一人暮らしでお金を使う場面
一人暮らしと聞くと、「生活費をできるだけ抑えなくちゃ」「少しでも家で料理をするようにして食費を下げなくちゃ」というような節約系の話題や、「貯金を頑張らなくちゃ」といった将来に向けた目標の話題がよく聞かれます。実際に一人暮らしをすると、どのような局面でどのくらいお金がかかってくるのかについて、ここでは説明していきます。
①毎月の家賃
家賃は一人暮らしにかかるコストの中でも最も負担の大きいものといっても過言ではありません。どれほど日々の節約を頑張っていても、家賃は毎月決まった金額が必要なので、同じ金額が出ていくからです。実家で暮らしている場合にはかからないコストなだけあり、一人暮らしにかかる固定費の中でも最も負担感を感じる支出の一つではないでしょうか。
毎月の家賃支出が負担に感じるようであれば、家賃のより安い部屋へ引っ越すことも選択肢の一つとなります。家賃支出を低く抑えたいという人にはUR賃貸がお勧めです。空きがないと入居不可なのが難点ですが、公団住宅なのでコストパフォーマンスは抜群です。
②毎日の食費・生活費
一人暮らしでは実家で暮らすのとは違い、帰宅すれば出来立ての料理が待っている訳ではありません。食事も全部自分で賄わなければいけません。自炊をするにしても食材を買う費用(=食費)が必要ですし、外食となるともっと費用が嵩みます。
また食費の他にもガスや電気、水道使用料と言った水道光熱費もかかりますし、NHKの受信料も支払わなければいけません。これらの費用も家賃ほどではありませんが、毎月必ず支出のある固定費であること、そして節約の余地はありますが、生活していく上では絶対に外せない支出であることから、積もり積もるとこちらもかなり負担感のある支出と言えます。
③人付き合いの交際費
これは一人暮らしに限った支出ではないですが、社会人ともなると付き合いにかかる出費も無視することはできません。外食が費用が嵩むということは前の項でも触れましたが、飲み会に参加した場合、かかった費用を人数で割って分担することが一般的です。その際の一回あたりの支払金額は数千円程度ですが、この金額は決して馬鹿にはできない出費です。
また冠婚葬祭に伴う出費も無視できません。結婚披露宴に呼ばれた際のご祝儀が代表的ですが、友人の結婚披露宴の場合はご祝儀の金額は平均で2~3万円であり、ひと月の収支にこの冠婚葬祭に伴う費用が組み込まれるとお財布事情は一気に厳しくなります。
一人暮らしで節約するメリット
一人暮らしは何かと出費が嵩み、特に家賃や交際費は負担感の大きい支出であることを述べてきました。日々の生活に必要な生活費を確保したり、少しでも貯金を増やせるように節約を心掛けている人も多いですが、では一人暮らしで節約を心掛けて生活することの具体的なメリットはどのような点なのでしょうか?
①将来の不安の解消
人生100年時代と言われるようになった今の世の中、生きていれば将来何があるかわかりません。会社をリストラされるかもしれないですし、病気や怪我で医療費の支出が必要になり、生活費から支出したり、貯金を減らさなければならなくなるかもしれません。
また将来の年金支給額も不透明な今、老後の生活費となる年金収入もどのくらいかが読めないのが現状です。常日頃から節約を意識して生活することにより、支出を一定のレベルに抑えて生活する習慣を身に着けられるので、年金収入や預貯金の金額に見合った支出のレベルに調整してやりくりできるようになり、老後も一定レベルの生活を送れるようになります。
②退職後次をゆっくり探せる
終身雇用が保障されていたのはもう過去の話です。今では会社の経営状況や職場環境、又は家庭の事情等によって転職を検討するケースも増えています。しかし、現在の職場を退職してしまうと、次の職場が見つかるまでの間は失業保険などの制度はあるにせよ、無収入になってしまうので、転職を検討するのも簡単な決断ではありません。
しかし普段の生活で節約を心掛けた結果の貯金があれば、当面の生活費の確保は可能です。居住している場所の物価やその人の生活レベルにもよりますが、一人暮らしの人でも100万円程度の貯金があれば、半年程度なら収入がなくても生活することは可能です。
生活費を心配するあまり、慌てて転職先を決めてしまって入った会社がブラック企業だったという話になると目も当てられません。堅実な職場を落ち着いて決めるという意味でも節約して貯金を作っておくことはとても重要です。
