大腰筋を鍛える効果的な筋トレメニューを紹介!
大腰筋は「深腹筋」という別名でも呼ばれていますが、身体のどの部位にあるのか知らない人は意外と多いです。筋トレで引き締まった体を作るには、大腰筋の鍛え方も重要になっていきます。
下半身を鍛える事で基礎代謝の向上や疲れがとりにくくなり、更に色々なメリットが得られるようになります。今回は大腰筋の効果的な筋トレ方法や、自宅で簡単にできるトレーニングメニューも紹介しましょう。
そもそも大腰筋とはどんな筋肉?
大腰筋は自分から見えない位置にあり、筋トレ中に確認するのはなかなか難しいです。しかし、運動能力だけでなくプロポーションにも関わってくるので、鍛える際には大腰筋の位置も知っておく必要があります。
まずは大腰筋の位置やどのような役割を担っているのか、基礎知識について紹介しましょう。自宅トレーニングで質を高める上でも筋トレの知識は必要であり、筋肉の仕上がりも大きく変わってきます。
大腰筋の位置
大腰筋は人間の股関節部分にある筋肉です。小腰筋や腸骨筋と会わせて「腸腰筋」とも呼ばれており、股関節の動作を上手く行う上で重要な部位とされています。
腸腰筋が衰えてくると人間はまっすぐ立てなくなり、姿勢が悪化したり腰痛になるなどの症状が現れます。こうならないように下半身のトレーニングも自宅などでしっかり行いましょう。
大腰筋の役割
大腰筋の主な役割は膝を上げたり、外に向けて動かす事のサポートです。ウォーキングやランニングなど、日常生活及び筋トレに必要不可欠な動きとして欠かす事はできません。
また上半身と下半身を繋ぐ唯一の筋肉であり、姿勢やプロポーションにも大きく関わってきます。速く走るためにも必要な筋肉なので、筋トレをしっかり行えばよりしなやかに仕上がるでしょう。
大腰筋をトレーニングで鍛えるメリット
続いては大腰筋を筋トレで鍛える事で得られるメリットについて解説します。インナーマッスルの大腰筋は筋トレでも普段使っていると実感しづらいですが、日常生活で重要な役割を数多く果たしている筋肉です。
トレーニングによって大腰筋の歪みは改善され、身体も健康になって動きやすくなります。4つのメリットを参考に、日々の筋トレやトレーニングメニューに役立ててみて下さい。
正しい姿勢を維持できる
大腰筋も筋肉なので、年齢と共に少しずつ衰えていきます。大腰筋が固まってしまうと腰が曲がって腰痛の原因となりますが、逆に柔軟性を保つ事で正しい姿勢を維持できると言われているようです。
大腰筋は股関節部分を形成している筋肉でもあるため、筋トレで鍛えた方が体全体のバランスを安定させ、正しい姿勢も維持しやすくなります。また体幹部のブレはケガにも直結しやすいので、しっかりと治しておきましょう。
体のバランスが安定
大腰筋など体幹の筋肉は、全身のバランスを保つために必要な箇所です。逆に大腰筋などが衰えると他の筋肉で補おうとするため、負荷がかかって故障しやすくなるという事も考えられます。
大腰筋をしっかり鍛えておけばバランスが安定し、身体の疲れもとれやすくなります。筋トレの際は鍛え方と共に、正しい身体の使い方についても一度見直してみて下さい。
ぽっこりお腹が引き締まる
大腰筋の衰えは猫背にも繋がりやすく、それが原因でお腹がぽっこり出てしまう場合も多いです。特に男性の間で多く見られる問題点なので、筋トレの際はぽっこりお腹も解消していきましょう。
大腰筋はインナーマッスルであり、そこを鍛えていくと骨盤や内臓を正しい位置に戻す働きをします。それによって徐々にお腹が引き締まっていく効果もあるので、大腰筋を鍛えればスマートなスタイルを獲得できます。
階段の上がり下りが楽になる
階段やバスの上がり下りで主に使われる筋肉は大腰筋です。ここを筋トレで鍛えると上がり下りの動作が楽になるばかりか、列の後ろから急かされても落ち着けるなど、心の余裕も生まれます。
運動時もつまづきが減って反射神経が良くなったりと、スポーツをやっている人には嬉しいメリットも多いです。大腰筋を鍛えて無理なく走れる身体を手に入れましょう。
自宅でできる大腰筋の効果的な筋トレメニュー&鍛え方
続いては大腰筋の鍛え方として、効果的な筋トレ方法やトレーニングメニューを紹介します。大腰筋を鍛える上で重要なポイントは呼吸とフォームであり、この2つを意識すれば正しい効果が出るようになります。
大腰筋の筋トレは自宅でも手軽に行う事ができます。自宅でできる自重トレーニングから器具を使ったウエイトメニューまでと幅広いので、ジムなどで鍛える余裕がない人も是非挑戦してみて下さい。
