じゃがいものカロリーと糖質
一年を通じて安い値段で手に入れることのできるじゃがいも。常にいくつかストックしてあるという方も多いのではないでしょうか。そんなじゃがいもですが、実はダイエットにもおすすめの野菜として注目を集めています。
この記事では、じゃがいものカロリーや糖質、ダイエットにおすすめのレシピなども含めてご紹介します。
じゃがいもは他の芋類に比べてカロリーが低い
ダイエットにもおすすめと言われているじゃがいも。では、そのカロリーはどのぐらいあるのでしょうか。じゃがいものカロリーは、標準的な大きさのじゃがいも(約140グラム)で106キロカロリーとなります。
次の項目で詳しく比較をしていきますが、この106キロカロリーというのは芋類の中ではかなりカロリーが低いです。
また、じゃがいもはカロリーが低いだけでなく、栄養成分が優れていることでも知られています。じゃがいもの栄養成分の中で主なものは炭水化物です。ほかには、食物繊維やたんぱく質などが豊富に含まれています。
じゃがいもの種類別カロリー一覧
芋系は一般的に太ると思われており、ダイエットのときには避けるという方も多いのではないでしょうか。実は芋系の中でもじゃがいもはカロリーが低いので、ダイエット中にも食べ方に気を付ければ心配はいりません。
ここからは芋の種類ごとにカロリーを比較してみましょう。分かりやすいようにそれぞれ100グラムごとのカロリーで比較をすると、じゃがいものカロリーは76キロカロリー、さつまいものカロリーは134キロカロリー、そしてながいものカロリーは108キロカロリーとなっています。
さといもは58キロカロリーとじゃがいもよりもカロリーが低いですが、レシピのバリエーションや手に入れやすさ、コスパの良さなどを考えるとじゃがいもに軍配が上がりそうです。
じゃがいもは白米などに比べて糖質が低い
最近では、ダイエットをするときにカロリーだけでなく糖質にも気を付ける必要があるということが一般的に知られるようになってきました。じゃがいもは糖質高く太るイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。
じゃがいもの糖質は、100グラム当たり16.3グラムとなります。では、白米100グラムの糖質はどれぐらいかというと37.1グラムとなり、じゃがいもの糖質のほうがはるかに低いことが分かります。
参考までにゆでた状態のうどん100グラムの糖質は63.1グラム、ゆでた状態のそば100グラムの糖質は20.6グラムとなり、いずれの場合もじゃがいも糖質のほうが低いということになります。
ほかの芋類よりも糖質が低い
また、ほかの芋の糖質と比較をしてもじゃがいもの糖質の低さが際立つ結果となっています。すべて同じ100グラムで比較をすると、さつまいもの糖質が29.7グラム、ながいもの糖質は21.2グラムとなり、太る心配が低いことになります。
さといもの糖質は10.8グラムと低いですが、カロリーのときと同じく、じゃがいもほど身近な存在ではないというのがマイナスポイントになりそうです。
じゃがいもの栄養成分と健康効果
ここまではダイエットにもおすすめの食材としてじゃがいものカロリーと糖質について紹介をしてきました。ここからはその栄養成分についてです。
ダイエット中とは言っても、太ることを避けるためにカロリーと糖質だけに気を付ければいいわけではありません。健康的な体を維持するためには、栄養成分にもしっかりと気を配る必要があります。
べンピ改善などに効果的な食物繊維
ダイエットをしているとどうしてもベンピになってしまうという方も多いのではないでしょうか。じゃがいもにはベンピ改善が期待できる食物繊維が豊富に含まれています。
しかも、水溶性と不溶性の両方が含まれているので、効率よく食物繊維を体内に取り込むことが出来ます。また、ダイエットには不可欠な満腹感も得られますので食べすぎて太るという方にもおすすめです。
腸内環境をととのえるでんぷん成分
ダイエット中に限らず、健康のために常に気にしておきたいのが腸内環境です。じゃがいもには、難消化性のでんぷんが豊富に含まれています。
そしてこのでんぷんは善玉菌の餌になってくれるので、じゃがいもを適切に摂取するすることで腸内環境がととのうというわけです。
むくみ解消に効果的なカリウム
じゃがいもにはカリウムも豊富に含まれています。特に濃い味付けなどが好きな方は体内に塩分を多く取り入れてしまうことでむくみがちになります。