③銀行に預けてお金を増やせる
昔と比較すると超低金利時代となり、銀行に預けていてもお金は殖えないという意見が強いですが、それでも家でタンス預金にしておくよりは銀行に預けておく方が金利分を増やすことができます。それに銀行の口座ごとにお金を管理しておく方が管理もしやすくなり、結果として貯金も殖やしやすいというメリットもあります。
貯金用の銀行口座を作成して、「節約した結果浮いたお金をそのまま貯める」といった運用の仕方をするのも良いかもしれません。
④女性からの評価も上がる
今は独身で一人暮らしでも、近い将来に「結婚をしたい」と考える人もいるでしょう。言うまでもなく結婚とは恋愛と違い、「生活そのもの」です。収入がどの程度で、生活費や食費にいくらかかってというお金のことが直接生活に関わってきます。結婚相手となる女性はあなたの年収も勿論ですが、節約スキルや貯金の額も気にするケースが多いです。
結婚を含めた将来設計をうまく運ぶようにするためにも、節約スキルを磨き、貯金額を増やしておくことは意中の女性から選んでもらえるための大きなアドバンテージとなります。節約上手な人は男女問わず、結婚相手としての評価は高いです。
勿論収入や貯金額をいきなり大きく増やすのは簡単ではありませんが、節約が習慣になれば長期的にコツコツと蓄えを増やしていくことは十分可能です。節約上手な人は順調な将来設計にも繋げていくことができ、将来にわたって安定的な生活を築いていくことが可能です。
⑤欲しい物が買える
欲しい物が何もありません、という人はまずいないはずです。車、洋服、趣味で使う道具等は勿論のこと、結婚したらマイホームを検討している人もいるでしょう。欲しいものを買う時にはクレジットカードを使う、ローンを組む等の方法も勿論ありますが、ローンやクレジットは負債となりますから、やはり現金で買える方が安心です。
思い立った時にすぐに欲しい物が買えたり、もしくはグルメ番組で紹介されていた話題の料理を食べてみたいと思った時に思い切った出費にお金が使えるのも、普段の節約で作り出した貯金があってこそです。
一人暮らしで節約するデメリット
ここまでは一人暮らしで節約するメリットについて述べてきました。節約を続けるのは簡単ではないことですが、その結果貯金を増やせれば好きなものを買ったり、将来への不安が軽減したりと様々なメリットがありますが、では逆に節約することによって生じるデメリットはあるのでしょうか?
①今使うお金が減る
当たり前ですが節約をするということは、どこかで予算をカットできないか、無駄遣いはないかを見直す作業です。従ってその時に欲しいものを我慢したり、飲みの誘いも断ったりしなければいけなくなるシチュエーションも起こりうるでしょう。それに伴うフラストレーションやストレスとどう対峙するかという点について自分で対処法を考える必要があります。
②節約は発想の貧困化に繋がる
また節約は、基本的に「使い道や選択肢を捨てる」作業です。例えば友達から飲みに誘われたけど食費を節約しなければいけないからお誘いを断るという選択をしたとします。しかし誘いに応じなかった結果、その場にいれば聞けた自分の働く業界のよもやま話を聞いたり、新しいご縁に繋がる可能性のある人との出会いのチャンスを逃してしまうことになります。
上に挙げたのはほんの一例ですが、節約を過度に意識するあまり「あれもできない、これもやめておこう」という発想になると、自分の視野がどんどん狭くなってしまい、結果的に選択肢のものすごく少ない、狭められた人生を生きることになってしまう可能性があります。
生活費や食費を少しでもカットして節約を意識することも勿論必要なことですが、過度の節約によってあなたの人生を豊かにする可能性のある出会いの機会や教養を深める機会といったものまで捨ててしまうことのないように、気を付けたいものです。
一人暮らしで節約して貯金出来ない人の特徴
とは言え、やはり少額ずつでも貯金を着実に増やしていくことも、人生100年時代を生き抜いていくには必要なことです。しかし一人暮らしをして家賃や生活費、食費等を負担しながら節約もして、コンスタントに貯金も殖やしていくのは簡単なことではありません。では一人暮らしで貯金がなかなかできない人の特徴とはどのようなものなのでしょうか?
