「なるはや」の意味とは?
ビジネス場面で「なるはや」という言葉を聞いたことはありますか。「なるはや」とは、「なるべく早く」という意味を持つ略語です。今ではビジネス語としても認知されビジネス場面でよく使われる言葉となっています。日本語では略語が多く存在し「なるはや」もその1つです。
「なるはや(なるべく早く)」に使われる「なるべく」とは、「できるだけ」や「可能な限り」という意味を持ちます。
そのため「なるはや(なるべく早く)」という言葉は、その場面や状況によって「可能な限り早く」という意味になります。仕事で「なるはやで」と言われたら今の状況を判断して「可能な限り早く」仕事を仕上げるように心がけましょう。
「なるはや」の類語
「なるはや」とは「なるべく早く」の略語であることがわかりました。しかし、「なるはや」は親しい人や同僚、後輩に使うのが良い表現方法なので他の人にフランクに依頼をするときなどには別の表現がおすすめです。
ここでは、「なるはや」の類語を5つ紹介します。「なるはや」の類語を使って急ぎの依頼であることを伝えてみましょう。
取り急ぎ
「なるはや」の類語1つ目は「取り急ぎ」です。「取り急ぎ」は「とりあえず急いで」という意味を持つ言葉です。緊急性の高いときに使える言葉なので「なるはや」の代わりとして覚えておきましょう。
ビジネス場面で使われる「取り急ぎ」は「取り急ぎ○○までご連絡ください」や「今度の会議の資料拝見しました。取り急ぎご連絡申し上げます」などのように使います。よく使う「取り急ぎ○○まで」は上司や目上の人などには失礼にあたるので使い方には十分気を付けましょう。
超特急
「なるはや」の類語2つ目は「超特急」です。「超特急」は、その言葉の通り「素早く仕上げる」という意味を持つ言葉です。
ビジネス場面で使われるときも「仕事を素早く仕上げて」という意味が含まれているので、「超特急でお願い」と言われたら優先的に始めるようにしましょう。「なるはや」と同じように会話内で使われることが多い言葉で、同僚や後輩に使うカジュアルな表現方法です。
一刻も早く
「なるはや」の類語3つ目は「一刻も早く」です。「一刻も早く」は「少しでも早く」という意味を持つ言葉です。「一刻も早く仕事を仕上げてほしい」と言われたら優先的に進めるべきものをとして扱うようにしましょう。
例えば、「一刻も早く終わらせなければいけない仕事がある」や「事情が変わったので一刻も早くこっちの仕事に取り掛かって」などのような使い方をします。特に緊急を要するときに使う表現です。
できる限り早く
「なるはや」の類語4つ目は「できる限り早く」です。「できる限り早く」は「可能な限り早く」という意味を持つ言葉です。「なるはや」とほぼ同じ言い方ですが、略語ではないのでフランクすぎず急用であることを伝えられる言葉でもあります。
使い方は「できる限り早く仕上げて欲しい仕事がある」や「できる限り早く取り掛かって欲しいことがある」などのように使います。
可及的速やかに
「なるはや」の類語5つ目は「可及的速やかに」です。「可及的速やかに」は「可能な限り急ぐ」という意味を持つ言葉です。「可及的速やかに」の使い方は自分が急ぐ場合にのみ使います。依頼するときには命令的な言い方になってしまうので気を付けましょう。
自分が使うときには「可及的速やかに対応します」や「納期までに可及的速やかに取り掛かります」などのように使います。自分が急いでするときに使う「なるはや」の類語表現です。
「なるはや」の使い方・例文
「なるはや」の類語は様々な言葉があり、意味も似ているようで少し違ったりして状況や相手によって上手く使い分けることが大切です。
ここでは、「なるはや」の使い方について詳しく紹介していきます。「なるはや」がよく使われるビジネスシーンを具体的にピックアップしているので「なるはや」の正しい使い方について詳しく見ていきましょう。
例文①
「なるはや」の使い方1つ目は「納期の催促」です。仕事の納期を迫っているときや過ぎているとき、短縮したときなどに使います。
例えば、「金曜までの資料の納期が木曜までになったからなるはやでお願いね」や「明後日までの緊急な仕事が入ったからなるはやで仕上げてくれないかな」などのような使い方をします。納期に対して早めに仕上げて欲しいという意味が含まれています。
例文②
「なるはや」の使い方2つ目は「時間の催促」です。予定が立て込んでいるときや急ぎの仕事で取引先と急ぎの打ち合わせをするときなど、時間を割くときに使います。
例えば、「〇〇駅についたら先に取引先との会議に行って、なるはやで返ってきて別の打ち合わせをお願い」や「急ぎの仕事の依頼があったのでなるはやで先方を訪れて下さい」などのように使います。忙しく時間がないときに時間の催促をするために使われます。
