「なるようになる」の意味
「なるようになる」とは「物事をいろいろと悩んだり焦ったりしなくても、うまい具合に進んでくから、時間の流れに任せてしまえいい」とあります。
つらい時、悲しい時、乗り越えなきゃならない物事があったり、絶望に直面して放棄したくなった時に「もーなるようになる」と口にすることでしょう。
もちろん「なるようになる」と言って吹っ切れた勢いで努力できる人もいます。でもその努力が報われるか、報われないかは誰にも分らないのです。全部がうまくいくこともあるかもしれないし、ないかもしれない。知るのは神のみといいますが、まさにこのことです。
ただ、時に身を任せた先は、どんなに月日がたったとしても結局最後は必ず「なるようになっている」のです。ネガティブな表現にも、ポジティブな表現にもなるこの言葉。使う時の心理とはなんなのでしょう。
何をやっても仕方がないから運否天賦に任せる
運否天賦とは、運がいい時も悪い時も天にしかわからない。「運を天にまかせなさい」という意味があります。人生「山あり谷あり」といいますが、それは自分自身で決めることではなく「天がだけが知っている」ということを表します。
「じゃあ何をやっても仕方がない」という心理になるのも分かります。ですが、だからと言って卑屈になってはいけません。諦めず努力した結果、ダメだったら次に生かせますし、もしかしたらその行動でうまくいくかもしれません。
その結果は誰にも分らないことです。だからこそ自分でできるのは、1歩でもいい。動き、行動すること。わからないなりに「後悔しない道」に進むことです。
誰だってうまくいかないことだってあります。でもそこで笑うか、泣くかは、自分の行動で自分で決められるところです。人生運否天賦だとしても、流れに流されながらでも、やれることを探していきましょう。
「なるようになる」の類語
冒頭でも言いましたが、「なるようになる」とは「物事をいろいろと悩んだり焦ったりしなくても、うまい具合に進んでいくから、時間の流れに任せてしまえいい」という意味でした。
この言葉には類語があります。その類語は似ているようで、少し違う印象かもしれません。そんな類語は何か、どんな意味が隠れていて、どんな時に使うのか。紹介していきます。
ケセラセラ
「ケセラセラ」は「なるようになる」の類語とされています。ですが、よりポジティブな考えの時に使います。自分が何かに悩んでいる時、呪文のように「ケセラセラ」と言い聞かせ、肩の力を抜いてリラックスと落ち着かせる時に使います。
「ケセラセラ」と言うことで、普段から力を抜いて、おおらかに生活をできたり、自然に前をむけるようなきっかけになることも。「ケセラセラ」はなるようになるという言葉より前向きな印象です。
また、「誰も未来は分からないし、誰だって失敗だってする。でもいい加減に過ごすより今をしっかり生きることで理想の未来が待っているよ」と励ますときに「ケセラセラ」が使えます。
「ケセラセラ」は「どうせ何をやってももう遅い」とか思うのでなく「ケセラセラ」と自然の力に身を任せて、肩の力を抜いて、なようになると余裕を持つように。という心理状況が隠れているのです。
「なるようになる」と思う心理
「なるようになる」は、自分に不安や恐怖が襲ってきた時に動く心理です。仕事や恋人を失ったら、将来が不安だ、病気になったら「どうしよう」と、お金、将来、健康、人間関係の、4つ物事の困難が訪れたときになるようになると思うのです。その心理は、人にどんな影響を及ばすのでしょう。
例えば仕事で、理想の結果にならなかった時、「なるようになる」と思わなかった場合、すごく落ち込み自信もなくなります。でもなるようになると思っていると不思議と受け入れられて、次のステップのために頑張ろうと思う心理が働くのです。
また、なるようになると思うとその仕事に向かい合い、努力ができます。なので、どんな結果であれ「精一杯やった」と受け入れられるのです。
逆に「どうにもならない」と努力をしなかった場合、努力しとけばよかったと後悔するのです。「なるようになる」は一見、ポイっと諦めるイメージですが、実はこんな心理が隠れているのです。
考えても解決しない
「考えても仕方がない」と思っている人は、考えても仕方がないことと、あることの区別がついています。自分の力でなんとかなるならそうしているし、物事には考えても仕方がないことがあるのです。それを認めているために「なるようになる」という心理状態になるのでしょう。
人の心は悪いことを想像するとスライダーように、悪い方にすごいスピードで落ちていきます。そして、最後は立ち上がれなくなり、目の前が真っ暗になってしまいます。
そうするとストレスで体もボロボロになり、健康にも害がでてきます。心も体もボロボロになるのならば、時に考えることを諦めて「今」を生きたほうが幸せな未来にたどり着くものなのかもしれません。
その時の流れを大事にする
冒頭でも言った通り、人生は時の流れがあります。人は恋愛でも仕事でも周りの人間や環境の流れで生きています。それを理解している人の心理状態はとっても落ち着いているものでしょう。