①支出の把握をしていない
貯金を着実にしていくには、生活費トータルでいくら、食費にいくら、といった具合に何にどれだけ使ったかという支出の金額や内訳をきちんと把握しておくことが不可欠です。貯金ができていない人はこの支出の把握ができていないため、気が付いたら使えるお金がなくなっていた、という状況に陥りがちで、貯金がなかなかできない状況にある人が多いです。
家計簿をつけることによって何にいくら使っていたのかが明確になり、どの支出項目で無駄があるか、どこに節約の余地があるのかが浮かび上がってくるので、貯金がしやすくなると言えます。
②目標貯金額が無い
貯金をするにも、そもそも「どうして貯金をするのか?」という明確な目的がないと、貯金をするモチベーションの維持が難しく、欲しいものを我慢できなくなったり、今月は食費が足りなくてといった時に手元にあるお金を使いこんでしまったりします。
貯金することそのものを目的としてしまうと、簡単に挫折してしまいます。例えば「来年海外旅行に行きたいからまずは50万円貯めたい」とか、「マイホームの頭金を作るために、3年後には彼女と2人で合わせて500万円を貯めておきたい」と言った具体的な目標を立ててから貯金をするようにします。こうすれば貯金をするモチベーションの維持に繋がります。
③貯金額が月毎にバラバラ
「生活費や食費、交際費を使った後の余ったお金を貯金しよう」というやり方だと、コンスタントに貯金を増やすのは難しいです。お給料が入ったら支出に回す前にまずは決まった金額を貯金に回すようにしましょう。月々の貯金額が一定になるように支出を調整することが、安定して貯金額を増やすコツです。
④投資目的にお金を使わない
何かを買いたいと考えた時、「なぜそのモノを購入したいと思ったのか?」について考えたことがありますか?購入したいと考えた理由が「バーゲンで安かったから」とか「買うつもりはなかったけど、偶然そのモノに出会って欲しくなったから」というものだとしたら、それは衝動買いの可能性が高いです。
衝動買いで買ったものが後に自分にとって役に立ったことはあるでしょうか?恐らく殆どの場合、衝動買いで買ったモノが良い買い物だった経験は少なかったのではないでしょうか。こうした買い物でお金を使った場合は、自分への投資ではなく単なる浪費です。
同じお金を使うであっても、例えば「仕事で統計の知識が必要となったから、統計学についての本を買う」や、「アメリカから来た親戚に日本料理を紹介したいから、名高い料亭に招待する」といった、計画的かつ将来の仕事や人間関係の構築に役立つことに対する出費であれば、その出費は「投資」のためのお金であると言えます。
買い物に出かけた時、目の前に突然現れたモノが欲しくなった場合、とりあえず頭を冷やす為に一度その場を離れて冷静になることをお勧めします。自分の将来に役立つ投資なのか、それともただの浪費の可能性があるのか、じっくり見極めることが大切です。
⑤お金を使う場所に行ってしまう
24時間営業のコンビニエンスストアや書店、雑貨店等、ついで買いをしてしまいがちな場所に立ち寄る習慣はありませんか?ドリンクや菓子パン、雑誌などひとつひとつは些細な出費でも、つもりつもるとかなりの金額の出費となってしまいます。生活費や食費のコストダウンに努めるべく、何となく立ち寄る習慣のある人は行くのを止めるようにしましょう。
⑥欲望に勝てない
貯金ができない人は、簡単に自分の欲望に負けてしまいます。例えばオフィスで仕事中に飲むコーヒーが欲しいなと思いついた際、つい近くの自動販売機でひと缶130円位する缶コーヒーを買ってしまいます。この後もちょっと眠たいからもう1杯、残業中のお供にもう1杯となると、130×3杯=390円というようにあっという間に纏まった出費となってしまいます。
これに対し、缶コーヒーの代わりにスーパーで30杯分のインスタントコーヒーを400円で購入して、タンブラーでコーヒーを入れた場合、1杯分のコストはわずか13.3円となり、缶コーヒーを買って飲む場合の10分の1のコストで済みます。自分でコーヒーを作るだけで簡単にコストカットできるので、この点を見直すだけで貯金できるスピードが上がります。
