釣り餌のオキアミについて紹介!エビとの違い・種類・食べるとどんな味かも必見

釣り餌のオキアミについて紹介!エビとの違い・種類・食べるとどんな味かも必見

釣り餌として定番のオキアミですが、エビに似た外見からエビの仲間と思いがちです。この記事ではエビとの違いや、オキアミの食べ方と料理法や味、そして注目されているオキアミの健康成分を紹介します。釣り餌だけではないオキアミの謎に迫ります。

記事の目次

  1. 1.オキアミとはどんな生き物?
  2. 2.オキアミのエビとの違い
  3. 3.釣り餌として使われるオキアミは南極産
  4. 4.釣り餌としてのオキアミのメリット・デメリット
  5. 5.釣り餌としてオキアミを使う時の注意点
  6. 6.オキアミが釣り餌として定着した理由
  7. 7.オキアミは食べるとエビに近い味わい
  8. 8.オキアミを使った料理
  9. 9.オキアミは栄養豊富で餌として有能!

オキアミとはどんな生き物?

Photo byijmaki

釣り餌でおなじみのオキアミですが、エビの様な外見でエビの仲間と思いがちですが、実は種類が異なります。オキアミは沢山の種類が確認されており、最近でも新種が発見されている程ですので、正確な種類の数ははっきりとしていません。

エビとは異なる種類だと言いましたがオキアミはプランクトンの一種です。タンパク質が豊富で海洋生物の餌になります。海水の表面から深海まで幅広く生息しているオキアミですが、その生態や種類、エビとの違いや似ているアキアミとの違いを紹介します。

釣り餌としてのオキアミ餌の形態の違いと種類、オキアミの長所・短所を解説します。また、イメージ的に釣り餌としか考えられないオキアミは料理して人間も食べる事ができます。オキアミの料理方法とオキアミに含まれる栄養素、オキアミを食べる場合の注意点を紹介します。

オキアミの生態

Photo byMartinStr

オキアミはエビと姿形がそっくりですが、エビとは分類が異なり、プランクトンの一種です。オキアミは卵から孵化し、幼生となります。成長ともにエビの様な背甲と言われる殻をまとい、最終的に私たちがよく見る姿のオキアミとなります。

オキアミの幼生は海の表層を漂って、成長を経るごとにオキアミの生息域が深海へと向かっていきます。成長したオキアミは水深の浅いところと深いところを移動する生態があります。それを日周鉛直運動と呼び、1日単位で繰り返しています。

餌はプランクトン

フリー写真素材ぱくたそ

オキアミ自体もプランクトンの一種だと説明しましたが、オキアミの餌はオキアミよりもさらに小さいプランクトンを餌としています。

餌となるプランクトンと言っても動物性・植物性と分かれており、オキアミの種類によって動物性のプランクトンを食べるオキアミ、植物性のプランクトンを食べるオキアミと種類が分かれる様ですが、詳細は今も研究中の為、はっきりとした事は判明していない様です。

オキアミの種類

Photo by SigNote Cloud

ひとくちにオキアミと言っても沢山の種類のオキアミやオキアミに似た種類の生物がいます。ここでは釣り餌として馴染みのあるオキアミ、「オキアミ科南極オキアミ」「サクラエビ科アミエビ」「サクラエビ科アキアミ」の3種類を紹介します。

オキアミ科南極オキアミ

フリー写真素材ぱくたそ

オキアミ科南極オキアミはその名の通り南極海に生息しており、大きな群れを作っています。オキアミの群れは多い時、1m3の海水に10000から30000個体の高密度で群泳しています。

南極オキアミの餌は植物性プランクトンとなっており、体長は6cm体重は最大で2gまで成長し、最高で6年の寿命があると言われています。南極オキアミは南極での生態系の中で重要な種類の生物と見られています。

南極オキアミのどこが重要なのか?