大腰筋の筋トレ①ノーマルスクワット
デッドリフトやベンチプレスと並び、筋トレBIG3と呼ばれるトレーニングです。正しい筋トレを行う事で、大腰筋など下半身全体の筋肉を効果的に鍛えられます。
鍛え方のポイントは腕の位置を固定させ、正しいフォームで行う事です。腕の反動を使ってスクワットを行うと筋トレ効果を半減させてしまいます。
また体を上下に動かす時にメリハリを付けると、より効果的に大腰筋を鍛えられます。まずは20回×3セットを目安に、正しいフォームを確認しながら続けていきましょう。
大腰筋の筋トレ②ワイドスタンススクワット
歩幅を広めて行うスクワットトレーニングです。更に足を大きく広げる事で大腰筋など股関節付近の筋肉を刺激し、ノーマルスクワットより効果的に効果的に鍛えられます。
下半身が安定しにくい事からバランス感覚も養えるので、ノーマルスクワットに慣れてきた人は挑戦してみて下さい。目安はノーマルスクワットと同じく、20回×3セットから始めるのがいいでしょう。
鍛え方のポイントは背中をまっすぐ伸ばすように意識する事です。ワイドスタンススクワットだと腰を丸めてしまう人もいますが、グラグラした上体で筋トレしてもあまり効果はありません。
大腰筋の筋トレ③バイシクルクランチ
大腰筋と腹斜筋を同時に鍛えられるトレーニングです。腹筋を鍛えるだけでなくダイエット効果もあるので、自宅で手軽に取り組める筋トレ種目としても注目されています。
やり方は床の上で仰向けになり、両手を頭の後ろに組んでから身体を左右に動かすだけです。膝をできる限り上半身側まで近付ければ、大腰筋への刺激を高めて更なる筋トレ効果が見込めます。
腕や肩には力を入れず、しっかりとお腹をツイストさせるのが鍛え方のポイントです。左右交互10回×3セットを目安に継続していきましょう。
大腰筋の筋トレ④レッグレイズ
大腰筋のみならず、大腿四頭筋といった他の下半身の筋肉や腹筋も鍛えられるトレーニングです。こちらも自宅でできる筋トレ種目ですが、鍛え方を間違えると腰や筋肉を傷めてしまいます。
そのため正しいフォームを確認しながら行う必要があります。鍛え方のポイントは上半身を動かさず、下半身だけを動かす事です。両足を地面から上げたまま股関節部分の刺激を確認しながら行いましょう。
つい腰が浮いてしまう場合は、腰が上がらないギリギリの高さまで足の角度を緩めると上半身が固定されます。足は常に等速で動かすようにし、呼吸を乱さないように気を付けて下さい。
大腰筋の筋トレ⑤レッグランジ
大腰筋に加え、大腿四頭筋とハムストリングスも鍛えられるトレーニングです。太ももをより強く鍛えられるため、大腰筋をスピーディーに鍛えたい人にもオススメされています。
鍛え方のポイントは背筋をまっすぐ伸ばし、膝を爪先より先に出さない事です。前に出しすぎると膝関節に大きな負担がかかり、炎症を起こしてしまう恐れがあるので気を付けて下さい。
またレッグランジを上手く鍛えれば、筋肉量が増えると共に基礎代謝が上がり、痩せやすい体質に変化しやすくなります。しっかりセットポジションを作り、正しいフォームを確認しながら行いましょう。
大腰筋の筋トレ⑥椅子を使ったニーレイズ
椅子を使った筋トレ種目の1つで、手を伸ばしたまま仰向けになって行います。日常生活で座ったままの機会が多い人にオススメであり、お腹に力を入れた状態で行うのがポイントです。
足を上げたまま体幹にしっかり力を入れ、全身に呼吸を行き渡らせるようにしましょう。椅子にまっすぐ腰掛ける事で腰への負担が減り、腰痛予防にも繋がります。
また背筋を曲げずに足を伸ばす正しいフォームの確認も必要です。10回×3セットを目安に、反動を使わずに等速で足を動かしていきましょう。
大腰筋の筋トレ⑦寝たままニーレイズ
ニーレイズは寝たままの姿勢でも行えます。ストレッチを続けるモチベーション維持にも繋がるので、お風呂上りや寝る前に是非試してみましょう。
大腰筋など股関節部分の筋肉を伸ばせる柔軟体操になるため、じっくりと時間をかけて伸ばしていきます。初心者は身体が歪まないように、腰や肩の左右差に注意して取り組むといいでしょう。
寝たままニーレイズを行う際は、股関節部分の筋肉が伸びているか確認しながら行うのが重要です。これだけでも足は伸びやすくなり、得られる筋トレ効果も飛躍的に向上します。
大腰筋の筋トレ⑧ニートゥーエルボー