そこにカリウムを摂取すると、体の中にある余分な水分を排出するという働きがあり、ひいてはむくみ解消に効果が期待できるのです。
美容効果があるビタミンC
カロリーが低く、ダイエット中にもおすすめのじゃがいも。実は美容効果が期待できるビタミンCも豊富に含まれています。
コラーゲンの生成には欠かすことが出来ないビタミンCですが、他にも鉄やカルシウムの吸収効率を高める働きがあることでも知られています。
疲労回復に効果的なビタミンB1
また、じゃがいもにはビタミンB1が含まれています。ビタミンB1は糖質の代謝を促してくれるので、ひいては疲労回復につながるとされています。
ほかには、糖質や脂質の代謝に働きをするビタミンB2も含まれていますが、これらのビタミンは水溶性となっていますので効率よく取るには蒸して食べるという食べ方がおすすめです。
マグネシウムが骨・歯の代謝を助ける
次にご紹介する栄養成分はマグネシウムです。マグネシウムとはミネラルの一種なのですが、枝豆やオクラ、ほうれん草などに豊富に含まれていることでも知られています。
マグネシウムはミネラルということで骨や歯などを形成するものです。また、代謝を助けるという働きもありますので、積極的に摂取したい栄養成分の一つです。
鉄分が貧血の予防・改善に効果的
特に女性の方には貧血に悩まれている方が多いのではないでしょうか。ダイエット中には食事を制限しがちなので、より貧血に悩まされるという方も多いようです。
じゃがいもには、貧血の予防などに効果があるとされる鉄分が豊富に含まれていますので、ダイエット中でなくてもしっかりと摂取したいものです。
じゃがいもの食べ方の注意点
ほかの芋類に比べてカロリーや糖質が低く、ダイエット中の方におすすめのじゃがいも。糖質制限ダイエットをしている方にもおすすめの食材です。
コスパもよく積極的に食べたいじゃがいもですが、実は調理をするときには気を付けたい点がいくつかありますので、ここからご紹介しましょう。
じゃがいも料理はカロリーが高く太る原因になる
じゃがいもそのものだけ見るとカロリーも糖質も低いのに、どうしてじゃがいもはダイエットの敵のようなイメージがあるのでしょうか。
それは、フライドポテトに代表されるようにじゃがいもを使った料理には太る原因になるカロリーも糖質も高いものが多いためです。糖質の高い小麦粉やパン粉を使う料理には特に注意が必要です。
芽・皮の緑色の成分は毒性が強い
また、じゃがいもを調理するときに気を付けたいのがじゃがいもの芽や皮です。じゃがいもの芽や皮の緑の部分には、天然の毒素であるソラニンなどが多く含まれています。
ソラニンを食べてしまうと中毒症状を起こしてしまうこともあり、特に小さな子供さんには注意が必要です。
皮ごと食べると栄養価が高いが中毒の危険がある
上手に調理をすると味が美味しいだけでなく栄養成分も豊富に含まれているじゃがいもの皮。ただし、緑色になってしまった皮にはソラニンなどが多く含まれているので特に注意をしましょう。じゃがいもは直射日光をさけ、冷暗所で保存するのがおすすめです。
生で食べることができるが危険
あまり一般的な食べ方ではありませんが、じゃがいもは生で食べることも可能です。糖質やカロリーが低く、栄養成分が豊富でも調理によって糖質が高くなってしまうことが多いじゃがいも料理。生でサラダなどにするとその心配もいりません。
ただし、芽や皮の部分にはソラニンなどが含まれているので、しっかりと取り除く必要があります。その点に自信がない方は、しっかりと過熱して食べるのがおすすめです。
じゃがいものカロリー・糖質オフレシピ
ダイエット中でもカロリーや糖質を気にすることなく摂取できる食材として注目を集めているじゃがいも。一年を通じて安い値段で購入することが出来るのも大変嬉しい点です。
ここからは、そんなじゃがいもを使ったダイエット中におすすめのレシピをご紹介しましょう。カロリーや糖質も控えめです。
じゃがいものポタージュ
特に寒い冬に食べたくなるのがスープです。その中でもじゃがいもをたっぷり使ったポタージュはカロリーや糖質が低いだけでなくお腹にもしっかりたまります。
薄切りにしたじゃがいも2個、お好みのきのこ、玉ねぎ1個をバター30グラムで炒め、水400ccとコンソメ2個で煮込みます。柔らかくなったらブレンダーにかけ、牛乳100ccと塩コショウを加えます。