私たちにとってオキアミは釣り餌としての認識以上の物はないかもしれません。しかし南極オキアミが生息している環境では食物連鎖の下位に存在し、オキアミがもしいなくなってしまえば、オキアミを食べるプランクトンを食べる魚が減少してしまいます。

プランクトンを食べる魚が減少すると言う事はその魚を食べる肉食性の魚も減少してしまします。それが食物連鎖の中で繰り返されていき特定の生物が減少したり、最悪絶滅してしまいます。オキアミのような生態系に大きな影響を持つ生物の種類をキーストーン種と呼びます。

たくさんの生物の栄養源としてのオキアミ

南極オキアミはプランクトン食性魚以外にもたくさんの生物の貴重なタンパク源として食べられています。

主な生物としてはヒゲクジラ・アザラシ・イカなど海中の生物から、ペンギンやアホウドリなどの鳥類にまで幅広く食べられています。それだけたくさん食べられても枯渇することのない個体数と生命力の強さがオキアミにはあります。

ヒゲクジラが1日で食べるオキアミの量

たくさんの生物の餌として食べられているオキアミですが具体的な量が思い浮かばないと考えられます。ヒゲクジラが1日で食べるオキアミの量を例に挙げキーストーン種として考えられるオキアミの凄さを紹介します。

ヒゲクジラは1日にオキアミを240kg~370kg食べると推定されています。ヒゲクジラは体重が1.2t以上となりますのでヒゲクジラの体重の5%程のオキアミを消費していることになります。

300kgと言えば大人5人分の重量に相当します。それだけ大量のオキアミが1頭のヒゲクジラに1日で食べられています。それでもなお、充分な量のオキアミが生存していますのでオキアミが生態系における重要性が理解していただけたのではないでしょうか?

南極オキアミの生態

南極オキアミは他の種類の甲殻類と同じ様に成体になるまで脱皮を繰り返し、私たちがよく目にする形態のオキアミになります。

卵から孵ったオキアミはまずノープリウス幼生と言われる虫の様な形で海中を漂いながらプランクトンを捕食します。

次にメタノープリウス幼生、カリトビス幼生の時期を経て少しずつエビに似たオキアミの形に近づいていきます。そこからファーシリア幼生期に脚が発達します。

ジュベナイルという成体手前の形態まで来ると姿形はオキアミと同じですが生殖腺が未発達で雌雄の区別がつきません。

成体になるまでの期間は1年から3年かかると今も研究が進められていますが、はっきりと解明されてはいません。

サクラエビ科アミエビ

Photo by yoshing_BT

サクラエビ科アミエビは名前に「アミ」が付きますのでオキアミと混同されがちですがオキアミがプランクトンなのに対し、エビの仲間に分類されます。

生きている時は透明なアミエビですが、死ぬと燻んだピンク色に変色します。魚や鳥の貴重なタンパク源としての餌の役割を生態系の中で果たしています。

アミエビの食用としての料理の仕方は炒め物や天ぷら、またはアミエビを乾燥させてお好み焼きなどの粉物料理に入れられている事が多くなっています。

サクラエビ科アキアミ

Photo by gleam_df

サクラエビ科アキアミはアミエビと同じく名前に「アミ」と付くのでオキアミと混同されがちですが、サクラエビの近縁種となり、エビの仲間となります。

アキアミの特徴としては生きているときはほぼ透明の体をしいているが、死ぬと濁ったピンク色になります。オキアミとの見分け方は脚が鋏脚となっている所で見分けます。

生息分布はインド南部・中国や日本の沿岸部に分布しており、日本国内では秋田より南の海域に生息しています。南極オキアミと同じく食物連鎖では重要な位置を占めています。

名前の通り日本では秋に沢山捕られ、食用としては塩辛や佃煮、かき揚げなどに用いられる他、キムチの風味づけとしてアキアミの塩辛が使われています。

オキアミのエビとの違い

フリー写真素材ぱくたそ

パッと見ただけでは判別のつきにくいエビとオキアミですが背甲の大きさやエラのがどこにあるのかなどの体の作りの違いや、卵から孵化するまでの生態系が大きく異なります。オキアミとエビの違いを体の作りと卵をどの様にかえすかの違いに分けて解説します。

エビとは体の作り違う

Photo bycegoh

エビとオキアミでは体の作りが違います。アミエビは脚の付け根まで背甲に覆われ、エラはその背甲の内部にあります。対してオキアミは脚の付け根に背甲は届かず、エラは脚の付け根にあることが挙げられます。

