三角筋は肩を覆う筋肉のこと
三角筋は体の上半身でもっとも筋肉量が多い部位であり、肩を覆っている筋肉です。そんな三角筋は洗練された、魅力的な肉体をつくるのに必要不可欠な筋肉でもあります。この記事では、三角筋の役割や特徴など、効果的にトレーニングするための知識や情報を紹介しています。
三角筋前部の特徴・役割
三角筋前部の特徴と役割を説明します。三角筋前部は体の正面から見て、肩の前側についている筋肉です。腕を前に上げる動作や、モノを持ち上げたり、抱きかかえたり、押す動作を行った場合に使われる筋肉です。
生活している中で、無意識に働かせていることも多く、肩の部位では、もっとも日常的に使われる筋肉といってもいいでしょう。また、三角筋の中でも鍛えやすい部位でもあります。強靭で丸みと厚みがある肩を作りたいのなら、重点をおいてトレーニングを行いたい部位です。
三角筋中部の特徴・役割
次は、三角筋中部の特徴と役割を説明します。三角筋中部は名前の通り肩の中心についている筋肉です。三角筋中部は、腕を横に上げる動作や上に向かって手を上げる動作をしたときに使われる筋肉です。
男らしい広くかっこいい肩幅に見せたいなら三角筋のトレーニングは欠かせない重要な部位です。鍛え方の種類も豊富で、前部と同様に筋トレがしやすく鍛えやすい部位でもあります。
三角筋後部の特徴・役割
次は、三角筋後部の特徴や役割を説明します。三角筋後部は背中側に近い肩の筋肉です。腕を後ろに引くときの動作や腕を後ろに回す動作を行った時に使われる筋肉です。
三角筋の中では、もっとも負荷を与えづらく、鍛えにくい筋肉だといわれています。さらに、三角筋後部の鍛え方に、確立された筋トレメニューが少ないことも鍛えにくいといわれている理由となっています。
三角筋をトレーニングで鍛えるメリット
三角筋をトレーニングで鍛えるメリットは多くあります。三角筋を鍛えるメリットをはじめに知っておくことで、筋トレの継続に必要なやる気やモチベーションにもつながります。ここでは、三角筋をトレーニングで鍛えるメリット4つをご紹介します。
基礎代謝が上がり痩せやすくなる
三角筋をトレーニングで鍛える一つ目のメリットは、基礎代謝が上がり痩せやすくなることです。三角筋は体を覆う筋肉の中でも鍛えやすく、筋肉がつきやすい特徴があります。基礎代謝は筋肉の量と関係していて、筋肉量が増えれば増えるほど、太りにくく痩せやすい体質になります。
腕周りの筋トレとして効果がある
三角筋をトレーニングで鍛える二つ目のメリットは、腕周りの筋トレとして高い効果があることです。通常、人の肩と腕は連動して動いているのが一般的です。そのため、三角筋(肩)の筋肉を大きくすることによって、それに比例するように腕周りの筋肉も増えていきます。
肩幅が広くなり男らしくなる
三角筋をトレーニングで鍛えるメリットの三つ目は、肩幅が広くなり男らしくなることです。近年では、日本の若い男性は細すぎて魅力を感じないなどという声も聞くようになってきました。
好みにもよりますが、肩幅が広くある肩にある程度筋肉がついている男性は、どこか魅力的に感じ女性からもモテる傾向にあるようです。骨格はある程度、決まったものですが、三角筋は鍛えやすいため、今後の筋トレ次第で十分に肩幅を大きく見せることができます。
肩こり・肩のケガが防止される
三角筋を鍛えるメリットはまだまだあります。次に紹介する三角筋をトレーニングで鍛えるためのメリットは、肩こりや肩のケガが防止されることです。運動やスポーツ、長時間のPC作業などで、肩を痛めてしまったり、肩こりに悩んでしまう方も多いでしょう。
三角筋は腕の重さや動作を支える重要な役割を担っている筋肉です。この三角筋を筋トレ等で鍛えることにより、肩を支える関節組織が強くなり、上記のようなケガや肩こりに悩むことも少なくなります。
最近、肩が疲れやすい、痛みを感じることがあるという方は、三角筋をトレーニングや筋トレで鍛えることで解消されるかもしれません。
三角筋の筋肉の筋トレ・鍛え方の注意点
三角筋を鍛えるメリットを確認したところで、次は三角筋の筋肉の筋トレや鍛え方の注意点を見てみましょう。メリットと同様に、筋トレを始める前に鍛え方の注意点を確認するのはとても大切です。
ケガなく、効果的に筋トレを実践するための情報をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。それでは、三角筋の筋肉の筋トレや鍛え方の注意点を大きく4つにわけてご紹介します。
筋トレの前に必ずストレッチを行う
三角筋の筋肉の筋トレ・鍛え方の注意点の一つ目は、筋トレ前に必ずストレッチを行うことです。スポーツや運動の前後に、必ずといっていいほど行うストレッチですが、筋トレでもストレッチを行うことはとても大切です。
