「傍若無人」の意味とは?
「あの人の傍若無人な態度はどうにかならないかな?」「あなたの傍若無人な態度をどうにかしなさい」というような言葉を聞いたことはないでしょうか。今回は、「傍若無人」の意味について詳しく解説していきましょう。「傍若無人」の由来や使い方、「傍若無人」な人の特徴についてまとめました。
「傍若無人」の意味「周りに誰も人がいないように自分勝手に振る舞うこと」
「傍若無人」の意味には「周りに誰も人がいないように自分勝手に振る舞うこと」という意味があります。
「傍若無人」の意味には、人前であろうが、なんだろうが関係なく、自分勝手に振る舞うことを表す意味があります。「傍若無人」な人というのはどういった人の特徴があるのかについても触れていきましょう。
「傍若無人」の類義語
「傍若無人」の類語には「眼中無人」があります。「傍若無人」の類語「眼中無人」の意味と使い方についてご説明していきましょう。「傍若無人」の類語の意味と使い方を知ることでより「傍若無人」の意味が分かります。それでは、「傍若無人」の類語をご紹介していきましょう。
類語「眼中無人」の意味と使い方
「傍若無人」の類語には「眼中無人」があります。「傍若無人」の類語「眼中無人」の読み方は「がんちゅうむじん」と読みます。「眼中無人」の意味には、「おごり高ぶって他人のことを全く考えにいれない様」という意味があるのです。
「傍若無人」の類語「眼中無人」の使い方には「偉くなったからといって、眼中無人になってはいけません」「眼中無人な態度はよくないですよ」という使い方ができます。
「傍若無人」の使い方・例文
「傍若無人」の意味には「周りに誰も人がいないように自分勝手に振る舞うこと」という意味があります。「傍若無人」の使い方を例文をご紹介しながらご紹介していきましょう。「傍若無人」の使い方例文を4つご紹介していきます。
例文①
「傍若無人」の例文として、「傍若無人な話し方」があります。「彼は、いかにも傍若無人な話し方です」「傍若無人な話し方は辞めなさい」「傍若無人な話し方は人から嫌われます」「傍若無人な話し方を聞くと、本当に嫌な気持ちになります」という使い方ができるのです。
例文②
「傍若無人」の例文として、「傍若無人な態度」という使い方があります。「傍若無人は態度」を使った使い方例文をご紹介していきましょう。「彼は、傍若無人な態度をしている」「傍若無人な態度は辞めてくれませんか」という使い方例文があります。
例文③
「傍若無人」の例文として、「傍若無人な振る舞い」があります。「傍若無人な振る舞い」を使った使い方例文をご紹介していきましょう。「彼の傍若無人な振る舞いに我慢できません」「傍若無人な振る舞いは嫌われてしまいます」という使い方例文があります。
例文④
「傍若無人」の例文として、「傍若無人さ」があります。「傍若無人さ」と使って例文をご紹介していきましょう。「彼女は、子どもの傍若無人さを自由奔放と勘違いしています」「自分の傍若無人さを理解しなさい」となります。
「傍若無人」と「厚顔無恥」の違い
「傍若無人」と同じような使い方をする言葉として「厚顔無恥」があります。「傍若無人」と「厚顔無恥」の違いには、はっきりとした違いがあるのです。「厚顔無恥」の意味と違いについて詳しく解説していきます。
「厚顔無恥」は「傍若無人」と同じような使われ方をする四字熟語でもあります。それぞれの意味についてしっかりと違いを理解していきましょう。
「厚顔無恥」は「厚かましくて恥を恥とも思わない」という意味
「厚顔無恥」の意味には、「厚かましくて恥を恥とも思わない」という意味があります。「厚顔」には「面の皮が厚い」という意味があります。「恥知らずで図々しいことやそのさま」という意味があるのです。
「無恥」とは、「恥を恥とは思わないことやそのさま」という意味があります。この2つが合わさって「恥知らず」という意味があります。「厚顔無知」と間違っている人もいるので注意しましょう。「厚顔無恥」が正しくなります。
厚顔無恥の使い方例文として「厚顔無恥な政治家」「厚顔無恥な女」「厚顔無恥な行い」という使い方があるのです。
「傍若無人」の由来・歴史
「傍若無人」の由来と歴史についてご紹介していきましょう。「傍若無人」の由来や歴史には、戦国時代末の秦が統一する時期が由来といわれています。それでは、「傍若無人」の由来・歴史について解説していきましょう。