⑦ギャンブルが趣味
ギャンブルが趣味という方は一旦当たってお金が貰える経験をしてしまうとすっかりハマってしまい、次から次へとお金をつぎ込んでしまいます。負けが込んでいる時も当たった時の成功の感覚が忘れられないため、次に当てて負けた分も取り返そうと、ムキになってお金をつぎ込んでしまいます。
しかし、簡単にお金を稼げる方法などありません。しかもギャンブルは中毒性が極めて高く、ギャンブル依存症に陥って破産したり、職場や家族などの人間関係にも影響を及ぼしてしまっている人はたくさんいます。
ギャンブルはハイリスク・ローリターンであることを肝に銘じ、なるべくお金がかからずに長く続けられる趣味を探す方が良いでしょう。
一人暮らしで簡単な節約方法
ここまで節約をすることのメリットとデメリット、貯金がなかなかできない人の特徴について述べてきました。デメリットはあるにせよ、度を越えない程度の節約を心掛けて貯金を作っていくことは、この先の人生において必要スキルです。とは言っても過度のストレスを伴うような節約方法では長続きせずに挫折してしまい、意味がありません。
では比較的誰にでも簡単に実行できて、なおかつ長続きする節約方法としてはどのようなものがあるのでしょうか?
①家計簿をつける
いきなり節約を始めよう!と思っても、普段の生活で何にいくら使っているか?を把握しないことには始まりません。家計簿は書店や100円ショップでも売っていますし、最近では家計簿アプリもたくさん出ています。めんどくさがり屋の人向けにレシートを撮影するだけで簡単に記録される家計簿アプリやソフトもありますので、まずは始めてみましょう。
②固定費の見直し
比較的簡単に実施できる節約方法は、毎月必ずかかっている固定費の見直しです。固定費の例としては家賃や電気・ガス・水道等の光熱費、スマホや自宅インターネット使用費といった通信費等が挙げられます。
さすがに今すぐ家賃の安い部屋に引っ越すというのは簡単ではありませんが、毎月の家賃が生活費を圧迫しているのであれば、次回の更新はせずに家賃を下げる引っ越しを検討するのも一つの方法です。また電気料金等についても例えば普段家にいる時間が短いにも関わらず、契約アンペアの数字が大きかったりということはないでしょうか?
こういった場合には契約アンペアの見直しを行うことで電気料金の基本料金を簡単に下げることができるので、毎月かかる固定費の削減に繋げることができます。
また現在普及率が急速に上がってきているスマートフォンですが、最近では大手キャリアの他にも格安スマホを取り扱う事業者が増えてきていて、月額1,000円台からのプランも出てきています。大手キャリアから格安スマホに乗り換えた結果、月額料金を4分の1くらいにまで減らせたという人もいます。固定費を下げる手段として、検討する余地はありそうです。
③食事の基本は自炊
食費は生活費の中でも工夫次第で節約の成果が出しやすい項目です。例えば仕事帰りの夜に外でラーメンを一杯食べた場合、平均で800円から1,000円程度かかりますが、自炊で料理をすれば一食あたり200円くらいにまで抑えることが可能です。
自炊の大きなメリットは食費を安く抑えられることもそうですが、料理の味付けの仕方を自分で調整できるので自分好みの味に調整したり、油や塩分の摂りすぎを防ぐことができるので、健康にも役立つ点です。
お勧めは特売日を利用してのまとめ買いや、肉や魚等は安い時に纏めて購入し、小分けにして冷凍しておくことです。そうすれば必要な時に必要な分を使えて無駄もないですし、実際に料理する際にも使いやすいです。また自炊で料理のスキルを上げることができ、料理は一生役に立つ技術なので結婚して家庭を持ってからの生活にも大いに役に立ちます。
④毎日の水道光熱費を節約
水道や電気、ガスといった生活に必要不可欠なものこそ、節約をすることで少しづつ固定費を下げることに繋がります。水の節約方法としては、例えばお風呂の残り湯を洗濯に利用したり、お米のとぎ汁等も捨てずに家の植物の水やりに使うことで水の使用量を節約することができます。