例文③
「なるはや」の使い方3つ目は「対応の催促」です。接客業などの顧客からの意見の対応や商品、電話やメールの対応を急ぎでやってほしいときなどに使います。
例えば、「取引先の○○さんから急ぎの要件があるのでなるはやでメールを返信してほしいそうです」や「お客様からのクレームがあるのでなるはやで対応してほしい」などのように使います。早めの対応をしてほしいという意味が含まれています。
「なるはや」の英語表記
「なるはや」は日本だけの略語ではなく英語圏でも存在するフレーズです。日本では略語が多く存在しますが、実は海外や英語圏でも略語が多く存在しています。略語は、日常生活やビジネス場面でよく使われます。
ここでは、「なるはや」の英語表現について紹介していきます。英語圏で仕事する人には是非知って欲しいフレーズです。
ASAP
「なるはや」の英語表現として最も使われやすいのが「ASAP」です。「ASAP」とは「As soon as possible」の略語で「なるべく早く」という意味をもつ英語です。
「ASAP」は英語圏の人が主に使う英語フレーズでビジネス場面でも多く見られます。「ASAP」の読み方は「エーエスエーピー」とそのまま読んだり、「エイサップ」や「アサップ」と読んだりします。英語圏で仕事する際には是非使ってみてください。
「なるはや」の漢字
「なるはや」はフランクな依頼方法で親しい人や同僚、後輩に対して使う機会の多い言葉です。ただし、「なるはや」は上司や目上の人に対しては失礼にあたることがあるので「なるはや」を使って依頼しないようにしましょう。
ここでは、「なるはや」の敬語表現について詳しく紹介します。「なるはや」の敬語を正しく使って円滑にビジネスを進めましょう。
早急
「なるはや」の敬語として「早急」が挙げられます。「早急」は「非常に急いで」という意味を持ち、上司や先方に依頼する場合には「早急」を使うと丁寧な依頼方法になります。
フォーマルな使い方なので、ビジネス場面でよく使られる言葉です。「早急」は「なるはや」と類似した意味を持っていますが「早急」の方が丁寧な依頼が出来るのでビジネス場面では「早急」を使いましょう。特に目上の人や上司には「早急」と言った方が良いでしょう。
ビジネスシーンでの使い方
「早急」は緊急や急いで欲しいときに使う言葉で、ビジネス場面でよく使われます。例えば、「早急に○○をお願いします」や「早急にご対応お願い致します」などのような使い方をします。急いで欲しい気持ちを伝えつつも丁寧な対応なので上司や取引先の相手にお願いしたいときに使いましょう。
至急
「なるはや」の敬語として「至急」もよく使います。「至急」は「早急」と類似していますが、「早急」よりも緊急性の高いときに使われる言葉です。かなり急いで対応して欲しいとき、最優先で取り組んでもらいたいときなど緊急のときに「なるはや」の敬語として使います。
ビジネスシーンでの使い方
「至急」は「早急」よりも急いで欲しいときに使われる言葉ですが、使い方次第で相手に威圧的な印象を与えてしまうので気を付けましょう。
「至急」の使い方は「至急ご返信頂けますと幸いです」や「至急な要件がございますので、一度ご連絡下さい」などのように使います。威圧的な印象になりがちなので本当に緊急の場合のみ使うようにしましょう。
第一優先に
「なるはや」の敬語として「第一優先に」という言葉も使います。「第一優先に」の意味はそのままで「今の仕事で最優先に取り組んでほしい」という気持ちが含まれている依頼表現です。「第一優先に」と言われたら最優先に取り掛かるようにしましょう。
早く仕事に取り組んでくれるようお願いするときに砕けすぎずに使える表現です。「なるはや」よりも丁寧で気持ちの伝わりやすい依頼方法です。
ビジネスシーンでの使い方
「第一優先に」の使い方は、「第一優先に取り組んで頂きたい仕事がございます」や「第一優先にお願いしたいのですが」などのように使います。目上の人や取引先の人にビジネスメールのときなどによく使われます。言い方が柔らかいので相手に威圧的にならずに依頼できる方法です。
「なるはや」は「なるべく早く」という意味
「はるはや」とは「なるべく早くの」略語でビジネス用語としてよく使われる言葉です。ただ、使う相手や使い方によっては失礼にあたることがあるので正しい使い方を知り失礼のないように「なるはや」を使いこなしましょう。
「なるはや」の使い方や類語、英語表現などを正しく理解し、ビジネス場面で上手く活用してビジネスを円滑に進めましょう。