じゃがいものピザ
ピザは小麦粉を使用しているので糖質もカロリーも高くなりがちですが、じゃがいもを使うことで糖質、カロリーともに抑えることができます。
作り方は非常に簡単で、じゃがいも1個を細い千切りにし、サラダ油で焼き色が付くまで両面焼いてピザ生地にするだけです。トッピングはお好みでどうぞ。
じゃがいもの野菜たっぷりカレー
カロリーが糖質が気になるカレーですが、ルーを使わなければダイエットにもぴったりのメニューになります。
作り方は、水にじゃがいもとお好みの野菜をたっぷり入れて沸騰させ、弱火で4時間ほどじっくり煮込むだけ。煮詰まってきたらブレンダーで滑らかにし、カレー粉で味を調えます。
ポテトーフサラダ
カロリー、糖質が低いのでダイエットの強い味方の豆腐。中でも高野豆腐を使えば、食感もよく腹持ちのよい仕上がりになります。
作り方は、通常のポテトサラダを作るときのじゃがいもを半分ほど高野豆腐に置き換えるだけ。ほかの材料は同じで問題ありません。
豆腐のホワイトソースグラタン
もう一つ豆腐を使ったレシピをご紹介しましょう。糖質オフにしたいけれどグラタンが食べたいというときには、ホワイトソースを豆腐で作ることも出来ます。
分量は約3人前で、豆腐300グラム、コンソメ1個、牛乳150ml、粉チーズ小匙1、片栗粉小匙1をブレンダーで混ぜます。これをじゃがいもなどの上にかけてチーズを散らしてオーブンに入れます。
じゃがいもとツナのナゲット
カロリーが気になる揚げ物ですが、じゃがいもを使えばカロリー控えめに仕上げることも可能です。じゃがいも1個、豆腐80グラム、小麦粉20グラム、ツナ缶1缶、塩少々をよく混ぜます。
そして、180度に熱した油でこんがりと揚げてください。ダイエット中の低糖質お弁当にもおすすめの一品です。
じゃがいもの皮ごと楽しむレシピ
最後にご紹介するのは、栄養成分もたっぷり含まれたじゃがいもの皮も使用する美味しいレシピです。カロリーや糖質が低いだけでなく、栄養価も高いじゃがいもの皮。緑色になっている部分には気をつけながらぜひ積極的に摂取してください。
じゃがいものチーズ炒め
おつまみにもぴったりの食べ方がじゃがいものチーズ炒めです。じゃがいも1個をよく洗い、一口大に切ります。レンジ600Wで4分加熱し、柔らかくなったらバター5グラム、粉チーズ大匙1で炒め、最後に青のりをお好みで加えます。お弁当にもおすすめの食べ方です。
じゃがいもとクレイジーソルトのソテー
ちょっとおしゃれなじゃがいも料理を気軽に作りたいときにはクレイジーソルトがおすすめです。これだけでしっかりと味が決まるので料理初心者でも安心です。
じゃがいも2個を一口大に切り、レンジで加熱します。フライパンにサラダ油を適量入れ、じゃがいもをこんがり焼いてクレイジーソルトを振ります。
ゆでじゃがのビネグレットソースサラダ
じゃがいもを調理するときに油を使用するとカロリーや糖質が気になりますが、サラダだと心配いりません。じゃがいもによく合うのでおすすめのソースがビネグレットソースです。
マスタード小匙1、白ワインビネガー小匙2、オリーブオイル大匙2、塩コショウを混ぜるだけで出来ます。これを茹でたじゃがいもにかければ完成。ゆで卵を加えるのもおすすめです。
じゃがいもとベーコンのピザ風焼き
パーティーなどにもおすすめのレシピがこちらです。まずはじゃがいも4個を丸ごとレンジで4分加熱します。そして6つに輪切りにし、間にベーコンを挟みます。
薄切りにした玉ねぎ1個、人参40グラムをコンソメ小匙1、ケチャップ小匙2で炒め、じゃがいもの上にのせます。塩コショウをし、とろけるチーズ100グラムをのせてオーブントースターで7分ほど加熱します。
じゃがいもの皮ごと煮っころがし
里いもの煮っころがしならぬじゃがいもの煮っころがしもおすすめです。じゃがいも500グラムを、だし汁300cc、醬油大匙3、みりん大匙1.5、砂糖大匙2、酒大匙3で煮込みます。
汁気が少なくなってきたら、じゃがいもを転がしながらとろみがつくまで煮込みます。お弁当のおかずにもぴったりです。
じゃがいもは食べ方次第で糖質制限・ダイエットに効果的
太る食材というイメージが強いじゃがいもですが、食べ方に気を付ければダイエットの強い味方になると注目を集めているじゃがいも。
カロリーや糖質が低いだけでなく、栄養成分にも優れているのでダイエット中だけでなく常日頃から積極的に摂取したいものです。