マヨネーズは食べ方次第でダイエット中でもOK
マヨネーズはかけるだけでもサラダをはじめ、いろいろな料理を美味しくする、お手軽で万能の調味料です。そのため、カロリーの高い調味料とは知っていてもついついたくさん使ってしまいがちです。
そんなちょっと気になるマヨネーズもちょっと食べ方を工夫すれば、高カロリーでもそれを気にせず食べることができる方法があります。
ダイエット中でもマヨネーズで美味しく料理をいただけるために、マヨネーズのカロリーをはじめ、その他の脂質や塩分などの栄養成分について解説し、さらにカロリーオフレシピも紹介します。
脂質は高いが栄養価が高い
マヨネーズのカロリーや脂質、塩分などの栄養成分を知るためには、まずマヨネーズは何からできているのかを知ることが早道です。
マヨネーズは卵(主に卵黄)・酢・食塩・食用油から作られます。「カロリーが高い」といわれる理由は、この成分の中の食用油が高カロリーなためです。食用油の主な成分は脂質で、これ自体はエネルギー源となる体にとって大切な栄養素です。
しかし、脂質を過剰に摂取すると、余った分は脂肪として体内に蓄積されたり、血中の悪玉コレステロールの増加につながり、肥満や高血圧などいろいろと悪影響を与えてしまいます。
ただ、マヨネーズには他にも卵黄や酢なども使われていて、これらには身体に良い、栄養価の高い成分も含まれているので、一概に「マヨネーズは体に悪い」とはいえません。
レシチンが健康に良い
マヨネーズに使われる卵、主に卵黄には、肝機能を高めたり動脈硬化を予防する効果のあるレシチンが含まれています。レシチンはマヨネーズを作るためには必要な成分で、これにより酢と食用油が分離せずに混ざり合います。
レシチンは身体に良い栄養成分ではありますが、それ以上に食用油のカロリーの摂取の方が身体に悪いため、特にダイエット中の方には摂り過ぎに注意が必要です。
このあと出てくるカロリーが低いマヨネーズや低カロリーな料理のレシピを参考にして、摂り方を工夫すればマヨネーズも栄養価の高いものになります。
ビタミンEが健康に良い
同じく卵黄に含まれるビタミンEには血行改善効果などの効果が期待できます。レシチンもビタミンEも肝臓や血液の改善に必要な栄養素であるため、こちらもレシチンと同じように脂質のカロリー摂取量に注意をしながら取り入れる工夫が必要です。
通常のマヨネーズのカロリー・糖質
今ではマヨネーズにもいろいろな種類があって、健康やダイエットを考えた商品も各メーカーからたくさん出ています。
マヨネーズはカロリーが高いというのは通常のマヨネーズの場合であって、カロリーの低いマヨネーズもあるので、それらも含めてこのあと解説していきます。
また、カロリーと同じように肥満の原因となる栄養素である糖質や、高血圧の人が気になる塩分についてもマヨネーズとその他の調味料などと比較していきます。
マヨネーズはカロリーが高い
マヨネーズを作るために必要な食用油を構成する脂質が高カロリーであることは紹介済みですが、それだけでただ、「マヨネーズは身体に悪い」と決めつけられている傾向があります。
しかし一方で卵や酢は身体に良いと言われていて、マヨネーズの成分にはこれらが使われているので、全体として身体に悪い食べ物とは言えません。
カロリーが高いことは確かですが、これが肥満や健康に悪い影響を与えるのはマヨネーズをたくさん摂った場合のことなので、単純に考えるべきではありません。
脂質も高い
これまで何度も解説しましたが、マヨネーズで一番警戒されているのがカロリーで、そのもとは食用油に含まれている脂質です。マヨネーズには食用油は欠かせないため、脂質を多く含む食用油は外せない材料なのです。
マヨネーズは糖質がやや低い
マヨネーズで脂質のカロリーは気になっても糖質の高さにはあまり目がいきません。糖質もまたエネルギー源として働きますが、同時に血糖値を上げ、中性脂肪を作る元になるので摂り過ぎには注意が必要な栄養素です。
ただし、マヨネーズは卵黄・酢・食塩・食用油で作られているため、糖質は他の調味料のように味をよくするために糖質を使うようなことはされておらず、従って糖質は低いと言えます。
塩分量は少な目