卵をお腹に抱くのはエビだけ

生殖の生態もエビとオキアミでは異なります。エビは産卵すると卵が孵化するまで甲の中で卵を抱えていますが、オキアミは受精卵を海中に放出し、幼生からオキアミの形になるまで水深を下げながら変態を繰り返し、水深数千メートルの所で孵化します。

釣り餌として使われるオキアミは南極産

Photo bytpsdave

釣り人に馴染みのオキアミは大部分を南極産が占めています。ここでは釣り餌に使われるオキアミの種類を冷凍オキアミ ・ボイルオキアミ ・生オキアミ・チューブ入りオキアミ・オキアミの擬似餌に分けて紹介します。

冷凍オキアミ

海釣りの定番の餌となる冷凍オキアミは見た目からレンガと呼ばれることもあり、釣具屋さんの餌コーナーではほとんどのお店で販売されています。サビキ釣りや集魚する為の撒き餌として使われます。

釣りをしている長さで買う量を調整できる様に様々な重量の冷凍オキアミを揃えていることも冷凍オキアミの特徴となっています。

ボイルオキアミ

冷凍オキアミの中でも生のままではなく、一旦スチームでボイルしてから冷凍し、販売されているオキアミをボイルオキアミと呼称し、販売されています。ボイルされている為、オキアミの色が白く変色しています。

ボイルオキアミの利点は一旦、ボイルしていることによって身が硬くなり、針から外れにくくなるので付餌としてよく使用されています。

生のオキアミ

生のオキアミは釣具店の冷蔵庫で販売されており、不凍液によって加工されたオキアミのことを指します。冷凍オキアミの様に解凍する必要がありませんので釣り場に着いた時から使い始めることができます。

さら冷凍オキアミと異なるのは凍結させていないのでオキアミかの身が閉まっており、オキアミが変色しにくいことが挙げられます。

チューブ入りのオキアミ

チューブ入りのオキアミは手を汚すことなく、サビキのコマセカゴにオキアミを入れることができるのでオキアミ独特の匂いが手につきにくく、手を汚しにくいので釣りに使いやすいオキアミとなっています。オキアミを絞って入れるだけなので手返しがよく、魚が回遊してきているマヅメ時に重宝します。

オキアミを粉末にした釣り餌もある

オキアミの形を残した餌ばかりではなく、オキアミの高い栄養と集魚力を引き出す為にオキアミを粉末にした釣り餌もあります。粉末単体で利用することもあります。

他にも対象魚を引き寄せる為に他の集魚剤と併用される事が多くなっています。チヌやグレなどのフカセ釣りに使われたり、オキアミを団子状の餌にする時のベースとして使われています。

疑似エサのオキアミ

サビキ釣りの仕掛けバリの先やルアーフィッシング用にオキアミの形を模した擬似餌が沢山あります。どちらとも匂いや手が汚れる心配がないので使いやすいオキアミ型の擬似餌となっています。ルアーとしては青物や回遊魚を狙う時にも使うことができます。

ジグサビキを使う簡単な釣り方&仕掛けは?初心者でもボウズと無縁になれる?のイメージ
ジグサビキを使う簡単な釣り方&仕掛けは?初心者でもボウズと無縁になれる?
ジグサビキというのをご存知ですか?ジグサビキとは釣りの道具の一種で、この道具を使うと魚を釣ることができるのです。このジグサビキを使った効果的な魚の釣り方や、ジグサビキと他の仕掛けを組み合わせた仕掛けのやり方などを紹介していきます。

釣り餌としてのオキアミのメリット・デメリット

今ではオキアミは釣り餌の定番となりました。オキアミが餌として用いられる様になってまだわずかな時間しか立っていませんが、海釣りの常識を覆すほどの長所を生み出しました。

ここでは釣り餌としてのオキアミの長所と短所、オキアミを餌にした時に釣れる魚の種類を紹介します。

釣り餌としてのオキアミの長所

釣り餌としてのオキアミの長所は他の餌と比べると圧倒的に安い価格で買うことができ、高タンパクで魚の喰いが良いところがまずは挙げられます。

そして、どこの釣具屋に行っても大抵は手に入れられるので使う時期を選びません。集魚力が高いので魚を集める為のコマセとしても有効です。

オキアミで釣れる魚

オキアミで釣れる魚は沢山の種類があります。サビキ釣りではアジやサバ、イワシなどの回遊魚が釣れますし、グレやクロダイなどの大物や根魚、ハマチやヒラマサなどの大きな青物も釣れますので多様な魚の釣り餌として使うことができます。

