「マーベラス」の意味とは?
「マーベラス」という言葉は、普段の生活ではあまり馴染みがありません。例えば、海外ドラマや洋画などで誰かからプレゼントをもらった主人公が「マーベラス!」と反応を返すことがあります。
また、最近ではお笑い芸人のサンドウィッチマンの富澤さんが食レポなどの際に「美味しい」を表現するために「ウマーベラス!」という言葉を使用しているので、そのような場面で耳にしたことがある方も多いでしょう。
このように、前後の会話の流れから「マーベラス」という言葉の意味を何となく予想することができたとしても、実際には意味をできないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな謎に包まれた「マーベラス」という言葉のスペルや意味、使い方、由来や類語をご紹介していきます。今まで馴染みのなかった言葉を、ぐっと身近に感じることができる内容になっているので是非参考にしてください。
「マーベラス」は「不思議な」という意味
「マーベラス」という言葉は、本来「marvelous」というスペルの英単語です。この「マーベラス(marvelous)」という単語は形容詞として用いられ、スペルを英和辞書で調べたところ以下のような意味があることがわかりました。
「驚くべき」「不思議な」「信じられない」「とても素晴らしい」これらの意味の中でも、特に「とても素晴らしい」という意味は「口語(話し言葉)」として用いられています。
また、スペルに特徴があり、アメリカ(米国)では「marvelous」なのですがイギリス(英国)では「marvellous」となり、小文字のエル(L)が一つ多いスペルで用いられます。スペルが異なるだけで、米英どちらの国でも多く用いられる単語であることに変わりはありません。
加えて、英英辞典で「マーベラス(marvelous)」のスペルを検索したところ、以下のような検索結果になりました。
「extremely good, enjoyable, impressive」「extremely」は「極端に、きわめて、とても、すこぶる」という意味なので「とても良い」、「enjoyable」は「楽しい、愉快な」、「impressive」は「印象的な」という意味。
いずれの場合も、とてもポジティブな意味で使われることに変わりはありません。「素晴らしい」という意味以外にも、「楽しい」「印象的、印象深い」というニュアンスもあるということを覚えておきましょう。
「マーベラス」の由来
「不思議な」「信じられない」などに加えて、「素晴らしい」という意味、さらに「楽しい」「印象的」という意味合いも含んだものが「マーベラス(marvelous)」という英単語だということをご説明してきました。
では、その「マーベラス(marvelous)」という英言葉の意味やスペルはどこから由来しているのかご存知でしょうか。
ここからは、あまり知られていない「マーベラス(marvelous)」という英単語のスペルや意味の由来を解説させていただきます。
「マーベラス」の意味は「マーベル」から来ている
「マーベラス(marvelous)」という英単語は、元々あのアメコミでも有名な「マーベル(marvel)」というスペルの名詞を語源としています。「マーベル(marvel)」を形容詞化したものが「マーベラス(marvelous)」なのです。
「マーベル(marvel)」という英単語には「驚異」「不思議」「驚くべきこと」という意味があります。また、「マーベル(marvel)」という英単語には動詞としての働きもあり、その場合は「〜に驚く」「〜ということを不思議に思う」という意味になります。
余談になりますが、あの「マーベル・ヒーロー」たちは直訳すると「驚異的な英雄」という意味になります。驚くべき力を持ったヒーローという意味では、ぴったりの言葉です。
「マーベル」の意味の語源
「マーベラス(marvelous)」という言葉の元には「驚異」という意味の「マーベル(marvel)」という英単語があることがわかりました。では、その「マーベル(marvel)」の語源は何なのでしょうか。
「マーベル(marvel)」の語源はラテン語の「ミラビリア(mirabilia)」と言われています。「ミラビリア(mirabilia)」という言葉は、「マーベル(marvel)」と同じく「驚異」という意味を持っています。
また、同じくラテン語の「驚く」という意味を持つ「ミラリ(mirari)」が語源であるという説もあります。様々な説がありますが、英単語の中心となっているのは「mir- 」や「mar-」という部分であり、その部分が「驚く」という意味を持っています。
英単語の「miracle(奇跡)」「mirage(蜃気楼)」「mirror(鏡)」「admire(〜に感嘆する)」などは「マーベル(marvel)」と同じ意味の語源を持つ単語です。