マヨネーズはカロリーや脂質他多いという面では注意が必要ですが、一方、塩分量は他の調味料より少なめです。そのため塩分の摂取量が気になるという人には、塩分の多い醤油や他のドレッシングの代わりにマヨネーズを使うということは、高血圧症の人には効果的かもしれません。
カロリーオフ・ハーフのマヨネーズのカロリー・糖質
ここでタイトルに「カロリーオフ・ハーフのマヨネーズ」としました。またこれまでの解説の中でも同じように、カロリーオフ・ハーフのものをマヨネーズと表現していました。しかし、カロリーオフ、あるいはカロリーハーフのものは正式にはマヨネーズではありません。
マヨネーズというのは食用油(油脂)を65%以上含んでいるものを指しています。カロリーオフ・カロリーハーフのもののパッケージの表を改めてみると、どこにもマヨネーズという表記はないはずです。
これらカロリーオフ・カロリーハーフのものはパッケージの裏側の表記は「クリーミードレッシング」となっています。
通常よりカロリーが減っている
カロリーオフ・カロリーハーフのマヨネーズ、つまりクリーミードレッシングは油脂の含有量を下げているため、そのままではマヨネーズ本来の味にならず、マヨネーズの味に近づけるために、いろいろな添加物が含まれています。
ただし、「添加物」というと身体に悪そうなイメージが持たれるが、もともとカロリーを低くした、健康を意識した調味料なので添加物といっても必ずしも身体に悪いという訳ではありません。気になる方は成分表でチェックしてみてください。
通常と糖質は変わらない・多い
マヨネーズの糖質について触れましたが、カロリーオフ・ハーフの場合は糖質の量はあまり変わらないか、あるいはマヨネーズの風味に近づけるために砂糖を使って、かえって多くなったりします。
注意したいのは、カロリーや脂質を気にするあまり、カロリーオフ・ハーフを使うのですが、糖質の量が同じか、むしろ多いため、ダイエット効果としてはあまり効果に影響しません。
マヨネーズを健康的に食べる方法
マヨネーズに含まれる脂質のカロリーが肥満の原因ではなく、かつマヨネーズは塩分や糖質が少ないということを分かっていただけたところで、そのマヨネーズを使って、さらに健康的に食べる方法を紹介します。
ただし、あくまでもマヨネーズの食べ過ぎはカロリーの摂り過ぎになることになるので、特にダイエット中の方には、そのあたりも考慮した解説をします。
計量して食べ過ぎを防ぐ
カロリーが高いマヨネーズは直接的には肥満などの原因にはつながりにくいのですが、やはり適量摂ることが大切です。瓶入りのマヨネーズもありますが、一般的にはチューブに入っているものが多く使われています。
チューブタイプだと、サラダなどには直接搾ってかけたりするので、ついついたくさん使ったりします。なので、どれくらいマヨネーズを使ったのかを把握するためには計量スプーンなどを使うと適量食べることができます。
他の調味料との組み合わせに気をつける
マヨネーズ以外の調味料、特にサラダにかけるドレッシングなどはノンオイルタイプなど健康志向のものがありますが、これらとの組み合わせには注意が必要です。
ここまで解説したように、マヨネーズはカロリーは高めでも肥満につながる中性脂肪の増加を少なくする糖質の低さや、塩分量の低さがあります。
逆にドレッシングなどは塩分や糖質が多く含まれる場合が多いので、これらを組み合わせると、高カロリーな上に塩分、糖質の摂り過ぎになる危険性があります。
低カロリー食品と組み合わせる
マヨネーズはカロリーが高いため、それをかけたりするものは低カロリーな野菜などの食材が適しています。逆にポピュラーな使い方をするお好み焼きやピザなどはそのものが生地にする小麦粉などが炭水化物、また脂質も多く含まれているので、出来れば控えたいものです。
ダイエット中でも食べれるマヨネーズのカロリーオフレシピ
いよいよダイエット中でも食べられるマヨネーズを使ったカロリーオフ料理のレシピを紹介します。料理を作る上での考え方としては今まで解説したカロリーよりも糖質を抑えることに重点を置きます。同時にダイエットに必要なタンパク質を多く含む材料を使ったレシピも紹介します。
ささみのネギ味噌マヨ焼き