釣り餌としてのオキアミの短所

釣り餌としてのオキアミの短所はまずは独特の匂いが挙げられます。そして冷凍のオキアミを一旦、解凍してしまうとオキアミ自身がもつ消化酵素の為、黒く変色してしまいます。

変色するとわずかですが魚の喰いが低下してしまいます。そして、集魚力が高いという長所の反面、コマセとして使った時に餌取りを集めてしまい、目的とする魚に届かないこともしばしばあります。

他にもオキアミは身が柔らかいので針から餌おちしやすい為、遠投などの投げ釣りの餌に向かないこともオキアミの短所となります。

釣り餌としてオキアミを使う時の注意点

Photo by june29

釣り餌としてメリットが沢山あるオキアミですが、使う時には注意が必要です。釣り餌としてのオキアミの使い方を気をつければメリットを最大限享受した使い方をできますので注意点をそれぞれ分けて解説します。

一部の地域で生オキアミが禁止なことに注意

一部の地域では生のオキアミが禁止されている場合があります。それにはもちろん理由があり、釣り場の汚れやゴミの放置などの問題から禁止されている場合もありますし、条例などで禁止されている場所もあります。

オキアミに限らず、他の人の迷惑になる様な行動や行為をしない様に心がけることが釣り人として一番大切なことなのではないでしょうか?

釣り場が規制されていく理由

オキアミの汚れだけでなく、ゴミをそのまま放置したり、違法駐車した上で釣りに行くなど周辺の住民や漁港関係者の迷惑になる様な釣り人が増えると住環境や釣り場の保全の為に規制をせざるをえない為、釣り自体を禁止したり、規制する結果になってしまいます。

まずは自分自身がマナーのいい釣りをする様に心掛ける事でこれ以上の規制や近隣住民とのトラブルを避けることに繋がります。

一例をあげれば釣りなどで出たゴミを持ち帰る様に指示のある釣り場ではポイ捨てすることなく自分で出したゴミを持ち帰るなどです。

その他にも釣り場で定められているルールがあれば厳守する様にして、他の釣り人やビギナーのお手本になれるようなマナーのいい釣り人を目指しましょう。

黒変を対策する

オキアミが黒く変色してしまう「黒変」は完全に防ぐことはできませんが、対策をする事で変色を遅らせることができます。

まずできることは出来る限りオキアミを直射日光に当てない様にする事です。日光に当たると気温が低くても早く黒変してしまいますので蓋がついた餌バッカンを使うといいでしょう。

オキアミを刺し餌として使う場合も使う分だけを出し残りはクーラーで保管すると黒変して釣り針に刺しにくくなることを防ぐことができます。

根本的に黒変を防ぐためには冷凍・生のオキアミを使わずにボイルしたオキアミを使うとオキアミに含まれる酵素が死滅するので黒変しにくくなっています。

オキアミ以外にも餌の管理は重要

オキアミ以外でも餌の鮮度の良さは重要です。餌が傷んで匂いが発生するのはもちろんですが、餌の鮮度によって魚の喰いも違ってきます。

オキアミは黒変する為、見た目で鮮度の落ちがわかり易うなっていますが、餌の種類によっては見た目では鮮度の違いがわかりづらい餌もありますので、釣行の際は餌の鮮度を保ちやすい餌入れやバッカンを用意すると釣果も上がりやすくなっています。

異臭対策をする

オキアミの独特の匂いの対策はこまめな手洗いを心がけるくらいしか方法はありません。サビキ釣りなどではチューブ入りのオキアミを使い、極力手に触れない様にするなどをすればいいかもしれません。

しかし、オキアミに限らず餌は時間が経つことに傷んでしまい腐敗状態に近づいて行きますので出来る限り餌も冷やして腐りにくくするなどの工夫をする事で異臭対策となります。

オキアミが釣り餌として定着した理由

Photo by yto

オキアミが釣り餌として定着したのは昭和50年代に撒き餌として使われる様になり、海釣りを革新的に変えました。オキアミはそれまで使われていたアミエビやサクラエビと比べると圧倒的に安い価格で釣りをすることが出来る様になりました。