大腰筋と腹斜筋を同時に鍛えられるトレーニングメニューです。刺激は少なめですが筋肉量の人でも挑戦できるので、他の体幹を鍛える筋トレ種目と組み合わせて退社を上げて行きましょう。
ニートゥエルボーを行う際に重要なのは、猫背にならず固定されている手足を一直線にする事です。正しいフォームにしないと筋トレ効果が得られず、体の軸がブレてしまう危険性があります。
このように正しいフォームを意識すれば、大腰筋に強い刺激を与えられます。更に大腰筋に負荷を与えたい場合は、呼吸を停止する時間を伸ばしてみて下さい。呼吸法をマスターすれば、他の筋トレでも通用するので覚えておきましょう。
大腰筋の筋トレ⑨ウォーキング
大腰筋を鍛える上で最もシンプルなトレーニングメニューです。ウォーキングダイエットを行う人は多いですが、実践する前に正しい歩き方を確認しておきましょう。
頭を固定しながら背筋をまっすぐ伸ばし、腕を大きく振って歩くのが正しい鍛え方です。更に呼吸を安定させ、無理のないペースで続ければ歩くスピードが維持しやすくなります。
大腰筋をウォーキングで鍛える際は、少し大股で歩くと効果的です。急ぐ必要はありませんので、正しいフォームを維持しながら30分程歩き回ってみましょう。
大腰筋の筋トレ⑩ジョギング
スピードや負荷をかける事でウォーキングより強く大腰筋を刺激できるトレーニングメニューです。ジョギングは有酸素運動なので、汗をかいて代謝を上げる事がダイエットにも繋がります。
ジョギングの鍛え方のポイントはウォーキングとほぼ同じですが、初心者はスピードが加わるせいで体の軸が左右にブレがちです。そのため腰を平行移動させるイメージで取り組みましょう。
坂道ダッシュもオススメであり、昇り降りする事で大腰筋を刺激して速く走れるようになります。起伏のある地形で行う筋トレなら、得られる効果も普段行うものより強くなります。
大腰筋の筋トレ⑪バーベルスクワット
バーベルを担いだ状態でスクワットを行う筋トレ種目です。ノーマルスクワットより強い刺激が得られますが、その分負荷も大きく膝関節を痛めてしまうので、必ず正しいフォームを確認しながら行って下さい。
バーベルスクワットの正しいフォームはバーベルを肩に担ぎ、足幅は肩幅と同じか少し広めにとります。背筋をしっかり伸ばしながら腰をゆっくりと下げ、太ももとふくらはぎが90度になるまで下げるのが一連のセットポジションです。
体を上下に動かす際に呼吸を加えたり、様々なアレンジを加えたりすると、大腰筋をより強く刺激できます。シンプルな筋トレだからこそ、正しいフォームを守った上で効率良く鍛えて下さい。
大腰筋の筋トレにプラスしたいストレッチ
筋トレだけでは大腰筋を効率良く鍛えているとは言えず、放っておくと筋肉が傷んだまま固まってしまいます。筋トレのみならずストレッチもしっかり行い、傷んだ筋肉をほぐしてあげるのが大切です。
ここでは筋トレにプラスし、効果的に大腰筋をほぐせるストレッチ方法を紹介します。お風呂上りや寝る前には筋肉がほぐれているので、リラックスしながら取り組んでみて下さい。
ニーアップ
大腰筋の筋トレメニュー「ニーレイズ」をストレッチ風にアレンジした方法です。太ももとお尻をほぐし、足を高く上げれば柔軟性の強化にも繋がります。
股関節のスムーズな動きを実現するには、柔軟性に富んだ筋肉が必要です。腹筋を引き締める効果もあり、ぽっこりお腹の解消になります。他の筋トレより刺激が少ない分、毎日の空いた時間でも行えます。
自宅のベッドやストレッチマットなどで手軽に挑戦できるので、動作を覚えながら大腰筋を柔らかくしていきましょう。続けるだけで効果は増していき、基礎代謝が上がって引き締まって体に仕上がりやすくなります。
レッグランジの体重移動
大腰筋の筋トレメニューの1つとされるレッグランジですが、体重を移動させるだけでストレッチとしても利用できます。着地の衝撃が少なく腰を痛めるリスクも抑えられるので、足腰の筋肉に繋がるというメリットもあります。
鍛え方のポイントは足の運び方です。左右の足を骨盤から動かし、横から見た時に大きな三角形を描くように歩いて下さい。何度か続けると足は伸び切った状態になり、身体の軸が安定して支えられます。
レッグランジの体重移動はピッチャーの間でも効果的な筋トレメニューとして広まり、「ピッチング・サイドランジ」という名前でも呼ばれています。強くしなやかな足腰を手に入れれば、走るスピードも上がっていくでしょう。
股関節・太もものストレッチ