「今はそんな時期なのだ」と流れに逆らわないで、今の流れを認めるのです。身を任せる=なにもしない。ではありません、意志をしっかり持ち今ある場所で精一杯やってみる。流れに沿いながら、生きる術を身に着けていくのです。
時間に流されることは悪いことじゃないです。実は「運」を持っている人は、流れにのるタイミングをしっかりつかんでいるのです。
流れをしっかり感じ、慌てず落ち着き、「なるようになる」と前向きに考えるようにしてみましょう。流れを感じること、それは「幸せの導き」かも。
助けてくれる人がいると信じている
誰かが助けてくれると信じている人は、それなりの理由がしっかりあります。人間は困難な物事が訪れると心は不安で押しつぶされそうになり、ネガティブな考えに陥りやすいのですが、この考えの人たちは日ごろの行いでこの強い精神力が身についています。
その日ごろの行いとは、「困ったときはお互いさまだね」と、日ごろから周囲の人たちが困っていたら快く受け入れ助けているのです。もちろん、自分のスペック以上のものを受け入れて、残念な結果になったら元も子もないので、線引きをしっかりし、断った場合は後にフォローをしています。
そして「ケセラセラ」と日ごろから周りに感謝し、笑顔で対応するように努めています。笑顔は人を集めるとよく言ったものです。こういった日ごろの行いが、自分の周りには助けてくれる人がいると信じられる精神力へと変わっていくのです。
「なるようになる」と前向きになれる名言やことわざ
世界いはいろんな文化があり、それに伴っていろんな名言やことわざがあります。そのなかで「前向きになれる名言・ことわざ」をすこし紹介していきます。
みなさんが立ち上がれる勇気と、希望を見いだしてくれると、とてもうれしいです。「なるようになる」「ケセラセラ」に続いて、どんな言葉が存在するのでしょう。
人間の最大の弱点はあきらめることだ
『人間の最大の弱点はあきらめることだ』この言葉は、トーマス・エジソン(Thomas Edison)というあの有名な偉人、アメリカの発明家の言葉です。
彼はこう言いました。「私たちの最大の弱点は諦めることにある。成功するのに最も確実な方法は、常にもう一回だけ試してみることだ。」と。
当たり前のことだと思われがちですが、なかなか難しいことです。たくさん失敗を重ねると、モチベーションが下がり、やがて人は諦めてしまう。だけど、もう一回、まだあともう一回と、成功するまで何度でも立ち上がる。それが成功のコツなんだと、エジソンは言っているのです。
ただやはり、超人でなければこれを難なくやり遂げるのは難しいです。ですから、疲れたらその時は流れに身を任せ、周りを見渡し、すこし休むことです。休んでも、何度も何度でも挑戦することが1番大事なのです。くじけそうになっても大丈夫。休んだらまた立ち上がればいのです。
人生にはいろんなことがあるもんだ
この名言。実はドラえもんの『のび太くん』から出た一言です。ドラえもんが落ち込んで泣いている時に「泣くなよ!人生にはいろんなことがあるもんだ」と慰める時に使われた言葉です。
ドラえもんのように、どんなに優秀でどんなに賢い人でも、つらいことや悲しいこと苦しいことは起きるのです。人間には必ず浮き沈みがあって、その浮き沈みの中でいろんな出来事が起きます。
「なんで私ばっかりこんな思いしなきゃいけないの。」と思う人もいるでしょう。でも、人生悪いことばっかり続くことはありません。ちゃんと闇から光へ抜け出せます。なので、悪い中でも自分でできることを探し、いい波が来た時最大限に生かせるようにしたらいいのです。
泣いてばっかりじゃ何も進まない。そうのび太君は言いたかったのでしょう。大丈夫です。抜け出せない闇はありません。
雲の上はいつも晴れ
このことわざは、いくら天気が悪くても、やがて雲は流れ晴れわたるから、今がどんなにうまくいってなくても、明るい未来は必ずやってくる。ということわざです。
空を見上げれば雲は必ず動いて、光が差し込む瞬間、そして晴れ渡る日が必ず来ます。それまで雲のように流れて流れて、その先の晴れを目指していけばいいのです。
蟻の思いも天に届く
このことわざは、その努力がいくら微力であっても、努力し続ければ、やがて力となり願いは叶うでしょう。ということわざです。
努力し続けるなかで、苦し事もつらいこともたくさんあるけど、でもいつか必ず実を結ぶでしょう。という意味です。恋愛でも、仕事でも、どんな環境においてもいろんなことがあります。泣きたい時だってあります。でも、休みながらでも努力し続けることが大事なんです。
ここまで名言とことわざを紹介してきましたが、背中を押してくれることわざ、よりそってくれる名言など、さまざまな前向きになれることわざや名言があります。どんなことわざや名言でもいいのです。心に響いた言葉を胸に、ゆっくりと歩く中でも、しっかりと地に足をつけ、前に進んでいきましょう。
「なるようになる」が使われる恋愛場面