このように語源を合わせて知っておくことで、他の単語を知るきっかけにもなります。自ら調べて学ぶことも良い勉強になるのではないでしょうか。
「マーベラス」の対義語
「驚異・不思議」を意味する「マーベル(marvel)」に由来していた「マーベラス(marvelous)」ですが、その反対の意味を持つ言葉、つまり対義語にはいったいどのようなものがあるのでしょうか。
「マーベラス(marvelous)」が「とても素晴らしい」という意味を持っていたため、対義語は必然的にその逆の意味になります。
対義語にも様々ありその単語によって意味合いも変化していくので、例文を交えつつ、「マーベラス(marvelous)」の対義語とその意味についてひとつひとつ解説していきましょう。
対義語①「シャビー(shabby)」
「マーベラス(marvelous)」の対義語一つ目は「シャビー(shabby)」です。「シャビー(shabby)」は実に多様な意味を持っており、辞書には下記のように記載されています。
「(衣服などが)着古した、みすぼらしい、粗末な」「(人が)みすぼらしいなりをした、ぼろをまとった」「(街路・住居が)むさ苦しい、汚らしい」「(行為が)卑しい、卑劣な、けちな」
「とても素晴らしい」という意味の「マーベラス(marvelous)」とは、あらゆる面で逆のことを意味する対義語だということがわかります。
ですが、「シャビー(shabby)」という対義語は上記のような意味を持っている一方でポジティブな意味として用いられることもあります。
使い方の例として「not too shabby」があります。これは「悪くはない、そこそこ、おもっていたよりよかった」などという意味の使い方をする表現です。「How are you?」と尋ねられた際に「Not too shebby.」と返答することも可能です。
また、こちらも例として「シャビーシック(shabby chic)」というものがあります。これはレイチェル・アシュウェルという方が提唱したインテリアスタイルの一種で、古めかしいけれど上品さもあるインテリアのことを指す言葉です。
対義語②「テレブル(terrible)」
「マーベラス(marvelous)」の対義語二つ目は「テレブル(terrible)」です。「テレブル(terrible)」にも「シャビー(shabby)」と似た意味があり、辞書には下記のように意味が記載されています。
「恐ろしい、怖い、ものすごい」「ひどい、つらい、厳しい」「非常に悪い、実にいやな、ぞっとするような」この中でも、話し言葉としては「非常に悪い、実に嫌な」といった意味で用いられることが多いようです。
以上、「シャビー(shabby)」と「テレブル(terrible)」という二つの対義語を比較してみると、意味合いの違いがあることがわかります。
「シャビー(shabby)」が物や人の状態、外見を表現する意味合いが強いのに対し、「テレブル(terrible)」は人の感情、感じ方を表現する意味が強いです。後者の方が、対義語としてはより嫌悪感を表していると言えます。
単純に見た目だけを見た感想であれば「シャビー(shabby)」、見た目から沸き起こった自分の感情も含めた感想であれば「テレブル(terrible)」という風に使い分けても良いでしょう。
「マーベラス」の使い方
続いては「マーベラス(marvelous)」という言葉の使い方を、例文と一緒にご紹介していきます。カタカナ語としての使い方、英単語として英文の中での使い方、両方を記載していくので参考にしてください。
例文①
例文一つ目は、「素晴らしい」という意味の使い方をしている例文です。「彼女はとてもマーベラスな人だ。」
このように表現すると、「素晴らしい人だ」ということを伝えることができます。単に「素晴らしい」と表現するよりも特別な印象になるでしょう。
例文②
例文二つ目は「信じられない」という意味の使い方をしている例文です。「彼女はその身体能力を駆使して、マーベラスなパフォーマンスを披露してくれた。」
このような場面で「マーベラス」を用いると、「驚き」「不思議に思う」「信じられない」といった全ての気持ちを含めた意味合いを表現することができます。素晴らしい、よりもより深い意味にできるのです。
例文③
例文三つ目は「マーベラス」を英単語で用いた使い方です。「Marvelous!」単純に単語で用いただけですが、日本語にはない「驚き、不思議、信じられない、感動」といった気持ちを一言で表現できる言葉です。
「マーベラス」とは「素晴らしい」という意味
いかがだったでしょうか?この記事では、最近耳にすることが多くなった「マーベラス(marvelous)」という言葉について、意味、語源、使い方などをご紹介してきました。
聞きなれない言葉ではありますが、自分の感じた感動などを表現するにはうってつけの言葉です。是非、気持ちを端的に表現したい際に使ってみてください。