電気やガスについては、前項で述べたように契約アンペアの見直しという手段もそうですが、近年では自由化が進んでいるので、様々な業者がお得なプランを打ち出しています。比較検討した上で自分に合ったプランを選択しましょう。
⑤体調管理
体調管理は節約のことを抜きにしても、生活していく上で切っても切れない問題です。病気や怪我で仕事ができなくなると治療にかかる医療費の支出もそうですが、仕事ができない状態が長期化すると収入が減り、生計を立てる上で死活問題になります。体調管理をしっかりとして、健康な状態を維持することこそが、実は一番簡単な節約方法とも言えます。
⑥税金制度の活用
黙っていても毎年支払の義務が生じる税金ですが、この税金についても工夫して節約することが可能です。よく知られた制度としては、自治体に寄付することで住民税や所得税の控除に繋がる「ふるさと納税」があります。この他にも老後の備えとして開発された商品である個人型確定拠出年金(iDeCo)等も税金の節約に利用できるので、積極的に活用しましょう。
⑦普段の意識を変える
普段の生活の中でも例えば外食の際に使えるクーポンがないかをネットで探してみる、電車に乗る時には最寄り駅の手前の駅で降りてひと駅分歩いてみる、欲しいものがあってもバーゲンの季節まで待ってみる等、工夫次第でかかる費用を節約することはできます。
毎月必ずかかってくる生活費や食費といった出費についても、前述した家計簿を付けて無駄な出費がないかを定期的に確認しながら削れそうな項目について検討したり、代替サービスを利用して費用を安くできないか等を検討する等して、無理なく比較的簡単に節約できる方法を普段の生活の中でも探ってみることをお勧めします。
一人暮らしで食費を抑える節約料理の方法
これまで節約の方法の一つとして自炊をすることを紹介してきました。食費は自炊で料理をしたり工夫することで節約の成果が出やすく、ひいては生活費を下げることに繋がるからです。では具体的にどのような方法で食費を抑えることができるのか、具体的な方法を交えながら紹介していきます。
①作り置き
時間のある時に纏めて作る「作り置き」を行うことで、手間もかからず、また保存できる間は都度料理を作る必要がないため、食費の負担も抑えることができます。煮物や酢を使った料理等は日持ちしやすいので作り置きに向いた料理です。例えばきゅうりの酢の物やひじきの煮物といった料理です。より長く保存したい場合は冷凍保存をすると良いでしょう。
②電子レンジを使う
電子レンジの温め機能を利用するのは勿論ですが、最近の電子レンジは様々な機能が充実しています。冷凍食材の解凍をする機能や、また揚げ物の調理も電子レンジで行うことのできる機能もついたものもあるので、これらの機能をうまく活用して自炊に慣れることで、自炊を習慣化させることができれば長期的な節約の効果を出せるようになります。
③安い食材を買う
料理をする時には特売品を手に入れることも勿論ですが、鶏むね肉やささみ、もやしや豆腐といった基本的に安い食材を使用して料理をすることで、1食あたりのコストを下げることができます。またスーパーに通ううちに食材の安いタイミング等がわかってくるようになったら、安いタイミングを狙って買い物をするのも節約を行う上で役立ちます。
④長期保存可能な食材の常備
自炊生活を効率的にする上で、米や小麦粉、乾麺といった長期保存ができる食材を備えておくことはとても役立ちます。こうした食材を備えることで何度も買い物に行く必要がなくなるので食費を抑えることも可能ですし、また色々な味付けで料理ができるので、飽きることもありません。まとめ買いで一食当たりのコストも安くなり、まさに一石二鳥です。
⑤食材の冷凍保存方法の把握
食材の冷凍保存方法を覚えておけば、必要な時に必要な量だけ料理に使うことができ、また一度冷凍すれば長期保存が可能なので、仕事をしている人にとっても自炊・料理へのハードルが低くなります。