今まで言ってきた通り、さまざまな環境のなかで使われる「なるようになる」という言葉は、「恋愛」での場面で、多く活用されています。
恋愛こそ予想がつかないことが多く、恋愛は駆け引きなどをして一喜一憂したり、思いもよらないところでチャンスが来たり。どんな行動をしたとしても、結果と流れは誰にもわからない。恋愛は繊細でとても難しいものです。だからこそ「なるようになる」と自分に言い聞かせ、好きな人と向き合うのでしょう。
片思いしている人が自分を励ます
恋愛の中で片思いほど「なるようになる」と思いたい出来事はきっと多いでしょう。告白するとき、デートに誘う時。また、悩んで泣き続けた夜。失敗しちゃったかも。と思い悩んだとき。
行きつく先は「もう一度頑張ろう」というなんとでもなるという気持ち。実際この言葉を信じることで、ポジティブな考えになり、相手に笑顔で接することができたでしょう。
ただ、この言葉を信じ悪い結果になってしまった人は、もう一度「なるようになる」と信じることは難しいことです。でも、そこで信じることを諦めてしまったらもったいないのです。
のび太くんも言っていたように「泣くな!人生なんとかなるもんだ」と。そうです、信じることを諦めず、流れに身を任せ、もう一度立ち上がれるタイミングがきたら、また立ち上がればいいのです。片思いではそうポジティブに信じることが大事です。そうすると、時の流れの見方も変わるでしょう。
ふられる覚悟で告白する意気込み
恋愛の中で当たって砕けろとはよく耳にします。旗から見たら投げやりかよ。と感じる人もいるでしょう。でもよく考えてください。
なるようになると自分を信じ、やれることは全部やったと自信を持ってその人の心に当たっていく行動ってすごくかっこいいことだと感じませんか?実際、なるようになると信じ行動し続けて告白し成功した人もいます。
逆に、失敗した人もいるでしょう。でも最初の方で言ったとおり、失敗しても全力を尽くした人はそれを受け入れ、前に進めるのです。恋愛でも「なるようになる」と信じ行動した人は、一段と魅力のある人になっているはずです。
「なるようになる」の英語表現
「なるようになる」の直訳の英語って実は存在しないのです。海外の人が言う「日本語は難しい」は、こういったことから言われているのでしょう。
日本語は似たような言葉でも違う意味の言葉がたくさんあるので、私たち、日本人でも難しく感じることもあります。そんな日本語の中の「なるようになる」という言葉は、海外ではどのように翻訳されているのでしょうか。
「そういう風に進むものだ」という意味で使用
「なるようになる」の直訳は存在しないと先ほど言いましたが、ではどのように変換され使われているのでしょうか。
なるようになるは英語で「そうゆう風に進むものだ」と変換され翻訳されています。英語では"That’s the way it goes."という文章です。
また、英語では「人生とはそういうものだ」"That’s the way life is. "や「結局そういうものだ。仕方ない。」"That’s the way it is."などの英語での言い方があります。
英語でも言葉の雰囲気をよくとらえています。英語も「ケセラセラ」のように類語が存在します。次にその類語を紹介いたします。
「なるよになる」英語での類語
「なるようになる」の英語での訳され方は「そうゆう風に進むものだ」"That’s the way it goes."と紹介しました。ここではその英語の類語を紹介していきます。
まずは、そういうものさ。(それが人生だよ)"That’s life. "この言葉は「人生はそうゆうものさ。」と言い表したものです。割り切るのも時の流れに身を任すことでもあります。
次に、どうしようもできないよ。"It’s beyond my control."この言葉は、「なるようになる」でも述べたように、考えてもどうしようもない。という表し方と似ています。このほかにも類語は存在するので、調べてみると楽しいでしょう。
「なるようになる」は運命を天に任せること
ここまで「なるようになる」と思う心理を主に、名言や類義語を紹介してきました。それはすべて「なるようになる」につながっていて、全ては結局「天のみぞ知る」という結果でした。
ですが、努力することの大切さや、流れに逆らわないことがいかに大切かわかりました。努力したからこそ成功することもあるし、ないかもしれない。結果がわからないこそ努力をする。そしてどっちに転んでも受けいれることができる精神力が身につく。
また「ケセラセラ」と呪文のようにつぶやいて、おおらかに、そして肩の力を抜いて、流れに身を任せる。その中で、失敗も成功も受け入れ人間力をつけることの大切さも分かりました。
恋愛や仕事、どんな環境でも「天にのみぞ知る」からこそ「なるようになる」と、前を向いて、疲れたら休んで、流れに身を任せまた立ち上がる。この繰り返しで、人生は成り立っているのです。だから、1度失敗したって大丈夫。もう1度、もう1度と諦めないことが、未来を明るくする術です。