ケガを予防はもちろんのこと、筋肉の疲労回復を早める働き、筋トレのパフォーマンスを向上させる働きなど、筋トレの前後にストレッチを行うメリットはとても多いのです。
三角筋の筋トレは体に強い負荷をかける動作を繰り返します。面倒と感じることもあるかもしれませんが、筋トレ前には必ずストレッチを行ってください。それでは、筋トレ前におすすめのストレッチを3つ紹介します。
メニュー①基本のストレッチ
はじめに紹介するのは、オーソドックスな基本のストレッチです。肩全体の筋肉をほぐすだけでなく、肩の可動域も広げることができるため、三角筋の筋トレ前に取り入れてほしいストレッチです。それではやり方を説明します。
肩幅よりも少し足を広げてリラックスした状態で立ち、片方の手を肩の高さと平行になるようにまっすぐ前に伸ばし、反対側の手で肘の下を支えます。伸ばした手を胸のほうに限界まで引き寄せ、内側と外側にひねります。
左右の手を交互に5回づつ行うことを目安にして取り組んでください。このときのポイントは、引き寄せた側の肩が上がらないようにすることです。肩があがると、ストレッチ効果が半減してしまうので注意してください。
メニュー②肩を重視するストレッチ
次に紹介するのは肩を重視するストレッチです。肩全体の筋肉をバランスよくほぐせるストレッチで、こちらも三角筋の筋トレ前に取り入れてほしいメニューです。それではやり方を説明します。
椅子、もしくは床に座り、背筋を伸ばした状態で右腕を肩より少し上げ、胸を張りながら後方に伸ばします。この時、左腕は左側の骨盤におくようにしましょう。この状態を10秒から20秒ほどキープしたら、次は右腕を胸に引き寄せるように伸ばします。
この状態を10秒から20秒キープします。左手も同様にストレッチしてください。こちらもストレッチする腕をできるだけ限界まで伸ばしきるのがポイントです。
メニュー③肩回しストレッチ
次に紹介するのは肩回しストレッチです。肩回しストレッチは、三角筋と肩甲骨をほぐすのに効果的です。また、リンパの流れをよくするのに、とても効果があります。それではやり方を説明します。
左右の手首と肘をくっつけ、その状態で左右の肩に手をおきます。この状態ができたら、円を描くようにくるくる肩を回します。この時のポイントは、息を吸いながら腕をあげ、息を吐きながら腕を下げることです。この動作を10回から20回を目安に行います。
3つの部位をバランスよく鍛える
三角筋の筋肉の筋トレ・鍛え方の注意点の二つ目は、3つの部位をバランスよく鍛えることです。筋トレをする際に、人によって得意な筋トレ、不得意な筋トレがある方も多いでしょう。
そういった場合、得意な筋トレの部分に筋肉が偏ってしまい、アンバランスな筋肉のつきをしてしまう可能性があります。理想的な綺麗な肩は、どの方面から見てもバランスが整った肩を指します。
特に三角筋の後部は、前部や中部と比較し、負荷を与えにくく鍛え方の種目もそれほど多くありません。偏りが出ないように上手く筋トレメニューを組み合わせて、肩全体を整えるトレーニングを目指していきましょう。
正しいフォームで行う
三角筋の筋肉の筋トレ・鍛え方の注意点の三つ目は、正しいフォームで行うことです。筋トレやトレーニングには、必ず正しいフォームというものがあります。
どんなにメニューをこなしても、間違ったフォームで筋トレを行えば効率が半減してしまったり、場合によっては肩が損傷する恐れもあります。筋トレは体に高い負荷をかけて行うトレーニングですので、必ず正しいフォームで実践しましょう。
肩を上げない
三角筋の筋肉の筋トレ・鍛え方の注意点の四つ目は、肩を上げないことです。こちらは肩の損傷や故障をまねく重要な内容ですので、必ず目を通してほしい項目です。
三角筋を鍛える方法として、もっとも効果的なのがダンベルを使った筋トレですので、ダンベルを使用した場合の注意すべきポイントと解釈していただいて問題ありません。
筋トレ初心者が、トレーニング中にケガや故障をしてしまうのは、ほとんどが肩をあげてしまっているからです。できるだけ負荷をかけて三角筋を刺激したい気持ちはわかりますが、ダンベルを肩より高く上げるのは基本的にNGです。
効果が得られないばかりか、ダンベルの重さに耐え切れず、大怪我を招いてしまうので、筋トレ初心者は特に気をつけてください。
自宅での三角筋のおすすめ筋トレ方法【ダンベル】
筋トレやトレーニング、鍛え方のメリットや注意点を確認したところで、次は自宅での三角筋のおすすめ筋トレ方法をご紹介していきたいと思います。まずはダンベルを使った三角筋の筋トレ方法です。
ダンベルは、明日からでもすぐに実践でき、三角筋を効果的に鍛えられるおすすめな筋トレ方法です。ここでは、前部、中部、後部の部位を効率的にトレーニングするための方法を6つご紹介します。