ご飯を冷凍したい時は炊いたご飯をおにぎりにするか、冷凍ご飯保存用の容器に入れます。しっかり冷ましてから冷凍します。解凍は電子レンジで行います。ほうれん草等の葉物やブロッコリー等を冷凍したい時は、軽く1分程茹でてから水分を良く絞り、ラップに包んで保存用袋に入れて冷凍します。料理の際には冷凍した野菜をそのまま使用できます。
一人暮らしの貯金方法
ここまで少しずつ節約をして貯金の金額を増やしていくことの重要性や、節約をどのように行えば良いかの具体的な方法について説明してきました。節約を行いながら同時に貯金を増やしていけるのはまさに一石二鳥と言えますが、その他にも貯金を効率的に行う方法はあるのでしょうか?ここでは貯金をうまく増やしていく上で参考となるアイデアを紹介します。
①貯金アプリの活用
節約をスタートさせて家計簿をつける為に、今は家計簿アプリを活用する方法もある旨は前述しましたが、最近では貯金用のアプリも数多く出回っています。家計簿アプリが収入や支出をデータ化して無駄な出費を管理し、節約に役立てる目的であるのに対し、貯金アプリは自動貯金機能やおつり貯金機能を駆使して貯金を簡単にできるようにするのが目的です。
つまり収入・支出の状況や家計全体を管理して節約に役立てるのには家計簿アプリ、貯金を自動で簡単にできるようにするためには貯金アプリという具合に使い分けるのが便利です。ここでお勧めできる貯金アプリを以下で紹介します。
アプリ・finbeeがおすすめ
「finbee」とは日本で初めての銀行口座と連動した自動貯金サービスです。その貯金の方法もとてもユニークです。例えばクレジットカードで支払いをした際の、支払い金額の端数で「おつり貯金」という方法や、毎日自動で「積立貯金」といった、普段の生活を送りながら無理なくお金が自然に自動に貯まっていく仕組みです。
使い方はいたってシンプルです。メールアドレスで無料会員登録を行い、まずは、貯金の目的が「何のために」「いつまでにいくら貯めるのか」を設定します。そして自分の目的に合わせて「どんな時に」「いくら貯金するか」という自動貯金のルールを設定します。
自動貯金のルールとしては、例えば1,000円単位で支払ったカード決済の、1,000円未満のおつりを貯金する「おつり貯金」や、1日1万歩以上歩くと1,000円が貯金される「歩数貯金」などユニークなものがあります。貯金ルールは都度自由に変更できるので、自分のスタイルに合わせて柔軟に貯金を進めることができます。
最後に連携する銀行口座を設定すれば、あとは普段の生活で自動でコツコツと簡単にお金が貯まる生活をスタートさせることができます。
②自動積立預金の利用
先に紹介したスマホの貯金アプリは手軽で簡単に始めることができますが、もっと堅実に貯金を始めたいという場合には、「自動積立定期預金」がお勧めです。これは自分で前もって指定した積立金額を指定した積立日に、普通預金口座から定期預金口座に自動的に振替を行うサービスです。
例えば、毎月給料日の25日に1万円の積立を行いたい場合、毎月25日に普通預金口座から1万円を定期預金口座に自動的に振り替えてくれます。日にちや金額は自由に設定が可能です。そして銀行の自動預金口座だと預けた期間に応じて利息が付くという利点もあります。
③500円玉貯金を楽しむ
一人暮らしの方にお勧めなのは「500円玉貯金」です。500円玉が厳しい方は100円玉でもOKです。買い物をする際には500円玉でお釣りが来るように意識すると効率が良いでしょう。大切なのは少額で良いので貯金をする習慣を作ること、そして何より貯金を「楽しむ」ことです。週に2回500円玉貯金を行うと1年で約50,000円貯めることができます。
勿論貯金する金額は「500円」という決まりはありません。その日使った財布に残った小銭を入れるのも良いですし、「自動販売機で飲み物を買わなかったから、節約した分の金額を入れる」でも良いです。大切なのは「続けること」そして「貯金を楽しむこと」です。
アプリを活用した家計管理の方法