ささみは低カロリーで高タンパクな、それで値段も安くとても優れた食材です。ただし、ささみはパサパサしているのでと敬遠されがちなところもあります。そんなささみの欠点を補うのが味噌とマヨネーズ、作り方は簡単、ささみ5~6切れ(約300g)を半分に切っておきます。
片栗粉(大さじ2)、酒(大さじ1)、マヨネーズ(大さじ1)と塩、こしょうを少々をポリ袋に入れて、先ほど半分に切ったささみを入れてもみこみ、10分ほど置きます。
フライパンに油(なたね油やサラダ油がベター)をひいて、そこに先ほどのささみを1列に広げて中火で2~3分焼き、裏返して蓋をして弱火で2~3分ほど蒸し焼きにします。
余分な油をペーパータオルで拭き取って、味噌とマヨネーズ各大さじ1.5、砂糖、水を各大さじ1、さらにしょうゆ、みりん、ケチャップを各小さじ2を合わせたものをまわし入れ、照りが出たらさらに移します。その上に小口切りにした万能ねぎをかけて出来上がりです。
おからのマヨサラダ
おからをポテトに見立て、ポテトサラダ風にマヨネーズで和えます。材料はにんじん、玉ねぎ、キュウリのポテトサラダに使う材料と同じで、今回はこれにツナ缶を加えることでおからだけの時よりもパサつき感をなくします。
まずは玉ネギを薄くスライスし、水にさらしておきます。ニンジンは薄切りにして電子レンジで2、3分加熱します。キュウリは薄切りにします。
ボウルに入れたおからに玉ネギを水を切って入れ、ニンジン、ツナ缶を加えて調味料を加えます。分量は塩こしょう適量、マヨネーズは大さじ2、カロリーを抑えるため牛乳ではなく低脂肪乳あるいは豆乳を大さじ3入れてよく混ぜて完成です。
レタスと卵のマヨネーズ炒め
レタスというと、栄養価の高い食材としてはあまり紹介されることのない野菜です。しかし実際にはそのほとんどが水分なので低カロリーで、カリウム、ビタミンK、葉酸、食物繊維などを含む、カロリーを気にするダイエット中の人にはありがたい食材です。
作り方は斜め切りにしたウィンナーをマヨネーズ大さじ1をひいたフライパンで炒め、レタスの葉6枚程度をひと口大に切ったものを加えます。レタスがしんなりしてきたら、フライパンの脇に寄せ、空いたスペースで溶き卵を半熟状に火を通します。
半熟状になったら混ぜ合わせ、大さじ1/2のマヨネーズを加えてさっと炒めると出来上がりです。注意点としては、レタスはあまり火を通し過ぎないようにすることです。
こんにゃくの照り焼きマヨネーズ
こんにゃくは低カロリーなダイエット食材としてたびたび紹介されます。そんなこんにゃくをマヨネーズで美味しくいただくレシピを紹介します。
こんにゃくは味がしみ込みやすいように切り込みを入れておき、一口大(3cm角)に切ります。灰汁抜きのため熱湯で2~3分茹でておきます。しょうゆ、みりん各50㏄と砂糖45㏄をボールや器でよく混ぜておきます。
灰汁抜きしたこんにゃくの水気を取り、油をひいていないフライパンで空炒りします。中火で水分を飛ばしたらごま油15㏄をかけ、蓋をして油が落ち着くまで炒めます。
こんにゃくをかえしながら焦げ目がついてきたら、先ほど混ぜ合わせたたれを入れ、やや強火でたれが煮詰まってこんにゃくにからんで来たら火を止めて出来上がりです。火を止めるタイミングは焦げ目の好みによって調節してください。
にんじんの胡麻マヨ和え
にんじん2本をスライサーで細切りにしたものを、ゴマ油をひいた中火のフライパンで炒めます。少ししんなりしてきたら弱火にし、酒大さじ1、みりん大さじ1、鶏ガラスープの素小さじ1を順に加えて水分がなくなるまで炒めます。
これをボウルに移して粗熱をとり、そこにマヨネーズ大さじ1、炒りごまとすりごま各小さじ1を入れてよく混ぜれば出来上がりです。
鶏がらスープとマヨネーズで味付けしているので、にんじんがあまり得意でないお子さんにも食べていただける、おすすめの1品です。
マヨネーズは工夫次第で低カロリーで食べられる
いかがでしたか。なんに使っても美味しい、万能の調味料であるマヨネーズが高カロリーで身体に悪いというのは誤解だったことが分かっていただけましたか。
マヨネーズは糖質、塩分が少ないので、ダイエット中の方や血圧の高い方にはむしろおすすめな調味料といえます。もちろん、カロリーの摂り過ぎは身体に良くないのも事実なので、ここで紹介したカロリーオフレシピを参考に、食べ方を工夫して低カロリーな食事をしましょう。