アップライトロウ
はじめに紹介する、ダンベルを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法は「アップライトロウ」です。「アップライトロウ」は三角筋の前部と中部を主に鍛えることができます。それではやり方を説明します。
両方の手でそれぞれダンベルを持ち、肘を曲げながら、肩と平行になる高さまで引き上げます。1秒から2秒ほどその位置でキープし、ゆっくりを下げていきます。これを10回繰り返し、1分の休憩を挟み、全部で3セット行います。
肩よりダンベルを上げないこと、背筋が曲がらないことに気をつけて行いましょう。肩にかかる負荷が弱いにもかかわらず、高い効果を得られる特徴があり、三角筋を鍛える筋トレメニューの中で、とてもおすすめなトレーニングです。
サイドレイズ
二つ目に紹介する、ダンベルを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法は「サイドレイズ」です。「サイドレイズ」で鍛えられる三角筋の部位は中部です。それでは、やり方を説明します。
両手にダンベルを持ち、羽を広げるようにゆっくり引き上げます。肩の高さまで上げたところで1秒から2秒キープし、ゆっくり元の位置まで戻していきます。10回から20回を目安にして、1分の休憩を挟み、全部で3セット行います。
こちらの注意点は反動をつけないで行うことと、肩よりも高くあげないことです。三角筋の中部をピンポイントで鍛えたい方におすすめな筋トレです。
フロントレイズ
三つ目に紹介する、ダンベルを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法は「フロントレイズ」です。「フロントレイズ」で鍛えられる三角筋の部位は前部です。それでは、やり方を説明します。
両手でダンベルを持ち、太ももの前に構え、ゆっくりと引き上げ、肩の高さで1秒から2秒キープします。ゆっくり元の位置に戻します。こちらもサイドレイズと同様に10回から20回を目安にして、1分の休憩を挟み、全部で3セット行います。
注意点するポイントは、背中を丸めないこと、反動をつけずに行うことです。男らしい丸みのある肩を作りたい方におすすめの筋トレメニューです。
リアレイズ
四つ目に紹介する、ダンベルを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法は「リアレイズ」です。「リアレイズ」は鍛えることが難しい三角筋の後部を、ピンポイントで鍛えることができる数少ない筋トレメニューです。それでは、やり方を紹介します。
リアレイズは基本的に椅子やベンチに座って行います。両手にダンベルを持ち、後方に引き上げていき、肩の高さで短時間キープします。ある程度キープしたらゆっくり元の位置に戻します。これを10回繰り返し、1分間の休憩を挟み、全部で3セット行います。
三角筋だけでなく、背筋も鍛えられる筋トレメニューです。正しいフォームでトレーニングを行うことを意識してください。
ショルダープレス
五つ目に紹介する、ダンベルを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法は「ショルダープレス」です。「ショルダープレス」は三角筋全てを同時に鍛えられる理想のトレーニングといっていいでしょう。それでは、やり方を説明します。
椅子もしくは立った状態で、ダンベルを持ち、顔の高さで構えます。真上にダンベルを引き上げていき、肘が伸びきったところで、1秒から2秒位置をキープします。ゆっくりとスタートポジションまで戻していきます。
こちらを10回繰り返し、1分の休憩を挟み、全部で3セットを目安に行ってください。慣れるまで、正しいフォームを意識し、軽めのダンベルからスタートするといいでしょう。
ベントオーバーリアレイズ
最後に紹介する、ダンベルを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法は「ベントオーバーリアレイズ」です。「ベントオーバーリアレイズ」で鍛えることができる三角筋の部位は後部です。それではやり方を説明します。
肩幅程度に足を開き、上体をやや前傾させます。両手にダンベルを持ち、肩の高さまで持ち上げて1秒から2秒ほど位置をキープします。その後、ゆっくりもとの位置にもどします。こちらも目安は10回程繰り返し、1分の休憩を挟み、3セット行います。
注意するポイントは肩に負荷がかかるようにイメージしながら行うことです。真上に持ち上げてしまうと、背筋のトレーニングになってしまうので注意しましょう。