さらにオキアミは高タンパクで魚の喰いもいいので釣り餌として定着しました。オキアミが釣り餌として定着した理由を解説します。

昭和50年頃から安さで人気になった

オキアミは昭和50年頃から釣り餌に使われる様になりました。それまではサクラエビやアミエビが釣り餌の主流となっていましたが、オキアミと比べると獲れる量が少なく、比例して釣り餌代が高く付いていました。

オキアミが流通する様になり、釣り餌代が圧倒的に安く、しかも魚の喰いもとてもいいので瞬く間に釣り餌の代表格となりました。現在ではどこでもオキアミを買うことが出来るくらい定番化しています。

基本的に南極で獲られている

オキアミは冒頭でも紹介した様に南極でオキアミは獲られています。主に釣り餌として流通しているのは南極オキアミですが、日本国内で漁獲されるオキアミも存在します。

南極オキアミと同じ様に釣り餌として流通するオキアミもありますが、高い栄養価から家畜飼料や養殖魚の餌などにも使われています。

オキアミは食べるとエビに近い味わい

オキアミは釣り餌としてのイメージが先行し、人が料理して食べるものではないと認識していますが、魚の喰いの良さを見ても明らかな様に栄養豊富でオキアミの栄養成分は注目され、栄養食品の研究が進められています。

オキアミの味や食感はエビに近いものがあり、事実キムチや塩辛として料理され、人間の食卓にも並んでいることもあります。

栄養食品としてのオキアミとオキアミから抽出されるクリルオイルが注目されていますのでそれぞれ解説します。

オキアミは栄養食品として注目されている

オキアミは食物連鎖で重要な働きをしているとすでに説明しましたが、オキアミは個体数がとても多く、鯨などの大型哺乳類の餌となっています。

そこからオキアミの栄養食品としての研究が進められ、オキアミに含まれるアスタキサンチンという成分は動脈硬化や体の機能を高めると言われています。

クリルオイルが注目されている

オキアミから抽出された脂質はクリルオイルと言われ、繰り返しになりますが、オキアミは魚の餌としてのイメージが先行してしまいます。

しかし、オキアミには人間にも有効な成分がたくさん含まれ、体にも吸収されやすいと言う特徴があります。世界中でオキアミから抽出されたクリルオイルは健康に有用なサプリメントとして利用されています。

魚から抽出される魚油もこれまで健康食品として使われていました。しかしクリルオイルに含まれているオメガ3不飽和脂肪酸は魚油との脂質結合の形が異なり、水と分離する事なく混ざり合います。この為、体内にクリルオイルを摂取した際に体内細胞にスムーズに有効成分が行き渡ると言われています。

かつては食用に研究されていた

過去、捕鯨船団が大手を振って捕鯨をしていた頃はオキアミは捕鯨のついでに捕獲されていました。その当時は国民に栄養が行き渡っていない状況でしたので国策としてオキアミを食用として使う事ができないかと研究が進んでいました。

現在ではその必要も無くなりましたので釣り餌や飼料としての利用が主だっていますが、凍結技術の向上と上記の様な人体に有効な成分を豊富に含んでいる為、オキアミの利用価値が見直されてきています。

餌用のオキアミを食べるのは危険なのでおすすめしない

ここまで栄養豊富なオキアミは人間にも有効な成分を含んでいると解説しましたが、いくら有効な成分が含まれているからと言って、釣り餌用のオキアミを食べるのは集魚剤や添加物が入っている為、おすすめしません。

また鮮度の面でも人が料理して食べることを前提にしていない為、食品衛生法などの対象外となっており、細菌数など衛生基準を明確にしていない為、加熱する料理法を選んでも食中毒の恐れもあり危険なことには変わりません。

ネットなどで食べられる鮮度のオキアミが販売している

Photo by377053

釣り餌としてオキアミは大抵の釣具店で販売されています。しかし先にも解説したように釣り餌用のオキアミを食べるのは危険ですのでおすすめできません。

では人が食べても大丈夫なオキアミはどこで買えるのかと言いますと、ネットなどではオキアミを釣り餌用として販売している傍ら、人が食べても大丈夫な添加物を入れず、また鮮度の良いオキアミを販売している会社もあります。