由来
「傍若無人」の故事の時代を見ると、中国の戦国時代が由来となっています。「傍若無人」とは、「史記」の刺客列伝「荊軻(けいか)」について書いてある部分が由来とされています。「史記」の刺客列伝「荊軻」とは、戦国末期の衛の人とされていて、衛とは今の河南州のことを表しています。
歴史
史記の「傍若無人」の歴史を紐解くにあたって「史記」の原文を読み解く必要があります。「史記」の原文に「荊軻嗜酒、日與狗屠及高漸離飲於燕市。酒甜以往、高漸離撃筑、荊軻和而歌於市中、相樂也。已而相泣、旁若無人者」という文があります。
現代語に訳すと「荊軻は酒を飲むのを好み、毎日のように犬殺しやこうぜん離とえんの街で飲んだ。酒がたけなわになってくるとこうぜん離は、ちくの奏で、荊軻はそれに合わせて楽しみました。やがてお互いに泣き合い、その有り様は周りに誰もいないような振る舞いでした」となります。
「傍若無人」な人の特徴
「傍若無人」な人というのに、出会ったことは1度はあるのではないでしょうか。「傍若無人」な人の特徴についてご説明していきます。「傍若無人」な人の特徴的な部分でもあるので、どういった人が「傍若無人」な人なのか理解しやすくなることでしょう。
感情のまま生きている
「傍若無人」な人の特徴として感情のままに生きているという特徴があります。大人になるにつれて、だんだん自分の感情をうまくコントロールできてくるのですが、「傍若無人」な人の特徴がある人は、感情をそのままストレートに出す特徴があります。
例えば、食事をしに行って、注文したものが来るのが遅いとイライラしてそのイライラを店員さんにぶつけるような人が特徴的です。食事をしているのですから、他にお客さんもいることでしょう。楽しい雰囲気が「傍若無人」な人の特徴のために一気に冷めてしまうのです。
常識やマナーがない
「傍若無人」な人の特徴として常識やマナーがないがあります。常識やマナーというのは、たくさんの人が生活していくなかで誰もが不快な思いをしないようにするための最低限して欲しいルールでもあります。
「傍若無人」な人の特徴としてそういった常識やマナーを守らずにいる特徴があります。例えば、電車の中で自分の荷物を横に置いてしまっていることがあります。荷物をどけてくれればもう1人座れるスペースができるのに、それに気が着かない特徴があるのです。
人の話を聞かずに自分の話ばかりする
「傍若無人」な人の特徴として人の話を聞かないで自分の話ばかりをするという特徴があります。例えば、人が「ねえねえ、昨日ね」と話し始めると「あ!そういえばさ」と自分の話しにすりかえてしまう人のことをいいます。
自分の話は意気揚々と話すのに、人の話になると全く興味を示さなかったり、聞かずにどこかに行ってしまう特徴があるのです。
人の頼みは嫌がり自分は頼ろうとする
「傍若無人」な人の特徴として人の頼みは嫌がるくせに自分は頼ろうとする特徴があります。例えば、自分が困っているときはすぐに「助けて!」とヘルプを頼むのに、相手が困っていると平気で知らん振りを決め込むのがこの「傍若無人」な人の特徴といえます。
自分は正しいと思っている
「傍若無人」な人の特徴として自分は絶対的に正しいと思っているという特徴があります。「傍若無人」な人の特徴として自分以外の意見は間違っている特徴もあり、「私なら○○するのにな」「私はそんな間違いしない」といった発言が多くなります。
これは高いプライドも影響していて、もしも間違っていたとしても、誰か他の人のせいにして自分は悪くないと言い切ってしまうのも「傍若無人」な人の特徴といえるでしょう。
傍若無人は周りに誰も人がいないように自分勝手に振る舞うという意味
「傍若無人」について意味や由来、歴史、使い方についてご紹介してきました。「傍若無人」の意味には、勝手な振る舞いという意味があり、あまり良い意味では使われない四字熟語でもあるのです。
また、「傍若無人」な人の特徴からも分かるように「傍若無人」な人とは、あまり付き合いたいと思えない人の特徴があります。もしも、自分の周りに「傍若無人」な人がいたら仲良くならないのがいいでしょう。付き合わないことが1番の自己防衛となります。