股関節を伸ばせるストレッチとして定番のメニューです。大腰筋やハムストリングスをまとめてほぐせるので、自宅でランニング前などに取り組んでおくと便利な柔軟体操です。
ポイントはまず椅子など、膝の高さに合うアイテムを用意します。その上に右足を乗せ、直立したまま左足の踵が床から離れないギリギリの高さまで前に倒して下さい。右足をゆっくり戻し、左足も同様の手順で行いましょう。
背中を後ろに反りすぎてしまうと、大腰筋などを過度に刺激し、損傷させてしまう危険性があります。そのため背筋はまっすぐ伸ばすなど、安全を確認した上で行って下さい。
パピーポーズ
背筋を伸ばした子犬のようなポーズであり、腕・肩回りのストレッチや肩コリ・腰痛改善に効果があると言われています。ヨガでもリラックスポーズとして採用されており、心身をリラックスできるストレッチメニューです。
手足を伸ばしてうつぶせになった状態から体を起こし、手首が90度になる状態で60秒キープした後に体を戻すのが基本的なやり方です。
ヨガマットなどがあれば自宅でできますが、膝に負担をかけやすい方法でもあります。そのため膝を痛めている時は避けた方がいいでしょう。
パピーポーズを行う際は腰に負担がかからないよう、腕でしっかりと身体を支えるように行うのが重要です。バランスが崩れると膝はおろか身体そのものにも大きな負担をかけてしまいます。
赤ちゃんのポーズ
ヨガの1つに数えられるストレッチメニューであり、初心者にもできるポーズです。仰向けになってお腹の前で両腕を組む事で、ガスを抜いたり便秘解消といった効果が得られると言われています。
ポイントは手の位置は変えずにお尻を踵の上に下ろし、アゴを引いて腰から背中にかけてリラックスする事です。この時腹式呼吸をイメージし、呼吸によるお腹の動きを太ももで実感できれば正しいフォームを維持しています。
体の収まる場所さえあればどこでもできるので、自宅だと寝る前に布団の上で行うのがオススメです。背中や腰に痛みを感じた時は筋肉が固まっており、かえって身体を痛めてしまうので控えましょう。
大腰筋の筋トレをする際の注意点
ここでは大腰筋の筋トレを行う際の注意点について説明します。腰の筋肉は体を支えるのに重要な箇所ですが、注意すべき点も多いです。特に仰向けになって行う筋トレは腰や膝を痛めやすくなります。
筋トレを行う際は正しいフォームを確認し、筋肉に負担を掛けない姿勢で行って下さい。正しいフォームで行えば体を痛めず、筋トレで得られる効果も著しく向上します。
腰が反らないように意識する
スクワットを始め、腰の筋トレは大腰筋を鍛えるのに効果的なメニューです。しかし、仰向けになって行う鍛え方の場合は、腰が反らないように意識しながら行って下さい。
腰が反った状態で筋トレを行うと、腰の一部分に相当な負荷がかかり、上手く動けなくなってしまう危険性があります。ぽっこりお腹の原因にもなるので、印象も悪化するでしょう。
そのため仰向けになって行う筋トレの場合は、腰が浮かないように床にくっつけてみましょう。この方法なら腰が反らず、筋トレで得られる効果も大きくなるのでオススメです。
腰の筋トレが済んだらストレッチも忘れずに
筋トレで腰回りの筋肉を鍛えた後は、ストレッチも忘れずに行って下さい。筋トレ後の腰の筋肉は緊張状態になってケガのリスクが高まりますが、ストレッチでほぐす事で筋肉が柔らかくなり、更に効果的に鍛えられます。
また腰には股関節部分の動きに関わる筋肉が集中しているので、スムーズな動きをするには大腰筋などの筋肉が欠かせません。腰にかかった負担をストレッチで分散し、痛みに変わるのを未然に防いであげましょう。
腰回りの筋肉をほぐすには、椅子に座った状態でもできる骨盤ストレッチがオススメです。骨盤を後ろに回した状態で5秒キープし、それを10回繰り返せば筋肉がほぐれてリラックスできます。
自宅で大腰筋の筋トレをはじめよう!
大腰筋の効果的な筋トレやストレッチの方法について紹介しました。これらの鍛え方は自宅で手軽に挑戦できるので、腰に異変を感じた時などは是非試してみて下さい。
大腰筋は股関節部分、そして下半身の動きに大きく関わるので、ここを痛めると上手く歩けなくなってしまいます。そのため効率良く鍛えた方がしなやかな筋肉や身体を作りやすくなります。
体幹バランスの安定化やぽっこりお腹の改善など、筋トレで得られる健康上のメリットも多いです。運動後のストレッチと合わせて、大腰筋を効果的な筋トレでしっかりと鍛えましょう。