自宅での三角筋のおすすめ筋トレ方法【バーベル】
次は、バーベルを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法やメニューをご紹介します。バーベルはダンベルと同様に初心者でも気軽に行うことができ、高い負荷をかけることができる効果の高いトレーニングです。
魅力的な肩を作るためのメニューや鍛え方、種目別に効果的に鍛えられる部位をご説明しますので、筋トレに役立ててください。
バーベルショルダープレス
はじめに紹介するバーベルを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法は、「バーベルショルダープレス」です。「バーベルショルダープレス」は三角筋の前部を鍛えるトレーニングです。それでは、やり方を説明します。
バーベルを首の前、もしくは後ろに持ち、胸を張りながらバーベルを一気に持ち上げます。一番高いところで1秒から2秒キープし、ゆっくりと元の位置まで戻します。10回から20回を目安にし、一分間の休憩を挟み、全部で2セット行います。
こちらの注意点は、高い負荷のかかる筋トレであるため、適度な重さのバーベルを使う、オーバーワークやケガにつながらないために控えめなトレーニングを心がけることが大切です。
ショルダーシュラッグ
次に紹介するバーベルを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法は、「ショルダーシュラッグ」です。「ショルダーシュラッグ」は三角筋全てを同時に鍛えられる筋トレです。それではやり方を説明します。
肩幅ほどに足を広げ、体に触れないように意識し、バーベルをぶらさげます。背筋を伸ばしながら、一気に持ち上げ、ゆっくりと元の位置に戻します。こちらも三角筋への負荷が大きいので適度な重さにするのがポイント。10回ほどを目安に1分間の休憩を挟み、全部で3セットです。
ショルダーシュラッグをする上で大切なのは、上げるときは一気に持ち上げ、下ろすときはゆっくりと行うことです。肩の筋肉にほどよい負荷をかけ、ケガの防止につながる要素なので意識して行いましょう。
マシンを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法
最後に、マシンを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法をご紹介します。マシンでの筋トレは、ジムに通う必要がありますが、肩や三角筋を鍛えるトレーニングとしてはもっとも効果的です。ジムのような広い空間で体を動かすのは、気分転換にもなります。
それでは、ダンベルやバーベル同様に、男らしい逆三角形を目指した肩や三角筋を鍛え方や筋トレ方法など、種目別に鍛えられる部位をご紹介します。
マシンプレス
はじめに紹介するマシンを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法は「マシンプレス」です。「マシンプレス」は三角筋の前部と中部の部位を効率よく鍛えるためにとてもおすすめのトレーニングです。それでは、やり方を説明します。
マシンプレスに座り、バーが伸びきるまで押していき、伸びきったところで短時間停止します。ある程度、その状態をキープしたらゆっくり元に戻していきます。この動作を10回から20回程度繰り返し、1分の休憩を挟み、全部で3セット行います。
マシンプレスは自宅に導入するのは難しいですが、肩の筋トレにもっとも効果が高いトレーニングです。ジムなどを利用する場合は積極的に使いたい筋トレマシンです。
ケーブルアップライトロウ
次に紹介するマシンを使った三角筋のおすすめ筋トレ方法は「ケーブルアップライトロウ」です。「ケーブルアップライトロウ」はダンベル編で紹介したアップライトロウのマシンを使って行うトレーニングです。
ダンベルとは違い、重量設定が容易で簡単なのが魅力です。それではやり方を説明します。バーを肩幅より少しせまい間隔で持ち、肩の高さまで引き上げます。短時間キープし、ゆっくり元の位置にまで戻します。目安は10回を3セットが望ましいです。
疲れてしまうと、体の反動で行ってしまいますが、三角筋に負荷を与えることが目的です。時間をかけ、しっかりと正しいフォームで行いましょう。
三角筋を筋トレしてたくましい肩を手に入れよう!
今回は三角筋をターゲットに、効果的なトレーニングやメニュー、筋トレ方法をご紹介してきましたが参考になりましたでしょうか。
三角筋は、肩こりのセルフケアや姿勢の矯正、バイタリティ溢れる体を作れるなどメリットだらけです。腕回りだけでなく三角筋にもコミットし、たくましい肩を手に入れてください。