オキアミを料理して食べてみたいと思われる方はぜひネットでオキアミを販売している会社を検索してみてください。

オキアミを使った料理

釣り人には釣り餌としての認識が強いオキアミですが、実は料理にも使われていることがあり、知らず知らずのうちに食べているかもしれません。鮮度がいいオキアミは栄養豊富でネットなどを中心に食べられる新鮮なオキアミを買うことができます。ここではオキアミを使った料理の例を紹介します。

キムチ

韓国といえばキムチが思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか?私たちがよく食べるキムチは白菜の旨辛味が多くなっていますが、本場のキムチではキムチの発酵を促す為、オキアミの塩辛を入れることが多くなっています。

オキアミ以外にもタラやイカなどの塩辛を使うことがあります。魚介類の塩辛を使うことによってキムチに旨味をプラスしてくれますし、塩辛に含まれる乳酸菌が消化を高めてくれます。

塩辛

オキアミは塩辛として販売されている事が多くなっています。先に紹介したキムチの材料としても使われる事が多いオキアミの塩辛ですが、オキアミを漬ける事によってオキアミに含まれるタンパク質がアミノ酸に変化し、旨味成分となります。

さらに味噌などと同じ様に発酵することによってタンパク質から変化したアミノ酸は体を作る材料としてそのまま体内で細胞に吸収しやすい形となっています。

キムチの材料以外の塩辛を使った料理は旨味がたくさん出る材料となっていますので煮込みや鍋の出汁として調味料の様に使われる事が多くなっています。

オキアミの佃煮

オキアミは塩辛やキムチ意外にも佃煮として料理され食べることもあります。サクラエビなどの佃煮のように甲殻類の旨味が活きた佃煮となります。

佃煮として料理され販売されていることもありますし、新鮮なオキアミを手に入れる事ができれば自分好みの味付けに料理して食べることもできます。

オキアミのコロッケ

オキアミをコロッケにするのはいかがでしょうか?ひき肉の代わりにオキアミを使い、普通のコロッケと同じ要領でオキアミとじゃがいもを混ぜ、卵、薄力粉とパン粉をまぶして油であげればオキアミのコロッケの完成です。

味のイメージがつきにくいかもしれませんが、エビを細かくしてコロッケに混ぜた味と食感に近いものがあります。

オキアミのピザ

新鮮なオキアミをイタリアンの要領でピザにしても美味しく、そして栄養豊富な食材として食べる事ができます。ピザ生地にトマトソースやクリームソースを塗り、適量のオキアミを載せて焼き上げれば立派な料理として食べる事ができます。

食感や味は先ほど紹介した様にエビに近いものがありますのでいつも食べているピザと遜色なくオキアミを食べる事ができます。

オキアミは調味料として有能!

オキアミは旨味成分がたっぷりで紹介したようにキムチの旨味として一役買っている他にも、様々な料理に調味料のように使うとオキアミの特製である旨味を引き出した使い方ができます。

炒め物に加えたり、おにぎりにする為にご飯に混ぜ込んだりとオキアミの旨味を活かした料理への使い方がオキアミを料理する上でのポイントとなっています。

オキアミは栄養豊富で餌として有能!

Photo byClker-Free-Vector-Images

オキアミは釣り餌として昭和50年頃から使われだしました。それまでの釣り餌の常識を覆す釣り餌となり、対象魚種が多く・喰いも良く・コストも安いと3拍子揃った理想的な釣り餌となりました。

しかし黒変しやすく長時間の釣行の際はオキアミを痛まない様に注意すると釣果もよくなるでしょう。オキアミに限りませんが釣行の際は釣り場を汚さない様にマナーを守りましょう。

釣りのターゲットや使い方でそれぞれ適したオキアミの加工の種類がありますので目的に合った状態のオキアミを買う様にしましょう。

釣り餌のイメージばかりが先行しているオキアミですが、栄養が豊富に含まれており、人間の栄養食品としても注目を集めていますが、餌用のオキアミを食べるのは危険ですのでやめましょう。

オキアミを食材として見たときにはキムチやオキアミを使った料理があります。栄養豊富なオキアミの料理を一度作って食べてみてもいいかもしれません。

サム
ライター

サム

皆さんの生活に役立つ情報をわかりやすく発信していきます!

関連するまとめ

人気の記事