「節約をスタートさせるには家計簿」という話を述べましたが、手書きの家計簿はなかなか面倒で続かないという声も聞きます。それでなくても仕事もして家事もしてという生活で何かと忙しい一人暮らしでは、家計簿をつけようにも挫折してしまったという経験者も多いのではないでしょうか。そこで家計簿を簡単につけられるスマホのアプリを紹介します。
家計簿アプリの活用
家計簿アプリはその名の通り、家計簿を作成するアプリです。紙の家計簿と比較して使い勝手が良い点は、収入や支出のデータを入力すると、アプリが収入や支出を自動でデータ化し、自動的に項目毎に振り分けられてデータ・グラフ化された家計簿が出来上がる点です。
自分でこの支出はどの項目?とか、日付毎にデータを管理しなくては?ということを考えなくても、アプリの機能で自動で振り分けられるので、収入・支出の状況や家計全体を見渡すのが飛躍的に簡単になり、生活費の中でもっと節約が必要な項目は交際費、対して食費はもう少し増やしても良いかな?という具合に家計の状況がすぐに把握できるのです。
アプリ・Dr.Walletがおすすめ
家計簿アプリはたくさんありますが、その中でも手軽さ・簡単に家計簿を作成できるアプリとしてお勧めできるのが「Dr.Wallet」です。これは買い物のレシートを撮影するだけで、金額やどの項目に該当するかといったデータが自動的に家計簿データに反映されて、家計簿が完成する仕組みです。
撮影されたレシートのデータはオペレーターが目視で確認した上で、手作業で丁寧に処理するため、性格なデータが反映されます。また1枚のレシートはデータが分割されて別々のオペレーターが対応するため、入力されたデータの匿名性や安全性もしっかり守られます。
生活費全体でいくら、食費がいくらといった細かい分類までがアプリで自動的にされるので、家計全体の把握が簡単にできます。紙の家計簿では面倒で続かなかったという人でも、これなら簡単に続けられる!と評判の高いアプリですので、試してみる価値はあります。
一人暮らしの節約の注意点
ここまで様々な節約方法や節約料理の種類やその実践方法、アプリを利用した節約について等、節約についてのあらゆるノウハウを紹介してきました。早速節約を実践しよう!と決めて実践する前に、注意が必要なことがあります。ここでは節約を行う上での具体的な注意点について説明していきます。
必ず自分に無理のない範囲で節約
節約の基準や、どこで節約を試みようかというところは人それぞれです。但し節約を心掛けるあまり無理をしてしまうと、必ず途中で挫折してしまいます。例えば食費を削ろうと安い食材で、毎日同じような料理ばかり作るというような生活を続けていると、栄養失調で倒れてしまい、結局医療費がかかってしまったとなっては本末転倒です。
また欲しいものを衝動買いしないことは大切ですが、節約を頑張るあまり自分にとって必要なものまで我慢した結果、給料日の後にリバウンドの如く衝動買いを繰り返すでは、全く節約の意味がなくなってしまいます。
大切なことは「普段の生活で無理のない範囲で」「健康に影響を及ぼさないレベルで」節約を続けていくことです。無理のない節約を続けることによって、自然と食費や生活費を少しづつ抑えることができるようになり、節約の効果を実感できるようになるでしょう。
一人暮らしで上手な節約術を実践しよう!
一人暮らしの人にとって、生活費をうまくセーブして節約をして、将来のための貯金をできるかということは共通の課題と言えます。仕事をしたり、プライベートでもお付き合いがあったりするとどうしても交際費は膨らみますし、生活費とのバランスをどう取るか、どこまでなら節約ができるかということで悩む人は多いでしょう。
「今」を楽しむのも大事ですが、長い人生を生きる上で将来に向けた貯金も必要です。節約節約の毎日と考えると息が詰まりますが、将来自分がどんな生活をしたいのか?と目標を明確にすれば、節約や貯金のモチベーションの維持にも役立つのではないでしょうか。
一人暮らしと節約に励んだ経験は必ず将来の糧となります。無理のない範囲で節約術を実践し、将来の貯蓄もしながら上手に生活費を始めとする家計管理を実施して、一人暮らしも節約も楽しめるようにしましょう。