリ肉と新じゃがのロースト
トリ肉と新じゃがのロースト4人分の材料は、鶏もも肉2本、新じゃがいも8個、ローズマリー3枝、にんにく1かけ、塩少々、こしょう少々、オリーブ油大さじ2です。
レシピは、鶏もも肉は関節のくぼみに包丁を入れ、それぞれ半分に切ります。余分な脂は取り除き、バットなどに皮を上にして並べ、ラップをせずに半日ほど冷蔵庫に入れます。
ローズマリーは葉を枝から落とし刻み、にんにくはみじん切りにします。半日おいた鶏もも肉に塩こしょう、オリーブ油、ローズマリーとにんにくをふりかけ全体にからめます。
じゃがいもは皮をむき、鍋に自ら入れて軽く下茹でします。水気を切って鶏肉に加え、ざっとあえて調味料を絡めます。
天板または耐熱皿にじゃがいもと鶏肉を重ならないように並べ、200~210℃に温めたオーブンに入れて30分間焼きます。途中で一度裏返し、全体をこんがりと焼き、焼き上がったらそのまま5分間ほどおいて完成です。
じゃがいもは美容効果的な栄養がたっぷり!
じゃがいもは、美容や健康に効果的な成分をたっぷり含んだおすすめの食材です。主食になる米やスパゲティ、さつまいもなどと比べると、カロリーや糖質も低くダイエットにもおすすめです。ぜひ効能をアップさせる食べ方や美味しい調理法で栄養たっぷりのじゃがいもを食べてみて下さい。